【SS】最上静香「プロデューサーのPはパパのP」
1 : do変態   2022/10/18 17:02:50 ID:RykIfVZNB2
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以上のことが許せる人はどうぞ
2 : ご主人様   2022/10/18 17:05:09 ID:RykIfVZNB2
その日、春日未来は朝から気分がよかった。
今朝のテレビの占いが1位だったことからはじまり、始業前の教室では、この前自分が出た番組を見たという友達からすごく褒められたり、自信のなかったテストの結果が思っていたよりも良い点数が取れていたり、給食も大好きなカレーだった。

こんな日は劇場でもいいことがあるに違いない。放課後はいつも通り劇場でレッスンの時間だが、はやく劇場に着くのが楽しみでしょうがないといった様子で、軽やかな足取りで鼻歌を歌いながら劇場に向かっていた。
3 : プロデューサー殿   2022/10/18 17:07:00 ID:RykIfVZNB2
今日のレッスンは静香ちゃんと翼との合同レッスン。大変だけどきっと楽しいことでいっぱいなんだろうな。

到着した劇場の裏口をくぐり、誰もいない控室にバッグを置く。翼はいつも通り時間ギリギリに―若しくは遅れて―来るのだろう。静香ちゃんとプロデューサーさんは事務室かな。そう思った未来は事務室に顔を出すべく廊下へと引き返した。

事務室の扉の向こうからはガヤガヤと話し声が聞こえる。やっぱりみんなこっちにいたんだ。
4 : Pサン   2022/10/18 17:07:18 ID:RykIfVZNB2
「お疲れ様で―」


「どういうことですかプロデューサー!」

―す。ああ、またやってる……。

未来の元気な挨拶は自分のデスクに向かっているプロデューサーに詰め寄る彼女―最上静香の声によってかき消されてしまった。
5 : 変態マスター   2022/10/18 17:07:54 ID:RykIfVZNB2
「だから言っただろう。静香の実力ではまだ早い。だからこのオファーは丁重に断っておいた」

「納得いきません!」

「それはお前が自分の実力を見誤ってるからだ」

二人の口論はどんどんヒートアップしていく。こうなってしまっては、二人の間に未来の入り込む余地はない。落ち着くまで部屋の隅で待っていよう。
6 : そなた   2022/10/18 17:08:25 ID:RykIfVZNB2
「おつかれさまでーす……ってまたやってる……」

二人の口論が終わるのを待っていると、翼がやってきた。彼女も入るなり、事務室の光景を見てげんなりとしていた。ちなみに本来の集合の時間は既に過ぎている。

「ねえ、未来。どれくらい経った?」

「もうちょっとかな?」

「二人ともよく飽きないよねー」

二人でひそひそと話す。未来と翼の反応を見ればわかる通り、静香とプロデューサーの衝突はこれが初めてではない。
7 : プロデューサーちゃん   2022/10/18 17:09:42 ID:RykIfVZNB2
わかる通り、静香とプロデューサーの衝突はこれが初めてではない。

「ほら、そろそろレッスンの時間だろう。話はおわりだ」

言い合っている中でも時間に目を配っているあたり、普段から気をつけているのだろう。話はプロデューサーの側から一方的に切り上げる形になった。

「なっ、話はまだ……」

「『時間がない』。だろう?未来ちゃんと翼ちゃんも待ってるんだから早く行きなさい」

「っ!……わかりました。行くわよ未来、翼」

「あっ!待ってよ静香ちゃん!」
8 : プロデューサーちゃん   2022/10/18 17:09:51 ID:RykIfVZNB2

普段から自分が言っている言葉にすくわれる形になって折れた静香が、事務室からでていく。

「今日のレッスン、激しくなりそう」

「ねー」

静香に置いて行かれた形になってしまった未来と翼がヒソヒソと話しあう。こうなってしまっては静香の怒りはしばらく収まらないだろう。怒り心頭といったようすでずんずんと廊下を進む静香の様子が手に取るようにわかる。

対するプロデューサーは何事もなかったようにコーヒーを啜りながら再びパソコンに向き合っている。おそらく次のライブの企画書を練っているのだろう。
9 : Pーさん   2022/10/18 17:11:06 ID:RykIfVZNB2
さて、彼女―最上静香とプロデューサーの仲の悪さには少し複雑な事情がある。
というのも、プロデューサーが彼女をアイドルとして半ば認めていないのだ。彼自身がオーディションを受けて合格させたたにも関わらず、である。

その理由には、プロデューサーの持つもう一つの姿が関係していた。

「―ふたりとも親子なんだからさー。もっと仲良くすればいいのに」

二人の仲の悪さに事務所で一番頭を悩ませているであろう二人は同時にはあ、と深いため息をついた。

そう、彼は―
10 : Pはん   2022/10/18 17:11:29 ID:RykIfVZNB2
最上さーん!音無先輩からこの資料、確認しておいてほしいそうです!」

「わかりました、後で目を通しておくのでそこに置いておいてください青葉さん」

―彼は765プロのプロデューサーであり、彼女―最上静香の父親である。
11 : Pしゃん   2022/10/18 17:11:52 ID:RykIfVZNB2
いったんここまでです。
続きは明日か明後日あたりに
12 : Pちゃん   2022/10/18 17:38:05 ID:d7LNTXNlA.

いやなんで合格させたんだよ…
13 : エビさん   2022/10/18 17:58:35 ID:pYCLrsU8AM

面白そうやん
14 : Pしゃん   2022/10/18 18:47:15 ID:b97JpLGDOk
38歳ぐらいで大手から独立?してプロデューサーって有能な方なの?
15 : 変態大人   2022/10/18 18:54:05 ID:9nFVVPwhrc
>>14
自分が38歳で起業できるか?って考えれば答え出るんじゃない
16 : ミスター・馬車馬   2022/10/19 21:17:09 ID:zl3YKgMGC6
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆



―765オールスターズ。近頃著しい成長を遂げているアイドル事務所、765プロダクションを支える13人のアイドルたち。デビュー以降、各人がそれぞれの個性を活かして華々しい活躍を遂げているが、その活躍の裏には、彼女たちを支える一人のプロデューサーの存在があった。

「まさかそのプロデューサーさんが、静香ちゃんのお父さんだったなんてね~」

本レッスンが終わり、壁にもたれかかってスポーツドリンクに口をつけていた翼がそう言った。

未来と翼は私が765プロに入る少し前に入ったらしく、私とプロデューサーが親子関係だと知ったときはそれはとても驚いていた。
17 : 我が友   2022/10/19 21:17:54 ID:zl3YKgMGC6
別に自分の父親を嫌っているわけではないし、好きで関係を悪くしているわけでもない。ただ向こうが私のことを認めてくれないから反発しているだけだ。

事の始まりはこうだ。アイドルになりたいと直談判した私を遊びじゃないんだ、おまえにはまだ早いとノータイムで突っぱねた父に憤慨しつつも、どう説得するか悩んでいた時に、丁度その父親が働く事務所で新たにアイドルを募集するらしい、ということをこっそり母が教えてくれた。
そして、父に内緒で履歴書を送り、オーディションという形で無理やり父親を説得させる場を作り出した。身内だからと贔屓目でみることもしなければ、気に食わないからわざと落とすということもしないだろうということだけは信用していた。普段家ではめったに表情の動かない父親が唖然としている姿は少し面白かったが。
18 : Pさぁん   2022/10/19 21:18:21 ID:zl3YKgMGC6
結果から言うとオーディションは合格だったのだけれど、あの人のなかでは未だに私がアイドルであるということを認めていないらしい。そのせいもあって、私がアイドルになってからというものの、ちょくちょく衝突してしまっている。

だいたいあの人は昔からいつもそうだ。私の考えを無視していちいち文句をつけてくる。いつまでも私のことを子供だと思っているからだ。この前だって朝、下に降りてくるなりうどんばかり食べるなだの、もっと栄養バランスを考えろだのとクドクド言ってくる。私だって考えて食べてるわよ。おうどんの具材だって毎日変えているし。

「はあ……酷いと思わない?」

「「……………」」

二人とも返す言葉が見つからないようだ。やっぱり、そんなひどいのね。
19 : 変態・オブ・ザ・イヤー   2022/10/19 21:18:44 ID:zl3YKgMGC6
「し、静香ちゃんももう少し、プロデューサーさんとちゃんと話し合ったほうがいいんじゃないかな……?」

「話し合いで解決するならとっくに解決してるわよ。プロデューサーもぜんっぜん私の話を聞いてくれないし」

「でも、私たちと話してる時のプロデューサーさんってそんなに怖い―!って感じじゃないよね?」

「そうそう。厳しいけど、なんだかんだ優しいよね~」

「どこがよ。それに、もしそれが本当なら、私にだけあたりが強いってことじゃない。公私混同も甚だしいわ」

事務所に所属することになって一番最初にプロデューサーもとい父親から言われたことが、仕事に私情を持ち込むなということだった。言われなくてもわかってるとその時は返したが、まさか当の言った本人がやぶってくるなんて。やっぱり大人って信用ならないじゃない。
20 : プロデューサー君   2022/10/19 21:19:40 ID:zl3YKgMGC6
「それで、今日の親子喧嘩はなにが原因なの?」

「親子喧嘩って…そんな低レベルなものじゃないわよ……」

そういえば、二人にはまだ話していなかった。今日、劇場に行くとあの人から私たちにフェスのオファーが来ていたことを聞かされた。新人アイドルの登竜門といわれるくらいにはそこそこ有名なフェスだ。その話だけを聞かされたとき、私は今日のレッスンをよりいっそう頑張らねばと気合を入れなおした。しかし、あろうことかあの人はそのオファーを断ったと続けて言い放った。
21 : ぷろでゅーさー   2022/10/19 21:20:50 ID:zl3YKgMGC6
「えっ!?断ったの!?」

「そうよ。お前たちにはまだ早いとか、もっと力をつけてからだとか」

「だから静香ちゃんいつもよりも怒ってたんだね」

そう、せっかく向こうからオファーを出してもらったのにあろうことかあの人はそれを無下にして、その原因を私たちの実力不足だと言ってのけた。私達の実力を認めてくれたから来たオファーではないのか。私達だってただ単に日々のレッスンをしてきたわけじゃない。外の世界で自分たちの実力を試してきたっていいじゃない。
22 : イルデューサー   2022/10/19 21:21:32 ID:zl3YKgMGC6
「あれ?そういえばそのフェスって春香さんたちも初めて参加したときコテンパンにされたって言ってなかった?」

「えっ?」

ふと思い出したかのように未来がそう口にした。

「あー、そんなこと言ってたね。ちょっと自信なくしちゃったって」

未来と翼の口から語られるのは憧れの先輩たちの知られざる失敗談だった。あの春香さんや千早さんがコテンパンにされた?そう言われると、血が上っていた頭がすっと冷えた感じがした。大体、さっきの自信はどこから来ていた?そんな簡単にいくものなの?いやでも私達だっていつもの公演で―
23 : 変態お化け   2022/10/19 21:21:55 ID:zl3YKgMGC6
「だったらさ、ちゃんとプロデューサーさんに認めてもらってから挑戦してみない?」

突然冷や水をぶっかけられたかのように冷え切った頭で考えにふけっていると、再び横からガツンと殴られたような感じがした。未来からの提案によって。

「プロデューサーさんも私たちのレッスンや今度の公演を見れば考えを変えるかもしれないし!それに、静香ちゃんも絶対に認めてもらうんでしょ?プロデューサーさんに」

「……!」
24 : do変態   2022/10/19 21:23:07 ID:zl3YKgMGC6

『私はお前がアイドルだとはまだ認めていない』

『だったら……実力で認めさせてみせます!』


……そうよ。認めてくれないなら実力で認めさせてやるってあの人に啖呵を切ったのはほかでもない私自身だ。こんなところで怖気ついてしまっていてどうするのよ。

「そうね……認めてくれないなら実力で。最初に言ったじゃない。そうと決まれば早速、練習再開するわよ!」

「ええ~!?今終わったよ~!」

「何言ってるのよ。今から私たちで自主練よ。ライブも近いんだし、こんなことじゃ到底プロデューサーにも認めてもらえないわ」

そう言った私にサボりたがりの翼がブーブーと抗議の声を上げる。しかし、今日はこっちにも切り札がある。
25 : 貴殿   2022/10/19 21:23:20 ID:zl3YKgMGC6
「ところで翼?今日、遅刻してきたでしょ?」

「げっ……なんのことー?」

「とぼけたって許さないわよ。ちゃんと見てたんだから」

まったく、プロデューサーと言い合いしていたからといって私が時間を気にしていないとでも思っていたのかしら。翼が集合時間より遅れて来ていたことくらい、とっくに気づいていたわよ。
26 : プロヴァンスの風   2022/10/19 21:23:42 ID:zl3YKgMGC6
「ほら、遅れた分もきっちり取り返すわよ」

「あはは。ほらいこ、翼」

「む~。しょうがないなあ~」

私に続けて立ち上がった未来から差し伸べられた手を取り、翼も立ち上がる。
いまに見てなさい。絶対に認めさせてやるんだから!
27 : ミスター・オールドタイプ   2022/10/19 21:37:29 ID:QVi/qLgCU6

最終的に親父Pから「よく頑張ったな静香」という言葉が出たらスタンディングオベーションですよ
28 : プロデューサーくん   2022/10/19 21:38:27 ID:zl3YKgMGC6
今日はここまで
もうちょっとだけ続きます
29 : der変態   2022/10/19 22:22:38 ID:UTOFACjids
およ?ナ100以上続くのかと思ったけど、短編なのか?
30 : 変態マスター   2022/10/20 06:56:12 ID:OKD.jXygFM
>>15
それは業界によって金の掛かり方が違うからあてにならない。
31 : イルデューサー   2022/10/20 11:45:01 ID:3J8Qyf9ETg
>>28
「もうちょっとだけ続く」だからドラゴンボールぐらい続くんですね

32 : Pチャン   2022/10/20 20:29:48 ID:QCzejScEEM


☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆


「あの~。プロデューサーさん、ちょっと静香ちゃんに厳しすぎるんじゃないですか?」

静香たちが事務室から出て行ったあと、そのやりとりを横で聞いていた事務員の青葉美咲はおずおずとプロデューサーにそう尋ねた。
33 : EL変態   2022/10/20 20:30:32 ID:QCzejScEEM
プロデューサーと彼女が親子関係なことはいまや事務所中に知れ渡っているが、同時に仲の悪さも知れ渡っている。もっとも、静香の方もなにかと父親に食って掛かる物言いをしている節はあるのだが、それにしてもプロデューサーの対応も輪にかけて厳しいのではと周囲の目には映っている。

そろそろ次のライブの企画書の一部、衣装のコンセプトの素案がまとまった頃だろうと思い、衣装制作担当として受け取りに行くついでに美咲は思い切ってプロデューサーにその真意を聞いてみることにしたのだ。
34 : おにいちゃん   2022/10/20 20:39:56 ID:QCzejScEEM
「何も僕はアイドルになるのを「許さない」とは言ってないんですよ。ただ、静香には「まだ早い」とは言いましたけど」

プロデューサーは美咲の方には振り向かず、パソコンの方を向いたまま、美咲の質問に答えた。

「?どう違うんですか?」

プロデューサーの言っている意味が今ひとつ掴めない美咲は頭にクエスチョンマークを浮かべながら再び訊ねる。
35 : der変態   2022/10/20 20:40:36 ID:QCzejScEEM
「例えば、もし静香が高校生にあがった段階で同じことを言ってきていたら僕は反対するつもりはなかったんです。小さいころから静香がアイドルに憧れていたのは知っていましたから。僕の影響も多分にあるでしょうし」

ここからは、さんざん中学生以下の子も口説いてアイドルにしてるくせに何言ってるんだって言われるかもしれないですけれど。そう彼は前置きをして話をつづけた。
36 : der変態   2022/10/20 20:45:18 ID:QCzejScEEM
「けど、ずっとこの業界に身を置いていたら、汚い部分とか、きれいごとじゃすまない部分もたくさん見てきましたから。まだ義務教育も終わっていない自分の娘をそこに放り込むのはかなり抵抗があったんですよね。遊びじゃないのは本人もわかってると思いますけど、やっぱりこちらの事情ってあまり見えてこないじゃないですか。僕もできるだけ見せないようにしてきましたし」

「ええ、まあ……」

美咲もこの業界に入ってまだ日は浅いが、思い当たる節はある。世間での噂だったり、美咲自身も詳しく聞いたわけではないが、元子役で所属アイドルの一人の周防桃子も過去にひと悶着あったということは知っている。

そういった意味では箱崎さんが星梨花ちゃんを心配する気持ちは十分にわかるんですよ。そこで一息ついたプロデューサーは、既に出来上がっていたであろう、次のライブの衣装コンセプトの素案の資料を美咲に手渡す。
37 : 彦デューサー   2022/10/20 20:48:15 ID:QCzejScEEM
>>36訂正

そういった意味では箱崎さんが星梨花ちゃんを心配する気持ちは十分にわかるんですよ。まあ、そちらの気持ちも分かるからこそ説得しやすかったりするんですけど。

そこで一息ついたプロデューサーは、既に出来上がっていたであろう、次のライブの衣装コンセプトの素案の資料を美咲に手渡す。
38 : Pチャン   2022/10/20 20:49:34 ID:QCzejScEEM
>>36
>>37
一回ミスると連続するの良くないね

「けど、ずっとこの業界に身を置いていたら、汚い部分とか、きれいごとじゃすまない部分もたくさん見てきましたから。まだ義務教育も終わっていない自分の娘をそこに放り込むのはかなり抵抗があったんですよね。遊びじゃないのは本人もわかってると思いますけど、やっぱりこちらの事情ってあまり見えてこないじゃないですか。僕もできるだけ見せないようにしてきましたし」

「ええ、まあ……」

美咲もこの業界に入ってまだ日は浅いが、思い当たる節はある。世間での噂だったり、美咲自身も詳しく聞いたわけではないが、元子役で所属アイドルの一人の周防桃子も過去にひと悶着あったということは知っている。

そういった意味では箱崎さんが星梨花ちゃんを心配する気持ちは十分にわかるんですよ。まあ、そちらの気持ちも分かるからこそ説得しやすかったりするんですけど。

そこで一息ついたプロデューサーは、既に出来上がっていたであろう、次のライブの衣装コンセプトの素案の資料を美咲に手渡す。
39 : 仕掛け人さま   2022/10/20 20:55:18 ID:QCzejScEEM
「あと、力量が伴っていない状態で無理にデビューさせても親の七光りとか言われかねないですし。自分の娘に対してそんなこと言われるのは不本意ですから。まあ、ウチのオーディションに来た時はさすがに驚きましたけど。」

「でも、そこまで反対するならどうしてオーディションで落とさなかったんですか?」

「一応、応募した娘とは全員顔を合わせるっていうのが社長(ウチ)の方針なので。それに、考えてみてください。僕に内緒で応募してきたんですよ?ここで落とすと別の事務所に勝手に応募しに行くことは目に見えてました。それで怪しいところにひっかかるくらいなら自分の目の届くところにおいて、手綱を握っておいたほうがマシだと思ったんです。それに―」

「それに?」
40 : Pチャン   2022/10/20 20:55:47 ID:QCzejScEEM
「……あくまでオーディションはオーディション。たとえ相手が自分の娘だったとしても、自分が反対している相手だったとしても、そこに私情を挟んで公平な評価ができないってことはしたくありません。それで、悔しいですが現時点で静香にアイドルになる力量があると判断せざるをえなかった、それだけです。まだ半人前ですらないですけどね」

今の話、絶対に静香や他の子、特に未来ちゃんたちには内緒にしてくださいね。
最後にプロデューサーはそう付け加えたのち、事務所に用があるからと事務室を後にした。
41 : 貴殿   2022/10/20 20:59:58 ID:QCzejScEEM
「……プロデューサーさんも静香ちゃんのことを結構心配してる。ってことなのかなあ…?」

事務室に一人取り残された、美咲はそう呟きながら、自分の仕事に戻った。悔しいと口にする割にはその表情は言葉と乖離していたプロデューサーから渡された、次のライブで使う静香の専用衣装のコンセプト案を手に取って。
42 : Pーさん   2022/10/20 21:14:30 ID:QCzejScEEM
終わりです。

最近アイドルの身内系プロデューサーの話見ないなあと思ったので書いてしまいました。

個人的にもがパパは言葉選びの悪さと自分の考えを娘に押しつけがちな点に目を瞑れば割と似た者同士の親バカパパだと思ってます。何だかんだ言いつつ娘のライブも見に来ますしね。聞いてるか周防夫妻?

今回これ以上やるととっ散らかりそうなので諦めましたが、志保が絡むはなしや静香の絵のヘタk…画伯っぷりに頭を抱えるプロデューサーの話などいくつかネタは考えてあるのでそのうち書ければ書きたいなと思ってます。

捏造全開でしたが最後まで読んで頂きありがとうございました。
43 : 貴殿   2022/10/20 21:45:08 ID:PfndasHD3k
これで終わりなんですか?!ぜひ続きが読みたいのでシリーズ化しましょうよ!
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