天井社長「ハードとソフトを揃えたはいいが、オンラインへの入会？コントローラーの設定？よくわからんな……」

天井社長「最近のゲームは複雑すぎていかん……765との良好な関係を築くためにもなんとかしたいところだが……」

天井社長「こういう日に限ってはづきが休みなのも痛いな」

ｶﾞﾁｬ

甜花「ひぃん……ずぶ濡れ……」

天井社長「む、大崎？どうしたんだそんな格好で」

甜花「急に大雨になって……タオル、タオル……」

天井社長「災難だったな。服が無いなら事務所にある衣装を使ってもいいぞ」

甜花「ありがとう……ちょっと、着替えてくる……」

天井社長「……そういえば大崎はゲームが趣味だったな。少し頼みたいことがあるので後で話を聞いてくれないか」

甜花「？」

　・

　・

　・

　・

　・

甜花「はい、設定完了……」

天井社長「おお、流石に慣れてるな」

甜花「にへへ……それほどでも……」

天井社長「で、このゲームで部屋を作って、高木社長に来てもらえばいいわけか」

甜花「うん。今回は甜花がホストになるから、高木社長に連絡してあげて……3人揃ったら狩りたいモンスターを決めて、ゲームスタート……」

天井社長「わかった」

甜花（765の社長さんと3人パーティ……にへへ、頑張る！）

ﾋﾟﾛﾝ
【ゆうと　が入室しました】

天井社長「お、来たな。これが高木社長のキャラか」



甜花「……んんん？？」

天井社長「どうかしたのか？」

甜花「えっと、その…………なんでもない……」

甜花（この名前、まさか……）

甜花（そ、そんなわけないよね……？相手はあの765プロの社長さんなんだし）

天井社長「さて、どのモンスターと戦うか……私は初めてなのでよくわからんのだが……」

甜花「とりあえず簡単なのにしよ……初心者でも勝てるようなので」


ｼﾞｬﾗｰﾝ
【ゆうと　がメタルドラゴン討伐任務を受注しました】


甜花「はぁ！？」

天井社長「む。高木社長が先に決めてしまったな」

甜花（一言も相談なしで勝手にクエスト受注……しかも、初心者がいるのにメタルドラゴン……こ、こいつ……）


ゆうと『はやくいこ』


甜花（地雷っ！！地雷確定っ！！）　

天井社長「どうかしたのか？」

甜花「あー……えっと……だいじょぶ。ちょっとびっくりしただけだから……」

甜花（社長には、言わないほうがいいよね……？甜花のプレイングでなんとか無事に終わらせよう……）

　・

　・

　・

　・

　・

メタルドラゴン≪ｷﾞｬｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ!!!≫

ﾋﾞｭﾝﾋﾞｭﾝﾋﾞｭﾝ!
ｺﾞｵｵｵｵｵｵｵ!!

天井社長「なんだこのステージは。強風でほとんど何も見えんぞ」

甜花「うん……だから初心者の人を連れてくるような場所じゃないんだけど……」

天井社長「あっちこっちで竜巻が発生してるうえにモンスターも飛び回るから全く近づけんな。どうやって攻撃したらいいんだ？」

甜花「と、とりあえず社長は回避に専念して……甜花がアイツを叩き落とすから、そこで一緒に攻撃を……」

ゆうと『ﾋｭﾝｯ ﾍﾟﾁｯ ﾋｭﾝｯ ﾍﾟﾁｯ ﾋｭﾝｯ ﾍﾟﾁｯ』


甜花「くっ！？」

天井社長「おお、高木社長は飛び道具なのか。あれなら攻撃が届くな」

甜花（ロクにダメージが入らない遠距離からペチペチペチペチと……甜花たちは近接武器だから敵に接近しないとなにもできないのに……あれじゃ無駄にヘイト集めて鬼ごっこになるだけ……）

～10分経過～

天井社長「さすがに私も逃げてるだけではなく何かしたほうがいいか？説明書には“飛び回るモンスターには目くらましが効果的”と書いてあったが」

甜花「こいつにはっ……それっ……通用しない……目くらまししても、空中で暴れ続けるだけっ…………」

甜花（き、キツイ……3人パーティなのに実質甜花のタイマン……それでいてモンスターはこっちの人数に応じて強化される仕様だし……）


ﾄﾞｶﾞｯ!!

甜花「あうっ」

天井社長「ああ、大崎のキャラが力尽きてしまったな。ゲームオーバーか？」

甜花「ま、まだ復活できるから……」


ゆうと『ｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ』


甜花「っ！？」

天井社長「ん？このメッセージはどういう意味だ？」

甜花（こ、こいつ今……煽った……！！）

天井社長「大崎、本当に大丈夫か？顔色が悪いぞ？」

甜花（がまん……社長のため……ひいては、プロデューサーのため……）

　・

　・

　・

　・

　・

ﾊﾟｯﾊﾟﾊﾟﾊﾟｰﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟｰｰ
【QWEST　CLEAR】


天井社長「なんとか勝てたな」

甜花「にへへ……が、頑張った……」

天井社長「私はほとんど大崎が作ってくれたチャンスに便乗するだけだったが、なかなか面白かったぞ」

甜花「よかった……じゃあ次はもっと楽なやつを」



ｼﾞｬﾗｰﾝ
【ゆうと　がメタルドラゴン討伐任務を受注しました】


甜花「ハァァァァ！？」

ゆうと『しっぽほしい』

ゆうと『なんでしっぽきらなかったの』

ゆうと『やくめでしょ』


甜花「ﾌﾟｯﾂｰｰﾝ」


ﾌﾞﾁｯ
【ゆうと　が退室しました】

天井社長「ん、なんだ？高木社長のキャラが消えた？」

甜花「か、回線落ちじゃないかな……？」


甜花（さすがに限界……こんな特大の地雷、キックしなきゃゲーマーの名が廃るよ……）

甜花「とりあえず向こうの回線が直るまで2人でやろう……（もう二度と入ってこれないけど）。甜花、いろいろ教えるから……」

天井社長「それは助かる。ではお言葉に甘えるとするか」



ﾋﾟﾛﾝ
【passion　が入室しました】

甜花「え……誰……？」

天井社長「passion……パッション？もしや315プロの齋藤社長か？」

甜花「へえ……アイドル事務所の社長さん、意外とゲーマー多いね……」

天井社長「うむ、せっかくの機会だし齋藤社長とも親交を深めておきたいな。大崎、頼めるか？」

甜花「りょーかい……にへへ、頑張る……」


甜花（高木社長はあんなんだったけど……パートナーが地雷でなければ楽しくゲームできるはずだしね……）

passion『はちみつください』


甜花「ってお前もかーーー！！」

　・

　・

　・

　・

　・

【同時刻、765プロ】

亜美「はるち～ん！さっきの部屋に戻れないよ～！」

晴「キックされたんじゃねぇの？ひっでープレイングだったし」

高木社長「キミたち、そろそろ私のゲームを返してくれないかね……。というか、なぜ他所の事務所の子がウチに……？」

亜美「たまたま外で会っていきとーごーしたのさ！」

晴「サッカーに誘ったんだけど雨になっちまったからな。止むまで雨宿りさせてくれよ」

高木社長「まあ、それは構わないが……私は今大事な友達と遊ぶ約束をしているのでゲームを返して欲しいんだ……」

亜美「んじゃーはるちん、今度はあっちでフィットネスクラブやろーよ！」

晴「いいぜ。オレ、マウンテンクライマーなら1時間ぶっ続けでできるからな」

ｶﾞﾁｬ　ﾊﾞﾀﾝ


高木社長「はあ……」

高木社長「とりあえず、283プロに謝罪の電話をせねば……」

お　し　ま　い

雨の日と言えば室内でゲームですよね
今年は梅雨が爆速で終了したのでちょっと風情に欠けるなーと思ってたり

てんかちゃんに着拒されてないといいね高木



passionの中身も社長じゃなくてアイドルだったりして

Passion……はちみつ……胸が74でつぶれメロンパンな、ゆるふわ森ガールかな

乙

Pじゃなくて社長がアイドルと遊ぶSSは初めて読んだ
765と接点が無い晴が出てくるのも意外だったし、何故こういう不思議な人選になったのか気になる

乙
Passionが315プロなら志狼辺り?他にゲーム好きで生意気な態度取りそうなアイドルは思いつかないし…

>>33
推測だけどプレイしてるゲームの元ネタと思われるンハンに
晴役の人がプレイヤーの相棒ポジションで出演してたからかと

仰る通りで、モンハンに出てる声優のキャラを選出して、それだけだと話が上手く作れなかったのでゲーム好きの亜美と甜花を追加したって感じですね
まあ、高木社長・齋藤社長はCMでナレーションしてるだけでゲーム内には出てこないのでちょっとわかりにくかったかもしれぬ…

亜美真美も結構なゲーマーだからあんなプレイをするかっていう疑問はあるが…
乙でした