17 : 我が下僕   2019/12/11 01:25:38 ID:X.IPCxz/t.

桃子に動物の飼育をさせるというのはある種、彼女にとって極めて有意義な試みであると言えよう
現在の彼女に家族愛、あるいは正常な家族の営みというものが致命的に欠落していることは既知のとおりであり、
そんな彼女が幼い動物を世話する、つまり"親"の役割を経験するというのは彼女の欠けた部分に対する
補填としての効果が示唆され、場合によっては彼女自身の問題解決の糸口になる可能性も期待できる
そういった意味で個人的な見解を述べるならば、保健所で保護されているイヌの飼育・トレーニングによる
里親探しプログラムの体験企画などは桃子にさらなる成長を促すのではないかという考えもある
一般的に保健所で保護されているイヌというのはその多くがなんらかの要因(病気などやむを得ない理由から
きわめて身勝手な飼い主のエゴなど多様)によって飼い主が手放した個体であり、一方的な言い方をするならば
飼い主=親から捨てられたイヌたちである
その過程にはそれぞれの事情があり、十分な愛情を受けながらもやむなく飼い主との別れを余儀なくされたものも
いれば、心無い飼い主やブリーダーからモノのように扱われ愛を知らない哀しい個体もいるだろう
それ故に彼らの様子は同じ環境にありながらも、飼い主から見捨てられてなおヒトに対し希望・期待を抱くものや
既に人に対し警戒や敵愾心を抱くもの、そもそも周りとの関わりを拒絶し独りで生きようとするものなど様々である
そんな「親からの愛を失なったイヌたち」に対し桃子ならば十分以上の愛情を注げるだろうし、決して容易ではない
プログラムの中から彼女自身にとってもなにか新たな発見が生まれればそれは幸いなことであり、な