104 : Pさぁん   2022/08/08 13:11:40 ID:2Upaj0Rkh.

第5話

元の世界、劇場の控え室に戻ってきたPたち。
琴葉とこのみは互いの健闘とセクシーを褒め称え合い、ユニット名は間をとって「笛吹きサタナース」にすることにした。
悪魔が来たりて笛を吹く、でも可愛い小悪魔だったらいいんじゃない?だいたいそんな感じである。
Pは劇場の魂が言われて答えることができなかった問いを思い出し、桃子たちに訊ねてみる。
異世界での冒険を通じて、いっそう心を通わせたアイドルたちは助手ではないかと答えを出す。
アイドルである彼女たちにとってプロデューサーが大切であるように、探偵には助手がいるのでは、と。
Pはアイドルたちに向けられた敬慕の念を真摯に受け止めつつも、自分が一番ではないはずだと話す。
楽しみにしてくれているファンのために、Pはそう言ってこのみたち5人を改めて鼓舞するのだった。
後日、発注していた新曲『シエスタ』の仮歌が届き、皆で聞いてみることに。
既存曲で喩えると『オーディナリィ・クローバー』のように、優雅な午睡を想起させる穏やかなメロディでありながら『きゅんっ!ヴァンパイアガール』のような妖しい刺激と魅惑が込められた歌詞が並んでいる。
そのうえで『花ざかりWeekend✿』や『咲くは浮き世の君花火』にあるような絢爛とした雰囲気をも併せ持つ、言うなれば悪魔めいた乙女たちの白昼夢が如く秘密の舞踏会を思わせる曲であった。
月日が経ち、いよいよMV収録の2日前となったある日のこと。
劇場にいたPは琴葉の「きゃぁああああ」という叫び声を耳にする。
まさか探偵ドラマとのタイアップに先んじで、劇場で謎が謎を呼ぶ怪事件が起きようとしているのだろうか―――?