【都内某所　遊園地】

夢子「ふぅ…」

夢子「(相変わらず遅いわね涼は…この人気アイドルの桜井夢子が貴重なオフを費やして来てやっているのに…)」

夢子「(…まあ、私は待ち合わせの一時間前に来てるんだけど)」

涼「夢子ちゃん!待たせてごめん!」

夢子「遅いわよ、涼!…あら?」

ポツッ　ポツッ

夢子「…降ってきちゃったわね」

涼「一旦中に入って、ちょっと雨宿りしようか」

夢子「…そうね」

涼「天気予報は曇りの予定だったのに…ついてないなぁ…」

夢子「そうね。忙しい時間を縫ってのデートなのに、雨だなんて最悪ね…」

涼「ごめん、夢子ちゃん…」

夢子「あなたに謝られても、この雨が止むわけじゃないし…」

涼「…そうだね。でも、せっかくのデートなんだから、落ち込むんじゃなくて雨の中でも楽しむことを考えようよ?」

夢子「…じゃあ今日回るアトラクションは、私に全部決めさせてくれるかしら?」

涼「いいよ。それで夢子ちゃんが楽しんでくれるなら」

夢子「決まりね。…ふふっ」

涼「…?とりあえず中に入ったらレインコート買おうか。ずぶ濡れにはなりたくないし」

【お化け屋敷】

涼「…ほほほ本当にここに入るの!?」

夢子「あら?ここなら雨にも濡れないしちょうどいいじゃない?」

涼「夢子ちゃん、僕が怖いの苦手なの知ってるよね…?」

夢子「今日回るアトラクションは全部私に決めさせてくれる…そういう約束だったわよね?」

涼「で、でも…」

夢子「もう、情けないわね!普段から「男らしいアイドルになりたい」って言ってる人が!」

涼「…わ、分かった、入るよ…」

夢子「最初からそう言えばいいのよ、馬鹿」

涼「(…落ち込んでたように見えたのは演技だったのかな…)」

夢子「どうしたの、行くわよ」

涼「うぅ…」

お化け役「う〜らめしや～!」

涼「…ぎゃおおおおん!?」

夢子「…まだ入ったばかりなのに、本当に情けないわね…」

涼「ゆ、夢子ちゃんお願い、手繋いでて!」

夢子「それ、普通逆じゃないかしら…まあ、いいけど…」

涼「ご、ごめん…ぎゃおおおおん!」

夢子「…少しは落ち着きなさいよ、まったく…」

涼「あうぅ…」ガタガタ

夢子「…もう外に出たんだからいい加減シャキッとしなさいよ」

涼「ご、ごめん夢子ちゃん、次行くのもう少し待ってもらっていいかな?…まだ震えが止まらなくて…」

夢子「何言ってるのよ!次はジェットコースターに乗るんだから。そして絶叫系アトラクション全制覇よ!」

涼「ちょ、ちょっと待って夢子ちゃん!もう少し休ませて…ぎゃおおおおん!」

【観覧車】

涼「つ、疲れた…」

夢子「最初は雨で最悪だって思ったけど…何だかんだ言ってそこそこ楽しめたわね」

涼「あはは…夢子ちゃんが楽しめたならもうそれでいいよ」

夢子「ただ二人で観覧車に乗るのも、雨じゃなかったらもっと良い雰囲気だったのでしょうけどね」

涼「夢子ちゃん、今日は本当にごめん…」

夢子「いいわよ、私はあなたの怖がる姿を見て楽しんでいたから」

涼「うぅ…夢子ちゃん酷いよ…」

夢子「まったく…ライブの時はあんなに格好いいのに」

涼「…夢子ちゃん?」

夢子「この前のあなたたちのライブも雨だったけど、『この雨に負けずに、僕たちの歌声でみんなの心に虹がかかるように歌うよ!』…なんて、相変わらずクサいこと言っちゃって」

涼「改めて言われると恥ずかしいなぁ…」

夢子「でも、格好良かったじゃない」

涼「あはは…ありがとう」

夢子「(…そう、涼は、昔からずっとこういう人…例え土砂降りの雨でも挫けることなく走り続けて、いつかは虹の見える場所まで辿り着く人、そんな彼だから私は…)」

夢子「…ねぇ、涼」

涼「何?夢子ちゃん」

夢子「…好きよ」

涼「…僕もだよ、夢子ちゃん」

夢子「ふふっ」

涼「あははっ」

夢子「(天気は最悪だったけど…涼と大切な思い出を残せたから良かったかな。これからも、涼と二人で素敵な思い出を作っていこう)」

【後書き】
一応テーマは守りましたが、祭に便乗してりょうゆめのイチャイチャSSを書いただけの形になったことには海美より深く反省しております
そして書いた自分はこんな糖度高めのSS書いたことなかったので糖分摂りすぎて吐いています。普段からPラブSS書いてる人はすごいなーと思いました
でも、この組み合わせが好きなのでまたネタが浮かんだらこの二人で書きたいですね　

それでは、いつも通りご意見、ご指摘大歓迎です

？「イチャイチャしやがって！！！」

？「愛ちゃん、それは中の人のセリフ！」



乙

>>17
コメントありがとうございます

中の人ネタに詳しくないので反応できなくて申し訳ないw

雨の中で絶叫マシンは豪気だな

>>19
コメントありがとうございます
すいませんあまり絶叫マシン乗らないものでそこまで考えずに書きました（苦笑）