【ミリSS】可憐「茶柱乙女会?」
1 : プロデューサー   2021/12/12 14:07:34 ID:RRYR/sJwtc
ゆきかれの人です
立ったら投下していきます
2 : プロちゃん   2021/12/12 14:08:05 ID:RRYR/sJwtc
劇場内

可憐「ふたりとも……ど、どうかな?美味しい……?」

茜「まいったなー」

可憐「えっ?」

茜「いやぁ、さすがは紅茶マイスター可憐ちゃんだね♪ この茜ちゃんをここまでうならせるなんて、なかなかできることじゃないよ!」

翼「このスコーンも手作りなんですよね?お店で売っていてもおかしくないぐらい美味しいですよ!」

可憐「あ、ありがとう…!えへへ」

茜「それにしても、急なお茶会なのに、よく申請が通ったよねー」

翼「そこはやっぱり、ほら、律子さん直伝のスケジュール調整能力じゃないですか?」

可憐「ん?……し、申請?」

茜「あー、なるほどなー、うんうん。あと茜ちゃん直伝のコミュ力かな」

翼「ねぇねぇ、可憐さん。実際のところ、どうやって許可もらったんですか?」

可憐「許可……。あ、あの、ふたりとも何の話?」
3 : 我が下僕   2021/12/12 14:08:19 ID:RRYR/sJwtc
茜「もうっ、可憐ちゃんったらそこでとぼけなくていいって」

翼「もしかして大人のヒミツってやつですか?えー、教えてほしいなー、ダメぇ?」

可憐「???」

茜「……えっ。ひょっとして、いや、まさかね。ほら、可憐ちゃん、お茶会の申請したでしょ?」

可憐「お、お茶会の申請?この空き部屋を使うことでしたら、念のためと思って美咲さんに伝えてありますよ……?」

翼「そうじゃなくて、茶柱乙女会に申請しましたよね」

可憐「茶柱乙女会?」

茜「……翼ちゃん。これ、マジっぽくない?」

翼「か、可憐さん。冗談、ですよね?ははは、私たちをからかうなんて、そんな、やめてくださいよー」

可憐「えっと……」

茜「可憐ちゃん、もう一度だけ確認するね。このお茶会って、茶柱乙女会の許可をちゃんととってあるよね?」

可憐「…………。い、いえ、そういう会のことは初めて聞いて――――」
4 : 5流プロデューサー   2021/12/12 14:08:34 ID:RRYR/sJwtc
翼「うわあああああああああ」

可憐「!?」

茜「翼ちゃんっ!お、おおおおおおおちおちおちついてっっ!」

翼「おしまいですよ!おしまい!」

可憐「ど、どういうことなの……?」

翼「あの美希ちゃんだって、茶柱乙女会を敵に回さないんですよ!?『下手したら埋められちゃうの』って真顔で言っていましたもん!」

茜「まだ、まだだよっ!慌てないで、うん、今からこのお茶会をなかったことにすればっ、それで茜ちゃんたちは助かるっ!」

翼「できるんですか?そんなこと……まつりさんでさえ『(茶柱乙女会とやるのは)割りに合わない仕事』って……!」

茜「諦めちゃダメだよ!!」

翼「!」

茜「可憐ちゃん、あのね、どういう事情があって、無許可のお茶会を開いて茜ちゃんを招待したのか……そんなこと訊かないよ」

翼「茜ちゃん……」
5 : 3流プロデューサー   2021/12/12 14:08:49 ID:RRYR/sJwtc
茜「だって、可憐ちゃんが茜ちゃんたちを陥れるような子じゃないって知っているから。きっと何か上手く説明できない理由があるんだよね。でも、今はそんなこといいの」

可憐「え、あの、わ、私……」

茜「この3人全員が無事にここを脱出する――――『今日この場所で無許可のお茶会なんてなかった』、そうだよね、翼ちゃん」

翼「ぐす……。はいっ!そうと決まったら、早く片づけてしまいましょう!幸い、こっちには匂いのスペシャリストである可憐さんがいますから、お茶会をしていた痕跡を消せば、あとはアロマか何かで誤魔化せるはずです!」

可憐「よ、よくわからないけれど、嘘の匂いはしないし、えっと、て、手伝うね」

茜「生きてここを出られたら、そのときはみんなで、美味しいプリンを食べにいこうね」

翼「え?茜ちゃんの奢り……ってこと!?やったぁ♪」

茜「にゃっ?!そんなこと言っていないって!もうっ、翼ちゃんったら―――」




「匂い立つなぁ」


可憐・茜・翼「!?!?!?」
6 : プロデューサーちゃん   2021/12/12 14:09:08 ID:RRYR/sJwtc
雪歩「堪らぬ紅茶の香りで誘うものだね」

美也「おや~?ふむふむ、申請リストを何度確認しても、可憐ちゃんたちのお茶会は見当たりませんな~」

紬「どうやら確かめないといけませんね。反逆者なのか、それともただのうつけなのか」

エミリー「お姉様がた、そう焦ってはいけません。ああ、あんなにも震えて、ふふふ……」

茜「そ……そ、そんな……どうして………」ガタガタ

翼「嘘……こんなところで………未来……静香ちゃん…!」ブルブル

可憐「雪歩ちゃん?それにみなさん、ど、どうしてそんな怖い顔しているんですか?」キョトン

茜「可憐ちゃんっ!?」

翼「す、すごい。茶柱乙女会を目の前にしてこんなに落ち着いているなんて……!」

可憐「へ?わ、私、何かやっちゃいましたか?」

紬「篠宮さん……あなたは思ったよりも何倍も肝の据わった方なのですね」

エミリー「自分の置かれている状況がわかっていないだけなのではありませんか?」
7 : プロデューサー殿   2021/12/12 14:09:22 ID:RRYR/sJwtc
可憐「(実はそのとおりで、さっぱりわかっていないよ……!)ゆ、雪歩ちゃん、私はその……」

雪歩「残念だよ、可憐ちゃん。近いうちに貴女も茶柱乙女会に加える予定だったのに。本当に残念」

美也「なんと~。そうだったんですね~。それはさておき、可憐ちゃん?」

可憐「は、はい」

美也「それに茜ちゃん、翼ちゃん」

茜「はいっ!な、なんでしょう」

翼「い、命だけは……」

可憐(そこまで!?)

美也「あなたたち3人は、劇場内のお茶会を管理する私たち、茶柱乙女会に黙って、勝手にお茶会を開いた……相違ありませんか~?」

茜「うっ、そ、それは」

翼「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ……」
8 : 兄(C)   2021/12/12 14:09:40 ID:RRYR/sJwtc
可憐(こ、この状況を整理してみよう。いつの間にか私の知らないところで、劇場内のお茶会を管理する組織?ができていて、今ここにいる4人がメンバーみたい。そして申請・許可のないお茶会というのは……その組織においては重大な違反、つ、つまりは制裁の対象になる、のかな)

可憐(だとしたら――――)

可憐「待ってください……!」

紬「? 申し開きなら、しかるべき場所でたっぷりと……」

雪歩「なに? 可憐ちゃん。言いたいことがあれば言ってみて」

エミリー「ああっ、雪歩さん、なんて慈悲深い!話をお聞きになるのですね。それでこそ真の大和撫子でしゅ!」

美也「会長ですからね~」

可憐「こ、このお茶会は………私1人で開いていたものです!」

茜・翼「!?」

美也「む~ん……ですが、カップはたしかに3つありますな~」

可憐「それは……すべて私のためのものです。えっと、イ、イメージトレーニングをしていたんです」

紬「イメージトレーニング?お茶会の、ですか。少々、言い訳にしても苦しくありませんか」
9 : 高木の所の飼い犬君   2021/12/12 14:10:01 ID:RRYR/sJwtc
雪歩「お茶会のイメージトレーニングかぁ。まぁ、やるよね」

紬「萩原さん!?」

雪歩「うん?どうしたの?そんなに変かな。私だって、紬ちゃんたちをもてなすことになったら、準備をいろいろするよ。イメージトレーニングだって」

紬「そ、そうなん?」

エミリー「……ですが、器にはきちんと紅茶が注がれていますし、洋菓子まで。可憐さんは最終的にこれを1人で飲み食いするつもりだったのですか?」

可憐「う、うん。た、貴音さんからいっぱい食べる方法を教えてもらったんだよ」

エミリー「まぁ!貴音さまから?そうだったんですね、なるほど……」

美也「おや~、茜ちゃん?」

茜「え?」

美也「口許についているのは……そちらのスコーンではないですか~?」

翼「!!」ペロッ

茜「にゃうっ!?」
10 :   2021/12/12 14:10:30 ID:RRYR/sJwtc
紬「伊吹さん?そんなに慌てて、野々原さんから舐めとったところで、かえって、後ろめたい事実があるのだという証拠にしかなりませんよ?」

翼「うっ」

可憐「私から説明します」

雪歩「というと?」

可憐「私がここで隠れて一人きり、お茶会を無断で開いていたところに、偶然、茜ちゃんと翼ちゃんがやってきたんです」

エミリー「……それで?」

可憐「お腹が空いていた茜ちゃんは、つい無意識に、ここにあるスコーンをひょいっと口に入れてしまったんです。ですから、茜ちゃんに罪はありません」

美也「む~ん、たしかにこんなにも美味しそうなスコーンがあったら、ついつい食べてしまうかもですな~」モグモグ

紬「宮尾さん!?」

雪歩「美也ちゃん、つまみ食いはダメだよ」

宮尾「なんと~、手が勝手に~」
11 : プロデューサー様   2021/12/12 14:10:47 ID:RRYR/sJwtc
エミリー「しかしどうやら、これで私たちの誤解が証明されてしまった気がしますね」

紬「エミリーさん!?」

雪歩「ねぇ、可憐ちゃん」

可憐「は、はい」

雪歩「さっき可憐ちゃん自身が言ったとおり、会則に反するこのお茶会は、可憐ちゃん1人で行ったもので、そこのふたりは関係ない……これでいい?」

可憐「………はい」

雪歩「3人でならともかく、1人でかぁ。可憐ちゃんにはそれ相応の罰を与えることになるね。覚悟はいい?」

可憐「も、もちろんです!ですから、茜ちゃんと翼ちゃんを早く解放してあげてください」

美也「べつに捕まえてなんていませんが~。茜ちゃん、翼ちゃん、もう行っていいですよ~」

紬「2人とも、もしお茶会をしたくなったら、きちんと申請を………」

茜「……翼ちゃん、いい?」

翼「うん……茜ちゃん」
12 : プロデューサークン   2021/12/12 14:11:02 ID:RRYR/sJwtc
雪歩「どうしたの、ふたりとも。そんな決意を固めた表情で」

可憐「ふたりとも……は、早く部屋を出て、プリンでも食べに……」

茜「ちがうんだよ!!!!」

可憐「!?」

翼「可憐さんの言っていることはぜーんぶ、嘘っぱちなんです!」

紬「な、なんなん?!」

雪歩「………話してみて」

茜「このお茶会はっ!可憐ちゃん、それから茜ちゃんと翼ちゃんの3人で開いたんだよ!」

翼「可憐さんひとりでなんてことないです!わたしたち、りるきゃん 〜3 little candy〜のお茶会です!!!」

美也「なんと~」

可憐「な、なんで、ふたりとも…!」

茜「見ていられない、黙ってなんかいられないよ!可憐ちゃん!」

翼「そうですよ!可憐さんを犠牲にして食べるプリンなんて、美味しくないですよ!」
13 : プロデューサークン   2021/12/12 14:11:16 ID:RRYR/sJwtc
紬「ど、どういうことですか、これは! 会長、この3人に、どういった処分を?」

雪歩「ふふっ」

エミリー「雪歩さん……?」

雪歩「茶柱乙女会は本来、誰もが素敵で幸せなお茶会を開けるために存在するもの。許可なしのお茶会は規則違反。そう、違反ではあるけれど……」

美也「けれど?」

雪歩「いったい誰がこうも美しい友情を茶番劇にできるの?こんなにも尊いやりとりを見せてもらっておいて、罰を与えるなど誰にも許されることではないですぅ」

エミリー「ああっ、なんて寛大な!そのお心遣い、真の大和撫子でしゅ!」

紬「なんなん……」

美也「では、ここにいるみんなでお茶会としましょう~、むふふ♪」

可憐「ほ、本当ですか!? や、やった……!」

雪歩「その前に、可憐ちゃん」
14 : プロデューサー様   2021/12/12 14:11:43 ID:RRYR/sJwtc
可憐「雪歩ちゃん?なんですか?」

雪歩「彼女になってよ。」キリッ

可憐「はいっ♡」

雪歩「しゃあっ!ゆきかれキテますぅ!」


―――――――
―――――
―――


雪歩「よーしっ!できましたぁ!これで百合子ちゃん主催のポエム杯の優勝間違いなしですぅ!」

春香「んなわけあるか!」

可憐「ポ、ポエムとは言い難いですもんね……てへへ」

春香「それだけじゃないよ!?」


おしまいですぅ
15 : do変態   2021/12/12 14:12:39 ID:RRYR/sJwtc
以上です
オチが雑なのは仕様です
16 : Pチャン   2021/12/13 00:26:58 ID:BouN.pLJNk
なんなん…
17 : do変態   2021/12/13 05:13:00 ID:TmhEiyYYRg
おもしろかった
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