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【ごはんSS祭り】「茜様、軽食をお作りします」【誰ソ彼ノ淵】
1 :
Pサマ
2023/05/07 22:48:43
ID:FYT6Ho5YPg
※タイトル通り誰ソ彼ノ淵の世界内の話です。
※レギュレーション違反の描写はありません。
千鶴「ごちそうさまでした……今日も美味しかったわ志保。」
志保「ありがとうございます、ご主人様。」
茜「ごちそうさまでした……部屋に戻るね。」
志保「ええ、ゆっくりお休みください」
茜「うん……」
2 :
そなた
2023/05/07 22:49:53
ID:FYT6Ho5YPg
千鶴「茜はまだこちらの食事に慣れないようね……」
志保「そのようですね。」
千鶴「食べた後に吐いているのかしら、ちゃんと3食食べているはずなのに顔色が悪いわ。」
志保「……」
千鶴「志保、茜に軽食を作ってあげなさい。メニューは任せるわ。」
志保「かしこまりました。」
3 :
変態・オブ・ザ・イヤー
2023/05/07 22:51:32
ID:FYT6Ho5YPg
茜「はぁ、はぁ……ウプッ……もう胃液も出ないのにまだ吐き気がする……」
志保「茜様、まだお部屋に戻っていなかったのですね。」
茜「志保さん……」
志保「気分が優れないのでしたらそう言っていただければ良かったのに……」
茜「吐いた事、千鶴さんに言いつけるの?」
志保「いいえ、そもそもご主人様はお察しのようですからね。」
4 :
仕掛け人さま
2023/05/07 22:52:28
ID:FYT6Ho5YPg
茜「そう、じゃあ何をしようって……」
志保「軽食をお作りします。普段の食事はお口に合わないようですので……」
茜「いらない、何も食べる気にならないから……」
志保「何が口にしないと倒れてしまいますよ?」
茜「……それでもいらない。」
志保「仕方無いですね……茜様、厨房まで来てください」
5 :
兄(C)
2023/05/07 22:54:25
ID:FYT6Ho5YPg
茜「ちゅ、厨房……」
志保「茜様が思っているような事はしませんよ、目の前で軽食を作るだけです。」
茜「目の前で……?」
志保「私が厨房に下がってから『軽食です』と持ってきた料理、茜様は信用できますか?」
茜「…………」
志保「目の前で全ての材料を見れば何で作られているのかは信用できるでしょう?」
茜「そ、そうだね……」
志保「では早速向かいましょう、ご主人様に見られては事ですから。」
6 :
兄(C)
2023/05/07 22:55:15
ID:FYT6Ho5YPg
—厨房—
志保「肉は茜様が食べられない、作り置きのデミグラスソースも同じ、卵はまだ新鮮ですね。」
茜「…………」
志保「玉ねぎは……やめておきましょう、固形物はない方が良さそうです。」
志保「茜様、洋風のスープと和風の汁物、どちらがお好みですか?」
茜「どっちでもいいよ……血の匂いがしないなら。」
志保「なら和風にしますね、コンソメには肉の出汁も含まれていますから。」
茜「うん……」
7 :
変態お化け
2023/05/07 22:56:20
ID:FYT6Ho5YPg
志保「お湯を沸かして……出汁はコレです。」
茜「粉末だし……志保さんもそういうのを使うんだね。」
志保「流石に軽食で鰹節と昆布から出汁を取ったりはしませんよ、来客が来られるなら別ですが。」
茜「来客って、私たちみたいな……?」
8 :
5流プロデューサー
2023/05/07 22:57:03
ID:FYT6Ho5YPg
志保「いえ、ご主人様のご友人のようですがどのような出自の方なのかは存じ上げません。」
茜「そう、志保さんにもわからないんだ……」
志保「無論、来客の方には失礼の無いように最高のご馳走を……」
茜「やめて!」
志保「これは失礼、食欲をなくす話をしては意味がありませんね……」
茜「……」
9 :
レジェンド変態
2023/05/07 22:58:18
ID:FYT6Ho5YPg
志保「出汁だけでは流石に味が足りないので塩と醤油で味を整えて、溶き卵を垂らして……」
茜「えっと……たまごスープ?」
志保「ええ、その通りです、胡椒は入れますか?」
茜「…………」
志保「入れますか?」
茜「…………入れる」
10 :
ハニー
2023/05/07 22:59:09
ID:FYT6Ho5YPg
志保「承知しました……たまごスープでございます、温かいうちにどうぞ。」
茜「…………」ズズッ
茜「……あったかい」
志保「それは良かったです。」
茜「なんだろう……刺されたあの日から、久しぶりにご飯を食べた気がするよ……」
11 :
変態インザカントリー
2023/05/07 23:00:11
ID:FYT6Ho5YPg
志保「でしたらもう一品お作りしましょうか?」
茜「……いいの?」
志保「茜様、目に見えて顔色が良くなりましたから……今なら固形物も抵抗なく食べられるかと思います。」
茜「そっか……人間の体って都合がいいよね、もう何も食べたく無いって思っていてもスープを飲んだだけでお腹が空いてくるんだもんね……」
志保「そういうものですよ……次は具なしのチャーハンにしましょう、ご飯以外の材料はたまごスープと同じですしね。」
12 :
変態インザカントリー
2023/05/07 23:01:13
ID:FYT6Ho5YPg
茜「冷凍ごはんだ……ふふっ、なんか家とかわらないね。」
志保「ご主人様にはお出しできませんが、私が食べるために少し冷凍してあるんですよ。」
志保「では、早速解凍して……」チ- ン!
茜「あっ、このレンジチーン!って鳴るんだ……レンジでチンって言うけどチーンってなるレンジって見たこと無いんだよね。」
志保「40年ほど前の機種ですので、古いのは仕方ないですよ。」
13 :
変態大人
2023/05/07 23:01:51
ID:FYT6Ho5YPg
茜「40年前の……物持ちがいいんだね……」
志保「連絡船で家電や家具を運んでもらうのは手間ですからね……おや、まだ中が凍ってますね、ではもう一度……」チ- ン!
志保「まあ、このくらいならいいでしょう、では卵を2個溶いて塩を少々……」
茜「2個……志保さんもチャーハンを食べるの?」
志保「いえ、これで1人分です。私は卵も油も多めに使ったチャーハンが美味しいと思いますから。」
14 :
Pしゃん
2023/05/07 23:02:55
ID:FYT6Ho5YPg
茜「そうなんだ……私が作る時は卵一個だなぁ。」
志保「チャーハンも各々の流儀がありますからね……茜様は卵をどこまで固めてからご飯を入れますか?」
茜「私は……先にご飯と卵を混ぜてからフライパンに入れてるかなぁ、ネットでそうしたらパラパラになるって聞いてからそうしてるね。」
志保「そういう方法もあるんですね……よし、フライパンから煙が出てきたので油を入れて……」
茜「多い!多いよ油!揚げ焼きでもする気!?」
15 :
下僕
2023/05/07 23:04:07
ID:FYT6Ho5YPg
志保「こんなに?ってなるくらい油を入れるのがチャーハンのコツですよ……ご主人様から教わりました。」
茜「えっ?あの人自分で料理もするんだ……」
志保「ええ、そもそも料理や解体の方法はほとんどご主人様に教わりましたからね……今でも私よりご主人様の方が料理は上手いと思います。」
16 :
ご主人様
2023/05/07 23:04:45
ID:FYT6Ho5YPg
茜「そうなんだ……」
志保「機会があれば茜様もお召し上がり……まぁ、その機会は無いと思いますが。」
茜「あの人が料理を作るとすれば志保さんがいなくなった時、でもその前に私が……って事だよね。」
志保「その日が来ない事を祈っております。」
茜「……心のこもってないお祈りどうも。」
17 :
彦デューサー
2023/05/07 23:05:37
ID:FYT6Ho5YPg
志保「……さて、油も温まってきたので一気に仕上げましょう。」
志保「卵を投入したらすぐにご飯を投入、あとはしつこいくらいご飯を卵を絡めながら炒めて…」
茜「鍋を振ったりはしないんだね……」
志保「アレは味付けを慣らすための動きですからね、卵に熱が通って味付けをしてからですよ。」
18 :
ミスター・オールドタイプ
2023/05/07 23:06:19
ID:FYT6Ho5YPg
志保「さて、十分に炒められたので塩、胡椒、粉末出汁で味付けして……お待ちかねの鍋振りですよ。」
茜「おおー、流石の手際だね。」
志保「最後に香りつけの醤油を少し垂らしたら……はい、チャーハンです。」
茜「それじゃあ熱いうちに……いただきます。」
19 :
変態・オブ・ザ・イヤー
2023/05/07 23:07:11
ID:FYT6Ho5YPg
茜「はむ……はむ……美味しい、シンプルな塩味がこんなに美味しく感じるなんて、思わなかった……」
志保「お口に合ったようで何よりです。」
茜「いつぶりだろう、料理を食べて味を感じるなんて……」
志保「…………」
20 :
監督
2023/05/07 23:08:01
ID:FYT6Ho5YPg
茜「ふぅ、ごちそうさまでした。」
志保「食後のお茶はいかがいたしますか?緑茶やほうじ茶、ジャスミン茶など一通りございますが……」
茜「じゃあ、ほうじ茶がいいかな……」
志保「かしこまりました、では私も同席いたしますね。」
21 :
兄ちゃん
2023/05/07 23:08:58
ID:FYT6Ho5YPg
茜「……」ズズッ
志保「……」ズズッ
茜「……」
志保「……」
茜「……ねぇ志保さん」
志保「何でしょう?」
茜「伊織さんの時も、こうやって軽食とか作っていたの……?」
志保「ええ、伊織様もなかなか食事が口に合わなかったのでよく軽食をお作りいたしました……」
22 :
ぷろでゅーさー
2023/05/07 23:09:53
ID:FYT6Ho5YPg
茜「じゃあさ、こうしてお世話をするのって、私で何人目になるの……?」
志保「茜様で4人目になります。」
茜「そっか、そうなんだ……伊織さんより前の2人も……ううん、やっぱり言わなくていいや。」
志保「そうですか……」
23 :
ぴぃちゃん
2023/05/07 23:10:53
ID:FYT6Ho5YPg
茜「私ね、怖いんだ……」
志保「何が怖いのですか?」
茜「志保さんに、心を許しそうになってる自分が怖いの……律子さんを、歌織先生を、エレナを殺した仇なのに……」
茜「命令があったら、伊織さんみたいに何の躊躇いもなく殺されるって、わかってるのにね……」
志保「…………」
茜「ちょっとご飯を作ってもらっただけで、味方だと思っちゃう私がバカみたいでさ……」
24 :
ミスター・馬車馬
2023/05/07 23:11:29
ID:FYT6Ho5YPg
志保「……茜様のおっしゃる通り、ご主人様の命があれば私は躊躇いなく茜様に手をかけるでしょうね。」
茜「やっぱり、そうだよね……」
志保「しかし、その命が下るまでは茜様の味方であるつもりです。」
茜「……つまり、どういう事?」
志保「私は、何があっても感情が動かなくなる事が『死』だと考えています。」
茜「……」
25 :
ぷろでゅーさー
2023/05/07 23:12:12
ID:FYT6Ho5YPg
志保「明日からしばらくは、ご主人様にお願いして肉の使用は控えようと思います。在庫も減ってきましたし。」
茜「それは、すごく助かるけど……」
志保「しかし、再来週にはお客様が来られます。その時は茜様も『ご馳走』を残さず食べていただかなくてはいけません。」
茜「…………」
志保「茜様は私に感謝して、そして恨んだと思います、その感情を私にだけは抑えずに、そのまま伝えてください。」
26 :
Pサン
2023/05/07 23:14:42
ID:FYT6Ho5YPg
志保「感謝してください、恨んでください、喜んでください、泣いてください、愛してください、憎んでください……それが、その感情の動きが、茜様を人間に留めてくれますから……」
茜「いいの……?多分、何度も何度も怒り狂う事になるよ?愛想を尽かしたくなると思うよ?」
志保「ええ、それでいいんです……茜様の感情を受けることで、私も感情が動くと、まだ人であると感じられますから……」
茜「えっ?私の……何?」
志保「いえ、なんでもありません……」
27 :
プロデューサーちゃん
2023/05/07 23:15:16
ID:FYT6Ho5YPg
茜「そっか……じゃあ友達になりましょうとは言えないけど、今日はこのままお話しさせてもらっていいかな……?」
志保「ええ、構いませんよ。茜様が眠くなるまでお付き合いいたしましょう。」
おしまい
28 :
Pさん
2023/05/07 23:18:00
ID:FYT6Ho5YPg
メイド志保と茜ちゃんは歪んだ共依存関係を構築して欲しいってお話でした。
あとは毎食『ご馳走』ばかり作るわけにもいかないだろうし手抜き料理を作るメイド志保も見たかったです。
チャーハンの作り方はいろんなやり方を取り込んだ自己流、茜ちゃんの言ってた先に卵を混ぜる方法は試したことがないです
そっちの方が失敗がないんですかね?
29 :
プロデューサー様
2023/05/08 00:00:47
ID:2tZieD5KH6
乙です!
一日でも長くふたりのいびつな友情未満がつづきますように
30 :
エビさん
2023/05/08 08:22:00
ID:wIVHWdZLbk
退廃的な関係が好きなんだ…良きものでした
31 :
Pさぁん
2023/05/08 12:23:42
ID:kq.GMoCz3c
乙です
あかしほ共闘ルートに繋がるんですね
32 :
我が下僕
2023/05/08 12:30:44
ID:c84KLRPHpY
軽食だしこれくらいの軽さの話がちょうどよい
33 :
お父さんネズミさん
2023/05/08 12:48:14
ID:3rHT39YJNU
おつ
妄想がはかどるね
あかしほはいいぞ
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