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Pくん 2019/01/25 18:02:58
ID:AUhtvhVv.6
「勉強の時はラジオを聴いていた」とPから聞いて、ラジオに興味を持った。
今は聞かなくなったからと言って、Pが古いラジオをくれると言った。
「壊れかけじゃん」と笑いながら受け取った。
それから数年――
大学進学をきっかけに、アイドルとは別の道を歩き始め、今やPと会うこともなくなってしまった。
あの時もらったラジオは壊れてしまい、もう音を発さなくないまま、実家の勉強机に置きっぱなしになっている。
今でも付き合いのある子はいるけれど、もうあの頃を思い出すことも少なくなった。
街を歩きながら、ふと思い出す。イルミネーションに彩られ、音楽と色彩にあふれている。
街行く人たちは歌うように、踊るように、目の前を通り過ぎていく。
「ハロー、どこかのP君。調子はどうだい?」などと独り言ちる。「私は頑張ってるよ」
届くといいな。大好きだった君に。