亜利沙「………」ｶﾀｶﾀ

雪歩「亜利沙ちゃん、おはよう」

亜利沙「……………」ｶﾀｶﾀ

雪歩「亜利沙ちゃん？」

亜利沙「はっ！？ゆ、雪歩ちゃん！？すすす、すみません気づかなくて…」

雪歩「そんなに集中してなにしてたの？」

亜利沙「その…これまで暴走したアイドルちゃんたちのデータをまとめてたんです。なにか共通点がないかな、と」

雪歩「共通点？」

亜利沙「ほら、推理小説とかだと、一見なんの関係もなさそうだった被害者たちを調査するうちに共通点が見つかって、それが真犯人への手がかりになったりするじゃないですか」

雪歩「なるほど…。それで、見つかったの？」

亜利沙「それがさっぱりで…。しいて言うなら全員女性で、アイドルちゃんしてるってことですけど…さすがにそれだけでは…」

雪歩「……ちょっと、私にも見せてくれないかな？」

亜利沙「あ、はい。どうぞ…」

【No.1　田中琴葉】

張り紙を人に貼りつけることでそこに描かれた命令を実行させる。
「立ってはいけません」なら立てなくなり、「呼吸をしてはいけません」なら呼吸ができなくなる。
貼られた本人は絶対に張り紙を剥がすことはできず、他人に剥がしてもらう必要がある。
ルールを守らない昴くん相手に怒り狂っていた。


【No.2　玲音】

強力なフェロモンを発して他人を魅了する。
フェロモンの濃度は自由自在で、最高濃度ならば一呼吸で吸った相手を廃人にすることが可能。
女性を手当たり次第に誘惑してその唇を奪っていた。

【No.3　四条貴音】

なにも無い場所から無限にラーメンを召喚する。
ヤサイ、アブラ、ニンニクの増減も思いのままで、一カ所にまとめて召喚すれば敵を圧死させることも可能。
その気になれば地球全体をラーメンで覆いつくすことができたかもしれないが、本人が召喚した端から食べまくっていたので事なきを得た。


【No.4　福田のり子】

プロレスで勝利した相手から欲しいものを強制的に奪い取る。
本人のパワー・技術もプロ並みで、まともな戦法では歯が立たない。
また、試合を行う会場周辺に結界のようなものを展開し、足を踏み入れたものは戦わない限り絶対に出ることができなくなる。
連勝を伸ばして世界中の宝を手に入れようとしていた。

亜利沙「ごらんの通り、身に着けた力もなにもかもバラバラなんですよねぇ…ウチのアイドルちゃんだけじゃなく961所属の玲音さんまでいますし」

雪歩「…………」

亜利沙「雪歩ちゃん？」


雪歩「…………これ…どこかで見たことがあるような…？」

亜利沙「えぇっ！？これって、どれですか！？」

雪歩「この…それぞれの人の、特徴なんだけど…」


雪歩「琴葉ちゃんは昴くんに『怒って』いて……玲音さんは人を『魅了』して……四条さんはとにかく『食べまくって』たよね……そしてのり子さんの『強欲』さ……」


亜利沙「それが、どうかしましたか？」

雪歩「昔……これと同じようなものを……見た記憶が…」

亜利沙「なあっ！？本当ですか！？」

雪歩「なんだったっけ……？…ここまで、出かかってるんだけど……」


雪歩「う～ん…」


雪歩「『怒り』…『魅了』…『暴食』…『強欲』…？」

雪歩「う～～ん……」

雪歩「う～～～ん………」





ﾌﾞﾁｯ!

雪歩「やーーーーーーーーーめたっ！」

亜利沙「…へ？」

雪歩「やーーーめたっ。めんどくさいから、考えるのやーーーめたっ」

亜利沙「ちょ、ちょっと？どうしたんですか？」

雪歩「うるさいなあー。やーめたっていったらやーめたっ！なの！」ｺﾞﾛｺﾞﾛ

亜利沙（……まさか！）

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【街中】

バス運転手「運転やーーーめたっ！」

警察官「仕事やーーーめたっ！」

学生「学校行くのやーーーめたっ！」


ﾔｰﾒﾀｯ! ﾔｰﾒﾀｯ! ﾔｰﾒﾀｯ! ﾔｰﾒﾀｯ!


亜利沙「こ、これは…人がみんな、怠け者になってしまってます！」

亜利沙（こんなことができるのは、ひとりしかいません！）

亜利沙「装着！」


ｶｯ!


亜利沙「気分はエクスタシイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ！！！！！！！」


亜利沙「クロス・アウッ！」（脱衣）

変態仮面（ｸﾝｸﾝ……1.8キロ先からアイドルちゃんの匂い！急がなければ！）

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【公園】

美希「あふぅ……みんな、ミキとお昼寝しようなの…」ｺﾞﾛｺﾞﾛ


ﾑﾆｯ!

美希「あ、ちょうどいいところに枕があったの」

ﾑﾆﾑﾆ

美希「…う～ん……なんかこの枕……生温かいの……」


？？？「枕ではない」

美希「ふぇ？」

変態仮面「それは私の……おいなりさんだ」



美希「そう…。まあミキはお昼寝できるならなんでもいいの…」

変態仮面「待て待て待て！くつろぐな！」

美希「え～？自分から来たくせに…」

変態仮面「美希ちゃん！自分だけでなく他の人まで怠け者にしてしまうとは言語道断！この変態仮面がおしおきしてやる」

美希「うるさいの……疲れることしてないであなたも一緒にゴロゴロしようなの…」

ﾎﾜﾜﾜﾜﾜ!!


変態仮面「ぐぅっ！？」

変態仮面（こ、このオーラは……！？…力が、抜ける……？）

変態仮面（くっ……玲音さんのフェロモンと違って、雪歩ちゃんのパンツでもガードできないのか！）

変態仮面（まずいぞ…このままでは！）

？？？「見つけたっ！アンタたち！美希を取り押さえなさい！」


群衆「ウオオオオオオオオオオオオ！！！」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ!



変態仮面「なにっ！？」

美希「え？でこちゃん？なんで？？」

伊織「うっさい！このヘンテコな現象、どうせアンタのせいなんでしょ！とっとと元にもどしなさいっ！」


群衆「ウオオオオオオオオオオオオ！！！」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ!


美希「な、なんでこの人たち、動けるの……？えーいっ！」

ﾎﾜﾜﾜﾜﾜ!!


群衆「ぷしゅうーーー………」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ

伊織「怯むなあっ！私に従えええええ！！！」

ｶｯ!


群衆「ウオオオオオオオオオオオオ！！！」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ!


変態仮面（これは…！伊織ちゃんも暴走している！？美希ちゃんの能力で動けない人たちをカリスマオーラで無理やり従えているのか！）

美希「しつこい！来ないでなの！」

ﾎﾜﾜﾜﾜﾜ!!


群衆「ぷしゅうーーー………」ﾊﾞﾀﾊﾞﾀﾊﾞﾀ


伊織「アハハハハハ！動け！動くのよ！私の下僕になれたことを感謝しなさい！」

ｶｯ!


群衆「ウオオオオオオオオオオオオ！！！」ﾄﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞ!

変態仮面（いかん！このままでは操られてる人たちの体がもたない！）


変態仮面「やめろおっ！」

ｶﾞｼｯ!

美希「へ？」

ｶﾞｼｯ!

伊織「痛たたたた！ちょ、髪掴まないでよ！」

変態仮面「変態奥義…“喧嘩両成敗！ダブル・オイナリ・ドッキング”！」

ﾄﾞｯｷﾞｬｱｱｱｱﾝ!

伊織「～～～っ！やめてっ…！そんなもの近づけ……ん～～っ！？」

美希「ムぐ、ムぐぐググぐググぐ！！！！？？？！？」

変態仮面（おお…アイドルちゃんを両脇に抱えるこの技……まさに！両手に花っ！）


変態仮面「フオオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ！！！！！！！」

美希＆伊織「＃＄！＜＞＜＞！＆“‘’＃＄＄＄＄～～～～～～～～～～～～っっっ！？！？！？！？！？！？！？！」

美希「……………ｶﾞｸｯ」

伊織「……………ｶﾞｸｯ」


ﾁｰﾝ


変態仮面「成敗！」

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【No.5　星井美希】

体からオーラを発し、周囲の人間を怠け者にしてしまう。
時間が経てばオーラはどんどん拡散し、広範囲の人間を巻き込んでいく。
あと少し対処が遅れていたら、世界中に被害が及んでいたかもしれない。


【No.6　水瀬伊織】

体からオーラを発し、そのカリスマ性で周囲の人間を強制的に服従させる。
美希のオーラを浴びた人間も無理やり動かすことができるが、操られる側は人体の限界を超えた動きを強要されるのでただでは済まない。
琴葉の張り紙と違って伊織の意思以外では解除できない点が厄介だが、直接的な攻撃に使えない点では劣る。

亜利沙（これで、暴走したアイドルちゃんは6人…）


亜利沙（けっきょく…美希ちゃんの妨害のせいで雪歩ちゃんがなにに気づきかけてたのか、思い出せずじまいでした）


亜利沙（嫌な予感がします…。なにか、見えないとところでおぞましい陰謀がうごめいているような…そんな気が……）


亜利沙（早く…止めないと！妄想仮面を！）

お　し　ま　い

解説の必要なしとは思いますが、今回の技は自分で勝手に考えたオリジナルです（原作で2～3人をまとめておいなりさんしたことは何回かありましたが）
アイドルの能力とかオリジナル技とか考えるのが本当に楽しい

カップリングどうこうとか関係なく普通に面白いから困る、亜利沙のおイナリさんがどういうもんなのかも気になるが
とりあえず残りは嫉妬か？……ロコCPに嫉妬する杏奈ちゃんが！？