円香「興味ないです。気持ち悪いし」

P「オッ…！いいねえその目。ゾクゾクしてくるぜ」

円香「なるほど。呼ぶのはパトカーより救急車のほうが良さそうですね」

P「ほら、透ってボーイッシュに見えてスタイル抜群だろ？はっきり言ってもろタイプなんだわ」

円香「Pの脳内では気に入った女性の胸を無条件に揉んでいいという法律でもあるんですか」

P「よくわかるな。まったくもってその通りだ」

円香「救急車、黄色いやつにしておきますね」

P「それは都市伝説だろ」

ガチャ！
コッ…コッ…コッ…コッ…



P「お、透が帰ってきたな」

円香「浅倉――」

P「待てよ。俺がここでスネたら午後の仕事放り出すかもしれんぞ？そしたら他の皆も困るんだぞ？」

円香「最低…。というか、100歩譲ってやるなら黙ってやればよかったじゃないですか。わざわざ私にバラさないで」

P「それも悪くないが…“幼馴染のピンチに手も足も出せず悔しそうに睨みつけてくる円香”を想像すると、もう、たまらなくなってなあ……」

円香（………心の底から人を軽蔑するときって、言葉も出なくなるんだな）



透「ただいまー。あ、Pお疲れ――」

P「透うううううううううううううううっっっっっ！！！！！」

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円香「Pが浅倉に襲い掛かるまでの時間ですか？」

円香「いや…もうほんと２、３秒かそこいらで。ええ」

円香「浅倉の反応も早かったですけどね。完全に不意打ちだったのに、正面から飛び掛かってくるPを、こう…受け流す、っていうか、とにかく避けたんです。ささっと」

透『え！？なに！？』

サッ！

P（クルッ）

透『えっ！？』

ガシィッッッ！！！

円香「完全に浅倉の行動が読まれてましたね」

円香「かわされた勢いそのままに背後に回り込んで、その…後ろから羽交い絞めにするみたいに、胸を…」

円香「私も女の身ですからこれだけはわかる。突然胸を鷲掴みにされたらどうなるか」

円香「“体を丸める”。どんな女でも必ずそうする。これ本能なんです」

透『～～～ッッッ！！！！』

ムニムニ

P（ムフフ……）

円香「しかしそこが浅倉と言うか、立ってるんです。まあ多少は怯んだ様子でしたけど」

透『このおっ！』

ブンッ！

P『おわっ！？』

円香「しかしやはり力が入らなかったんでしょうね。的を外しちゃったんです」

P『おらっ！』

バシッ！

透『あうっ……』

円香「はい。透の肘打ちをキャッチして、背中側からねじりあげて…よくドラマで警官がやってるような技でした」
　
円香「ああなってしまうともう、どうしようもないですよね。動きを完全に封じられてしまうんですから」

ギリギリ……

透『くっ…ああっ……』

P『ククク…』

円香「……え？“やられると思ったか”…って？浅倉がですか？」


円香「…………」


円香「……………………ふふっ」


円香「やっぱり、あなた達はワカってない。浅倉透という人物を――」

円香「そりゃあ、普通はこの時点で勝負アリ、です。“普通は”」

円香「だけどこれは浅倉のハナシでしょ」

透（ググッ……）　

P『うん？』

ガシッ

円香「体の動きは封じられた。相手が拘束を解かない限り絶対に逃げられない状況……正確には、“逃げられる返し技が無い”と言うべきでしょうか」

円香「ああ、ここであえて“技”という言葉を使ったのはですね――」



円香「“あれは技じゃない”」

透『はあああああああああああっ！』


パァン！！


P『！？！？！？！！？？！？？！？！？！！！！？？？？』

円香「何が起きたか理解できてない顔でしたよ。Pも」

円香「桁外れの握力にモノを言わせて人間の腕を挟み潰すなんてね…技とは呼べないでしょう？」

円香「私たちの間では“握撃”って呼んでるんですけどね」

円香「浅倉の握力って握力計では測れないんですよ」

円香「小さい頃、公園でジャングルジムに上ろうとしたら、掴んだパイプを全部握り潰しちゃうせいで全然登れなくて……鉄製のパイプですよ？カステラじゃあるまいし」

透『ふんっ』

ブチィッ！

P『あぎゃああんうぃあいいあ！！！！！！』

円香「そりゃあ痛かったでしょうね。そんな握力で耳をちぎるわけですから」

円香「はい。これも技とは呼べません」

P『うおおおおおおおおおおおっ！』

透『ッ！！』

ムギュッ！

円香「右胸でしたね。親指と、人差し指と、中指で、こう……乳首をつまんで」

円香「しかしそれでも浅倉は止められなかった」

透『しつこいっ！！』

グイッ


グシャアァッッツ！！！！！！


P『！☆？？！★！！？？？！＞！！％＆％！＆！！！！！』

円香「睾丸です」

円香「あれは手術とかしてもダメじゃないかなあ…完全に潰れていたそうですから」

P『あがっ……うごっ………』

ビクンビクン

透『………………』

円香「はい。浅倉は立っていましたよ」

円香「ええ、胸を揉まれていたことは確かです」

円香「アイドルの私がこう言うのもなんですが…ちょっと憧れちゃいますね。女として」

円香「……え？嬉しそうな顔してる？私が？」


円香「…………ふふっ」


円香「まあ、仕方ないですね。浅倉は――」

円香「私の、自慢の幼馴染ですから」

おわり

こんなPドルがあってもいいじゃない

あってたまるか

ジャングルジムの夢ってこういうことだったのか...

かなしい

一体Pドルってなんなのよ！

浅倉は範馬家の親戚か何かですか？

普通に殺人未遂でビビるしよく生きてたなｗ

このPの実年齢は97歳

Pドルは自由だ！