志保「P……まだですか?私もう我慢の限界です」
1 : 下僕   2020/08/17 00:32:12 ID:rUTyQ7kZGk
P「えっと、何の話だ」

志保「はぁ……まさか忘れたんですか? 絵本ですよ」

P「絵本っていうと、この前俺が作って読ませた奴か?」

志保「そうです。また書いてくるって約束したじゃないですか」

P(初めて作ったにしては悪くないから、次作に期待ですね。とは言われたけど約束はしてない気が)
2 : 監督   2020/08/17 00:34:11 ID:rUTyQ7kZGk
志保「なんですか? もしかしてまだ出来てないんですか?」

P「あ、あぁ最近忙しくてな。と言うかそもそも」

志保「弟も楽しみにしてますし、出来るだけ早くお願いしますね」

P(なんか話がおおきくなってるなぁ)
3 : バカP   2020/08/17 00:34:45 ID:rUTyQ7kZGk
百合子「あれ? Pさん新しいイベントのイメージですか?」

P「ん? いや実はな……」

百合子「それで志保の為に自作の絵本を作っていると」

P「前は何かが頭に降りてきてパパーッと作れたんだが」

百合子「分かります! なんだか凄い妄想が捗っちゃう時ってありますよね!」

P「でもやっぱり素人の限界だな。そう易々と話ってのは作れないもんだな」
4 : Pサマ   2020/08/17 00:35:38 ID:rUTyQ7kZGk
百合子「ふふん、それならPさん。私が手伝って上げましょう」

P「百合子がか」

百合子「ええ! これでも読書家の端くれ、きっとPさんのお役に立てると思いますよ」

P「確かに百合子はこういうの得意そうだな。そうしてくれると助かる」

百合子「任せてください。 でもあくまでアドバイスだけですよ」

P「いやそれだけでも十分助かるよ」
5 : Pサン   2020/08/17 00:37:07 ID:rUTyQ7kZGk
百合子「それでPさんは前書いた話の続きを書いているんですよね」

P「あぁ。新しく一から作るよりは楽だと思ったんだけど」

百合子「一度終わらせた話を仕切りなおすというのも難しいと、分かりますえぇ」

百合子「そこでPさんにオススメなのはズバリ! 新キャラを作ることです」
6 : お兄ちゃん   2020/08/17 00:37:09 ID:lQYO0tS66U
代わりにBUMP OF CHICKENの星の鳥っていう絵本を貸してあげよう
ジュリアは珍しがりそうだし
7 : Pサン   2020/08/17 00:37:56 ID:rUTyQ7kZGk
P「ふむふむ」

百合子「新しく作ったキャラクターと主人公を絡ませて、話を広げて行くんです」

P「なるほど、でもそれでどうやって広げるんだ」

百合子「例えばですね。百合の花が咲きほこる国からやってきた風の戦士、彼女は国の花が枯れつくしてしまうという危機を救う為に旅をしているんです」

P「おぉ! それの手助けを主人公がするみたいに繋げられるわけか」

百合子「そうです。しかもこの花が枯れてしまう事件は実は前作の悪の魔法使いがからんでいて……」
8 : Pーさん   2020/08/17 00:39:27 ID:rUTyQ7kZGk
P「と言うわけで新作はどうだ」

志保「……百合子さんに手伝ってもらったんですか?」

P「すごいな。どうして分かったんだ」

志保「どうしても何も、新キャラが風の戦士ですし、名前がリリーですし」

志保「そもそもこの悪の魔法使いってなんですか? 急に出てきましたけど」

P(手伝って貰った手前、ほとんど百合子の案を採用する感じになっちゃったからなぁ)

志保「主人公も、きみはあのときの! って驚いてますけど前回こんなキャラ出てきてないですよね」

P(百合子、前に俺が作った絵本読んでないしな)
9 : Pチャン   2020/08/17 00:40:34 ID:rUTyQ7kZGk
志保「はぁ……全然ダメですね。やり直しを要求します」

P「そうか。俺は結構良くでき……やり直し?」

志保「ええ。そもそも前作は主人公が優しい姉と家族の大切さを学ぶみたいな話だったのにファンタジーになって支離滅裂じゃないですか」

P「だから異世界に移動する感じで矛盾をなくしてみたんだけど」

志保「そこ以外は全然ダメだったじゃないですか。前回を80点とするなら今回は35点ですね」

P「意外と高いな。前の結構気に入ってくれてたのか」

志保「……あくまでもPさんの絵本のみで比較した話ですから」

志保「とにかく、ちゃんと書いてきてくださいね。私はレッスンに戻るので。あ、これは一応弟に読ませるので持ち帰ります」
10 : 師匠   2020/08/17 00:40:47 ID:RTTHpBgbO.
思ったよりひでえ
11 : プロデューサー殿   2020/08/17 00:42:12 ID:rUTyQ7kZGk
響「あれ? P何書いてるの」

風花「……もしかして絵本ですか?」

P「ちょっと仕事でな(志保に強制されてるとは言えない)」

響「へーP絵上手なんだねちょっと意外だぞ」

風花「でもなんか困ってる見たいですね」
12 : Pしゃん   2020/08/17 00:42:39 ID:rUTyQ7kZGk
P「ああ、話の展開が思い浮かばなくてな」

響「ふふーん。それなら自分が手伝ってあげる」

P「いいのか?」

響「自分完璧だからね。絵本くらい簡単さー」

風花「普段お世話になってますし、私もお手伝いさせてください」
13 : プロデューサーちゃん   2020/08/17 00:43:49 ID:rUTyQ7kZGk
P「で、話の展開なんだけど」

響「じゃあ主人公が南国に行くってことにしようよ」

P「南国っていきなりだな。なんで南国に行くんだ?」

響「え? 楽しいとかじゃダメなの」

P「ダメじゃないけど、お話だからさ。もっと目的が必要だろ? 南国についてから何かが起きても良いけど」
14 : プロデューサーちゃん   2020/08/17 00:44:15 ID:rUTyQ7kZGk
風花「それじゃあ南国の国にどんな病気にも効く薬があるってのはどうでしょう」

風花「それで家族が風邪をひいてしまったから、主人公は薬を探しに南国に行くの」

響「凄い凄い! それならバッチリだね」

P「凄いな風花。そんなに直ぐに思い浮かぶなんて」

風花「看護士をしていた時に良く絵本は読んでましたから。えへへ」
15 : プロデューサーちゃん   2020/08/17 00:44:41 ID:rUTyQ7kZGk
P「目的は決まったし次は手段だな。どうやって南国に行こうか」

響「え? 飛行機で行けばいいんじゃないの」

風花「響ちゃん。主人公はまだ子供だから、一人で飛行機には乗れないと思うの」

響「んーそっかぁ。それならワニ子の上に乗って行けば安心さ」

P「ワニ子はともかく、動物の力を借りるのは絵本っぽいかもな」

響「それならいっぱい登場させようよ。犬でしょ、ハムスターにブタでしょ。蛇とオウムとネコに」

風花「ネコは沢山登場させましょう。30匹くらい」

P「それ全部俺が書くんだけど……」
16 : 番長さん   2020/08/17 00:45:47 ID:rUTyQ7kZGk
志保「へぇ、結構面白いですね」

P「ほ、ほんとうか?」

志保「ええ、病気の姉の為に薬を探しに行くのは前回に比べて大分話に一貫性が出てますね」

志保「色々な動物が力を貸してくれるのも面白いです」
17 : プロヴァンスの風   2020/08/17 00:46:23 ID:rUTyQ7kZGk
P「そうか。実は自分でも自信があったんだよ。特に最後の展開がさ」

志保「あ、でも最後の方で悪の魔法使いを登場させて二作目の前の話として無理矢理つなげるのはどうかと思います」

P(´・ω・`)

志保「子供に読ませるんですから、変にこむずかしく話を作り込まない方がいいです。そういう絵本もありますけど、Pさんは素人なんですから」

P「もう三作も作ってるんですけどね」
18 : 下僕   2020/08/17 00:47:20 ID:rUTyQ7kZGk
P「まぁいいや。志保もこれで満足しただろ」

志保「いえ、Pさんにはまだ続きを書いてもらいます」

P「もう完全に命令になってきたな」

志保「実はあの二作目のファンタジー展開、弟が予想以上に気に入りまして」

P「志保はあれだけ酷評してなのにな」
19 : プロデューサーちゃん   2020/08/17 00:47:53 ID:rUTyQ7kZGk
志保「やっぱり男の子ですね。それでPさんが続きを早速書いてるって教えたら大喜びしてしまって」

P「いやまぁ嬉しい話だけども」

志保「この話も悪くないですが、やっぱり弟はファンタジーの続きを待っていると思いますので」

P「わかったわかった書くよ! 書かせていただきます」

志保「よろしくお願いします。では弟を迎えに行く時間なので、この絵本は持って帰ります」
20 : 番長さん   2020/08/17 00:49:08 ID:rUTyQ7kZGk
杏奈「Pさん……なに書いてる……の?」

P「杏奈か、実は最近絵本を書くことが業務として言い渡されてるんだ」

杏奈「大変……だね……。杏奈も……手伝えれば……いいん……だけど」

P「いや、杏奈ならもしかして適任かもしれないな」

杏奈「?……でも杏奈……絵本書いたこと……ない……よ」
21 : Pはん   2020/08/17 00:50:03 ID:rUTyQ7kZGk
P「いや実はクライアントがまた、わがま……ん、ん。気難しい人でな。ファンタジー物の絵本を書けって言うんだよ」

杏奈「大変……だね」

P「でも俺はあんまり詳しくなくて、杏奈はゲームとか詳しいから、良いアイディアが出るんじゃないか」

杏奈「でも……杏奈……子供が読むよう……なの……知らない……です」

P「そこは俺が今までの経験で、上手く修正するからさ。概要だけでもざっくり作ったり出来ないかな?」

杏奈「ん……自身ないです……。……けど……Pさんの……力になりたい……。から……杏奈……頑張る……ね」
22 : Pちゃん   2020/08/17 00:50:36 ID:rUTyQ7kZGk
杏奈「出来まし……た」

P「おお、すごいな。王道のRPGみたいだ」

杏奈「今やってる……ゲーム……。参考に……した……から……そのまま出さない……方が……いい……かも」

P「いや大丈夫大丈夫。表に出るものでもないし……あ、でも」

杏奈「……?」

P「このvividrabbitって名前は、前作で風の戦士の友人として登場してしまっていて、悪の魔法使いに殺されちゃってるんだ。悪いけどここは変えちゃうな」

杏奈「!?……!……?!??」
23 : 彦デューサー   2020/08/17 00:51:15 ID:rUTyQ7kZGk
ロコ「おや、P。何をクリエイトしてるんですか?」

静香「絵本ですか? へぇPにもそういう趣味があるんですね」

P「趣味ってわけじゃないんだけど、知り合いに頼まれてな。子供に読ませたいから書いてくれって」

ロコ「それはグレイトなサムシングですね」
24 : 高木の所の飼い犬君   2020/08/17 00:51:55 ID:rUTyQ7kZGk
静香「それにしても、Pは予想どうりというか、あんまり上手じゃないですね」

P「そうか? 風花や響には結構褒められたんだが」

静香「確かに人並み位はあるかもしれませんけど、私たちの様に芸術を理解してる側から見ると物足りないというか……」

ロコ「ロコはPのイラストはグッドなセンスだって思いますよ」
25 : 我が友   2020/08/17 00:52:40 ID:rUTyQ7kZGk
静香「はぁ、これじゃあ読まされる子供が可哀想です。仕方がないですね。私がPの代わりに描いてあげますよ」

P「いや別に心配してくれなくても大丈夫だぞ」

静香「べ、別にPの心配をしているわけじゃありませんから。その、その読まされる子が不完全なものを読まされるのが気の毒なだけですから! い、いいからどいてください」

ロコ「静香ベリーグッドなアイデアです! バインディングはロコがロコナイズして、パーフェクトなピクトブックにしましょう」

P「いよいよ俺が関係なくなってきたな。まぁいいけど」

麗花「みんなでお絵描きしてるんですか? わたしもかいちゃおーっと」
26 : Pさぁん   2020/08/17 00:53:11 ID:rUTyQ7kZGk
志保「…………」

P「…………」

志保「なんですかこれ?」

P「なんだろうね?」

P「ま、まぁでもほら話の内容はいい感じだろ?」

志保「確かに文字だけ見ればよくあるファンタジーものですけど、代わりに絵が……」
27 : 箱デューサー   2020/08/17 00:53:47 ID:rUTyQ7kZGk
志保「この切り裂かれたニワトリみたいなのが、ナメクジと油虫を足したようや醜悪な怪物と旅を続けてるんですが、なんですかこれ? 風邪ひいていてもこんな夢みませんよ」

P「ある意味ファンタジーっぽいとも言えないかな?」

志保「ホラーですこれじゃあ。しかも途中でクレヨンで書かれた笑顔のアップが書かれているのとか心臓が止まるかと思いました」

P「あぁあれね。あの難解な絵が続く中でのいきなりシンプルな絵でのドアップだからインパクトあるよな」

志保「うちの弟泣きますよこんなの見せたら。何考えてるんですかPさん」

P「装丁はやたらサイケデリックで毒々しいし、呪いの書物みたいだよなこれ」

志保「なんで他人事なんですか」
28 : Pちゃん   2020/08/17 00:56:03 ID:rUTyQ7kZGk
志保「はぁ……もういいです」

P「いや、なんかすまん」

志保「Pに任せていたら、ろくな事にならないって分かりました」

P「というかなんで任されてたんだ俺?」

志保「しょうがないから私も作るの手伝います。弟に自分が作った本を読ませたいとは常々思ってましたし」

P「そうか助かるよ……っていやいやいや。だから俺が書くこと前提なのは何故なんだ」
29 : お兄ちゃん   2020/08/17 00:56:38 ID:rUTyQ7kZGk
志保「なんですか? 私が手伝うのは嫌なんですか?」

P「いや、そういうわけじゃないんだけどさ」

志保「ほら行きますよ。とりあえずPには絵本の基本というものから学んで貰うことにしますから。あとこの絵本は持ち帰ります。絵本に罪はありませんから」

P「お前さては自分のコレクション増やしたいだけだろ!」
30 : バカP   2020/08/17 00:56:40 ID:RTTHpBgbO.
思ったよりずっと酷いな百合子
31 : 我が友   2020/08/17 00:57:07 ID:rUTyQ7kZGk
恵美「海美はこんな所でなにしてるの?」

海美「腹筋!!」



おわり
32 : Pちゃん   2020/08/17 01:00:56 ID:RTTHpBgbO.
おもろかったよ。
ビビラビ死亡には笑ったわ
33 : 番長さん   2020/08/17 01:04:44 ID:rUTyQ7kZGk
>>32
ありがとう~

志保に絵本読ませたらGOODコミュなの見て思い付きで書きました
はじめて書いたから口調やらなんやら間違ってたらごめんなさい
34 : 夏の変態大三角形   2020/08/17 01:10:57 ID:5mo13OwhaE
海美は元気だなぁ
35 : P君   2020/08/17 01:14:29 ID:RrcxVbHoak
杏奈コロコロ済みの百合子……
36 : 下僕   2020/08/17 01:20:07 ID:RTTHpBgbO.
>>35
記憶を失った魔剣士ダークラビットとして再登場するから大丈夫だ
37 : プロデューサー様   2020/08/17 05:30:46 ID:RAEtlZm3wQ
面白かった。風花の設定いいなと思った。

百合子はその後、杏奈からフレンド申請切られたとか…?
38 : Pはん   2020/08/17 05:46:50 ID:pSRaJZtryA
>>35
>>37
百合子をブレーンに使い続けていたなら三作目以降で復活があったんだろうけど。その道を閉ざしたのは結局はこのPなんだよな……杏奈は百合子から直接事訳を聞いて、最終的にヘイトはPに向けられそう。

30匹のネコの描き分けを要求する、さらっとキツい風花さん……
39 : Pちゃま   2020/08/17 07:36:28 ID:uKl01d8K56
これは巧妙なゆりりくキテる
40 : プロデューサーはん   2020/08/17 07:43:26 ID:lQYO0tS66U
静香の絵だって言ったらこれ志保は爆笑しそう
そして静香相手に画伯ぅ とか言って煽りそう
41 : バカP   2020/08/17 10:11:48 ID:bt9fJZioEk
腹筋スレ期待して開いたから読んでる間腹筋した
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