78 : プロちゃん   2020/06/27 10:33:48 ID:jqqE7hddpU

>>73の続きみたいなもの
これ以上は駄文晒すの恥ずかしいから勘弁な!!


自宅に着き、寝室のベッドに身体を沈める。
部屋着に着替える気力も湧かず、頭の中では彼の言葉がぐるぐると回った。
偶然だった。
仕事終わりに本当に偶然彼と出会ったのだ。
途中まで、と一緒に歩く帰り道。他愛もない会話。
「そういえばりっくんは彼女いないの?」
きっかけはこの一言。
格好良く成長した彼はさぞモテるだろうと思って、冷やかすつもりでした質問。何気なく発した言葉。
「いませんよ。」と苦笑いな彼は続けて「俺、ずっと好きな人がいるんです。」と答える。
このときに気付けば「そうなの!どんな子?」なんて軽い気持ちで尋ねなかったろう。こんな気持ちにならなくて良かったかもしれない。
不意に掴まれた手。
驚いて彼を見れば、苦しげな表情。
馬鹿な私はこの時点でも気付けずに戸惑いながら彼を呼ぶ。
「りっくん?」「静香さんです。」
「えっ...?」
「俺は静香さんが好きなんです。」
8つも年下の、まだ高校生の彼から告げられた告白に私は動揺を隠せず。
そしてこのときに初めて気付いたのだ。彼も1人の男の子だってことに。