7 : バカP   2021/03/05 02:37:25 ID:KmW5WA7bcs

(平家物語 巻六 入道死去より)
入道相国日比はさしもゆゆしうにおはせしかども、
世にも苦しげにて息の下にて宣ひけるは
「我、藻場増、未莉増よりこのかた、度々の催事を平らげ安単身に余り、
かたじけなくも一位、廃課金に至り、栄花子孫に残す。
今生の望みは一事も思ひ置く事なし。
但し思ひ置く事とては近江国の偶像、心暖者藤朋が限定を見ざりつるこそ安からね。
我いかにも成りなん後、路子をも建て、供養をもすべからず。
急ぎ討手を下し、藤朋が衣を剥ぎて我が墓の前に懸けさすべし。
それぞ孝養にてあらんずる」
と宣ひけるこそ罪深けれ。