【シャニマスss】アイドル売りのプロデューサー
1 : プロデューサーちゃん   2020/08/17 00:35:12 ID:vRJ1ry8GyU
シャニマスというかアンティーカです。
某スレで宣言したわけじゃありませんが、書いたので供養します。
短くて一発ネタです。
2 : おやぶん   2020/08/17 00:35:51 ID:vRJ1ry8GyU
聖なる夜、雪がしんしんと降る町で一人のプロデューサーがアイドルを売っておりました。
「アイドル~アイドル~アイドルはいりませんか~?」
 五人のアイドル達を乗せた荷車を引くプロデューサーの声に耳を傾けるものは居らず、クリスマスの喧騒に掻き消されてしまいます。仮に耳を傾ける者がいても、
「アイドルに興味ありません。」
「可愛いだけの女の子、探さなくても見つかる。」
「切子のどこが好きなんだい?」
とあしらわれるばかりです。
3 : 番長さん   2020/08/17 00:37:00 ID:vRJ1ry8GyU
途方に暮れたプロデューサーは、自分の手のひらを見ます。かじかんですっかり赤くなっていました。たいして厚くないコートは情けなく風に煽られ、寒さを全く防いでくれません。アイドル達のほうも、一枚の薄いものしか着ておりませんので、リヤカーの上で身を寄せ合って今にも凍えて死んでしまいそうです。
 それでも、プロデューサーはアイドルを売るため、町を歩きます。が、仲睦まじい老夫婦も七面鳥の肉を提げて嬉しそうに帰る父親も、やっぱり彼らに目もくれませんでした。
 「アイドル~アイドッゲホッ…ゲホッ…」
 寒さと疲労でのどが痛くなったプロデューサーは、愉快な音楽に気をひかれ、とある民家の窓を覗き込みます。
4 : 師匠   2020/08/17 00:37:46 ID:vRJ1ry8GyU
暖炉の炎で暖められた室内には、やはり暖かそうな格好をした家族とチョコアイドルがいました。チョコアイドルは歌って踊り、家族は皆ニコニコして見ています。しばらくした後、音楽が終わりました。どうやら、アイドルの一番の仕事、ライブは終わったようです。息をつくチョコアイドルに子供達が駆け寄り、チョコを与えます。チョコアイドルはチョコを次々ともらい慌てつつも大変嬉しそうです。幸せそうにチョコを頬張るその姿に、気付けばリヤカーの上のアイドル達が羨ましそうに見ています。プロデューサーは慌ててリヤカーを引き、その場を後にしました。チョコアイドルとの比較で、自分たちの惨めさを分からせてしまうことに気付いたからです。プロデューサーとアイドルは、暖かい環境が、求められる環境が恋しくて恋しくてたまりませんでした。
5 : Pはん   2020/08/17 00:38:42 ID:vRJ1ry8GyU
プロデューサーとアイドルにも帰る事務所はあります。しかし、プロデュースが下手だったプロデューサーは、アイドルを一人も売ることが出来ず、ついには売れるまで帰ってくるなと言われてしまいました。明るく元気な人柄デアイドル達にも懐かれていた彼でしたが、それを言い渡された今日に限っては、いつもの元気はないのでした。そんな姿を見て、アイドル達は無力感に駆られていました。自分たちの不甲斐なさでプロデューサーが困っているのに、どうすることも出来ないからです
6 : ごしゅPさま   2020/08/17 00:39:32 ID:vRJ1ry8GyU
 ふと気がつくと、町を歩く人はもういなくなっていました。さっきまでとは違い、冷たい風が身体を刺すように吹きました。プロデューサーは今日は売ることを諦め、風を避けるため路地裏へと向かいます。路地裏には木材の端材やボロ毛布が白色になっていました。このまま眠ろうとも思いましたが、この寒さでは二度と目覚めることはないでしょう。しかし、この寒さを耐えられるとは到底思えません。プロデューサーは木材の端材で小さな舞台を作りアイドルを使って暖まることにしました。アイドル達は喜びました。小さなボロい舞台ですが、プロデューサーへの恩を、このライブで返せるからです。
7 : プロデューサー様   2020/08/17 00:40:24 ID:vRJ1ry8GyU
 一人目のアイドルを舞台に立たせました。名前は恋鐘といいます。彼女は天真爛漫な女の子で、西のキュウシュウなる地域から来たためか、その土地独特の言葉を話し、郷土料理も得意でした。舞台に立つ恋鐘は、自信満々で歌と踊りを始めます。しかし、転んでばかりでちっとも上手くありません。けれども、何度転んでも立ち上がり再び歌い始めます。その姿はアイドルとしての輝きを放ち、プロデューサーと他のアイドルは暖かくしました。
 しばらくして、恋鐘は歌と踊りを止めました。何時間も寒さに晒された状態の悪いアイドルだったので、長持ちしなかったのです。コテコテと舞台を降りた恋鐘はプロデューサーの左横に座り、その腕に抱きつきました。驚いたプロデューサーでしたが、恋鐘と自分の左薬指に指輪がしてあること、不思議と悪い気持ちはしないことに気付き、受け入れました。
8 : Pサマ   2020/08/17 00:41:08 ID:vRJ1ry8GyU
 次に、咲耶を立たせました。咲耶は高身長でナイスバディの女の子です。また、女の子に望まれていることをこなす、その言動から王子様と呼ばれることも少なくありません。舞台に立つ咲耶は格好よく踊ります。その姿にプロデューサーは自分がノンケなのかホモなのか分からなくなりましたが、アイドルとしての咲耶の輝きは舞台の前の五人を暖めるのに十分でした。
 咲耶もやはり長持ちしませんでした。しずしずと舞台を降りた彼女は、プロデューサーの右隣に座ります。そして、二人の左薬指には指輪が光りました。
9 : 兄(C)   2020/08/17 00:41:43 ID:vRJ1ry8GyU
 次に立たせたアイドルは摩美々と呼ばれる少女でした。摩美々は斜めに切られた前髪に、もふもふしたくなるような髪をツインテールにしていました。なかなかのイタズラっ子でプロデューサーも手を焼きましたが、堂々と立つ摩美々に我が子の晴れ姿を見ているかのようでした。普段手のかかる子がちゃんとしているのを見るのは心に響くものです。プロデューサーは感涙し、他の四人も暖かくなりました。
 舞台を降りた摩美々は、座るプロデューサーの背中に抱きつきました。プロデューサーは自分の左薬指に指輪が増えたことを確認し、右手でモフり、仕返しとしてイタズラされました。
10 : 下僕   2020/08/17 00:42:28 ID:vRJ1ry8GyU
 次は結華でした。自分を三峰と呼ぶ彼女は、眼鏡がトレードマークで、元々はアイドルのファンでした。ファン気分で始めたアイドル活動は、上手くいかずプロデューサーを恨んだりもしました。ですが、アイドルにしてくれた恩は感じていたので、この輝きをプロデューサーに見せることが出来て満足でした。プロデューサーも、不完全ながらもアイドルファン時代の研究を活かしたステージに魅了されました。
 結華は舞台を降りると、プロデューサーの足の間に収まりました。プロデューサーが彼女の頭を撫でてやると、プロデューサーの足を引き寄せました。どうやら照れているようです。彼は左薬指に四つの指輪を確認しました。
11 : Pたん   2020/08/17 00:43:02 ID:vRJ1ry8GyU
 最後のアイドルは霧子です。霧子は包帯の似合ういわゆる不思議ちゃんでした。その不思議さは、彼女の理解が進まないプロデューサーに悪夢を見せるほどです。自身なさげに舞台に立つ霧子でしたが、歌声は小鳥のようなさえずりで、五人はほわ~と癒やされるのでした。彼女の穏やかな輝きは、やがて寄り合う五人を消し、町を消し、彼らの住まう惑星まで消してしまうほどとてもとても大きな輝きになりました。
 この物語が我々地球に住む生きとし生けるものへ、生命を育んでくれるおひさまが誕生したときのお話なのです。
霧子はおひさま。
おわり
12 : ぷろでゅーさー   2020/08/17 00:43:41 ID:vRJ1ry8GyU
最後がやりたいだけです
おやすみなさい
13 : EL変態   2020/08/17 00:46:29 ID:LGWA987hOY
F甜出荷の話かと思ってしまった(ちょうどウイークリー初日だったし
14 : Pサン   2020/08/17 01:17:29 ID:RTTHpBgbO.
>>13
最終日ならともかく、初日、しかもガシャイベ中にF出荷はしないだろ。
あ、最終日に出荷したから思い付いたって意味か、すまん。
15 : レジェンド変態   2020/08/18 11:15:05 ID:zmUJEKXu7M
聖なる夜、雪がしんしんと降る街で一人のプロデューサーがπタッチとおやすみを繰り返して出来たF甜を売っていました。
「アイドル~アイド…」
「甜花ちゃんだ☆めっちやカワイイ~言い値で買いまーす!」
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