亜利沙「ムフ…ムフフ……ムフフフフっ」

雪歩「亜利沙ちゃん…」

亜利沙「ムフフフフフフフフフフうふふふふっふ」

雪歩「亜利沙ちゃん！」

亜利沙「あ、はい、なんですか？」

雪歩「なんですかというか…食べないの？せっかく焼きたてのスコーンが出てきたのに」

亜利沙「ああ、そうですね、冷めちゃったらもったいないですね…」

亜利沙（ムフー！まさか、雪歩ちゃんとふたりっきりでアフタヌーンティー…それも、こんな良いホテルに来れるとは……僥倖！歓喜！恐悦至極っ！！）

雪歩「うわあ…スコーンが温かいからクリーム塗るとすぐに溶けて染みこんでいく……」

ｼﾞｭﾜｱ…

雪歩「う～ん…じゅわじゅわのサクサクで最高…！」

亜利沙「さっすが玲音さんの招待なだけありますね！こないだのお詫びってことで全部タダだなんて」

雪歩「あのときは大変だったけど…こんなに美味しい思いさせてもらっちゃったら、もう、どうでもよくなっちゃうね」

亜利沙「ですです！罪を憎んで人を憎まずと言いますしね！」

亜利沙（昴くんは“甘いものより野球がしたい！”ということで新しい野球道具を貰ったらしいです）


亜利沙（ただ、なぜあのとき暴走したのかについては…玲音さん本人の口からも、有力な情報は得られず終いでした）


亜利沙（玲音さんが覚えているのはシアターに来たところまでで、なぜかそれ以降のことは綺麗さっぱり忘れてしまっていて…）


亜利沙（入院中の琴葉ちゃんにも話を聞きたいんですが、相変わらず面会謝絶の状態で会うことすらできず…。謎は深まるばかり、といったところです…）

雪歩「亜利沙ちゃん、お茶の注文どうする？私はダージリンにしようと思うんだけど…」

亜利沙「ありさはよくわからないので、雪歩ちゃんのおススメでお願いします！」

雪歩「じゃあ同じものにしようか。今日の茶葉はセカンドフラッシュなんだって」

亜利沙「セカンド？」

雪歩「夏摘みの茶葉のこと。春に摘む普通の茶葉に比べて、ちょっと熟した果物みたいな香りがするの」

亜利沙「なるほど…さすがに詳しいですね…」

雪歩「えへへ…実際に飲んだことは数えるくらいしかないんだけどね…。せっかくの招待だし、思いっきり贅沢しちゃおっか」

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ｺﾎﾟﾎﾟ…

亜利沙「おおおお…なんというか……普段見てる紅茶の色よりだいぶ濃ゆいような…」

雪歩「鼻で感じるスメルと、口の中で感じるフレーバーの両方を愉しんでね」

亜利沙「はい…」ｸﾝｸﾝ

亜里砂「！？」

亜利沙「こ、これは！」

雪歩「どう？」

亜利沙「鼻の奥にガツンと来るこの香り…嗅いだだけで食欲が増幅される感覚……これは………」





亜利沙「　ラ　ー　メ　ン　ス　ー　プ　の　匂　い　で　す　！　！　！　」


雪歩「………は？」

亜利沙「いやいやホントにラーメンなんですってば！ほら！」

雪歩「………！！た、確かに……ラーメンだね、これ………」

亜利沙「お店の人が間違えたんでしょうか？」

雪歩「いくらなんでもそれはないよ……ここでラーメン食べる人なんているわけないし…」

ｽﾞｽﾞｰｯ！ｽﾞｽﾞｽﾞｰｯ！！

雪歩「…って、いたあ！？」

亜利沙「え？どこですか？」

雪歩「あそこ！一番奥のテーブル！」

ｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞｽﾞｯｰｰｰ！！

？？「ふう……まこと、甘美な味です…」



亜利沙「あれ？あの人って……」

雪歩「四条さんん！？」

貴音「おや萩原雪歩、松田亜利沙。息災でなによりです」

雪歩「な、なにやってるんですかぁ！？そのラーメンは一体……！？」

貴音「無論、このように用意したのですよ」ﾊﾟﾁﾝ!

ﾄﾞｶﾄﾞｶﾄﾞｶ!

雪歩「ひいっ！？」

亜利沙（空中から大量のラーメンが降ってきた！？………まさか！）

貴音「これだけ良い日和なのですから、共にらぁめんを堪能いたしましょう」

貴音「ﾔｻｲﾏｼﾏｼｱﾌﾞﾗｶﾗﾒﾆﾝﾆｸﾁｮﾓﾗﾝﾏ!」ﾊﾟﾁﾝ!

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ!!!

雪歩「ま、まだ増えるのぉ！？」

亜利沙「雪歩ちゃんこっちに！テーブルの陰に隠れてください！」

雪歩「うう……にんにくと油の匂いで気持ち悪いよぉ…」

亜利沙「このハンカチを使ってください！」

ﾋｮｲ

雪歩「ありがとう………あれ？これ……ハンカチ？」

亜利沙「え？なにを言って…………はっ！」



亜利沙（しまったあああああああああああああああああ！！！！！間違って玲音さんのパンツを渡してしまったああああああああああああああああああ！？！？！？！！？？！？！！！）

亜利沙「いやいやいやいやこ、これはれっきとしたハンカチですよ！」

雪歩「でも、形が……」

亜利沙「と、とにかく口と鼻を塞いでください！ほら、いい匂いですよ！？柔軟剤使いまくりのれっきとしたハンカチですから！！」

ﾑｷﾞｭ!

雪歩「う…たしかに、いい匂い…。そうだよね、ハンカチだよね……」ｽｰﾊｰｽｰﾊｰ

亜利沙「助けを呼んできますから、ここでじっとしててください！ハンカチは離さないで！じっくり眺めたりしてもダメですからね！」

雪歩「うん……なるべく…急いで……お願い……」ｽｰﾊｰｽｰﾊｰ

亜利沙（なんとか上手くごまかせた……とにかく、貴音さんをなんとかしないと！）

亜利沙「装着！」


ｶｯ!


亜利沙「気分はエクスタシイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ！！！！！！！」


亜利沙「クロス・アウッ！」（脱衣）

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ｽﾞｽﾞｰｯｽﾞｽﾞｽﾞｰｯ

貴音「嗚呼…食べても食べても無くならない…なんと素晴らしいのでしょう……」

貴音「“あのお方”には感謝してもしきれません……」


ﾋｮｺｯ


貴音「はて？なぜこのような場所にちまきが？」

貴音「……ふむ。らぁめんとちまきの“まりあぁじゅ”というのも…一度、試してみる価値がありそうですね」

ｸﾞｲｸﾞｲ

貴音「？？？外れない…？このちまき、まるで机に縫い付けられているような…？」


？？？「それはちまきではない」


貴音「え？」


変態仮面「私のムスコだ」

貴音「なんと……そうだったのですか！」

変態仮面「貴音さん！雪歩ちゃんとふたりっきりのティータイムを妨害するとは、断じて許せん！この変態仮面がおしおきしてやる」

貴音「私はただ、らぁめんを食していただけなのですが…」

変態仮面「ＴＰＯをわきまえろ！」

貴音「嗚呼、どうか悲しいことをおっしゃらないでください……貴方も、共にらぁめんを愉しもうではありませんか！」ﾊﾟﾁﾝ!

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ!

変態仮面「ぬうっ！？」

貴音「時も場合も場所も関係ありません！人は！いつでもどこでもどんなときでも！らぁめんを食すことで幸福になれるのです！」ﾊﾟﾁﾝ!

ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ!!!!!!

変態仮面（くっ…雪歩ちゃんのパンツのおかげで匂いには耐えられるが…この物量はマズイ！押しつぶされる！）

変態仮面「変態…奥義！”地獄のスピニング・ファイヤー”！」

ｷﾞｭﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙ!!
ｺﾞｵｵｵｵｵｵｵｰｰｰ!!!

貴音「なっ！？こっ…これは……」

貴音（変態仮面が股間を中心に高速回転することで竜巻が…！？私のらぁめんが、舞い上がっていく！）

変態仮面「アチャアアアアアアアアアア！！！！！」

ｺﾞｵｵｵｵｵｵｵｵｰｰｰｰ!!!!

貴音（な、なんという速度！摩擦熱で熱風が……らぁめんが、こんがりと焼き上がって！？）

貴音「このような…このようならぁめんは見たことがありません！是非、試食を…！なにとぞ…！」

変態仮面「食べたいか？」

貴音「はい！」

変態仮面「では私が食べさせてあげよう」


ﾍﾞﾁｬ!


貴音「……え？なぜ、らぁめんをムスコの上に…？」

変態仮面「さあ、食べなさい」

ｸﾞｲｯ

貴音「へ？」

変態仮面「先ほど言っていたな。"いつでも、どこでも、どんな時でもらぁめんを食べれば幸福"と。ならば私のムスコに乗ったラーメンも食べられるはず」

ｸﾞｲｯ!


貴音「い…いえ……それは、さすがに……ちょ、それ以上近づけては…」

ﾍﾟﾀｯ!

貴音「ムゴッ！？モガガガッ！？」

変態仮面「どうした！遠慮はいらんぞ！」


ｸﾞｲｸﾞｲｸﾞｲｸﾞｲ!


貴音「やめっ……やべでっ……おごごごごごごご！！！？？？！！？！？」

変態仮面「無論、お残しは厳禁だ！召喚したラーメンはすべて完食してもらうぞ！」

貴音「～～～～～～ッッッッッ＃＃＆！％？！＞”！～”＞＞＞！！！！！！！！！」

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貴音「む………無念……………ｶﾞｸｯ」

ﾁｰﾝ


変態仮面「成敗！

変態仮面「むう……私としたことが、今回はついやり過ぎてしまったか…」


変態仮面（貴音さんが言っていた"あのお方"という言葉が気になるが……もはや、聞き出せそうにない）

変態仮面（しかし……もしかすると……これまでのアイドルちゃん暴走事件は、すべて繋がっているのでは？）

変態仮面（だとすれば…裏で糸を引いている"黒幕"の存在も疑わなくてはならない……）



変態仮面（……やはり、話を聞く必要があるな………琴葉ちゃんに！）

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？？？「う～ん…今回はちょっと期待外れだったわね…」


？？？「まっ、計画自体は順調なわけだし…いっか♪」


？？？「そろそろ私の存在にも気づく頃だろうけど……せいぜい頑張ってちょうだい。変態仮面さん……」

お　し　ま　い

今回は劇場版変態仮面を象徴する技、スピニングファイヤーを使ってみました
いやホント…すごい技でしたね…映画館で笑いすぎてお腹痛くなりましたわ…

私、一応貴音Ｐなんですが、だからこそ最高の技で撃破してあげよう！それが担当アイドルへの礼儀だ！と思いましたので、この技をチョイスしました
おいなりラーメン（原作ではうどん）も狂気に満ちた技ですしね…

オマケ
原作版おいなりうどん
今の少年ジャンプでは絶対掲載できないな...

亜利沙のムスコって…もう男体化したor生えたってことでええんか…

乙
飯テロ回かと思いきやそんなことはなかったぜ！