美希「はい。言ってみて？」

志保「……あのね……志保、お………お、おっぱ」

志保「………やっぱり無理です。何なんですか？このセリフ」

美希「知らないの？ミキの十八番ワードなの」

志保「聞いたことありませんけど」

美希「そう？昔はよく言ってたの」

志保「昔？よくわかりませんけど………こんなセリフ、言えるわけないじゃないですか。いやらしいですよ」

美希「んー、でも、静香に勝ちたいんじゃなかったの？」

志保「………別に勝ちたいとかじゃ」

志保「演技以外にも、もう少し何か強みがあったらなって程度で」

志保（千早さんに相談しようかと思ったけど……でも、静香とのことだし…）

志保「それに、仮に勝てるとしても胸の大きさなんかで勝っても仕方なくないですか？」

美希「志保は全然分かってないって思うな。大きいからこそ言えるけど、大きさの問題じゃないの」

志保「？…ちょっと意味が……」

志保「というか、むしろ胸は小さい方が希少価値があるとか聞いたことありますけど」

美希「それはデコちゃんみたいな持たざる者の強がりなの。だって、おっぱいだよ？」

志保「……よくわかりません」

美希「志保はせっかく強い武器を持ってるのに、もったいないって思うな」

美希「とりあえず、もう一回やってみるね」

美希「……あのね………ミキ、おっぱい大きいよ？」

志保「……………そうですか」

美希「分かった？」

志保「分かりません」

美希「そっか」

美希「じゃあ、他の子にも言ってみてもらうの」

美希「そうしたら志保にもきっとこのセリフのパワーが分かってもらえるって思うな」

志保「はあ……(分かるとは思えないけど)」

～～

可憐「あ、あのね……か、可憐……お、お………お…！」

可憐「……おっ……おっ……ぱ……！」

可憐「〜〜！やっぱりこんな………！む、無理だよ……！」

美希「でも、可憐がこのセリフを使いこなせば、男の人を一発で倒せるようになるよ？」

可憐「そ、そんな…！倒したくな、ないよ……！」

志保「あの、美希さん……やっぱり別の方にお願いしたほうが……。なんだか申し訳が」

美希「んー、可憐がいちばん適任だと思うんだけど」

茜「おや？」

茜「ん～？可憐ちゃんに……志保ちゃんと美希ちゃん？なになに？どうしたのかニャ〜？」

可憐「茜ちゃんっ！！志保ちゃんとみ、美希ちゃんが……」

茜「……………なんだか穏やかじゃないね。はっ！？ま、まさかイジメ……？」

志保「い……いえ、少し相談があるだけで」

茜「相談？なら、このすーぱー美少女茜ちゃんにも聞かせてみてよ。たちどころに解決してしんぜよう」

美希「本当？」

美希「じゃあ、『あのね……茜、おっぱい大きいよ？』って言ってみてほしいの」

茜「ふむふむ」

茜「………………」

茜「………………………」

茜「……………………………………………なんで？」

志保「それが」

(説明中)

茜「そ、そういうことねっ！なるほど！か、簡単簡単！」

茜「あ、あ～でもな～！き、今日は茜ちゃんちょっと喉の調子が悪くて、長文はきついかも！」

志保「別に長文では………………。というかだいぶ流暢に喋ってますけど」

茜「れ、麗花ちゃんにプリン食べられちゃって喉の潤いが……」

志保「いつものことじゃないですか」

美希「……茜って案外ウブなんだね」

茜「〜〜！！とにかくっ！」

茜「この案件は茜ちゃんより適任な人がいるはずだからその人に任せた方がいいと思う！案内するから！さぁ！いざ！」

〜〜

恵美「うぇ！？なんでそんな話アタシに持ってくるの！？」

茜「ほ、ほら、恵美ちゃんいつも『見られて減るもんじゃないし』って言ってるし、大丈夫かなと」

恵美「いや、言ってるけどさ……！それとこれとは違わない！？」

恵美「ていうか茜が言えばいいじゃん！引き受けたの茜でしょ？」

茜「あ、茜ちゃん、喉の調子が……」

恵美「めちゃくちゃよく喋ってんじゃん！」

茜「い、イガイガが……」

可憐「…………あ、あのっ！」

可憐「ご、ごめんね茜ちゃん、恵美ちゃん……。わ、私が手間取るから皆に迷惑かけて。こんなんじゃダメだよね……。やっぱり私が、い、言うから……！」

茜「ーー可憐ちゃん……ううん……！」

茜「茜ちゃんが間違ってた！茜ちゃんが首突っ込んだんだから、茜ちゃんが言うっ！」

可憐「茜ちゃん……ありがとう。でも、私が」

茜「いや茜ちゃんが！」

恵美「………あーもうっ！分かった！アタシ！アタシが言うから！」

茜「え？……恵美ちゃん、これどうぞどうぞの流れじゃないよ？」

恵美「分かってるよ。でも茜が言ったとおり、アタシはそんなに抵抗感あるわけじゃないし」

恵美「そんなら2人よりアタシが言ったほうがいいでしょ？」

可憐「……恵美ちゃん」ｷｭﾝ 　茜「……恵美ちゃん」ｷｭﾝ

恵美「茜は貸しひとつだかんね」

茜「そんなっ！？」

美希「じゃあ、お願いしますなの」

一同「………………」

恵美「……………はぁ」


恵美「……………あのね………恵美、おっぱい…大きいよ？」


一同「…………おぉー」

恵美「おぉーってなに」

志保「……………」

美希「ふむふむ」

美希「どう？志保」

志保「え？あ、ええと………正直、恵美さんが恥ずかしがってる所は確かに可愛いと思いました」

志保「ですけど………なんというか、これ普通にセクハラじゃないですか？」

美希「言わせたらセクハラなの。でも自分から言うなら別だよ？」

志保「言わせてますけど」

恵美「ほんとだよ」

これは琴葉に飛び火する流れか

美希「でも可愛いとは思ったんだよね？」

志保「それは、まあ」

美希「じゃあもう少しだと思うの」

志保「……まだ続けるんですか」

志保(でも……なにか……)

志保「……ともかく、恵美さん、ありがとうございました。皆さんも」

美希「ありがとね」

恵美「ん。まあなんだかわかんないけど、ほどほどにね？」

可憐「あんまり役に立てなくてごめんね」

茜(次は茜ちゃんの存在感をしっかり印象付けねば)

〜〜

美希「次は…………！？」

美希「志保っ！隠れてっ！」

志保「……？どうしたんですか突然」

美希「………千早さんがいる」

志保「本当ですね。挨拶していきましょうか」

美希「いつもならそうするけど、もし千早さんがミキたちのやってること知ってたら……」

千早「あら………？美希？」

千早「志保も。お疲れ様。どうしたの？こんなところで」

志保「お疲れ様です。千早さん」

美希(どうやら知られてないみたいなの)

千早「今日はレッスンかしら？」

志保「はい。さっき終わったので少し美希さんと話を」

千早「話？」

美希(！？ーー志保！お願いなのっ！)

志保「はい。美希さんがむ」

美希「むっつりスケベだよね！ハニーって！」

千早「えっ！？」

千早「……そ、そうね。そう見えることもあるかもしれないけど」

千早「でも、そんな風に言うのはよくないと思うわ。いつも私たちのために頑張ってくれてるじゃない」

美希「そ、そうだね。ミキが間違ってたの。あはは」

千早「…………怪しいわね」

美希「！」ﾋﾞｸｯ

千早「まさか…………話って胸の話？」

美希「ち、ちが」

千早「……………美希」

千早「志保を巻き込んで何をやってるの……？」

美希「ひぃ」

志保「ち、千早さん……！私の方が美希さんに」

志保「！？」

志保(…なんて濁った…何も映さないような澱んだ眼……）

志保(これがあの千早さんなの？)

美希「み、ミキたち、急いでるからもう行くねっ！行こ！志保！」

志保「は、はい！千早さんすみませんっ！」

千早「くっ！待ちなさい！」

〜〜

美希「はぁ、はぁ！あ、危なかったの……」

美希「普段は勘の悪い千早さんが胸の話になるとものすごく鋭いの。志保も気を付けた方がいいよ」

志保「わ、わかりました」

志保「………千早さん、胸の大きさを気にしてるんですか？」

美希「……最初は気にしてなかったと思うよ？」

美希「多分、あずさと並んだり、みんなにイジられたりしてる間に気にするようになっちゃったんだと思うの」

志保「ひどい話ですね」

美希「うーん、でも、しょうがないよね？胸を気にしてる千早さんは可愛いから」

美希「志保も見たいでしょ？千早さんが怒ったり、拗ねたり」

志保「それは……………でも……」

美希「でもまあ、今回はおっぱい大きい子が目的だから、千早さんはまた今度ね」

〜〜

美希「あっ」

志保「のり子さんと歩さん、それとまつりさんですね」

美希「おあつらえむきだって思うな」

のり子「あれ？美希と志保？珍しい組み合わせだね」

志保「どうも。お疲れ様です。美希さんに少し相談をしていて」

まつり「ほ？相談なのです？」

歩「へ〜どんな相談？よかったらアタシたちも力になるよ？」

のり子「もちろん、アタシもねっ！」

志保「あ…ありがとうございます。それで、あの」

美希「今ね、おっぱいの大きい子に『あのね、おっぱい大きいよ』って言ってもらってるの」

美希「だから3人にも、言ってみてほしいって思うな」

まつり「………ちょっと何を言ってるかわからないのです」

歩「まつり、大丈夫。アタシもわかんない」

美希「やっぱり、恥ずかしい？」

歩「いや、恥ずいとか恥ずくないとかじゃなくてさ。なんで？っていうか」

まつり「美希ちゃん。姫はそういうことは言わないものなのですよ？」

美希「む〜」

志保「あの……すみません。私からもお願い出来ますか？」

まつり「志保ちゃん？」

歩「志保まで言うってことは、何か理由があるの？」

志保「……はい」

歩「………分かった！」

歩「別にアタシはそんな恥ずかしがる年でもないし、たまには年上らしいところ、見せなくちゃね」

歩「じゃ、じゃあ、行くよ……」


歩「………あのね。ア、アタシ……おっぱい、大きいよ？」

志保「っ！？こ、これは………。美希さん、どうでしょうか」

美希「なかなかのものだって思うな。異性として意識してなかった女友達が急に女に変わる瞬間を感じるの」

志保「なるほど」

美希「じゃあ次はまつり、お願いしますなの」

歩「アタシもやったんだし、もちろんまつりもやるよね？」

まつり「……妖精さんがNGを出してるのです」

美希・歩「ブーブー」

まつり「…………………もう、しょうがないなぁ…」


まつり「…………ねぇ………姫のおっぱい、大きいのですよ？」


一同「………おぉ～」

まつり「ボケに対してツッコミが貧弱すぎるのです。やり損なのです」

美希「別にボケじゃないよ？」

志保「まつりさんのは付き合いたての彼女がイタズラ気味に言う感じですかね」

美希「志保。分かってきたみたいだね」

美希「じゃあ最後はのり子に…………あれ？のり子？」

歩「のり子は美希の話を聞いてすぐどっか行ったよ」

美希「えっ？のり子がどんな風に言うか気になってたのに」

志保(……何故か少し残念に感じている私がいる)

まつり「志保ちゃんが毒されてしまったのです」

美希「んー、じゃあ」

まつり「美希ちゃん」

まつり「そろそろいいのではないのです？このまま続けるようだと律子ちゃんに知られてしまうかもなのですよ？」

美希「……そうだね。ミキ的にはただ相談に乗ってただけなんだけど、律子に知られるとなんだかまずい気がするの」

美希「志保も分かったみたいだし、これで終わりにするね」

〜〜

美希「それで、どうだった？」

志保「はい。正直なところ、美希さんに相談したことを後悔してます」

美希「」

志保「……でも、恵美さんや歩さん、まつりさんのセリフを実際に聞いて、確かに胸……おっぱい……には人を動かす力があるのかもと思いました」

志保「なんていうか、演技もそうですけど、人に好かれるっていうことも、強さのひとつなのかなと」

志保「本人が優秀かどうかだけで全てが決まるわけじゃなくて、好意を持ってもらって、その人の力に貸してもらうことも方法の一つで」

志保「自分だけの力で全てなんとかしようというのは視野が狭かったかもしれないです」

美希「そっか。ミキは難しいことはわからないけど、志保が納得出来たならよかったの」

志保「はい。ありがとうございました」

美希「うん」

～～

静香「志保の方から用があるなんて珍しいわね。どうしたの？」

志保「………静香」

静香「なに？」

志保「あのね…………私、おっぱい大きいわよ？」

静香「…………は？」

以上です。お目汚し失礼いたしました

静香も「私の方がおっぱい大きいわよ！」といってやれ

>>15
>>32
合いの手ありがとうございます！最後におわりをつけるのを忘れました……。
正直レスもらえないつもりで投稿してたので非常に嬉しいです

>>美希

リファたんに斧で頭を真っ二つにされちまえ

おもしろかった
本当に初めてなの？

>>34
>>35
レスありがとうございます！
投稿は初めてですが、描き始めから2ヶ月くらいかかっているので
最初に出来たものからは相当修正してます