まつり「もしかして、ここにいるお団子の朋花ちゃんと何か関係があるのです？」

朋花「まさか、偶然ですよね～？」

美也「それがですね～、おじいさんのほうが朋花ちゃん……えっと、アイドルの朋花ちゃんの大ファンだそうで～」

まつり「なるほどなのです。朋花ちゃんをそばに置いておきたくて、つい、飼い猫の名前をトモカにしたってことなのですね？」

美也「はい～、どうもそうみたいです～」

朋花「聖母の名を飼い猫に与えるなんて、困った子豚ちゃんですね～」

まつり「美也ちゃん、美也ちゃん。トモカちゃんは、どんな猫なのかもっと教えてほしいのです！」

朋花「……まつりさん～？」

美也「そうですね～、昨日我が家に来たばかりで、まだ仲良くなれていないんですよ～」

まつり「トモカちゃんは人見知りということです？」

朋花「あの、どうして私を見て訊くんですか～？」

美也「私も頑張って猫語でコミュニケーションをとろうとしたのですが～、怖い顔で睨まれちゃいまして～」

まつり「美也ちゃんを睨むだなんて、トモカちゃんはなかなか困った子なのです」

朋花「…………」

美也「でも、大好物だっていうチーズをあげたら、ちゃんと食べてくれたんですな～」

まつり「トモカちゃんも食べ物の誘惑には勝てないのです。ね？　朋花ちゃん、ね？」

美也「あとは、迷子になるといけないので～、今はなるべく家の中にいてもらっているんです～」

まつり「それがいいのです。でも、ずっと家にいさせるのもよくないので、劇場に連れてくるというのはどうなのです？」

朋花「どうしてそうなるのですか～？」

美也「お～、それは名案ですな～。ここならきっと退屈しなくて済みますよ～」

朋花「ちゃんとプロデューサーさんたちの許可はとりましょうね～」

まつり「もちろんなのです。早く可愛いトモカちゃんに会いたいのです。ね？　朋花ちゃん」

朋花「……そうですね～。とはいえ、連れてくるにしても、美也さんともう少し猫さんが仲良くなってから―――」

まつり「ちがうのです、朋花ちゃん」

朋花「はい？」

まつり「猫さんではなく、きちんと名前で呼んであげないとダメなのです」

朋花「……美也さんが、その、トモカちゃんともっと仲良くなってからがいいと思います～」

美也「わかりました～。人間の朋花ちゃんと仲良くなれましたから、すぐに猫のトモカちゃんとも仲良くなってみますよ～」

朋花（そこで、猫と並べられるのも少し複雑な気持ちなのですが～）

数日後

可憐「美也さん、ダンスレッスン、お、お疲れ様でした……！」

美也「はい～。可憐ちゃんのほうこそ、お疲れ様でした～」

可憐「外、いい天気です……もうすっかり暖かくなりましたね」

美也「はい～。この前まで朝方は少し肌寒かったのですが～、ここ数日はそうでもないですな～」

可憐「そうですね、衣替えの準備しないと……」

美也「それに今朝は、気がついたら布団の中にトモカちゃんがいたんです～」

可憐「！？！？　と、朋花ちゃんが！？」

美也「はい～、眠るときはいなかったのですが、いつの間にか入り込んでいたみたいで～」

可憐「（不法侵入！？）え、えっともしかして、い、一緒に暮らしているんですか？」

美也「そうですよ～。やっぱり元のお家を寂しがっているふうでもあるのですが～」

可憐（いったいどんな事情で……！？）

美也「寝顔が可愛かったのですが～、胸のあたりに顔をうずめてきたのは、くすぐったかったですな～」

可憐「え！？　あっ……そ、そういう関係なんですね」

美也「やっと仲良くなれたんですよ～。意外と甘えん坊なところもあって、可愛いんです～。最初は撫でられるのを嫌がってみたいですけど、最近は撫でてーってくるんです～、むふふ」

可憐（と、朋花ちゃんが美也さんに甘えるところ……見てみたい気も）

美也「それに、もう子供ではないのですが～、鳴き声も可愛いんですよ～？」

可憐「！？　大人の鳴き声……だなんて////」

美也「やっぱり（毛皮があっても）裸だと寒いから、布団に入ってきたんでしょうか～」

可憐「は、裸！？　そ、そうですよね、そういう関係なんですよね」

美也「む～ん……普段から服を着させてあげたほうがいいんでしょうか～？」

可憐「ふぁっ！？　ひょっとして、家の中ではずっと裸なんですか！？」

美也「？　はい～、そうですよ～」

可憐「え、えぇ……（笑顔で話す美也さんが怖い！）」　

美也「（近々、劇場に連れてくるので）今度、可憐ちゃんにもお見せできると思います～」

可憐「い、いいんですか！？　い、いや、そういうのよくないです！」

美也「そうですか～？　あっ、写真があるのでよかったら見ますか～？」

可憐「しゃ、写真撮影まで！？」

美也「はい～。まつりちゃんに送ってほしいって頼まれたんです～」

可憐「！？！？！？」

美也「でも、写真を撮られるのはなんだか嫌みたいで～」

可憐「美也さん！　あ、あの……こういうの口、出すの、ダメなのかなって思いますけど……でも、私……うう」

美也「動画もありますよ～。床に仰向けになってお腹をみせてごろごろしているところです～」

可憐「そんなのまで！？」


朋花「可憐さん、美也さん、おはようございます～」

可憐「朋花ちゃん！？　あわわ……えっと、朋花ちゃん、私、な、なんにも知らないから……！」

朋花「？」

美也「おはようございます～。朋花ちゃん、今朝送った（トモカちゃんの）寝顔の写真は見てくれましたか～」

朋花「ええ、見ましたよ～。朝から癒されました～。この短い間で、ずいぶん仲良くなれましたね～」

美也「猫語はイントネーションが大事だってわかったんですよ～、むふふ」

可憐「えっ……猫？」

可憐「そ、そういうことだったんですね。わ、私はてっきり……」

朋花「てっきり？」ｾｲﾎﾞｽﾏｲﾙ

可憐「い、いえ、なんでもない、です！」

美也「というわけで～、明日にでもトモカちゃんを劇場に連れてこようと思うんです～」

まつり「はいほー！　トモカちゃんのすーぱーお披露目タイムなのです！」

朋花「いたんですか、まつりさん」

まつり「ストレスを与えないよう、細心の注意をしながらお世話するのですよ！」

翌日

まつり「トモカちゃん、きゅーとなのです！」

風花「わぁ～、触ってもいいですか～？」

志保「……私もいいですか？」

環「こぶんにも紹介してあげるんだぞ！」

雪歩（朋花ちゃんがネコかあ。そっか、そういうのもありなんだね）

ｶﾜｲｲ～、ﾄﾓｶﾁｬﾝ、ｶﾜｲｲ～　ﾜｲﾜｲ　ｶﾞﾔｶﾞﾔ

朋花「………」

美也「朋花ちゃん、可愛いですな～。むふふ」

朋花「そんなふうに私をじっと見つめて言う必要はないと思いますが～」

美也「おや～？　今のは猫ではなくて人間の朋花ちゃんのことですよ～？」

朋花「……っ。それはどういうことですか～」

美也「自分と同じ名前の猫が劇場のみんなに可愛がられていて、それをちょっぴり複雑な、くすぐったいふうな心持ちで見守る、そんな朋花ちゃんの何とも言えない表情が可愛いんです～」

朋花「そんな表情していましたか～？　いつもと同じだと思うのですが～」

美也「私の目はごまかせませんよ～。だって、いつも朋花ちゃんのことを見ていますから～」

朋花「！　……ふふっ、聖母の心を惑わすなんて罪深い方です～」

美也「みゃおみゃおみゃお、みゃ～ん、というわけなんですな～」

朋花「えっと、今のはどういう意味ですか～？」

美也「それは……内緒ですよ～。猫語を学ぶといいかもしれませんね～、むふふっ♪」


おしまい！

乙乙　これは良いものだ

ともかちゃんはかわいーなー(あえて平仮名

あー、いい

え！今日はともかを抱いて寝ていいのか！！

おっつー

おつおつー
雪歩……?

おつー。
>>21
多分猫耳とかつけるんやろなー…。

これはフヒ歩