夏葉「今日は久しぶりにスタジオでの収録ね」

樹里「ああ、三ヶ月ぶりか」

智世子「ねぇねぇ、今日のお昼は何がいいかな～？私的には◯亀製麺か、◯コスか、す◯家か、スイ◯ラ…あっ、やよ◯軒でしょうが焼き定食もいいかも！」

夏葉「もう智世子ったら。お昼はまだなのよ」

樹里「ていうか、候補多過ぎだろ！」

凛世「ふふっ、今日も智世子さんは…食いしん坊です」

智世子「いや～、それほどでも～」

樹里「褒めてねぇよ！」

果穂「あっ！皆さん！今日のスタジオのM5号室につきました！まだ誰も来てないみたいです！」

夏葉「どうやら私たちが一番のりのようね」

果穂「はい！………ん…夏葉さん、この扉開きません…」

夏葉「本当？貸してみて…押してみるわね…うんっっふぐっうんがぁ………」

智世子「ストップストップ！夏葉ちゃん、アイドルがしちゃいけない顔になってるよ！」

樹里「引くんじゃねぇのか」

凛世「スライド…する様式なのでは…」

夏葉「いいえ、見てご覧なさい」

果穂「凄いです！少しだけ隙間が出来てます！」

夏葉「よって、これは押すタイプね。筋肉は全てを解決するのよ。…けど私の力ではこれが限界ね」

凛世「古い建物ですから…開きにくく…なっているのですね」

智世子「じゃあどうする？スタッフさんたちが来るの待つ？」

夏葉「いえ、私一人の筋肉では解決出来ないなら、みんなの筋肉を合わせれば万事解決よ」

樹里「ほんとかよ」

夏葉「じゃあ、みんなドアの取っ手を持って。一二n………」

凛世「いえ…ここは応仁の乱でいきましょう」

智世子「なんで！?」

樹里「昨日、歴史ものの漫画を読んでるのを見たけど、その影響か？」

凛世「いえ…特に意味はありません。では、いきましょう。…おう…にんの…」

5人「らん!!!!!」

どんがらがっしゃん!!

智世子「いてて…あっ！扉開いたよ！みんな！」

果穂「いてー」

凛世「っ………皆、大丈夫？」

夏葉「平気です！」

樹里「少し痛みますが…無傷のようです………？」

果穂「あ！アタシがいる！ってえっー！」

凛世「どういうこと!?」

夏葉「わぁー！」

智世子「みんな変じゃない？本当に大丈夫、夏葉ちゃん？」

夏葉「チョコ先輩！あたしは小宮果穂です！」

凛世「夏葉は私よ！」

智世子「えっ！どうなってるのこれ？じゃあこの果穂は…」

果穂「アタシは樹里だよ」

樹里「そして…凛世でございます…どうやら凛世たちの精神が…入れ替わってしまったようですね…」

夏葉「あたしが…夏葉さんに…！う、嬉しいです！」

凛世「扉を開けた時全員で転んだのが原因かしら…？」

智世子「状況を受け入れるのも分析するのも早いね…」

果穂「てか、なんでチョコは入れ替わってないんだよ」

樹里「智世子さんは空気が読めません故…」

智世子「ひどいよ！樹里ちゃん！」

果穂「いや、樹里はアタシ…」

凛世「とにかく！早いこと元の体に戻る必要があるわね」

夏葉「えー、嫌です！もっと夏葉さんの体を満喫したいです」

果穂「これから仕事だししょうがねぇよ」

智世子「そうだよー果穂。それに私だけハブられてるようでなんか嫌だし」

樹里「では…如何いたしましょう？」

果穂「まぁ漫画とかだと原因になった事をもう一度すれば戻るよな」

夏葉「じゃあ、スタジオの入口の扉をもう一度皆で開けるってことですか？」

智世子「この扉、開けっ放しにしてたのに、気付いたらまた閉まってて不気味だよね」

凛世「そうね。でも、これしか解決法ないようだし、みんなまた取っ手を持って！…凛世！次は何がいい？」

樹里「では、アミノ酸でいきましょう」

果穂「…この前、寮でやってたテレビの通販からか？」

樹里「いえ、特には…それではいきます…ア…ミノ…」

全員「さん!!!!!」

どんがら…

ｳｰｰｰｰｰﾝ

智世子（あっ…正午のベル…）

…がっしゃん!!!

智世子「イタタ…あっ！今度はチョコになってる！」

智世子「私もよ！」

智世子「あたしもです！」

智世子「凛世もです…」

智世子「私もだ！ってまた私だけ変わってな～い～！」

智世子「今度は智世子に私達全員の精神が入ってるようね」

智世子「心なしか…窮屈です」

智世子「ってことはアタシたちの体は…」

智世子「もしかして、死んでるんじゃ!?」

智世子「あれ？でもみんなの体動いてるみたいだよ」

智世子「！…じゃあ、私達の体にいるあなたたちは誰なの!?」

夏葉「あの…園田智世子です！」

樹里「園田智世子です！」

果穂「園田智世子です！」

凛世「園田智世子です！」

智世子「全員私だー!?」

智世子「これは…一体!?」

加蓮（ゲスト出演）「ごめん！放クラのみんないるか？」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

智世子「えっ？あの…います。どうしたんですか？」

加蓮「いや、あの…お仕事来週にしてもらっていいか？少しあたしたちの方がトラブっちゃって…」

智世子「はい。いいですけど…」

加蓮「ごめんね。みんな…………」

加蓮「なんで、あたしが加蓮になってるんだよ～～～!?」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

智世子「なんか叫んで走っていったな」

智世子「どうやら、スタッフさんたちもあたし達と同じ目にあっているようですね」

智世子「それにしてもなんで智世子の精神が分裂したのかしら？」

樹里「なんでだろうね？」グゥ～

智世子「おい！チョコ！アタシのお腹勝手に鳴らすな！」//

樹里「勝手に鳴るんだから仕方ないよ！…っていうか、さっきのはみんなのお腹からも鳴っていたんだよ？」

五人「………」

智世子「…智世子のせいでお腹が鳴りやすくなっているようね。お昼にしましょう」

夏葉「私のせいじゃないよ」

智世子「チョコ先輩、ここに来る時行きたいお店あげてましたよね、そこに行きましょう！」

果穂「そうだね～私の行きたいお店は」

五人「コやスするきコラスめん」

智世子「な、なんて？」

智世子「順番にいきましょう」

凛世「スイ◯ラ」

果穂「◯亀製麺」

樹里「◯コス」　

夏葉「す◯家」

智世子「やよ◯軒」

智世子「ちょうどバラけたわね」

智世子「はい！なので一人一人行きたい店に行けば、どのチョコ先輩も食べたいものが食べられますね」

智世子「いいね～それ。では、一時解散！」

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
やよい（ゲスト出演）「うっうー！お待たせしました！しょうが焼き定食SPです！ハイタッーチ…」

智世子・やよい「イエイ!!」ﾊﾟﾝ

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
5人「はぁ、美味しかった～」

智世子「事前に言った通りにちゃんとどの智世子もスタジオまでもどってきたわね」

智世子「じゃあどうする？もう一度やるか？」

智世子「いえ、少し話が」

果穂「どうしたの？凛世ちゃん？」

智世子「智世子さんが、凛世たちの体重を…ぶくぶくと増やしている間に…考えたのです」

凛世「そ、そんなに食べてないよ？」

智世子「続けて」

智世子「はい。皆さまも不思議に思いませんでしたか？…都合が良すぎると」

智世子「そうですね。チョコ先輩の食べたいお昼が、綺麗に別れてて…まさか！」

智世子「そのまさかです。二回目のドアを開ける時、正午を知らせるベルが鳴っていました。その瞬間、智世子さんはこの特殊の状況下で忘れていた並外れた食欲を思い出し、そして食べるものに悩む精神は分裂したのです」

樹里「いつもよりすらすらと喋るようになってるね…」

智世子「セリフが多い時にいつも通り喋っていますと、連打されてしまいます故…」

凛世「メタい、メタい」

智世子「つまり、多数の選択肢を考えながら扉を開けば精神が分裂するってことね」

智世子「その通りです。」

智世子「それが仮に合ってるとして、だからなんだっていうんだよ？」

智世子「先程やよい軒に行った時、プロデューサー様にチェインで事情をご説明したのをご存じだと思います」

智世子「はい！『精神が入れ替わっても分裂しても、一人一人が放課後クライマックスだ！』みたいなことを送ってきてました！」

智世子「つまりそういうことです」

果穂「どういうことなの…？」

樹里「全然分からないよ！凛世ちゃん！」

凛世「てゆうか、みんなの精神が私に入ってるから放クラ全員でしゃべってるのに一人芝居みたいになってるし！」

夏葉「これじゃあ私だけで一人放課後クライマックスガールズだよ！」

智世子「一人放課後クライマックスガールズ………！そういうこと！分かったわ凛世！あなたの考えてることが！」

智世子「夏葉さんなら分かると思いました」

智世子「果穂は一番好きな特撮ヒーロー、樹里は一番好きなプロ野球選手、凛世は一番好きな少女漫画を5つ考えて！で、私は筋トレの方法よ！」

智世子「分かりました！」

果穂「えっ？あ、あの私は？」

智世子「智世子は無心でいて……じゃあみんな思いつたわね…取っ手を持って…凛世、次は何がいい？」

智世子「一二の三で行きましょう。やはり、定石通りが一番です」

智世子「じゃあ、いくわよ…いちにの…」

五人「さん!!!!!」

～数日後～
小糸「い、今からアイドルの勉強のために放クラのライブを見るんだよ」

雛菜「へぇ～そうなんだ～」

円香「昨日、小糸が言ってたでしょ」

雛菜「あは～、ごめん雛菜聞いてなかった～」

円香「……浅倉、なんか言ってやって」

透「えっ？なんか言った？」

円香「……」

小糸「あっ、始まるみたい」

ワァ～～

円香（あれ？一人だけ？）

凛世「どうも皆さま、放課後クライマックスガールズの…」

凛世「ライブを始めちゃいまーす！」

凛世「今回凛世さんだけに見えるかもしれませんが！」

凛世「私たち五人の精神が凛世の中に入ってるの！」

凛世「だから安心してくれよな！」

ワァ～～～ウォ～～～

ノクチル四人「……」

雛菜「なにこれ～」

透「プロデューサーの、そういうことだったんだ」

円香「どういう意味？」

透「日誌で放クラの一人一人に五人の精神が入ってるって書いたあったから、こういうことなんだって思って」

小糸「プ、プロデューサーも知ってたんだ」

円香「意味不明」

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

小糸「な、なんかスゴかったね！放クラのライブ！」

円香「スゴいというか、アイドルのやることじゃないでしょ、アレ」

雛菜「どうやったんだろ～」

透「まずは精神の入れ替わりかららしいよ」

雛菜「あは～、楽しそう～雛菜もやってみたいな～」

透「いいね。やってみようよ……どうやるんだろう？」

円香「思いっきり頭ぶつけあえばいいんじゃない」

透「ふ～ん。じゃあやろうか樋口」

円香「ん」

ゴツンッ!!

小糸「ピャア！だ、大丈夫？透ちゃん！円香ちゃん！」

円香「ふふっ、入れ替わったわ」

透「……」

小糸「ええっ!?」

雛菜「あは～、雛菜達もやろう～小糸ちゃん～」

小糸「わ、私はいいよ！」

円香「やろうよ、小糸ちゃん」

浅倉「ちょっと痛いけど大丈夫だよ小糸ちゃ…小糸」

雛菜「いいじゃん～」ガシッ

小糸「えっ……」

ガツンッ!!

小糸「ピャアァァ～～～～～～!!」

円香「雛菜強く当てすぎ…小糸、大丈夫？」

小糸「あは～、円香センパイ大きい～」

雛菜「い、痛いよ！雛菜ちゃん！」

円香「」

透「おお」

小糸「ん～、小糸ちゃんだと景色変わってみえるけど、やっぱり大きい方がいいな～」

小糸「次は円香センパイ～にケッテイ～！」

円香「嫌っ、私……」

小糸「あ！逃げちゃダメ～！透センパイ～！」

透「うん、任された」ｶﾞｼｯ

円香「ちょっと…浅倉離して…」

雛菜「あは～」

ガツンッ!!
完

最初は5人とも6つの精神に分裂して残った一つがプロデューサーさま（人形）にはいるオチにしようかと思ってたけどホラーぽいからやめて、オマケとして膨らみつつあったノクチルが気付いたら最後を占めてました。
話の元ネタは765asのドラマcdとか春香さん分裂とかになります。出てくる店もアイマスにゆかりがあったりなかったりします。
後やよいちゃん誕生日おめでとうございます
言いたいこと書いたのでおやすみ

智代子

面白かった