【765SS】残業する貴音とP EX
1 : プロちゃん   2022/01/21 23:31:59 ID:LXZg4RJSpo
ハッピーバースデー・お姫ちん!
というわけで立ったら投下していきます
2 : Pさぁん   2022/01/21 23:41:25 ID:LXZg4RJSpo
【1/20(木) PM11:55】

P「………」

カタカタカタ…タンッ
カタカタカタカタ…パシッ

貴音「………」

チッ…チッ…チッ…
3 : 下僕   2022/01/21 23:42:06 ID:LXZg4RJSpo
P「ふう……」

貴音「終わりでしょうか?」

P「ちょい待ち…あとここだけ修正して……」

タンッ

P「よしっ!企画書完成!」
4 : Pーさん   2022/01/21 23:42:31 ID:LXZg4RJSpo
貴音「お疲れ様です」

P「いやー長かった…久々の深夜残業はこたえるな…」


カチッ
ピピピピピピピピピピ


P「おっ」
5 : プロヴァンスの風   2022/01/21 23:43:22 ID:LXZg4RJSpo
【1/21(金) AM0:00】

P「ちょうど日付が変わったな」

貴音「はい」

P「貴音、20歳の誕生日おめでとう」

貴音「ありがとうございます。ささ、早く参りましょう」

P「わかってるって。ずっと前から約束してもんな」
6 : Pしゃん   2022/01/21 23:43:36 ID:LXZg4RJSpo

 ・
 
 ・
 
 ・
 
 ・

 ・
7 : ダーリン   2022/01/21 23:44:36 ID:LXZg4RJSpo
【AM0:14 BAR「ルピナス」】

ギイッ

マスター「いらっしゃいませ」

P「どうもご無沙汰してます。すいません貸し切りにしてもらっちゃって」

マスター「いえ、最近はこの時間にいらっしゃるお客さんもめっきり少なくなりましたし…ちょうど良いくらいですよ」

貴音「はじめまして。四条貴音と申します」

マスター「こちらこそ。しかし…いまだに信じられませんよ。あの四条さんがウチの店に来てくれるなんて」

P「しかも成人したその日にね」
8 : 箱デューサー   2022/01/21 23:46:33 ID:LXZg4RJSpo
貴音「この日をどれだけ待ちわびたことか…。いつも目の前で美味しそうにびぃるを飲むPの姿を見て、一日でも早くご一緒したいと思っておりました…」

マスター「え、Pさんアイドルの前で飲んだくれてるんですか…?」

P「いや、飲んだくれってほどじゃないですよ…まあ、ホントは駄目なんですけどね…こいつとは遅くまで一緒に仕事してることが多いもんで、夜食のときとかについ飲んじまうことがちょいちょいあったというか…」

貴音「いまさらそんなことを気にしても詮無いこと。そんなことより早くびぃるを!」

P「へいへい。マスター、ビールは何がありましたっけ?」

マスター「今はハートランドと、ギネスと、ヒューガルデンですね。一時期はクラフトビールを色々と仕入れてたんですが、あまり芳しくなくて…」

P「うーん、その中からなら…やっぱハートランドかな。無難に」

マスター「かしこまりました」
9 : EL変態   2022/01/21 23:46:55 ID:LXZg4RJSpo
トクトクトク

貴音「ああ、輝かしき黄金の液体…ぐらすの底から立ち上る泡…たまりません!」

P「お前、まだ成人して1時間も経ってないのによくそんな感想が出てくるな…」

マスター「お待たせしました。ハートランドです」
10 : おにいちゃん   2022/01/21 23:47:20 ID:LXZg4RJSpo
#############################
キリン・ハートランド

産地:日本
度数:5.0%
醸造:キリンビール
#############################
11 : 変態大人   2022/01/21 23:47:44 ID:LXZg4RJSpo
P「じゃ、あらためて…誕生日おめでとう、貴音」

貴音「はい。ありがとうございます」

P&貴音「乾杯!」

ゴクッ

貴音(…!?)
12 : P様   2022/01/21 23:48:16 ID:LXZg4RJSpo
P「はーっ、旨いなあ」

マスター「ありがとうございます」

P「久しぶりに飲んだけど、やっぱ上品な感じのビールですね。しっかりした麦のうまみがありつつ雑味が少なくて、後味がシュッとしてるというか」

マスター「苦みも他のキリン銘柄に比べると弱めですからね。ビールの苦みが苦手という人でも飲めることがあるくらいです」

P「まあ、おれは一番搾りやクラシックラガーの苦みも大好物ですけど」

貴音「…………」
13 : 箱デューサー   2022/01/21 23:49:28 ID:LXZg4RJSpo
P「で、貴音はどうだ?」

貴音「あ、はい……その……とても…おいしい…かと…」

P「マズいだろ?」

貴音「めっそうもない!わ、私は…」

P「無理すんなって。初めて飲んだ時は誰だってそうなんだから」

貴音「え?」
14 : der変態   2022/01/21 23:49:57 ID:LXZg4RJSpo
P「苦いし、臭いし、炭酸とアルコールの刺激で喉が痛くなるだろ?そういうもんなんだよ」

貴音「しかし今、苦みは弱いはずだと…」

P「そりゃ飲み慣れてからわかる話。刺激のある味はある程度経験値がないと美味しく感じられないんだよ。コーヒーとか、ワサビとか、唐辛子とか、小さいころは食えたもんじゃなかっただろ?」

貴音「あ!それはつまり…“後天的味覚”…」

P「“アクワイアード・テイスト”ってやつだな。昔、似たような話したことあるだろ」

貴音「はあ……」ガックシ
15 : お兄ちゃん   2022/01/21 23:50:16 ID:LXZg4RJSpo
P「そんなに落ち込むなよ。これから慣れてきゃいいんだし」

貴音「しかし私は…今日、Pとお酒が飲めるようになることを楽しみにしていましたのに…」

コトッ

マスター「どうぞ。パナシェです」

貴音「えっ?」
16 : ぷろでゅーしゃー   2022/01/21 23:50:51 ID:LXZg4RJSpo
#############################
パナシェ

【材料】
ビール 1/2
レモンソーダ 1/2
度数:3.0~1.0%

レモンソーダはなにを使ってもOK。ビールも同じく。
CCレモンでもキリンレモンでも自家製レモネードに炭酸加えたやつでもお好きなように。
いろいろ試して楽しむうちに体重が増えてえらいことに(ry
#############################
17 : レジェンド変態   2022/01/21 23:51:10 ID:LXZg4RJSpo
マスター「どうでしょうか?ビールの香りがレモンで上書きされて飲みやすくなっていると思うのですが」

貴音「はい…とても爽やかで…食欲をそそられるような…」

ゴクッ

貴音「……おいしい、です」

貴音「ただ…これではお酒ではなくじゅうすを飲んでいるのと変わらないのでは…」

P「本当にレモンソーダの味だけか?よーく味わってみな」
18 : プロデューサーちゃん   2022/01/21 23:51:30 ID:LXZg4RJSpo
貴音「はあ…」

ゴクッ

貴音(………)

ゴクッ

貴音(………………?)

ゴクッ

貴音「あっ」
19 : ご主人様   2022/01/21 23:52:24 ID:LXZg4RJSpo
貴音「なんと言いますか…れもんそぉだの他に、舌に重く感じるような…不思議なコクのある味が…」

P「それそれ。それがビールの味だよ。麦の味な」

貴音「なんと!これが…!」

マスター「カクテルには悪い風味を打ち消して美味しい味を際立たせる効果がありますからね」

P「あれですよね、塩おむすびを食べるとかえって米の甘みが強く感じられるとか、そんな感じのやつ」

マスター「貴音さん、もう一度ハートランドを飲んでみてください」
20 : プロヴァンスの風   2022/01/21 23:53:10 ID:LXZg4RJSpo
貴音「はい…」

ゴクッ

貴音「!!!」

P「どうだ?」

貴音「その…匂いにはまだ慣れないのですが…先ほどよりも味がよくわかるように…」

ゴクッ

貴音「………おいしい!です!」
21 : 夏の変態大三角形   2022/01/21 23:53:49 ID:LXZg4RJSpo
P「良かったな。さすがマスターだ」

マスター「まあ、伊達に酒で商売してませんから」

貴音「ああっ…よかったっ…本当に……」グスッ

P「おいおい泣くなよ」

貴音「すみません…ですが…ほっとして……」
22 : プロデューサーさん   2022/01/21 23:54:34 ID:LXZg4RJSpo
P「ゆっくり慣れてきゃいいんだよ。まだまだ人生は長いんだからな」

マスター「その通り。子供でいる時間より大人になってからの時間のほうがずっと長いですからね。焦らなくていいんです」

貴音「……はいっ」

ゴクゴク
23 : プロデューサー殿   2022/01/21 23:54:52 ID:LXZg4RJSpo
P(…まあ、実を言うと俺も内心ずっとビクビクしてたんだが…バレてない、よな?)

マスター「Pさん、次は何にされますか?」

P「あ、えーっと……じゃ、サイドカーで」

マスター「承知しました。今夜は特別な日ですし、コニャックでお作りしましょう」

P「マジですか!?ありがとうございます!」
24 : プロデューサー殿   2022/01/21 23:55:07 ID:LXZg4RJSpo

 ・
 
 ・
 
 ・
 
 ・

 ・
25 : 高木の所の飼い犬君   2022/01/21 23:55:43 ID:LXZg4RJSpo
【AM 2:00】

P「今日はありがとうございました。またよろしくお願いします」

マスター「はい。お待ちしております」

貴音「おやすみなさいませ」

マスター「はい。おやすみなさい」

ギイッ…ガチャ
26 : 兄(C)   2022/01/21 23:56:11 ID:LXZg4RJSpo
P「さて、駅まで歩いてタクシー拾うか」

貴音「そういたしましょう」ヨロッ

P「おい、大丈夫か?」

貴音「平気です。少しつまづいただけで…」

P「ほれ。肩貸してやるからこっちに来い」

貴音「あっ」

ガシッ
27 :   2022/01/21 23:56:32 ID:LXZg4RJSpo
貴音「…………ふふっ」

P「どうかしたか?」

貴音「いえ、なんともありません。ただ…幸せなのです。歌でも口ずさむほどに」

P「………そうか。せっかくだし聞かせてくれよ」

貴音「かしこまりました」
28 : プロちゃん   2022/01/21 23:57:02 ID:LXZg4RJSpo
“月影に咲くかの花は 穢れなき雪のように”

“あなたに積もるこの想い 無垢な雫に満ちた真白の花”

“あなたにそっと 寄り添い交わす契り”

“滾る想い 哀の口づけ 刹那に舞う宴”

“移ろいゆく季節 深く重なる想い”

“終焉のそのときまで あなたと”
29 : プロデューサー   2022/01/21 23:57:26 ID:LXZg4RJSpo
P「………」

貴音「……………」

P「………………」
30 : Pちゃん   2022/01/21 23:57:46 ID:LXZg4RJSpo
貴音「あなた様」

P「なんだ?」

貴音「これからも、ずっと、よろしくお願いいたします」

P「………ああ。こちらこそ」
31 : 変態大人   2022/01/21 23:59:59 ID:LXZg4RJSpo
お し ま い


今日の今日まで書く気はなかったのですが、突然「成人した貴音とBARに行く」というシチュエーションが浮かんで、気がついたらSSが一本できていました
やはり今日は特別な日だったということなのかもしれない…

ギリギリになりましたが改めて、誕生日おめでとう貴音!
32 : プロデューサー   2022/01/22 00:22:57 ID:da23Q9Z8Lg

ハタチお姫ちんちょい幼くなってて可愛い
33 : お兄ちゃん   2022/01/22 00:45:12 ID:cRCnIlI5J.
おしまいが本当にギリのギリで草

それはともかく乙!
34 : ぷろでゅーしゃー   2022/01/22 01:50:51 ID:HWcwTIwOqg
乙です
1日でこれ書けるのか
35 : Pさん   2022/01/22 12:04:13 ID:yWPF5GwpK2
乙です!
いやーダメですよ、反則ですよこれは、ここでふたつの月はアカン、泣いてまうやろがい!(´;д;`)
36 : プロデューサー君   2022/01/22 20:17:56 ID:50E55DL6jw
俺もこんなイケメンPになりたいなあ
名前 (空白でランダム表示)
画像 ※JPEG/PNG/GIFのみ。最大サイズ合計: 8MB



画像は3650日で自動削除する
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント スレをTOPへ (age)

※コメントは15行まで
※画像などのアップロードの近道 : http://imgur.com/
※コメント書き込みの前に利用規約をご確認下さい。