雪歩「トラってウシと比べると私たちの生活にそれほど馴染みないかな」

可憐「そ、そうですか……？普段からけっこう見かけますけど」

雪歩「えっ？トラを？」

可憐「はい。たとえば軽トラ」

雪歩「それはトラックだよ！？」

可憐「正面からぶつかったら痛い目に合うってところは同じですよね♪」

雪歩「無理やり、共通点見つけなくていいから！」

可憐「あと、クレオパトラもそうですよね」

雪歩「そうじゃないし、見かけないよ？！って、そもそもトラじゃないじゃん！」

可憐「い、一般にクレオパトラというと、クレオパトラ７世のことを指すみたいです」

雪歩「へ、へぇ」

可憐「あとエキストラなんかも」

雪歩「あー……撮影現場では、うん、見かけるね」

可憐「スーパーでも見かけますよ。ブラックタイガー」

雪歩「それ、エビだよね！？　なんだったら、あれウシエビとも言うらしいですぅ」

可憐「ウシなのかトラなのかはっきりしてください……！」

雪歩「エビだよ！」

可憐「トラと言えば、いろいろ諺もありますよね……」

雪歩「そうだね。虎の子っていうと、大切にして手放さないもの、貴重なものって意味があって、虎穴に入らずんば虎子を得ずって言うよね」

可憐「それと、狐の威を借る虎」

雪歩「逆だよ！！虎の威を借る狐、ね」

可憐「そ、そうでした。虎の威を狩る狐、ですね」

雪歩「漢字ぃ！！狐、強くない？！虎を狩っちゃうの！？」

可憐「あるいは虎の胃を借る狐。い、胃袋から掴んでいく恋愛戦略です……！」

雪歩「まさかの狐×虎！」

可憐「実際、私、雪歩ちゃんの威を借りちゃうこともあるんです」

雪歩「へ？そうなの？」

可憐「わ、私に手を出すと萩原組が黙っていませんよ？って……」

雪歩「うちは健全な建設会社だよ！」

可憐「あと、番組の収録で共演者の方がさまざまな特技を披露した際に、雪歩ちゃんの穴堀りに比べたらまだまだですね…！って」

雪歩「なんで！？え、あの、べつに特技ってわけじゃないから！というか、むしろ可憐ちゃんの超嗅覚のほうが大したものだから！」

可憐「他に身近なトラ……あ、プロ野球チームでありましたね。半身タイガース」

雪歩「だから漢字ぃ！！それと言うほど私たちに身近かなぁ！？」

可憐「半身というと、じょ、上下ならまだいいですけど、左右だとですよね……？」

雪歩「ちょっとなに言っているかわからない」

可憐「仮に上半身だけトラだったとしても、服をちゃんと着ていれば『おお、タイガーマスクか』で済むじゃないですか」

雪歩「そうかな……」

可憐「もし下半身だけトラだったとしたら、着込めばばれないだろうし、困るのってせいぜい４足歩行になっちゃうことぐらいじゃないですか」

雪歩「それすごく困らない！？」

可憐「で、でもですよ？万一、右半身がトラで左半身が人間ってなったら、すぐに気づかれちゃいます……！たぶん、改札通してもらえないから、自転車通学しないと……」

雪歩「もっと困る場面あるでしょ！？」

可憐「あるいは軽トラで送迎してもらいますね♪」

雪歩「根本的解決になっていないですぅ！」

可憐「えっと、それで反神タイガースのことですけど……」

雪歩「なんか宗教戦争になっていない！？」

可憐「トラといえば、現代文の時間に『山月記』をやりました」

雪歩「中島敦さんの短編小説だね。私、10数年は高校生をしているからよく知っているよ。中学生でやるところもあるそうだけど」

可憐「ゆ、雪歩ちゃんも詩人として名声を得ようとしてアイドルをやめて、最終的にトラになっちゃわないでくださいね……？」

雪歩「いらぬ心配だよ！！臆病な自尊心はあるかもだけど！！」

可憐「もしトラになっちゃったら、わ、私が責任もって狩りますから……！」

雪歩「狩るの！？」

可憐「あと他にトラと言えば……あっ、もしかすると雪歩ちゃんはお世話になっているかもしれませんね」

雪歩「トラに？」

可憐「ほら、雪歩ちゃん愛用の魔法瓶。虎印が」

雪歩「タイガー魔法瓶(株)のこと！？たしかに魔法瓶や電気ポット、電気ケトルでもお世話になっているかもだけど！？」

可憐「HPで確認しましたが、もう少しで創業100周年みたいですね」

雪歩「へ、へぇ」

可憐「今でこそ可愛らしいPRマークですけど、初期はリアル路線だったみたいです」

雪歩「この情報いるかなぁ！？」

可憐「タイガー魔法瓶(株）さんにまつわるエトセトラはHP等で確認お願いしますね♪」

雪歩「それ言いたかっただけでしょ！！」

雪歩「可憐ちゃん、さっきからというか、最初から『トラ』がつけばなんでもネタにしていない？」

可憐「本当は、やるドラとかも出したかったみたいですよ」

雪歩「『ドアノブが照れている？』なんてピンとくる人なかなかいないよ！！」

可憐「季節的にはダブルキャストより雪割りの花ですけどね」

雪歩「話を戻すと、そんなダジャレで笑うのってうちじゃ千早ちゃんぐらいじゃないかな」

可憐「最近、ミリオンフェスがきましたね……！」

雪歩「うん。紗代子ちゃんとのカバーデュエット、素敵だったなぁ」

可憐「名曲ですよね……『ultra soul』」

雪歩「『Miracle Night』だよ！！　ぎりぎり語感が近いかなってレベルじゃん！！」

可憐「でも、ちゃんとトラが入っていますよ、ウルトラって」

雪歩「だからなに！？」

可憐「というわけで、さまよえる蒼い弾丸こと如月千早さんと、私、篠宮可憐が共演している聖ミリオン女学園もよろしくお願いします……！」

雪歩「唐突な番宣！！」

可憐「トラといえば……」

雪歩「まだ続くんだね。こうなったら、とことん付き合いますぅ」

可憐「屏風のトラの話が思い出されますね。あの、とんちの」

雪歩「うん？あっ、一休さんのこと？」

可憐「はい、Thank You!さんです」

雪歩「ちがうよ！？いくらミリオンライブの崇拝者でもその間違え方はしないんじゃないかなぁ！？」

可憐「Thank You!さんは、夜中になると屏風から出てきて暴れるトラをどうにかしてほしいと言われてしまいます」

雪歩「そ、それで？」

可憐「サントラを流しておけばきっとトラもノリノリ！ということで解決しました」

雪歩「解決していないよね！？」

可憐「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! M@STER SPARKLE2 シリーズ続々発売中です！」

雪歩「やっぱり宣伝！」

可憐「き、気づいてしまったんですけど、ここまで動物としてのトラについては全然触れていませんでした」

雪歩「言われてみればそうだね」

可憐「うう……今からでもトライしてみようかな」

雪歩「無理にトラ絡めなくてよくない！？」

可憐「そんなわけで、雪歩ちゃん」

雪歩「え？」

可憐「よ、よかったら、今度いっしょに動物園に行きませんか？本物のトラを見たいなって……えへへ」

雪歩「！　うん！動物園デートですぅ！」

可憐「てへへ。い、いるかな……サーベルタイガー」

雪歩「いや、それ絶滅しているから！」


おしまい！今年もよろしくですぅ！

以上です
勢いで2800字ぐらい書いても、投下するとこんなにも短いんだなぁと
2022年はもう少しゆきかれを推してくれる人増えないかな……

脱字
「左右だと嫌ですよね」の「嫌」が抜けてたー

乙
ここに春香さんを入れてトライアングルな関係とかみたいですね

ゾイドでよければ……