エミリー「……」

可憐「あ、あれ？どうしたの？」

エミリー「可憐さん。用件というのはそれだけでしょうか」

可憐「そ、そっけないね。でも一番に伝えたくて。もしかして、お祝いパーティ済んじゃった？」

エミリー「いえ、そのような祝賀会は催していません」

可憐「そうなんだ……じゃあ、今度盛大にしよっか♪紬さんやまつりさん、貴音さんに伊織ちゃん、みんなを呼んで」

エミリー「可憐さん、もう一度確認したいのですが」

可憐「うん？」

エミリー「私は、私の第二種髪型実装を祝うためだけに呼び出されたのですか？」

可憐「うん」

エミリー「午前4時ですよ！？誰もいない劇場前ですよ！？」

可憐「いっしょに日の出が拝めるね……！」

エミリー「もう梅雨入りしていますよ！一面曇り空ですっ」

可憐「で、でもね、エミリーちゃん。SHSが実装されて心は晴れ晴れしているよね……？」

エミリー「百歩譲ってそうだとしても、どんよりしていっている最中ですっ。ふわぁ」

可憐「あれ？大和撫子を目指すエミリーちゃんにしては、お、大きな欠伸だね。……よく眠れていないんじゃない？」

エミリー「もしかして、可憐さんは……バカなのですか？」

可憐「わっ！紬さんリスペクトだね♪」

可憐「はいっ、というわけで、わりとチキンなところがある篠宮可憐と、」

エミリー「それほど南蛮ではないエミリー・スチュアートで、」

可憐・エミリー「チキン南蛮ですっ！！」

可憐「どうもー……。よ、よかったね、午前4時に劇場に呼び出されるエミリーちゃんが実際にはいなくて」

エミリー「でもこの前、その時間帯に電話してきましたよね？」

可憐「あ……その節はごめんね？アプリアイコンが紬さんに変わった感想が聞きたくて……てへへ♪」

エミリー「明け方に訊かなくてもいいですよね？」

可憐「で、感想は？」

エミリー「凛々しい表情の紬さんも最高でしゅ！」

可憐「ええと、今回もエミリーちゃんから相談したいことがあるんだよね」

エミリー「はい！今日は可憐さんに、」

可憐「それはそうと、ヒョウ柄は攻めてきたなーって感じあるよね」

エミリー「はい？」

可憐「エミリーちゃんのSHSのSSR衣装」

エミリー「あくまで部分的なものですよ、前面に押し出しているわけではありません」

可憐「けど、あれを見て奈緒さんが『地元のおばちゃん思い出したわー』って」

エミリー「たしかに大阪のおばさまたちのお洋服には、虎や豹柄の印象ありますけど！」

可憐「そ、そんなわけで、今日はこの後エミリーちゃんは関西弁で話してもらうってことで……えへへ」

エミリー「お断りします！」

可憐「そう言わずに、少しだけ、ね？」

エミリー「魅力的な上目づかい……！ま、前向きに検討はさせていただきます」

可憐「そういえば悪魔で思い出したけど」

エミリー「可憐さん？さっきの『あくまで』ってそういう意味では……」

可憐「ど、同時に実装されたひなたちゃんのSHS覚醒後は、小悪魔メイドコスっぽいね」

エミリー「あれは絵から察するに手札遊戯の登場人物だと思われますね。覚醒前の少年らしき見た目からの変わりようはまさに豹変です」

可憐「あのひなたちゃん、某ブログ・BBSの管理人が取得するのに天井すれすれで、大盛り上がりだったね……！」

エミリー「そうでしたね、あはは……」

可憐「あのね、これでFleurangesの4人のSHSが実装されたんだ……♪」

エミリー「まぁ！おめでとうございます」

可憐「せっかくなので、4人のSHS姿のスクショを今日はご用意……え？あ、はい、そうですか」

エミリー「？　どうしたんですか」

可憐「4人揃えられていないそうです……！ご用意できませんでした」

エミリー「仕掛け人さま……」

可憐「なので、今日のところは美也さん、星梨花ちゃん、ひなたちゃんの3人を、エミリーちゃんに、か、代わりに演じてもらう……ってことで」

エミリー「へ？」

可憐「ど、どうもー、Fleurangesですっ。わぁ！お客さんがこんなに、がんばろうね、星梨花ちゃん！」

エミリー「あ、あの、可憐さん？」

可憐「あれ？どうしたの？き、緊張しているの？だ、大丈夫だよ、ほら、向こうでジュニオールくんも尻尾を振っているよ！」

エミリー「下手に愛玩動物を会場に入れてはいけないですよ！」

可憐「でもほら、関係者席に未来ちゃんと並んで座っているし、な、何だったら未来ちゃんのこと口説いているよ……？」

エミリー「やりたい放題！」

可憐「響さんが通訳してくださっているみたいね」

エミリー「出るように説得してください！」

可憐「あっ……いぬ美さんに逆ナンされて向こうの部屋に行ったみたい。これ以上はエミリーちゃんにはまだ早いかも///」

エミリー「えぇ……？」

可憐「ちなみにエミリーちゃんは恒常SSR1である『清麗高雅なお嬢様』の台詞でジュニオールくんを、せ、扇子で仰いでいます……！」

エミリー「この情報いりますか！？」

可憐「仰ぐ際の『ぱたぱたぱた～っ』ってボイスが可愛すぎて癖になっちゃうんですっ！って本物の星梨花ちゃんが言っていたよ……♪」

可憐「ところで、星梨花ちゃん。きょ、今日のライブでは、いつもと違ったことに挑戦するんだよね……？」

エミリー「はい？」

可憐「そ、それではさっそく披露してもらおうかな……！箱崎星梨花のすべらない話！わー、ぱちぱちぱち」

エミリー「すべらない話！？」

可憐「ふふっ、楽しみだなぁ。き、きっと星梨花ちゃんらしい上品で雅で天然な面白い話が聞けるんだろうなぁ」

エミリー「えーっと、その……この前、わた、エミリーちゃんと一緒に遊園地でお仕事をする機会があったんです」

可憐「へぇ、それで？」

エミリー「季節限定の催し物であったり施設だったりがあったんですけど、その中に夏場は水浴場、冬場は氷上滑走場になる施設もありまして」

可憐「うんうん」

エミリー「まだ五月でしたので、どちらも開催されていなかったのですが、夏になったら泳ぎに、冬になったら滑りに来ようねって約束したんです！」

可憐「わぁ、素敵だね♪それで？」

エミリー「ですから……今はまだ、すべらない話ということで。どうでしょう？」

可憐「え？」

エミリー「えっと、すべらない話というお題に対して、必ず笑いがとれるという意味合いではなく、そのまま、」

可憐「きゃぁっ！」

エミリー「！？」

可憐「す、すみませんっ！すみません！うちの箱崎がすみません……！お願いですから、ものを投げて来ないでくださいっ！」

エミリー「ごヒイキさまたちから痛烈に非難を受けている！？」

可憐「ああっ！座布団はダメですっ、座布団は！英美里素宙後山が、もろだしして謝るのでご容赦ください……！」

エミリー「大相撲？！不浄負けは謝罪になりませんよ！　え？　し、しませんからっ！」

可憐「あ、あれだよね、上手く言ったから座布団一枚ってやつ。39枚は投げられたけどね、えへへ」

エミリー「大喜利したつもりでもないですからっ」

可憐「さて、と。場も温まったところで次、ひなたちゃんいいかな？」

エミリー「切り替え上手！」

可憐「今日はひなたちゃんの故郷から……お友達を招待しているんだよね♪」

エミリー「は、はい」

可憐「それじゃ、関係者席にいる、くま三郎くーん……！」

エミリー「くま三郎！？え、いや、あの、それはたしか、ひなたさんが抱いて寝ているっていうぬいぐるみでは？」

可憐「くま語で呼びかけてあげようね……！」

エミリー「無茶ぶりです！」

可憐「でも私たちの知っているひなたちゃんだったら、諦めずやりきってくれるよ……！ひなたちゃんに恥をかかせないためにも、が、頑張ろうね！」

エミリー「いきなりの精神的威圧に動揺を隠せないのですが？！」

可憐「ど、どうぞ！」

エミリー「ええいっ！………がお、がお～、がお？がおがお？？がお～♪」

可憐「エミリーちゃん、熊、舐めてない？」

エミリー「し、辛辣すぎる評価ですっ」

>>8
この2人のFESカバーはまだなんですか……？

可憐「で、でも可愛かったから、お客さんから鮭を貰えたよ」

エミリー「なぜ！？」

可憐「木彫りの鮭だよ、精巧にできています……！」

エミリー「そここそ熊なのでは！」

可憐「では、わ、私たちFleurangesの中では最年長である美也さんにも、ライブへの意気込みを聞きたいと思います……！」

エミリー「ええと、そうですね、今日は……」

可憐「なんと！一句詠んでくれるそうです！」

エミリー「やっぱり無茶ぶり！」

可憐「考えようによっては、かなり大和撫子っぽい課題だよ？」

エミリー「そうですね！この時機でなければ挑戦しましたよ！」

可憐「もうできた？さすが美也さん……！お願いします！」

エミリー「ん、ん」



はなしらべ　微笑み日和　絵羽模様



可憐「………」

エミリー「………」

可憐「エミリーちゃんのソロ曲を並べただけでは？」

エミリー「くっ」

可憐「し、しかも『君だけの欠片』はどうしちゃったの？ミリシタに実装されてもいるのに……かわいそう」

エミリー「うう……」

可憐「ですがっ！どれも名曲なのでOKです！！いえぇーーい！！」

エミリー「い、いぇえーーーい！」

可憐「ハイ、ターッチ！いぇい！」

エミリー「いぇい！って、思い切っり下で触れあっているじゃないですか！すれ違い様に、手にものを握らせるふうじゃないですか！」

可憐「ふふっ、そのとおりだよ……手を開いてみて」

エミリー「え？―――――さっきの木彫りの鮭です、これ！」

可憐「というわけで、一曲目いきますよ……！Fleurangesで『リフレインキス』！」

エミリー「たしかに聴きたい、聴いてみたいですけど！」

可憐「ところで、エミリーちゃん。相談って何？」

エミリー「ここでそこに戻るんですか？！」

可憐「現在開催中のイベント『プラチナスタートラスト～ナツヤスミ☆アピール合戦！～』と関連するんじゃないかな？」

エミリー「へ？そういうわけでは……」

可憐「エミリーちゃんと私は同じエリアなんだよね……♪」

エミリー「そうですね。特に絡みはなかったですけど」

可憐「あ、あれ？なんだか対応が冷たくないかな、イベントアイテムのアイスキャンディ由来？」

エミリー「ちがいますからっ！」

可憐「イベントPtランキング報酬対象となっているのは、まつりさんですね。エミリーちゃんのお姉さん的アイドルだね♪」

エミリー「はい！英国海軍由来の日本の女子制服の造形の一種を模した衣装がとても可愛らしいんです、それに覚醒前のあの表情も、ふふっ。まつりさんったら」

可憐「ちなみにミリシタでは既にセーラー服を模した有償衣装が……」

エミリー「それ以上いけません、悪質な大人たちに目をつけられてしまう恐れがあると星梨花さんのお父様が話されていました」

可憐「そして累積Pt報酬でマスターランクが☆4まで上げられるのは環ちゃん。わ、私と雪歩ちゃんの妹だね♪」

エミリー「これについてはギリギリ、そうだと言えますね、はい」

可憐「ついでにエミリーちゃんも妹にしていい？」

エミリー「ダ、ダメですよ……わわっ、頭を撫でないでください、台本になかったじゃないですか///」

可憐(もふもふ感は薄れたけど、これはこれで♪)

可憐「さて―――そ、そうこうしている間に……エミリーちゃんの悩み事も解決できたことだし、し、締めに入ろうか……？」

エミリー「そもそも相談内容を口にさせてもらっていないのですが！？」

可憐「うーん……それじゃ、エミリーちゃんの相談事を聞いてあげるか、あげないかで別れてディベートする？」

エミリー「そこからですか！？」

可憐「間をとって、私の相談に乗ってくれるかな」

エミリー「言うほど間でしょうか」

可憐「あのね………」

エミリー「は、はい」

可憐「エミリーちゃんのSHS実装祝いは、チキン南蛮でいいかなって」

エミリー「なんでやねん！」


可憐・エミリー「ありがとうございましたー」

以上です
くま三郎の話、ちょうどFleurangesのイベントコミュでしたね、すっかり忘れていました

ついでにこちらも
エミリーかわいいなー、いつものツインテも好きだぞ

そしてここぞとばかりにセレチケで獲得した雪歩も！


それはそれとして可憐・エミリーで4本も漫才SS書くことになるとは思わんかったよ
あまりにもウケないと次こそはって変に意地を張っちゃうやつよね、はい

乙
ここぞとばかりに管理人ちゃをいじめないであげて