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【安価SS】全5話 765プロ劇場ドラマ制作
1 :
プロデューサー様
2022/02/25 13:04:09
ID:59VekwcI/s
立つも八卦立たぬも八卦
893 :
変態大人
2022/06/12 19:47:39
ID:SHrG0t5Qtk
まつり「タルタロスに遺されている脅威。それはもしかすると例の流行り病以上のものかもしれないのです」
恵美「な、なに、急に。たしかにそういう話だけど今になってそんな脅かすようなこと……」
まつり「ミリ・シタに暮らす人々に留まらず、周辺地域の人々、動植物の命運もかかっているかもなのです」
美也「む~ん……そう思うと、とっても重大な任務ですな~」
朋花「それでそのことを作戦名とするならば?」
まつり「ずばりミリオンライヴズなのです!」
貴音「ふむ。私たちの作戦の成否はそれほどまでの命をも左右するというわけですね」
エミリー「けど、どことなく語感が悪いような」
エレナ「あっ、それならミリオンライブでいいんじゃないかな!」
可憐「ミリオンライブ……うん!いいですね、エレナさん!それでいきましょう!」
まつり「ほ?でもそれだと意味が……」
朋花「細かいことは、無事に皆で戻って来てから考えればいいですよね~」
美也「ミリオンライブ。不思議と懐かしくて、親しげな響きがありますね~」
可憐「は、はい」
朋花「では―――みなさん、手を」
894 :
Pしゃん
2022/06/12 19:47:52
ID:SHrG0t5Qtk
朋花「オペレーション・ミリオンライブ。開始ですよ~」
みんな「おー!」
美也「可憐ちゃん、あのポーズはとらないんですか~」
可憐「あのポーズ?」
エレナ「ほら、5周年キービジュアルの!スペードのやつだヨ!」
エミリー「私もご一緒しております!」
千鶴「可憐……いったい、あのポーズはなんですの?」
まつり「かっこいいのです!一番奥なのに目立つのです!」
恵美「で、どうなの?」
可憐「し、真相は5周年イベントで!」
第5話につづく!
895 :
プロデューサーくん
2022/06/12 19:49:05
ID:SHrG0t5Qtk
次回更新は遅くとも6/15夜には
サクサク進むよ!たぶん!
896 :
ご主人様
2022/06/14 21:16:08
ID:B6clR4mnYE
再開します
可憐「それではみなさん、こちらをどうぞ」
そう言うと可憐はバッグを開くと、8人それぞれに1つずつある物を配った。
どれも同じ、手のひらサイズの物体である。配り終えると可憐自身も1つ手にとった。
エレナ「これってコンパス?」
千鶴「文房具ではなく方位磁針、ようは羅針盤ですわよね。タルタロス内で役立ちますの?」
朋花「ただのコンパスではありませんね~」
貴音「ええ、何やら面妖な気配を感じます」
恵美「そう?可愛いデザインだなーって思うけど。可憐、これって特別なやつなの?」
可憐「う、うん。これはね、旅立ちのコンパスって言って、迷子にならないための錬金アイテムなの」
まつり「可憐ちゃんのオリジナルレシピで調合したものなのです。まつり、師匠として鼻が高いのです」
可憐「えへへ……♪使い方は簡単。みなさん、上部にある小さなボタンを押してください。……はい、これでこの地点が座標登録されました」
897 :
我が友
2022/06/14 21:16:23
ID:B6clR4mnYE
エミリー「座標登録?」
可憐「たとえタルタロス内で迷ったりはぐれたりすることがあっても、針がこの地点への方位を示し続けますので」
朋花「ここに戻って来られるというわけですね~」
美也「旅立ちのコンパス 教えて夢の現在地~♪ ということですな~」
可憐「それと限定的でありますが、通信機能も搭載しているので離れた場所にいても連絡がとれますよ」
エレナ「へー、ワタシのいた街ではそういうギジュツ?ってのが発明されたはいいけど、一般の人たちに広まってはいなかったヨー」
聞けば、劇団セレブレイトスプラウトのご贔屓さまの中にそういった技術研究者もいたのだとか。
千鶴「情報通信技術の発展については商業とも大いに関係がありますから、わたくしも聞き及んでいますわ。と言っても、ひと月遅れで入手できる大都市で刊行されている雑誌からの受け売りですが」
恵美「ま、難しいことはいいとして、これで迷子の心配はないってのは助かるね」
美也「はい~」
そうして貴音を先頭、まつりを最後尾として一同は階段を慎重に降りはじめた……。
898 :
Pサン
2022/06/14 21:16:38
ID:B6clR4mnYE
‐タルタロス B1F‐
可憐「し、施設内の照明がまだ生きている……?ううん、魔力供給が持続しているのとは違う」
千鶴「あれは夜水晶?水晶の光でここまで室内を明るくできていますの?」
朋花「いいえ、千鶴さん。あれは春に、大蛇のいた洞窟で目にした水晶(
>>144
~)とは異なりますよ~」
エレナ「テンネンの鉱石そのままってカンジじゃないよね、加工している?」
まつり「簡単に言えば、鉱石類を錬金術によって恒久的な照明器具として利用しているのです」
恵美「それって簡単に聞こえないんだけど?」
貴音「重要なのは、私たちが少なくともこの区画で灯りの保持に努めることはないということです」
エミリー「そうですね。錬金術士様には、両手を自由にした状態で運用のできる照明を調合していただき、皆が携帯していますがこの区画では必要なさそうです」
美也「むむむ……!」
朋花「どうしたんですか~、美也さん。……何か見えたのですか」
美也「はい~。おぼろげながら浮かんできたんです。39という数字が」
可憐「は、はい?」
美也「施設内の部屋の総数がそれぐらいだと思われます~。もちろん、大小さまざまでありますが~」
899 :
変態大人
2022/06/14 21:16:52
ID:B6clR4mnYE
千鶴「そんなことがわかるだなんて。今この地点においては微弱な邪気しかわたくしには感じ取れませんわ」
恵美「え?邪気ってマジ?アタシ、全然わかんないけどなー」
貴音「満月の守護剣の継承者である千鶴だからこその鋭敏な感覚なのでしょう」
エレナ「ふーん、それだったらセイボのトモカもわかったってこと?」
朋花「否定はしません。いたずらに不安を煽ることもないと思い、黙っていましたが。しかし……魔物との戦闘は避けられない予感がしますね~」
エミリー「あ、あの!どうしてこんなところに魔物が住み着いているんでしょう?餌だってないと思うのですが」
貴音「一口に魔物と言っても、中には非物質的なものを餌とする種が存在するのです。それを魔物と呼ばずに、精霊だとか悪霊、あるいは邪神と呼ぶこともあるでしょうが」
朋花「放棄されたのが10年以上前として、その頃より絶えず今まで邪気を微かながらも放出し続けている何かがあるのだとすれば―――」
可憐「そ、その邪気を『餌』として沸く悪しき精霊たちがいて、おかしくない……?」
美也「気をつけて進んでいきましょう~」
恵美「そだね。こんな入ってすぐのところで長々と議論していたってしょうがないもん」
千鶴「では、参りましょう。この状態から鑑みるに、施設のことがわかる記録も残っているはずですわ」
900 :
Pサマ
2022/06/14 21:17:07
ID:B6clR4mnYE
かくして天空調査隊は、タルタロスの奥、深部へと進んでいく。
研究設備らしきものはいずれも動力が失われており、埃にまみれている。
専門書が並ぶ書棚はいくつか発見されたが、その一方で、あってもよさそうなノートや紙片というのは、テーブルや他の台にほとんど置かれていない。
床に落ちていたメモ数枚には、単独では解読不能な数式が記されていた。
まつり「間違いなく言えるのは」
皆が黙々と部屋の探索をしている最中、まつりが言う。
まつり「ブラックウェル卿は何も錬金術だけに没頭したわけではない、ということなのです」
可憐「そうですね……。シーカさんの手記にもあったとおり、卿は流行り病の治療法を探すうえで、自身も薬品製造に深く関わっていた……薬草類の研究、そこからさらに魔物の生態も興味を抱いていたと」
エレナ「魔物の生態?どうして?」
千鶴「初期段階の治療薬の材料は専ら魔物由来だったはずです。それゆえ、魔物の知識と戦闘技術に長けたプロを雇い入れなければならなく、薬そのものが高価となっていましたが(
>>819
)」
朋花「そして繰り返される変異によって、それまでの治療薬が有効でなくなってからは、対処できる成分、新薬の鍵となる何かを魔物から得ようとしていたんですね~」
恵美「ふうん。で、そこに錬金術でしょ?なんかさ、やばそうなものができあがりそうだよね」
可憐(魔物の生態に対する熟知、そして錬金術。や、薬品製造……。ブラックウェル卿1人ですべてを追究していたんじゃないよね……そ、それでも彼の存在が大きかったのはたしか)
可憐(この施設の規模だってかなりの大きさで……ま、待って。この施設は……?)
901 :
プロちゃん
2022/06/14 21:17:39
ID:B6clR4mnYE
何事もなく探索が進む中、7つ目の部屋でも研究の手がかりが得られなかった一同。
地下2階へと続く階段を発見し、降りる前に可憐がふと口を開いて皆に訊く。
可憐「あの……ところで、こ、このタルタロスってどこまでが人工的な建造物って言えるんでしょう」
エミリー「え?全部ではないのですか。えっと、それこそ錬金術を使って建造したのだとばかり……」
貴音「フェスティ、ではなく、まつり。どうなのです?」
まつり「ほ?」
貴音「ここまでの空間、錬金術であれば構築可能なのですか」
まつり「不可能ではないのです。でも、錬金術をもってしてもここまで大規模な施設となると半年そこらじゃ無理なのです」
まだ地下何階かも不確定であるけれど、と言い足すまつり。使用されている建材、その質と量を考えても錬金術士が数名いて、そこに動ける人手が多くいればまた話は変わるだろうとのことだった。
朋花「ということは、実際には卿お抱えの建設団の協力があった?いえ、それはありませんね~。そうした動きは教会の記録には残されていません」
恵美「ただ記録されていないだけって線は?」
美也「ここにそうした痕跡がないのでつい忘れそうになりますが~、当時は流行り病が猛威をふるっていた期間なんですよね~」
可憐「そ、そんな時期に大勢の人手を動かして……な、長い月日をもってこれだけの地下施設を建造する……き、記録に一切ないのは不自然すぎますよね」
千鶴「恵美の考えどおり、あったはずの記録を丹念に消去した線もあるにはありますが」
まつり「ほ……可憐ちゃん、たとえばそこの柱に触れてみるのです」
可憐「え?は、はい。ええと……ん?」
902 :
番長さん
2022/06/14 21:19:02
ID:B6clR4mnYE
エレナ「どうしたノ?」
可憐「うまく言葉にできないけど、妙な感覚が……師匠、これは?」
まつり「わからないのです」
千鶴「えっ」
まつり「実はみんなが調査している中、まつりもまつりなりにこの空間について考えを巡らせていたのです」
貴音「それで?」
まつり「まつりが現状で出せる結論はこうなのです。――――このタルタロスはブラックウェル卿が研究施設とする以前から、大部分の空間が既にあった可能性が高い」
千鶴「いわゆる遺跡ということですか」
まつり「おそらくそうだと言えるのです。しかも気の流れが特殊なのです」
可憐「あっ……!」
朋花「可憐さん?何か心当たりが?」
恵美「なになに、どったの?」
可憐「えーっと……実は、確証がないどころか眉唾物だったので、ほ、報告していなかったことがあるんです」
美也「おや~、何か知っていたんですか~、可憐ちゃん」
可憐「千鶴お姉ちゃんの『遺跡』って言葉でたった今思い出したの」
まつり「思い出した?ひょっとしておばあ様から何か聞いていたのです?」
可憐「い、いえ。そうではなく百合子ちゃんに調べてもらった資料なんです」
朋花「百合子さん?図書館にこのタルタロスを示す文献はなかったはずですが。司祭様も調査済みです」
903 :
あなた様
2022/06/14 21:19:32
ID:B6clR4mnYE
可憐「明確な記述がないだけで、図書館の禁書庫に伝承が記された巻物があったんです」
エミリー「伝承の巻物?! Wow!心躍る響きですね!」
貴音「エミリー」
エミリー「―――はっ!す、すみません、私ったら、はしゃいでしまって……うう」
千鶴「ん、ん。可憐、続けて」
可憐「と言っても、本当にぼんやりとしたもので。ミリ・シタ周辺地域の遺跡にまつわる文献の1つに、このタルタロスがある森のこともあったんです」
朋花「どのような記述ですか~」
可憐「かつては神域とされてきた場所、しかし穢れてしまったあとでは『穢れの神域』とし、災禍を退ける植物たちをもって隠した地であり、侵されざる禁忌の遺跡だって」
エレナ「????」
恵美「39文字以内でもう一度」
可憐「ええっ?!」
904 :
ボス
2022/06/14 21:19:52
ID:B6clR4mnYE
朋花「穢れの神域?まったく聞き覚えがないのですが」
可憐「ここ、タルタロスがある、森一帯というのは資料の古地図でわかったの。ざ、ざっくりとしか書かれていない地図だったけどね」
千鶴「他に何も記されていなかったですの?」
可憐「解読できたところを話が通るように繋げてみると、森で隠しただけではなく、今のミリ・シタの共同墓地が『穢れの神域』なる土地から漏れ出る邪気、そ、その影響を街全体が受けることを避けるための役割を担っていたのだと」
千鶴「はい?共同墓地が邪気から街を護る役割を担っていた?どういうことですの?」
貴音「ふむ。たしかに私たちが1、2時間前に通ったことからわかりますが、あの墓地はこの森に面していますね」
エレナ「ねぇ、お墓ってそういう効果あるノ?悪いもの、出てけーって」
朋花「適切な儀式によって鎮められた霊魂に宿るのは、聖なる気なんです~」
美也「聖気をもって、邪気を寄せ付けない。そういう手段をとったってことですか~?」
恵美「それってかなり、リスキーだよね」
千鶴「そうなのですか?」
905 :
P殿
2022/06/14 21:20:06
ID:B6clR4mnYE
恵美「だってさ、その正の霊魂が負の気に侵されれば、その一帯が邪気を持つ土地になってしまうもん」
朋花「ですが、実状としてはなっていないですね~。ミリ・シタの共同墓地に流れる気は正常です」
貴音「その時代の街の長、もしくはシャーマンに準ずるような存在が自信をもって対処できるとみなし、そのような手段を強行したのでしょうか」
朋花「退魔の植物によって森を構築し、聖気を持つ霊魂によって邪気を祓う……それこそ歴代の霊山巫女たちが災いのあった土地でしてきたような行為ですね~」
エミリー「であれば、全貌が解読困難な形での記録が禁書庫にひっそりと残されていたのは違和感がありませんか」
朋花「そうですね。……可憐さん。先ほど『今のミリ・シタの共同墓地』と言いましたが、それはミリ・シタ以前からもそうだと考えても?」
可憐「え?」
千鶴「なるほど。こう言いたいのですわね。穢れの神域とその邪気を回避する方策……これらは遠い古の話、少なくともバンナム皇国時代まで遡れるのではないかと」
可憐「そ、そっか。うん、たぶんそうだと思う。あの古語は私でも読めない部分が多くて百合子ちゃんにも手伝ってもらったんだけど、とにかく古いのは間違いないから」
貴音「時代の変遷、動乱の時期を含めた時の流れのうちにあったからこそ、重要視されなくなり禁書庫におさめられた、そういうことかもしれません」
エミリー「後の歴史が前の歴史を過去のものにし、塗り替え、秘匿し、喪失させる……どこの地でもあることですね」
906 :
お兄ちゃん
2022/06/14 21:20:29
ID:B6clR4mnYE
しかし、何らかの原因で穢れてしまったので、その土地を放棄しないといけなくなった。
漏れ出てくる邪気を避けつけないために、退魔の植物で森をなして囲い、聖なる気を有する霊魂を集める場所(=墓地)をその土地に面して配置した。
時代と共に邪気と聖気は中和されていき、ほとんど知覚できないほどまでとなり、それが住民たちに過去の出来事を忘れさせることともなった→伝承の断絶、ごく一部のみ残存
千鶴「似ていますわよね」
朋花「ええ」
貴音「流行り病で市街地の一部を放棄したことと、過去に、穢れた神域……。穢れというのは、ひょっとして病のことでしょうか」
その問いに答えられる者はいなかった。朋花も千鶴も首を曖昧に振る。
可憐「え、えっと、もしかしなくてもあの資料の情報って今回の探索にも大切だった……?」
千鶴「それはまだ判断できませんわね。なぜなら、まつりが整理してくれた情報とブラックウェル卿の研究がどう結びついているのかがまだわかりませんもの」
エレナ「ねぇ、神域ってことはカミサマがいたの?」
恵美「天空教とは別の、宗教的に価値のある場所だったんじゃない?」
907 :
P君
2022/06/14 21:22:02
ID:B6clR4mnYE
まつり「情報を整理してみるのです。推測でしかない部分もあるけれど」
タルタロスがある土地は、もともとは街の一部で神域とされていた。美也「もしも本当にいたとしたら」
朋花「美也さん?」
いつもおっとりとした美也らしからぬ声色、恐れの色をもったそれを聞いた朋花が思わず彼女の名前を呼び、そして皆が美也に注目する。
美也「もしも、神様がいたのなら……穢れてしまったその神様はどうなったんでしょう~」
エミリー「それは………」
美也「そしてブラックウェル卿が、この土地を選んだのが街から身を隠して研究をしたいだけではなく、初めからこの土地に関わる研究だったとしたら~?」
まつり「………」
‐ タルタロス B2F ‐
可憐(謎に包まれたこの場所の成立経緯は気になる。それがもし美也さんの言うように、もとから卿の研究にとって都合のいい空間だったとしたら?)
今では街の住民たち皆が口を噤む厄災、流行り病。それが街を覆い、市街地を棄てなければならない状況下で卿たちが秘密裏に続けていた研究とはなんなのか。
可憐(答えはここにある……だよね?)
908 :
Pサマ
2022/06/14 21:22:59
ID:B6clR4mnYE
可憐(それに……も、元司祭さんが口にした、罪と咎ってなんだろう?予感がする。今、たしかな匂いとなって。い、嫌な予感が)
可憐「!!」
エミリー「た、隊長。その、空気が変わりませんでしたか?」
貴音「しっ!……千鶴」
千鶴「ええ、いますわね」
恵美「朋花、下がって。アタシに護らせてよ」
朋花「嬉しい台詞ですが、黙って下がるわけにはいきませんね~、ふふっ」
美也「エレナさん、体がこわばっていますね~。こういう時こそリラックスですよ~」
エレナ「ありがと、ミヤ。すー……はぁー…」
まつり「――――来るのです!」
つづく
909 :
魔法使いさん
2022/06/14 21:24:41
ID:B6clR4mnYE
安価スレとはなんだったのか
次回更新は今週中には
次回でサクッとブラックウェル卿とシーカ絡みは終わらせたい所恵美
何卒最後までお付き合いください!
910 :
おやぶん
2022/06/15 00:46:21
ID:O8Q0TtBhIY
おつ
なんか普通に読み物として楽しんでたわ
911 :
彦デューサー
2022/06/15 07:25:36
ID:6K8MzQsUrY
おつー
黒ちゃんが普通に悪役なのか実は…なのか
戦闘系もこれだけの戦力だし楽しみだね
912 :
おにいちゃん
2022/06/16 07:25:02
ID:kPOLD6dhRQ
レスありがとうございます!
再開しますがシーカ・ブラックウェル関係は次回になりそうです
913 :
ぷろでゅーしゃー
2022/06/16 07:25:19
ID:kPOLD6dhRQ
地下2階に降り、魔物の気配を察知した調査隊。かかったな、と言わんばかりに通過したばかりの階段への道がシャッターによって閉じられてしまう。
そして一同を迎えたのは、小型魔物の大群だった。
しかしこれまで冒険してきた森林や山脈、海岸、洞窟、どこにも生息していなかった魔物だ。
多種多様な姿かたちをしている。宙に浮かんでいる球体に目がついた種や、六本の足で地を進む種、より人に近い形をとった二足歩行の種……。
共通しているのは体色が青紫であり、目と思われる部位は黄色く、そして体表からして、自然界で育まれたものではなく人工的な風貌であることだった。
恵美「わっ?!なに、こいつら!き、金属生命体ってやつ?!光沢はないけど、なんか堅そう」
貴音「これは……もしやスラグ?」
エミリー「隊長、知っているのですか?」
美也「アトリエシリーズのうちでも、黄昏シリーズ中で登場するモンスターたちのことですな~」
可憐「え、あの、説明が面倒だからって、そんな身も蓋もない……」
朋花「錬金術によって生み出された魔物ですね~」
エレナ「ってことは、この子たちはブラックウェル卿が?」
美也「む~ん……侵入者対策に配備したものなのか、それとも置いていかれたのかはわかりませんね~」
貴音「西方の地にある古い遺跡でこれらと類似した魔物と戦ったことがあります。個体それぞれは高い能力を有しておりません」
恵美「ねぇ、その言い方だとさ、今みたいに群れると激つよってこと?」
貴音「数が増せばそれだけ連携攻撃が多彩となり、陣形を組んだ戦術を得意とする敵です。そこに司令塔なる存在がいるとしたら、ますます厄介ですね」
914 :
Pたん
2022/06/16 07:25:34
ID:kPOLD6dhRQ
可憐「し、師匠もご存知ですか?」
まつり「まつりの知る、スラグに関する学術的見聞を話している暇はないのです。司令塔はおそらく、あとからでてきたあいつがそれっぽいのです」
美也「なんと~、そのまま塔っぽい見た目ですな~」
千鶴「この部屋は充分な広さがありますわ。可憐!下がって、指揮を!状況を判断してアイテムを使いなさい!」
可憐「りょ、了解!」
キャリア―、トラッカー、ポーター、ゲートキーパー、リーダーなどなど。
錬金術の発展した土地において、生み出され人々によって使役されてきたスラグたち。
歴史を紐解くと、バンナム皇国の実質的な滅亡にも一枚噛んでいる存在であるのだが、その詳細はまつりでも知らない。
可憐は千鶴に言われたとおりに、後方に待機して皆の指揮をとりつつ状況に応じたアイテムで攻撃・支援に務めた。
可憐以外の8人が二手に別れて対応する陣形をとっている。
遮蔽物となる設備や器材が散らばっている側には貴音・エミリー・恵美・朋花の4人が。
比較的、見渡しのよい空間となっている側には千鶴・エレナ・美也・まつりの4人。
915 :
兄ちゃん
2022/06/16 07:25:47
ID:kPOLD6dhRQ
貴音とエミリーは室内での戦闘経験も豊富であるのか、うまく什器に隠れたり、それらを囮に使ってみたりしながら、確実に敵を仕留めていく。
一方で恵美は貴音から「このような場所ではあなたのその能力は見方も巻き添えにしかねない」と耳打ちされたこともあり、朋花をサポートすることに専念しているのだった。
恵美の能力はお披露目する機会があるかわからないのだが……。
可憐(エミリーちゃんの装備、あれは双剣?千鶴お姉ちゃんや貴音さんの持つ刀剣の半分程度の長さで、逆手持ちをしている……)
エミリー「しゅばばばばば」
可憐(は、速い!まるで口で言っているような擬音だけど、とにかく猛スピード!)
可憐(抜刀の瞬間を目で追うことが不可能な、貴音さんの居合術と比べるのは酷かな。ただ、エミリーちゃんは貴音さんと比べると小柄な、その体躯を生かした戦い方ができているね)
可憐(それはそうと……)
エレナ「さぁ、どんどんいくヨー!」
可憐(なに、あれ……?)
美也「マギア・ガントレット。私もエレナさんから聞いて初めて知りましたが、面白い武器ですね~」
可憐「み、美也さん?」
美也「私のこの剣はこのような戦局に向いておりませんので~、可憐ちゃんと共に指揮に立つこととなりました~」
可憐「は、はぁ」
美也「あの大きな手甲でスラグさんたちをちぎっては投げ、ちぎっては投げ……使用者本人は安全な距離をとって戦えるというのも大きな利点ですな~」
可憐「あっ、でも抜けられちゃってエレナさんに接近されていますよ……!」
916 :
レジェンド変態
2022/06/16 07:26:03
ID:kPOLD6dhRQ
美也「それは可哀想ですね~、その場所にはあの2人がいますから」
可憐「!」
千鶴「時雨散花!」
スラグ「グエーーッッ」
まつり「ほ!」
スラグ「ンォォオオッ」
まつり「千鶴ちゃん、見事な腕前なのです。鍛錬の成果が出ているのです。師匠として嬉しいのです」
千鶴「いつからあなたが師匠になったんですの、まつり。わたくしは別に、まつりも貴音も師匠として敬うつもりはないですわ。あくまで友ですわよ」
まつり「ふふっ、わかったのです」
千鶴(それにしても、なんて威力ですの、あの手刀。まさか虚刀流?)
まつり「ちがうのです」
千鶴「ひっ!まつり、読心術まで使えますの?」
まつり「千鶴ちゃんは顔に出やすいのです。あと、技名を叫ぶ必要もないのでは?」
千鶴「ありますわよ!そのほうがかっこいいですわ!」
まつり「ここぞという時、決着がついたその時だけにしれっと言うのがいいのです」
千鶴「ぐぬぬ……」
エレナ「あーっ!ふたりとも、またそっちに行ったヨー!」
千鶴「お任せくださいまし!」
まつり「はいほー!」
917 :
ダーリン
2022/06/16 07:26:19
ID:kPOLD6dhRQ
可憐「だ、大丈夫そうですね」
美也「っ! いいえ、可憐ちゃん。どうやらここからが本番のようですよ~。あれを見てください~」
貴音「動きが、敵の作戦が変更された?エミリー、気をつけなさいっ」
エミリー「はい!」
朋花「あれは―――融合している?」
恵美「ええーっ!?あの子たち、合体ロボ的なあれなの!?」
エレナ「えい、えいっ!ダ、ダメだヨー。てっきり、合体中は防御力が下がると思いきや逆に硬質化しているネ……」
千鶴「まずいですわよ。この大きさだと小回りこそ利かないでしょうが、生半可な攻撃ではびくともしないのが見て取れますわ」
可憐「ま、まるで要塞みたい」
スラグ・フォートレスとでも呼べばいいだろうか、地下より湧いてくるスラグたちが融合し、一体の巨大なスラグとなった。
戦車に四つ足と二本の腕を生やしたような姿をしている。胴体部分は小さく頭でっかちな姿で、砲身部分がちょうど鼻にあたる。
918 :
P殿
2022/06/16 07:26:49
ID:kPOLD6dhRQ
まつり(おかしい。スラグが融合するなんて話は聞いたことがないのです)
戦争の道具として調合/製造された種類のスラグも大勢いたが、ほとんどは自滅プログラムが最初からその身に仕込まれている。
戦争の後処理の段階での暴走を回避する意味合いが強い。すなわち勝っても負けても、荒れた大地に自らが作り上げた生ける兵器どもが闊歩し、人々を蹂躙する事態を懸念しての方策だ。
それゆえか、かつての皇国領、戦地となっていた土地においてもスラグの残骸というのは発見されず、一部の人間―――遺跡を訪れる、貴音たち巡礼者ような存在―――にしか知られていないのが現在であった。
それらのスラグは果たして融合というプログラムが書き込まれたことがあったか。答えは否である。複雑な命令遂行はスラグ内部のコア、その魔導機構への負担が大きいうえに誤作動する可能性も高まる。
つまるところ、今、まつりたちが敵対しているスラグというのは、かつて人々が手として足として、使役した便利な機械たちでなければ、命のやりとりをさせた強襲兵器でもなく、このタルタロスで作られたと思しき新種なのであった。
まつり(ううん、そんなことは初めからわかっているのです。スラグの時代はとうに終わった。その文明がほぼ失われた今を黄昏を呼ぶかどうかは知らないけれど、とにかく今、目の前にいるスラグたちは異常なのです)
スラグ体の融合を実現する魔導指令装置、コアを調合できたのであれば、ブラックウェル卿は稀代の天才錬金術士だと、まつりは思う。
あるいは……。
919 :
ぷろでゅーしゃー
2022/06/16 07:27:05
ID:kPOLD6dhRQ
まつり(アレを使って可能にした?錬金術士にとっての禁忌、それゆえに追い求める者が後を絶たないアレを……)
まつり「まさか、そんな。完全なもの、理想的な形での調合は不可能なのです、絶対に。……賢者の石だなんて」
千鶴「まつり!何を呆けておりますの!敵が動きましたわよ!」
可憐「あわわっ、お鼻、光っているよ……!」
貴音「砲身は飾りではありません、撃ってきますよ!」
朋花「守護方陣を展開、みなさん、砲撃に備えてくださいっ」
妖しく光る砲弾がスラグ・フォートレスから放たれる!
目標は――――可憐だ!
920 :
do変態
2022/06/16 07:27:21
ID:kPOLD6dhRQ
可憐「くっ、お願い、精霊織りの帳!」
守護と回避の能力を有する帳を広げる可憐、どうにか衝撃を和らげ、弾道を逸らし、直撃を免れたものの、その場から吹き飛ばされてしまう。
しかも帳は一撃で破れてダメになってしまった。
可憐「きゃあっ!」
まつり「可憐ちゃん!」
可憐「わわっ、師匠、た、助かりました」
まつり(可憐ちゃんが今使った、精霊織りの帳は事前にまつりも確認しているのです。あのキングベヒーモスの突進すらもマタドールのようにひらりと躱せるであろう練度なのです。それが破られ、どうにか軌道をずらすにとどまった……)
まつり(あの銀髪騎士ちゃんでも、斬ることは容易ではないはずなのです。朋花ちゃんの霊力でも防ぎきれるかどうか……)
まつり(もしも他の皆が直撃しようものなら……間違いなく命はないのですっ!)
可憐「師匠……?」
まつり「可憐ちゃん!ここはまつりに任せて先に、」
朋花「もう一発、きますよ!」
まつり「嘘!?あのレベルの砲撃をそんな装填速度で放つのです!?」
921 :
そこの人
2022/06/16 07:27:48
ID:kPOLD6dhRQ
可憐「退避ーっ!退避です……!当たればおわりですよ!」
エミリー「あわわわわ」
恵美「ほら、エレナ、こっち!」
エレナ「うわーん、いきなり別ゲーだヨー!」
貴音(敢えて接近して、脚部の損傷を狙う?ですが、見た目からして奥義をもってしか斬りつけることはできないでしょう。だとすれば、構えるのに時間が要します。くっ、どうしたら……)
美也「可憐ちゃん、危ないっ」
可憐「また私なの?!」
まつり「全力で、いくのですっ!」
凄まじい闘気を両の腕に集中させたまつりが、砲弾が迫る可憐の前に背を見せて立った。可憐はその師の背中に鬼、もとい、姫を見た気がした。
まつり「はいっ、ほぉぉおお!」
恵美「光の砲弾を弾いた?!」
他の皆に当たらないようにと、まつりはスラグ・フォートレスにカウンターとして砲撃を弾き返すのを狙っていた。
しかし実際には、まつりの今出せる力のすべてをもってなお、砲弾はまっすぐ打ち返すことなどできずに、スラグ・フォートレスの数メートル手前の床へと着弾する!
可憐「床が、え、えぐられている……」
922 :
Pしゃん
2022/06/16 07:28:05
ID:kPOLD6dhRQ
エミリー「このままだと、崩落して生き埋めでしゅ~」
美也「と言っているそばから」
恵美「また光り始めたーー!」
エレナ「ね、ねぇ、さっきより溜めが長くない?光も眩しさが増しているような。気のせいカナ、あはは……」
千鶴「今以上の威力で撃ってきますの?!」
可憐「のわっ」
その時、慌てて移動していた可憐が転ぶ。※監修 同事務所アイドルAさん
朋花「可憐さん!」
千鶴「このタイミングで転倒しますの!?」
美也「また可憐ちゃん狙いですよ~」
まつり(出し惜しみしている戦況じゃないのです)
まつり「可憐ちゃん、黒のエクリプスでなんとか相殺するのです!」
可憐「は、はい!」
923 :
プロデューサーさま
2022/06/16 07:28:26
ID:kPOLD6dhRQ
バッグから可憐が取り出したのは表面に魔方陣が幾重にも刻まれた球だった。
千鶴(あれは手持ち爆弾?それにしては、こちらまでひりつくような霊力の気配がしますわね)
可憐「て、てーいっ」
もう間もなく砲弾を撃ち放つ砲身目がけて、可憐が投げ込むと、球体はその何重もの魔方陣を高速で展開する。
貴音(あの術式は『蝕』?)
可憐「焼き尽くして……!銀河の爆発をここに展開せよ……黒のエクリプス!」
詠唱と錬金杖の振りに魔方陣が反応を見せる。
まつり「みんな、伏せるのです!」
まつりがそう叫んだ直後、大爆破が起こる!
黒のエクリプスとスラグ・フォートレスの砲弾が、まつりの咄嗟の狙い通りに相殺されるも、その衝撃波が容赦なく部屋を駆ける。
恵美「やった!?」
朋花「砲身が半壊したのは目視できます、ですが……!」
924 :
我が下僕
2022/06/16 07:28:46
ID:kPOLD6dhRQ
スラグ・フォートレスは、折れた砲身から光の砲弾をぶちまけながら部屋中を暴れ回り始めた。
砲弾の威力はさっきの10分の1ほどに抑えられているが、暴走状態にあるため、その狙いは無差別で、床や壁、手当たり次第にぶちかましている。
さらに悪いことには、その四足は意外にも動きが素早く、砲弾を避けつつ、スラグ・フォートレスに轢かれないようにと各人もまた部屋のあちこちを行ったり来たりしないといけなかった。
可憐「ひ、ひえぇぇ!」
まつり「シャッターをこじ開け、地下1階へと戻るのです?いや、ここは!」
可憐「べ、別の部屋へと続く扉を開けましょう……!」
エミリー「ふたつありますよ!?ど、どっちにいけば」
朋花「この部屋からの脱出優先です、近くの扉へとそれぞれ逃げ込んでくださいっ」
千鶴「了解ですわ!いかにも堅そうな扉ですが、斬ってみせます!」
貴音「ならば、私がもう片方を」
恵美「くっ、エレナ!そっちは危ないっ!こっち、こっち!」
エレナ「う、うんっ」
美也(む~ん……この先の展開が視えましたね~)
925 :
プロちゃん
2022/06/16 07:29:07
ID:kPOLD6dhRQ
一同が最後に見た、あるいは聞いたのはフォートレスが春、ではなく可憐のように、どんがらがっしゃーんと転んで床に轟音と共に倒れ込む姿であった。
可憐「み、みなさん、大丈夫ですか!」
逃げ込んだ部屋、可憐は仲間を見やる。
千鶴、朋花、美也、エミリー。他の4人はいない。
可憐「嘘っ……避難が間に合わなかった!?」
倒れ込んだフォートレスは、その状態のまま砲弾を今なお撃ち続けている。あの部屋にまだいるのなら、無事では済まないだろう。
まつり『落ち着くのです、可憐ちゃん』
可憐「わわっ!あ、こ、これは旅立ちのコンパスの通信……!師匠、無事ですか?!」
まつり『なんとかなのです。こっちの部屋にはまつりとエレナちゃん、恵美ちゃん、銀髪の食いしん坊の合わせて4人がいるのです。そっちは?』
可憐「よ、よかったぁ……!こちらには私含めて5人いますっ!」
まつり『全員がどちらかの部屋に退避できたのです。可憐ちゃん、これからなのですが……』
貴音『やむを得ません。二手に分かれて調査を続行しましょう。地図でも探し当てれば、別の道を使っての合流もできましょう』
まつり『それ、まつりが言うつもりだったのですー!割り込まないでほしいのです!』
可憐「ははは……。わ、わかりました。今のままだと地上に戻る道も塞がれていますし、そうするしかないですね」
926 :
おにいちゃん
2022/06/16 07:29:22
ID:kPOLD6dhRQ
エミリー「あ、あの!隊長……」
貴音『エミリー、巫女候補をお守りするのですよ』
エミリー「は、はいっ」
貴音『私のことは心配無用です。私もあなたのことを信じていますからね。この戦いが終わったら、街でらあめんを共に食べましょう』
エミリー「ありがとうございまゅ!貴音さま///」
恵美『ちょっと、フラグっぽいけど、ま、いっか。ねぇ、朋花』
朋花「恵美さん……」
恵美『あれ?どったの、そんな気弱な声。大丈夫、大丈夫、誰も怪我なんてしていないんだからね。変に気負わなくていいって』
朋花「ですが……」
恵美『この通信、そんなに距離もたないんでしょ?なら、ちゃんと今のうちに朋花のいつもの声、聞きたいな』
朋花「もう恵美さんったら……ふふっ。皆で無事に戻ったら、いくらでも聞かせてあげますよ~♪」
エレナ『チヅル!カレン!ワタシも励ましてヨー!』
可憐「わ、わかりました。そういうことなら、ここで一曲……」
千鶴「歌わなくていいですわ!エレナ、あなたの明るさと元気、きっとそちらにいる他の3人に必要なものですわ。信じていますわ、またあなたの踊りを近くで見られるのを」
エレナ『チヅル~!ウンッ、そのときはチヅルも一緒だからネ!チュッ♡』
927 :
主
2022/06/16 07:29:37
ID:kPOLD6dhRQ
美也「まつりちゃん」
まつり『ほ?まつりにも美也ちゃんから何かメッセージがあるのです?』
美也「無理をしてはいけませんよ~」
まつり『ほ?………ほ?』
美也「すべてを視ることはできていませんが~……この先、まつりちゃんには苦難が待ち構えているようです~」
まつり『………』
美也「1人で抱え込んでは最悪の展開が待っていますね~。まつりちゃん、ちゃんとみんなと相談しないとですよ~」
まつり『美也ちゃん……わかったのです、ありがとうなのです』
美也「はい~、こんな感じで伏線も入れましたので、次のシーンに行きましょう~」
可憐「み、美也さん!そういうのはきちんと伏せておいてください……」
▶パーティが2つに別れました
可憐・千鶴・朋花・美也・エミリー
まつり・エレナ・恵美・貴音
928 :
プロデューサーさん
2022/06/16 07:31:13
ID:kPOLD6dhRQ
更新は一旦ここまで
次回は可憐たち側で中ボス戦(安価判定含めるかは検討中)
そして次回こそシーカたちのあれこれを消化したいです
更新は遅くとも6/19夜までを目安に
何卒最後までお付き合いください!
929 :
箱デューサー
2022/06/16 13:15:52
ID:/KtqO3/n3c
おつ
なんか普通に長編SSとして読みたくなってきたぞ
930 :
そこの人
2022/06/17 07:18:03
ID:tXkJH5MQOs
おつ!
それぞれどんな試練が待ち構えてるかな
931 :
おやぶん
2022/06/19 07:51:16
ID:wBIM63vZ/Y
レスありがとうございます!励みになります!
再開します
けっこう情報端折りましたけど、戦闘中だったり戦闘後だったりにまた出します、たぶん
932 :
おやぶん
2022/06/19 07:51:30
ID:wBIM63vZ/Y
- タルタロス B3F 第11区画-
恵美「地下2階から3階へと降りる階段はすぐに見つかったけどさ」
エレナ「ケンキュウシリョウっていうの?そういうのぜんぜーんっ、見つからないよネ」
貴音「そうですね。ですが、御覧なさい。この部屋はどうやらこれまでと比べると帳面の類が多く散乱しておりますよ」
まつり「ふむふむ……ここは主に植物関連の研究を進めていたようなのです」
恵美「さっきのスラグってのとは関係ないの?」
まつり「幸か不幸か、そうなのです」
貴音「研究員と呼べる立場の人間がどれだけ出入りしていたかは掴めぬままですが、あのようなスラグを対象とできる人間のは限られるでしょうね」
まつり「同意なのです。でも、あれはどこかの遺跡から発掘してきたのとは違うと思うのです」
戦闘中は話す余裕がなかったスラグ事情について、まつりは3人に話した。
先と比べて考えを整理することができる状況だったので、なるべく学術的な用語を避け、うまく伝えられた。
あれはスラグであってスラグではない、まつりはそう結論付ける。
貴音「スラグの融合というのはそれほどに不可解なのですか」
まつり「ああいうふうに戦闘中に融合するのであれば、なおさらなのです。そんな超高度な魔導プログラムの構築は一般の錬金術士が1人や2人いただけではできっこないのです」
エレナ「ってことは、ここにはたくさんのすごい錬金術士がいたノ?」
933 :
Pはん
2022/06/19 07:51:43
ID:wBIM63vZ/Y
恵美「スラグそのものじゃなくてさ、難解だけど役立つ参考書類なんかが存在して、それをブラックウェル卿が手にしていたってのはどう?」
ブラックウェル家自体が古い家であるので、シーカが流行り病以前に流浪の錬金術士に本をもらったように、昔に街を訪れた錬金術士からそうした書物を譲ってもらったり、買い取ったりしたのでは。そう恵美は推察したのだった。
まつり「エレナちゃんと恵美ちゃん、どちらかと言えば、まつりは恵美ちゃんの線を見当しているのです」
貴音「裏を返せば、複数人の錬金術士の存在を認めるつもりはないと?」
まつり「それはそうなのです。だって、あんな高度な調合ができるのだったら流行り病の感染の拡大だって防ぐ手段を調合できちゃうはずなのです」
防ぐだけではなく特効薬の開発だって、と付け加えるまつり。貴音は顔をしかめて、「もしも」と口を開く。
貴音「錬金術士たちにとって、流行り病は都合のいいもの、いえ、その彼らこそが引き起こした病であったのなら?」
恵美・エレナ「!!」
まつり「流行り病が人為的な災害。つまりは黒幕がいた、そんな真実を思い描かなかったといえば嘘になるのです」
貴音「……その言いぶりだと、今ではそれが真実ではないと確信しているのですか」
まつり「ううん、確信なんてしていないのです。ただ、そうみなすには腑に落ちない点が多いのです」
恵美「単純に、誰も得していないもんね。たとえば私たち天空教会にしたって、救援後にミリ・シタにおいて勢力拡大はあったけど、割に合わない犠牲者が教会側でも出ているし」
エレナ「うーん……ワタシも、流行り病の変異が誰かによってわざと起こったとは思いたくないナ」
934 :
変態大人
2022/06/19 07:51:57
ID:wBIM63vZ/Y
貴音「得てして隠される真実は目を背けたくなるものばかりです」
まつり「それとはべつに……実はこうじゃないかっていう推測はあるのです」
恵美「え?なになに?」
まつり「もう少し調査を進めてから話すのです。流行り病が人災説も含め、いくつかの可能性を消去していき、残った情報、手がかりから再整理したいのです」
貴音「いいでしょう、気をつけて進んでいきましょう。いつまた手強い魔物がでてきてもおかしくないですから」
そうして4人は区画を移りつつ、残されている研究資料らしきものを読み解いていく
専門用語が並ぶ文書の内容を正確に捉えるのはまつりや貴音であってもできないので、むしろそうした文書ではなく、より私情を挟んだようなものを求めた。
つまり、その手のゲームでありがちな研究者の手記やその他の記録である。ああいう読み物は量があればあるほど、そして長ければ長いほど、きちんと読み切るプレイヤーが少なくなるのが必至であるが、存在そのものがフレーバーとして機能している節もある
- タルタロス B4F 第17区画 -
貴音「時にまつり。あなたは私たちと比べるとずいぶんと多くのことに詳しいですね」
まつり「ほ?どうしたのです?今しがた食事休憩で可憐ちゃんがくれた、竜やきにくをぺろりとたいらげたところなのです。雑談なんかしている暇はないのですよ?」
恵美「美味しかったね。回復補助アイテムっていうから、てっきり戦闘中に使うもんだと思っていたよ」
エレナ「ねえ、マツリ。ドラゴンってあんなに美味しいからランカクされちゃって、今はめっきりいなくなったってことナノ?」
まつり「あれは竜やきにくという名前だけど実際にはドラゴンのお肉ではないのです」
恵美「ええっ!それって食品偽装表示問題ってやつ?!急に社会派SSになっちゃうの?」
935 :
プロちゃん
2022/06/19 07:52:12
ID:wBIM63vZ/Y
貴音「まつり、露骨に話題を逸らさないでください」
まつり「だったら、初めから言いたいことをそのまま言うのです。回りくどいのは嫌なのです」
貴音「………」
エレナ「ウン?どうしたの?もしかして愛の告白でもするノ?」
恵美「いやいやいや、どう見たってそんな表情じゃないでしょ」
貴音「まつり。私はあなたのことをやはり、フェスティバル・トクガワの関係者だと考えております」
まつり「というと?」
貴音「孫娘や親戚、ようは血筋として繋がりのある人間、もしくは特殊な契約での継承者。いずれにせよ、あの英雄の面影があなたにはある」
まつり「銀髪ちゃん。あなたは直にその人を目にしたわけではないんでしょ?」
貴音「それはそうです。フェスティバル・トクガワが魔物の行軍から霊山を護った、その守り手の1人として活躍したのは半世紀以上前のことなのですから」
恵美「たしか貴音は、おじい様から聞いたんだっけ?」
貴音「ええ。じいやは当時の霊山で共闘した1人なのです。ですが、フェスティバル・トクガワの英雄譚はそれだけではありません」
エレナ「そうなノ?」
貴音「私が独自に調べたところ、世界各地で似たような容姿と力をもった女傑の話があるようです」
恵美「へぇ、巡礼者であるからこその情報収集能力だね」
936 :
監督
2022/06/19 07:52:26
ID:wBIM63vZ/Y
まつり「神話や伝承といったものは、時として遥か(≠春香)遠く離れた土地の間でも類似した内容があるものです。けれど、それらが皆、同一の人物であるわけでもないのです」
エレナ「今、()の中の注釈って必要だった?」
恵美「口伝に頼りがちな伝承であるからこそ、その中身は曖昧に、抽象化されていき、やがてどうとでも解釈が可能になる。そうすると、もとは全然べつの出来事、存在であっても同じように思えてくる。どれだけ時代や土地が離れていても。まつり、そういうこと?」
まつり「そうなのです。銀髪ちゃん、あなたが憧れているそのダサい名前の女性、その活躍ぶりというのは半ば幻想なのですよ」
貴音「勘違いしていませんか」
まつり「ほ?」
貴音「私とて、まるっきり今の事態と無関係な、個人的な憧憬を語っているつもりなどありません」
エレナ「どういうこと?」
貴音「偶然なのでしょうか」
恵美「何が?」
貴音「フェスティバル・トクガワに瓜二つな、強かな女性がこのミリ・シタにいて、あのうら若き乙女を弟子にとり、錬金術士として成長させた」
まつり「………」
貴音「まつり。あなたはこの街の周辺に大いなる脅威が隠されていることを、このタルタロスのことを知っていたのではないですか?」
937 :
魔法使いさん
2022/06/19 07:52:40
ID:wBIM63vZ/Y
エレナ「エーっと、この時のためにマツリはカレンをビシバシ鍛えていたってこと?」
恵美「待って。そこよりも重要なのは、どの程度知っているかだよ。このタルタロスの真相を」
貴音「まつり、あなたの言うように……まっすぐに問いましょう。あなたは何か隠していませんか?」
まつり「!」
貴音「もしも調査において役立つ情報を、むしろ事前に把握しておくべき事実を秘めたままにしているのだとしたら―――」
エレナ・恵美「……」
貴音「それは裏切りですよ。もちろん、あの可憐な錬金術士にとっても」
まつり「……ふぅ。一目見た時から察してはいたけど、やっぱり好きになれないのです」
貴音「はい?」
まつり「ううん、毛嫌いするつもりはないのです。ただ、あの頃のあの人にそっくり」
恵美「なんのこと?」
エレナ「マツリ……?エッ、急にラスボスになっちゃうの?」※なりません
938 :
Pさん
2022/06/19 07:52:55
ID:wBIM63vZ/Y
まつり「銀髪ちゃん、あなたはヤーネフェルト・シリウス・シルバーブレードの孫娘だよね?」
恵美「えっ、なに、その某ラノベの吸血鬼みたいな名前」
エレナ「いきなり変なオリジナルキャラいらないヨー」※登場はしません
貴音「なっ……なぜ、あなたがおばあ様のことを!?」
その時、空気を読まない(あるいは読んで)スラグたちがまつりたちのいる部屋に突如押し寄せてくるっ!
大事な話の途中に現れる敵、っていう展開はありがち!
まつり「話は後なのです!戦闘に集中するのです!」
貴音「この戦いが終わったら、すべてを明かしてくださいっ!約束ですよ!」
恵美「フラグっぽくない!?」
エレナ「場面転換するヨー!」
939 :
Pさん
2022/06/19 07:53:09
ID:wBIM63vZ/Y
- タルタロス B4F 第22区画 -
可憐「よいしょっと。ふぅ、こんなものかな」
千鶴「ここまでの部屋は空振りでしたが、ここには多くの資料が残っているみたいですね」
朋花「ええ。しかも学術的資料のみではなく、こんなものもありました」
美也「おや~?ふむふむ、どうやらとある研究員個人の日記めいたものですな~」
エミリー「黒井卿の研究の正体もこれでわかるのでしょうか」
可憐「エ、エミリーちゃん?ブラックウェルはそういう固有名だから、そんな和訳しなくても……」
千鶴「読み解いていきましょう」
美也「すべてを長々と書くのも面倒なので、かいつまんで情報提示していきますよ~」
朋花「美也さん?どこを見て誰に言っているのですか~」
可憐(これらを調べていけば、きっとわかるはず―――さっきから鼻につくこの嫌な匂い。その真実も)
940 :
プロデューサー君
2022/06/19 07:53:22
ID:wBIM63vZ/Y
【とある研究員の日記から抜粋1】
○月×日
私の、この施設での目的と役割。ブラックウェル卿から求められたのは、神経毒を蓄えた器官を有する魔物の生態研究とその毒を用いた薬剤の開発。
だけど、私が研究員として志願した理由は別にある。それは私個人としての調査。真実の追究。
すなわち、ブラックウェル卿こそ、流行り病の感染拡大の原因を作った人物、言い換えれば街の人たちを多く殺めた張本人ではないかという考えの真偽を確かめたかったから。
妹の死……それがもしあの人に責任があるのだとしたら、たとえ何をしたって妹を取り戻せないとわかっていても、彼を処刑台に送らないことには気が休まらないわね。
千鶴「これは……」
可憐「ブラックウェル卿が流行り病を広めた?ど、どうしてそんな」
朋花「この段階では、この日記の書き手がその可能性があると見ているに過ぎません。ですが、あり得ない話ではありませんね~」
エミリー「え?朋花様はそのような推測もなされていたのですか」
朋花「1つの可能性として、ですよ~?」
美也「端的に言えば、製薬会社によるマッチポンプですな~」
可憐「かなりまとめた説明ですね、それ。……薬を売るために、病を人為的に広めたのが流行り病のきっかけだったってことでしょうか」
千鶴「ですが、予想だにしない変異が繰り返し起きてしまい、どうにもならなくなったと」
可憐「妹さんの病死を受けてこの人は……」
エミリー「もし本当にわざと病気を……。だとしたら、ひどすぎますっ」
朋花「結論を急ぎ過ぎてもいけません。続きを読んでいきましょう」
美也「日付、飛んでいますね」
941 :
主
2022/06/19 07:53:40
ID:wBIM63vZ/Y
【とある研究員の日記から抜粋2】
○月○日
私が間違っていた。
いいえ、部分的には間違っていなかったわ。ブラックウェル卿……タカーオさんは流行り病が流行り病として呼ばれるようになってすぐの頃は、薬をいかに高く売りつけるしか考えていなかったみたい。
けれど、ええ、役場からの要請と娘さんからのお願いによって薬をなるべく安価に街の人に提供することとなり、それから流行り病を利用しての商売をあくどい形でするつもりはなかった。
彼自身の証言だけじゃない、いくつもの文書と関係者への聞き込みによってそれは突き止められた。ほぼ確実だと思う。今やタカーオさんは何かを隠していられる精神状態ではない。
私は……今、抱えている彼の苦悩を知らなかった。知ろうとしていなかった。それが恥ずかしい。
彼もまた多くの親しい人物を流行り病で亡くしていて、そして現在、愛娘が……。
流行り病、いったいなんなのよ どうして私たちがこんな目に合わないといけないの?
可憐「……。ブラックウェル卿が感染を意図的に、か、拡大させたわけではないみたいね」
朋花「手厳しいことを言えば、初期段階での対応をもっとうまくしていれば、と思いますが。しかし彼が流行り病の収束に乗り出したのは、例の資料中の年表通りだとわかりましたね。そこに偽りはないと」
美也「はい~。そうなると、気になるのはこのタルタロスの全容ですな~」
エミリー「あの変な怪物たちが生み出されたのは、お薬の調合過程ということでしょうか、それにしては……」
可憐「お、おかしいよね。あんなふうに敵対行動をとるような錬金生物を作る必要なんて、ふ、普通はないよ」
942 :
Pちゃま
2022/06/19 07:53:55
ID:wBIM63vZ/Y
【とある研究員の日記から抜粋3】
○月×日
ああ!タカーオ!私と共にどこか遠くの地に逃げるのを受け入れてくれないのね!
亡くなった奥さんを愛しているから?それとも既に病魔にその身を蝕まれているあの子が捨て置くなんてできないから?
ああ……こんな気持ちになるなら会いたくなかったわ。せめてあなたの声がそうもいい声をしていなければ、私はあなたに心を奪われなかっただろうに。
しかも精神的に衰弱しているあなたは私を頼ってくれない。それがつらいわ。
あなたは知っているのかしら。あの子、他でもないあなたの愛娘であるシーカが最近になって、病床を離れてこの施設を彷徨っているのを。
聞いたわよ、あの子は死者を生き返らせようとしているって。そんなの……無理よ。それができるのなら、そうね、私は妹を、あなたは奥さんを生き返らせるでしょうね。
可憐「え、えっと……」
千鶴「この研究員に最初にあったのはブラックウェル卿への疑念、憎悪に近い感情だったでしょうね」
朋花「それが愛に変わったんですね~」
美也「流行り病が蔓延し、心身ともに閉鎖的にならざるを得ない環境では殊更にこうした転換はあったのかもしれませんな~」
エミリー「逆もまたしかりだと思うと、怖いですね」
可憐(えっ。読んでいて、ちょっと照れちゃったの、私だけ!?)
943 :
do変態
2022/06/19 07:54:08
ID:wBIM63vZ/Y
【ブラックウェル卿のメモ書きと思われるもの1】
シーカがレオンの復活を諦めた。今後は私に協力してくれると言いだした。残り短い人生を親孝行に捧げたいなどと言っている。馬鹿な!自分の命まで諦めてくれるな、お願いだ。
シーカは優しい子だ。街の人たちのことを思って、治療法の発見こそが優先すべきだと悟ってくれたのだろう。これで錬金術士が私とシーカで2人。どうにかなる、どうにかしてみせる。
この力、必ずや街の救済に……この街を長らく支えてきたブラックウェル家に恥じない成果を出してみせるのだ!
そして、シーカを救う。まだだ、まだ手遅れではないはずなのだ。
可憐「シーカさん、レオンさんの蘇生を、あ、諦めて流行り病の治療のために……お、お父さんであるタカーオさんと協力し始めたんだね……ぐすっ」
朋花「……」
千鶴「朋花?どうしました?あなたも泣きそうですの?」
美也「胸なら貸しますよ~」
朋花「いえ、そうではありません。……続きがまだありますよね」
エミリー「ええ。こちらがおそらくそうです」
944 :
Pちゃま
2022/06/19 07:54:23
ID:wBIM63vZ/Y
【ブラックウェル卿のメモ書きと思われるもの2】
いいのか?これで、こんな方法で。
司祭をシーカが説得した。説得?あの司祭の顔、あれはまるで催眠にでも、いや、気のせいだ。
シーカはそんな子じゃない。
だが、いいのか?
こんなやり方、許されるのか?
あの感染者たち……完治は難しくとも、それでも最期までせめて家族や恋人、友人、大切な者の傍にいたいんじゃないのか?
可憐「?? どういうことだろう」
千鶴「(天空教会所属の)シーカが司祭と話して、何か計画したみたいですわね」
エミリー「流行り病の治療方法であるのは察することができます。でも、なぜこうも困惑しているというか……」
美也「まるでそれが善と言えない方法であるかのような書きぶりですな~」
朋花「……続きを」
可憐「は、はい」
945 :
P殿
2022/06/19 07:54:40
ID:wBIM63vZ/Y
【ブラックウェル卿のメモ書きと思われるもの3】
完成したのか?わからない。だが、犠牲はもう取り返しのつかないものだ。
犠牲?いいや、あれは、ああ、そうだ、隠してもしかたないだろう
あれは生贄だった
まだ数日……いや、半月は生きることができたかもしれない感染者
何人だ?39人だったか?
その霊魂を生きたままに無理やり取り出して使った
人殺しだ でもシーカのせいじゃない、パパが悪いんだ シーカは悪くない
なんにしても、だ
完成……したんだろう?
特効薬ができるはずだ、これさえあれば
賢者の石 シーカ曰く、そんな名前なのだという
可憐「っ!」
千鶴「可憐!し、しっかりなさいな!」
可憐「でもっ!」
エミリー「シーカさんが見つけた治療方法、それはまだ生きている人、その魂を材料にするものだった?そんなことって!」
美也「可憐ちゃん、『賢者の石』という名前に心当たりは?」
可憐「あ、ありませんっ。そんなの、そんなの知らないっ!!」
朋花「……私はあります」
可憐・千鶴・エミリー「!??!?」
946 :
おやぶん
2022/06/19 07:54:52
ID:wBIM63vZ/Y
朋花「詳しくは知りません。ただ、霊山にいた頃に読んだ本の中にそのような名を冠する万能の存在があるのだと。でも……あの本は、おとぎ話を集めたような、そんな言わば作り話でしかないはずだったのに……」
美也「生ける霊魂を贄に用いるという記述はありましたか~」
朋花「覚えていませんが、なかったと思いますね~。あれば、覚えているでしょう~」
可憐「れ、錬金術なのかな、その、賢者の石を作る手段って」
千鶴「それは………ええ、そうでしょう、としか」
可憐「………」
エミリー「あの……次で最後のメモみたいです」
可憐(解決できたんだよね?だってそんなふうに錬金術で人の命を使うだなんて、それでも、せめて……うん、せめて大勢の命が救うことができたのなら……!)
947 :
ダーリン
2022/06/19 07:55:09
ID:wBIM63vZ/Y
【ブラックウェル卿のメモ書きと思われるもの4】
シーカは諦めてなどいなかった
でも あれは 人の形をしていなかった
封じ込めるしかない なんとしても
可憐「え――――?」
可憐たちが最後のメモに目を通し、しかし何も言えずにいたその時
ガタっと音がした。扉が外れるような音が。それから鎖でも千切られる音
快い音ではない
そうして皆は音のする方向を見やる
何かがゆっくりと、時間をかけて這い出てくる
その何かの図体は大きい あの日洞窟で対峙したバジリスクと同等だった
948 :
彦デューサー
2022/06/19 07:55:35
ID:wBIM63vZ/Y
エミリー「白と橙の……」
千鶴「ウミウシ……?」
可憐「これがレオン、さん?」
頭で理解したわけではない。直感。思い知らされた。
これまでの知識と経験からの推量。
シーカは裏切ったのだ。ちがう、そうじゃない。
あのメモのとおりだ。
諦めていなかった。レオンの復活を。
病魔に追いつめられてなお、シーカはそのことだけを考えて命を燃やしていたのだ。
そして実の父親さえも欺き、利用した。それが聖少女のなれの果て。
感染者たちの生ける39の霊魂、それで調合された賢者の石を、シーカはレオンを再構築するのに使ったのだ―――
朋花「みなさん、退きなさいっ!!」
949 :
そなた
2022/06/19 07:56:09
ID:wBIM63vZ/Y
そのウミウシ自体が勢いよく突進してきたのではない
だが朋花は、ゆらりゆらり身体を動かし、ずりずりと床を這い、迫ってくるそれに危険を感じた
バジリスクなんて比ではない朋花たちの生命どころか、ありとあらゆるものを呑みこまんとする深淵を
美也「戦うしかないみたいですね……」
物悲しい美也の声に誰も肯くことができずにいた
目の前のウミウシ、悲壮なる因果の化身が可憐たちに敵意を向けている
ずっと封じられてきたその身が、錬金術士である可憐に呼応したのか、開かずの扉を打ちこわして今、ここにいる
白と橙のウミウシ―――レオンになれなかった『それ』が鳴いた
その容貌と同様に不思議で神秘的な声だ。それは鳴き声というよりも歌声であるとその場にいる全員が感じ、痛ましくも思った
千鶴「ここで終わらせますわ、終わらせなくてはなりませんの!」
蹲る可憐の前に立ち、千鶴は剣を抜いたのだった……。
950 :
プロデューサー君
2022/06/19 07:59:43
ID:wBIM63vZ/Y
次回からイベントバトル開始
おそらく今日のお昼前後に内容を投下できそうです
何卒ご協力お願いします!
あと、本編がこのスレで終わらない確率が76.5%ほどありますね(白目)
テキストを1レスに詰め込んでいきますわ
951 :
せんせぇ
2022/06/19 11:51:54
ID:wBIM63vZ/Y
イベントバトル:封じられし絶望
勝利条件
7ターン以内にエネミーの耐久値を0にする
敗北条件
可憐たちの耐久値(390)が完全に0になる
7ターン終了時にエネミーの耐久値が1以上
達成度(ランク) なし
※これまでどおり投稿時刻秒数を使用
※1ターンはDEFENSE PHASEとOFFENSE PAHSEで構成されている
※安価3レスが揃うまでは、4~6時間(目安)に一度、スレ主自身がレスする
→遅くとも半日程度で1フェイズ、一日で1ターンは進めたいということ
※あまりにグダるようであれば数値の倍率等を後から変更する可能性あり
952 :
彦デューサー
2022/06/19 11:52:24
ID:wBIM63vZ/Y
エネミー情報
(ぶっちゃけ読まなくても、こっちで全部計算するよ!)
悲愴なるツヴァイグランツ
耐久値961
安価3レスの総和により攻撃スキルが決定
偶数=≪星咲の歌声≫ 基礎値150+確定値3レスの最大値
奇数=≪獅子戦吼≫ 基礎値3レスの最小値×5 下限100・上限200
素数=≪紫電清霜≫ 基礎値100+確定値100
※優先度は奇数<素数
※DEFENSE PAHSEで軽減できる被ダメージ値が基礎値、確定値は軽減無効
補助スキル
≪アクセルレーション≫
2ターン名以降、最終与ダメージが+0.1倍される
→7ターン目の攻撃値が1.6倍になるということ
≪メルヘンリリー≫
1ターンに受ける被ダメージが320を超えることがない
→今回の戦闘は必ず4ターン目を迎えるということ
953 :
P殿
2022/06/19 11:53:30
ID:wBIM63vZ/Y
TURN1 DEFENSE PHASE
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
※00は0ではなく60として扱う
1.可憐 基礎軽減値なし
・値が00~19 デバインシールド 15
・値が20~39 ミスティカーテン 30
・値が40~59 満月のキッシュ 10%
2.朋花 基礎軽減値9%
・値が5の倍数 花の舞 5%
・値の1の位が4 鳥の舞 10%
・値が7の倍数 風の舞 20%
・値が11の倍数 月の舞 30%
▶共起なし 効果が高い方優先
3.美也 基礎軽減値17
・値が可憐より小さく朋花より大きい 金矢倉 10
・可憐と朋花少なくとも一方の倍数 銀矢倉 20
・可憐と朋花の値の差を約数にもつ 美濃囲い 15
・0~9あるいは38~47 ちょうちょ囲い 15
▶共起あり
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
何卒ご協力お願いします!
レスさえもらえれば計算はすべてこちらで行いますので
954 :
我が友
2022/06/19 13:30:09
ID:MBSsi6cxb2
ほい
955 :
プロデューサーちゃん
2022/06/19 16:01:13
ID:wBIM63vZ/Y
予定通り自レスっと
956 :
ボス
2022/06/19 20:19:59
ID:wBIM63vZ/Y
3レス目も自レス~
957 :
プロデューサー
2022/06/19 20:30:40
ID:wBIM63vZ/Y
判定(09,13,59)=総和81
悲愴なるツヴァイグランツの発動スキル
≪獅子戦吼≫ 基礎値は下限の100
軽減値は15+9(=9%)+17=41
よって可憐たち側の被ダメージは59
耐久値 390-59=331
1,2レスぐらいの防御/回避描写を書き上がりしだい投下
OFFENSE PHASEは明朝に提示予定
958 :
P様
2022/06/19 21:13:31
ID:wBIM63vZ/Y
抜剣したものの、真正面から斬りつけるのを躊躇う千鶴だった
それはたった今明らかになったそのウミウシ型の魔物、としか言いようのない存在の正体に同情したばかりではない
退治してきたどんな魔物とも異なる気配を全身から漂わせているその魔物に真向勝負を仕掛けるのをよしとしなかったのである
千鶴(落ち着きなさい、千鶴。勇み足で向かえば、どんな反撃を喰らうことになるかわかりませんわ)
千鶴(貴音であればどうする?まずは敵の動きをよく観察し、最初の一撃を防御するなり回避するなりを考えますわよね。とはいえ、この状況……)
千鶴は構えを崩すことなく、ウミウシから目を逸らし切ることなしに、後方で蹲ったままの可憐を窺った
朋花「美也さん、可憐さんにあれをお願いできますか」
美也「はい~、私に任せてください~、むんっ」
エミリー「何をするかわかりませんが、その間は私が陽動をかってでます!」
朋花「ええ、頼みます。千鶴さんもエミリーさんと共に攻撃に備えてください。あの魔物からの、というよりも可憐さんが正気を取り戻してから、私たちがする攻撃の準備にです」
千鶴「了解しましたわ!」
美也「それでは――――舞え、幸福蝶」
千鶴とエミリー、そして可憐も美也が抜剣するのを初めて目にした。
可憐は真実に対するショックで眩暈にかられ、吐き気を催しながらも、それに目を奪われる。
そしてあの日のこと、花香る丘にある花畑での出来事を思い出す(
>>732
)
959 :
ごしゅPさま
2022/06/19 21:13:46
ID:wBIM63vZ/Y
蝶の形の装飾があしらわれた鞘から抜かれたその剣は、剣とは思えない形状をしていたのだった。
可憐「ま、孫の手?」
美也「痒い所に手が届く形をしていますよね~?」
千鶴「なんですの!?」
朋花「あれこそお母様……霊山の筆頭花師から託された秘剣・幸福蝶です~」
エミリー「な、なんと面妖な剣。どんな能力があるんですか」
美也「ご覧にいれましょう~、えーいっ」
美也が幸福蝶を可憐の図上で振ると、鱗粉のようなものが剣から出て可憐の身に当たり、淡く光ると溶けてなくなった。
可憐「―――! か、体が、ううん、心も軽くなった?」
朋花「簡単に言うなら癒しの能力を持つ剣ですね~。それだけではありませんが~」
可憐「す、すごい!」
美也「なんでも治せることは決してありませんが~、可憐ちゃん、動けそうですか~」
可憐「はいっ!」
960 :
ダーリン
2022/06/19 21:14:07
ID:wBIM63vZ/Y
朋花(秘剣・幸福蝶。その真価を引き出せるのは私の血族かその身に私やお母様と近似した素養を持つ人間だけ)
朋花(お母様が美也さんの力を見出して、秘剣を委ね、この地へと導いたのだとすれば必ず役に立つでしょう~)
千鶴「! 動きますわよ!」
魔物は身をくねらせ、再び歌う。
しかしそれは先ほどの悲痛なものを感じさせない、奮迅した獅子の咆哮のようなものであった。
エミリー「うっ、い、いやなおとです」
美也「む~ん、ぼうぎょががくっと下がりそうです~」
可憐「こ、これを使います!デバインシールド!」
パリーンッ!
可憐「あ、あれ?」
千鶴「エミリー、可憐!攻撃に転じますわよ!朋花と美也は支援をお願いします!」
美也「はい~」
朋花「ええ。可憐さん、この先の指揮はお任せしましたよ~」
可憐「う、うんっ!」
961 :
Pさん
2022/06/20 05:42:48
ID:GsWnErmrKc
TURN1 OFFENSE PHASE
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
※00は0ではなく60として扱う
2.千鶴 基礎攻撃値22
・値が20~39かつ偶数 光刃・絢舞 28
・値が6の倍数 光刃・翔牙 43
・値の1の位が2 光刃・焔63
・値が二桁の素数 光刃・竜牙 実値の130%
▶共起なし
3.エミリー 基礎攻撃値 値の140%
・00~09 双雷陣 値が50固定
・10~19 双風陣 倍率が240%に変更
・20~39 金色双連撃 倍率が180%に変更
3.可憐 基礎攻撃値なし
・値が10の倍数 オリフラム 50
・値が千鶴の倍数 不幸の瓶詰 40
・エミリーの値を約数にもつ 魔法使いの笛 55
・値が千鶴とエミリーの和より小さい 小悪魔のいたずら 35
▶共起あり
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
何卒ご協力お願いします!
962 :
Pちゃま
2022/06/20 08:48:41
ID:Gvtwb9YcOA
いけー!
963 :
ボス
2022/06/20 10:41:49
ID:wdkuC52.9I
予定どおり自レスっと
副業中なのでID違いますが
964 :
Pたん
2022/06/20 12:25:26
ID:nmum/9ZcJ2
えーい!!
965 :
プロデューサー君
2022/06/20 13:22:11
ID:1njNuVWemE
レスありがとうございます!
判定(41,49,26)
千鶴22+53(41×1.3小数点以下切り捨て)=75
エミリー68(49×1.4 同上)
可憐35
合計 75+68+35=178
19時までには続き投下して、2ターン目いきます
何卒最後までお付き合いお願いします!
966 :
Pしゃん
2022/06/20 17:14:39
ID:GsWnErmrKc
可憐「エミリーちゃん!その調子で四方八方から斬りつけて……!掠めるほどでいいから、距離を保つのを忘れないで!」
エミリー「合点承知ですっ!」
可憐(き、機動力の高いエミリーちゃんで敵の注意を引き、千鶴お姉ちゃんの剣技のうちでも大技と呼べるものを、クリティカルヒットさせる……!)
可憐(朋花ちゃんの聖気は千鶴お姉ちゃんにとってのバフになるから、あとはタイミングさえあえば……!)
風神の力と雷神の力をそれぞれに宿した一対の剣、その双剣こそエミリーが霊山からミリ・シタに出発する際に、見習い騎士たちの訓練する教官の1人に貰った餞別であった。
貰った当初はその力の十分の一すらも発揮できなかったエミリーだが、霊山からの旅路で半ば強いられた戦いによって、やっと雷と風の術式を展開し剣に帯びさせることができるようになったのだ。
エミリー(瑠璃色金魚さま……霊山に帰ったらこの双剣のお礼と、そして成長をお見せしたいですっ)
クール系美少女の教官は残念ながら本編に登場することはないだろうが、エミリーにとっては師である貴音と同じぐらい敬慕しているのであった。
美也「千鶴さん、今ですよ~!」
千鶴「ええ、よくってよ!」
朋花「あれは―――竜の構えですね~。千鶴さん、あの技を使うつもりですよ~」
可憐「あ、あの技って?」
朋花「? 何をぼけているんですか、可憐さん。あの便利な道具、旅立ちのコンパスを調合するときに、その針の材料となったのが竜角でしたよね~」
美也「みんなで北の峡谷に老竜を倒しにいきましたな~」
瞬間、可憐の頭に流れ込むのは存在しないはずの記憶!言い換えると、後付け!
可憐「あっ、あー!あれね、うん、完全に思い出しました……てへへ♪」
967 :
箱デューサー
2022/06/20 17:14:56
ID:GsWnErmrKc
朋花「その戦闘中に閃いたのが、あの構え、そして技です~」
可憐「そ、そうなんだ(閃きシステムなんて実装されていたかな……)」
千鶴「光の刃よ、竜の牙となりて、かの敵を噛み砕け!はぁーっ!!」
可憐「やった!これできっと……。っ!?よ、よろめきもしない!?」
朋花「可憐さん、攻撃アイテムで追撃を!」
可憐「う、うん!お願い、小悪魔のいたずら!」
小悪魔のいたずらは本来、呪いや猛毒といった状態異常を付与するアイテム(アトリエシリーズに存在)なのだが、可憐が培った可憐なりの錬金術が新たな効果を発現させる!
??「あら、こんなタイミングで私たちの出番なわけ?」
??「ボクに任せて!」
??「うう、私にできるかなぁ」
??「あふぅ、さっさとやって、もう一眠りなの」
美也「なんと~、小悪魔系ユニットが召喚されてしまいました~」
可憐「ええっ?!そ、そんな効果ないですっ、NGですよ……!」
そんなわけで、今夜の私はあなたのふわふわラビットファーな小悪魔セクシー系ユニットの出番はお蔵入りしてしまった!
既に登場している子がいる、みたいなそういう野暮なことは気にしないでほしい
千鶴「そんなことより、来ますわよ!」
可憐「あわわっ!え、えっと、防御陣形を展開します……!」
968 :
プロデューサーさん
2022/06/20 17:16:54
ID:GsWnErmrKc
悲愴なるツヴァイグランツ 残り耐久値783
可憐たち 残り耐久値331
TURN2 DEFENSE PHASE
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
※00は0ではなく60として扱う
以下の3種のうちより軽減値が高くなったものを自動採用
それぞれ、すべて共起あり
a.ちんとんしゃんの陣 基礎軽減値20
・いずれかが3の倍数 10
・いずれかが5の倍数 15
・いずれかが9の倍数 15
・中央値が20~39 25
・最小値が偶数 15
b.秘密のお茶会の陣 基礎軽減値 15%
・3レスの平均が28以下 25%
・最大値と最小値の差が4の倍数 35
・最大値と中央値の和が素数 50
c.昏き星、遠い月の陣 基礎軽減値なし
・すべて偶数あるいは奇数 20%
・すべて素数 29%
・最大値が13の倍数 23%
・1の値と3の値の積が2の値に等しい 39%
【軽減値が高くなったものを自動採用です】
969 :
Pさぁん
2022/06/20 21:51:29
ID:GsWnErmrKc
予定通り自レスー
970 :
番長さん
2022/06/21 00:07:36
ID:m19Sag83iU
はいよー
971 :
彦デューサー
2022/06/21 04:38:50
ID:aUtBPCxUCc
予定通り自レスっと
972 :
貴殿
2022/06/21 05:09:46
ID:aUtBPCxUCc
判定(29,36,50) 総和115
≪獅子戦吼≫29×5×1.1=159(小数点以下切り捨て)
a. 20+10+15+25=70
b. 15%
c. 0
よってa.ちんとんしゃんの陣を採用
被ダメージは159−70=89
可憐たち 残り耐久値331−89=242
今日中に続き投下します
973 :
EL変態
2022/06/21 18:35:07
ID:aUtBPCxUCc
朋花「エミリーちゃん、私の舞に合わせてくださいね~」
エミリー「光栄ですっ」
千鶴「この陣形は……?」
美也「花咲夜ですな~。ひとり足りませんが~」
可憐「『百花は月下に散りぬるを』がミリシタに実装されていますよね……!3Dライブでは扇子を持って踊ります」
美也「光ったり、増えたり、投げたりもするんです~。ステージそのものも和風かつ華やかな雰囲気で、百花繚乱ですよ~」
千鶴「ちなみにMTW06としては、カップリング曲は『矛盾の月』 かっこいい曲名ですわね」
エミリー「実際の曲がどんなふうなのかは、みなさまのお耳で確かめてくださいね」
可憐「イベントコミュでは、エミリーさんに泣かされた経験のあるアイドルSが、朋花ちゃんのプレッシャーに動じない、これはもしや三竦み!?とも話題になりました……!」
朋花「誤解を招く表現はやめましょうね~」
千鶴「いもうともか路線は定期的に推していきたいですわね」
可憐「はい♪」
974 :
兄ちゃん
2022/06/21 18:35:24
ID:aUtBPCxUCc
空気を読んで黙っていた魔物であったが、たまらず襲いかかってくる!
千鶴「きゃっ、また獅子のごとく咆哮ですの?うう、こんなの何度も聞いていたら耳がおかしくなりますわよ」
可憐「そ、それだけじゃないみたい、つ、突っ込んでくる!?」
美也「なんと~」
朋花「美也さん、のんびりせずに回避に専念しましょうね~」
エミリー「心なしか、敵の動きが加速していませんか?」
千鶴「長引けば長引くほど勝算がなくなっていきそうですわね」
朋花「それなら……。可憐さん、私が何を期待しているかお分かりですよね~?」
可憐「任せてっ!じ、陣形を切り替えます……攻めますよ……!」
エミリー「攻撃こそ最大の防御です!」
美也「えいえい、お~」
975 :
Pちゃん
2022/06/21 18:35:43
ID:aUtBPCxUCc
TURN2 OFFENSE PHASE
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
※00は0ではなく60として扱う
以下の3種のうち、より攻撃値が高くなったものを自動採用
共起あり
a.フォーメーション・ミルキーウェイ(千鶴×朋花メイン)
基礎攻撃値 最小値×3 上限40
・2つ以上が偶数 50
・いずれかが11の倍数 88
・最大値が5か7の倍数 70
・最小値が9の倍数 基礎値を×5および上限110に変更
b.茶柱系乙女の奥義(美也×エミリーメイン)
基礎攻撃値 80-最大値
・いずれかが3の倍数 45
・いずれが二桁の素数 基礎値を100-最大値に変更
・中央値が20以上の奇数 基礎値×2
・すべて偶数 95
c.真昼の月光蝶(千鶴×美也メイン)
基礎攻撃値 3レス平均
・いずれかが6の倍数 60
・いずれも素数ではない 90
・最大値と最小値の差が25以下 75
・いずれも20~49 55
上記とは別に3レスの総和しだいで可憐が攻撃アイテムで追撃!
20~40 浮雲の弾丸 (50-最小値)×2
55~74 ローゼフラム 60
100~129 たたかう魔剣 中央値×1.5
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
何卒ご協力お願いします!
976 :
おにいちゃん
2022/06/21 20:10:13
ID:yV9xWgdk2M
いくよー
今更だけど美也のまごの手は美也スレネタだよね
どんな鞘なら収めれるんだろう
977 :
プロデューサー君
2022/06/22 00:13:15
ID:zpfXF5Z1cA
予定通り自レスっと
>>976
お〜、ご存知でしたか〜 ありがたいですな〜
978 :
Pさぁん
2022/06/22 04:32:10
ID:zpfXF5Z1cA
朝っぱらから自レス〜
(副業の関係でどうせすぐには続きを書けないから)待ってみてもよかったんですけどね
979 :
P君
2022/06/22 04:41:18
ID:zpfXF5Z1cA
判定(13,15,10)
a.30+70=100
b.85+45=130
c.12+75=87
よってb.茶柱系乙女の奥義を採用
総和は38(美也)なので、可憐は
浮雲の弾丸で追撃 40×2=80
したがって総ダメージは210
悲愴なるツヴァイグランツ
残り耐久値783−210=573
続きは今日中に
980 :
プロデューサーさま
2022/06/22 18:34:36
ID:zpfXF5Z1cA
可憐「美也さん、エミリーちゃん……!今こそお2人、茶柱系乙女の奥義をお披露目するときです!」
美也・エミリー「??」
可憐「え、あの……」
千鶴「朋花、茶柱系乙女というのは?」
朋花「今になってWEB検索してみたのですが~……ん、ん。千鶴さん、私に何を言わせるつもりですか~」
千鶴「はい? ん?カンペ?……あっ」
検索すると、ずばりそのまま茶柱系乙女は出てこないのですが、露骨に性的なコンテンツが結果に表示されるみたいです
ちなみに「系」を抜かすとわりと健全
可憐「えーっと……縁側で日本茶を飲むのが似合う大和撫子系アイドルの美也さんとエミリーちゃんで、連携攻撃をお願いします……!」
エミリー「まぁ!美也さんは誰もが納得するところですが、その枠に私もいれてもらえるだなんて、感激ですっ」
美也「お~、それではエミリーちゃん、こちらをどうぞ~」
千鶴「美也は孫の手、ではなく秘剣・幸福蝶を使って何をするつもりでしょう」
981 :
プロデューサー君
2022/06/22 18:34:52
ID:zpfXF5Z1cA
朋花「癒しの効果以外にもあの剣は闘気を上昇させ身体能力を一時的に著しく向上させもする鱗粉を使えるはずです~」
千鶴「だったら、わたくしが……」
美也「適性があるのはエミリーちゃんだけのようですな~」
可憐と美也自身は素の戦闘能力が低いため除外、朋花と千鶴は先天的に有している聖気が幸福蝶の効能を充分に発揮させるのを阻害してしまうのだった
これは幸福蝶の鱗粉というのが、一種の毒物である事実に基づく
つまり、可憐と美也では多少の回復(
>>959
)以外の用途の鱗粉を浴びると、身体に後遺症が強く残る可能性があり、他方、朋花と千鶴はもとより抗体(→聖気)が備わっているため不適ということである
それに対してエミリーは見習いとはいえ、戦闘訓練を積んだ霊山騎士であり、幸か不幸か聖気の度合いは朋花の10分の1ほどしかないのであった
……この設定、作ってみたがいいが、都合が悪ければなかったことにしよう
美也「さらさらさら~」
エミリー「へっ、へっくちゅん!」
千鶴「フルCGでもいいのに、(人体に無害な)光る粉末をわざわざ使用するのが拘りですのね」
朋花「後できちんと髪を綺麗にしてあげないとですね~」
可憐「そ、そうだね」
エミリー「!! 力がみなぎってきましゅ!」
千鶴「金色のモフモフも喜んでいる気がしますわね」
朋花「いえ、それはないかと」
982 :
主
2022/06/22 18:35:07
ID:zpfXF5Z1cA
エミリー「これなら、うまくきめられるかもしれません―――隊長が考案したあの奥義を。完成させてみせますっ」
シュタタタタッ!
可憐「わっ!高速でエミリーちゃんが敵に近づいた……!?で、でもっ、双剣は鞘におさめたままだよ!」
美也「む~ん……手刀でどうにかできる相手ではないと思いますよ~?」
千鶴「ここからは瞬き禁止ですわよ!」
エミリー「雷神剣・風神剣、疾風迅雷の型―――絶影」
美也の幸福蝶によって強化されたエミリーが放つ神速の居合術
それは彼女が持つ双剣、すなわち痛烈な雷を帯びた剣と激動の風を帯びた剣によって一瞬のうちに嵐を作り出す剣術であった
絶影の名の通り、その速度はエミリー自身の影を絶つ
第三者が目にすることが叶うのは、敵を包み込み切り裂く、稲妻を孕んだ嵐のみである
数秒の後、嵐が失せ、エミリーの姿がようやっと可憐たちの視界に戻る
ツヴァイグランツが初めて呻き声をあげ、その身を苦悶でねじらせる
全身に細かい傷を無数に負わせたが、まだ活動停止に至るまでのダメージ量ではない
983 :
変態インザカントリー
2022/06/22 18:35:29
ID:zpfXF5Z1cA
エミリー「きゅー……」
部屋の隅へと転がり、気絶してしまうエミリー。
可憐「エミリーちゃん!」
千鶴「全身を、雷神剣と風神剣を取り持つ第三の剣として扱う。それはもう無茶苦茶な動きとそれに応じた負荷がかかるに決まっていますわ!」
朋花「解説はいいですから、救援を!」
美也「こっちに敵が向かってきますよ~、可憐ちゃん、ここは回避ではなく攻撃アイテムで応戦です~」
可憐「は、はひっ。これでどうですか……!」
どでーん!
千鶴「大砲ですの!?」
朋花「今どこからそんな大きさのものを、というのは無粋ですね~」
可憐「泡雲の弾丸、撃て―っ!」
※調べたら浮雲の弾丸ではなくて泡雲でした 二葉亭四迷のせいなんや!
どかーんっと、ツヴァイグランツに命中する
千鶴「悪くない威力ですが、これでは止められないのでは?」
朋花「いいえ、どうやら着弾時に泡が発生して減速効果があるようです~」
あわーん!
984 :
ぷろでゅーしゃー
2022/06/22 18:35:51
ID:zpfXF5Z1cA
美也「エミリーちゃん~、起きましょうね~」ムニーッ
エミリー「はっ!こ、ここは?」
美也「天国ですよ~」
エミリー「ええっ!?」
可憐「み、美也さん!」
千鶴「可憐!朋花!反撃の準備を!ここは私が守ってみせますわ!」
可憐「千鶴お姉ちゃん?!」
朋花「守護剣ムーンゴールドの真の力、そして千鶴さん、あなたの信念を私は信じましょう~」
可憐「朋花ちゃん……。わ、わかった!千鶴お姉ちゃん、お願い!」
美也「減速効果は短いみたいですな~。ウミウシさん、どんどん加速していますね~」
ツヴァイグランツのアクセルレーションはさらに攻撃の威力を高める
さぁ、千鶴!お姉ちゃんの力を妹たちに見せるんだ!
985 :
EL変態
2022/06/22 18:36:09
ID:zpfXF5Z1cA
TURN3 DEFENSE PHASE
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
※00は0ではなく60として扱う
満月の守護者・千鶴
反撃のチャンスを作るべく、1人でツヴァイグランツの猛攻を退けんと挑むぞ!
・いずれかが偶数 15
・いずれかの一の位が2 15
・最小値が4か7の倍数 20
・中央値が3か8の倍数 25
・最大値が素数 20%
・最大値と最小値の差が9の倍数 35
・値の大きさが1<2<3を満たす 30%
・総和が100~109 30%
すべて共起あり
ただし、
①いずれも満たさない場合は(3レスの総和の10%)%を軽減値とする
②4つ以上満たした場合は軽減値を75%とし、カウンターとして敵の耐久値を50減らす
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
何卒協力お願いします!
986 :
あなた様
2022/06/22 20:08:33
ID:PlLGdXQBLQ
千鶴、今こそ
987 :
プロデューサーはん
2022/06/22 20:53:02
ID:fULl0A8a2A
ちーこファイト!
988 :
箱デューサー
2022/06/23 04:22:14
ID:iD0VEg7JlY
では最後は自レスで
989 :
バカP
2022/06/23 04:59:39
ID:iD0VEg7JlY
判定(33,02,14) 総和49
悲愴なるツヴァイグランツの攻撃
≪獅子戦吼≫下限100×1.2=120
軽減値
15+15=30
よって被ダメージ量は90
可憐たちの残り耐久値242-90=152
【悲報】千鶴、ほぼ不発
見せ場はおあずけやいね
990 :
プロデューサーちゃん
2022/06/23 05:00:16
ID:iD0VEg7JlY
さらに加速したツヴァイグランツの獅子戦吼は咆哮をもって千鶴の精神を蝕み、突撃をもってその身を砕こうとする!
千鶴「ぐわぁああああああ────ッ!!」
可憐「千鶴お姉ちゃん!」
守護剣ムーンゴールドでの防御はかろうじて機能するレベルで、吹き飛ばされた千鶴は倒れ込むことこそなかったが、まともに立っていることはできず、膝から崩れ落ちてしまう
そんな千鶴のもとに駆け寄ろうとする可憐
しかし背中を見せたまま「来てはなりませんわ!」と振り返ることなくそれを制止する千鶴であった
千鶴「わたくしを信じなさい。こんなところで命を落とすだなんてありえませんわ。大切な妹の花嫁姿も見ておりませんものね」
可憐「へ?あ、うん」
千鶴「ふふっ、この戦いが終わったらいっしょに式場を探しますわよ!」
可憐「朋花ちゃん、もしかして……」
朋花「ええ、混乱状態ですね。無理もありません、あの攻撃をああも喰らえば意識が混沌としてもおかしくありません」
可憐「だったら、早く助けにいかないと!」
朋花「まだその錬金杖に霊力は限界まで溜められていませんよね~?」
可憐「でもっ!」
千鶴「ふふふ……そうですわね、ドレスは、どんなのを着ていこうかしら。生肉のドレス?それも悪くありませんわね」
可憐「み、見ていられないよ……!」
美也「朋花ちゃん、こちらは準備が整いました~」
エミリー「私もいつでもいけます」
朋花「可憐さん、集中してください。あなたが最高の力をもってその錬金術でできたアイテムを扱えるその時が来るまで」
千鶴「おーっほっほっほっほっほ!コンビニのから揚げ、うめぇですわ!」
可憐「ぐっ……」
991 :
Pはん
2022/06/23 05:00:35
ID:iD0VEg7JlY
動きも言動もふらふらになりながら、ツヴァイグランツの注意を引き続けている千鶴
可憐は錬金杖に霊力を込め続ける。
守護剣ムーンゴールドがなければ、とっくに全身の骨が折れていたであろう千鶴。
そして貴音との修行を通じて守護剣の力を引き出していたからこそ、ここまでツヴァイグランツという強大な敵に屈することなく対峙できている
タフと言う言葉は千鶴のためにあると言っていいだろう。しかし、それもこのままでは長くは持たないぞ!
39秒後 それは決して短くない時間であった。
が、ついに可憐の持つ錬金杖に最大限の霊力が溜まった。
可憐「――――朋花ちゃん!」
朋花「準備が完了できたようですね~」
美也「千鶴さん、お待たせしました~」
エミリー「反撃の狼煙をあげましょう!」
可憐・朋花・美也・エミリー「次のスレで!!!!」
千鶴「ぐわぁああああああ────ッ!!」
992 :
Pしゃん
2022/06/23 05:01:56
ID:iD0VEg7JlY
今日中に次スレ立てて、3ターン目のOFFENSE PHASEから再開します
スレ冒頭に必要最小限の情報も記載しておかないとなので、少しかかるかも
何卒最後までお付き合いくださいまし!
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