【CPSS22】九十九一希「涼、お前がいてくれたから」【一希×涼】
1 : プロデューサー殿   2022/02/15 08:25:42 ID:1QZL2Dg.Kw
立ったら書きます
一応男同士のカプなので苦手な方はご遠慮ください
2 : プロデューサーくん   2022/02/15 08:27:47 ID:1QZL2Dg.Kw
【一希の回想】

一希「…アイドルになる前のおれはずっと、秘密を抱えて生きてきた。だけどそれは、誰も幸せにならない秘密だった…」

一希「…そうしておれはいつしか心に仮面を被り、自分の心を押し殺して生きていくようになった…」

一希「…あの日、画面の向こうから涼の言葉を聞くまでは…」

涼『これ以上自分のことを秘密にしても、誰のためにもならないと思ったんです。最後に、僕の本当の歌を聞いてください…』

一希「本当の自分…」
3 : プロデューサーちゃん   2022/02/15 08:28:58 ID:1QZL2Dg.Kw
【冬キャンプ】

一希「もう少し歩けばキャンプ場に着く。今日も寒いが、雪は振らなそうなのは幸いだな」

涼「そうですね。…う〜っ、やっぱりもう少し厚着してきたら良かったかな?」

一希「涼は冬キャンプは初めてだからな。どのくらい着込むのが適切か分からなかったのは仕方ないな。念には念を入れて、カイロや携帯型暖房器具は多めに持ってきているから必要な分を使うといい」

涼「あはは…でも、僕今日をずっと楽しみにしてたんです。冬にキャンプなんて想像した事もなかったですから」

一希「キャンプと言えば夏が定番だが、冬キャンプには冬キャンプの魅力がある。涼にもそれを理解してくれたらと思ってな。本当は大吾も来れれば良かったんだが…」

涼「大吾くん、急にお家の用事に行かなきゃいけなくなっちゃったからね…」

一希「まあ、いつか大吾も、それにプロデューサーも誘えればいいな」

涼「うん、そうだね!じゃあ、今日はよろしくお願いします、一希さん!」

一希「…ああ」
4 : EL変態   2022/02/15 08:29:26 ID:1QZL2Dg.Kw
【キャンプ場】

涼「ここが、今日キャンプする場所なんですね」

一希「ああ。ここまで歩いてきて疲れているだろうが、早速テントを張りたい。すまないが、手伝ってくれ」

涼「はい!」

一希「一応、冬用のテントを持ってきたが、それでも夜はもっと冷える。寝る時は用意した暖房を遠慮なく使ってくれ」

涼「何から何まで準備してもらって、なんだか悪いですね…」

一希「何、誘ったのはおれだ。それに、慣れてるおれが準備しておくのは当然だからな。…さて、テントはこれで良し。ひとまず一旦休憩するか。お湯は沸かしてきてあるから、温かい飲み物を淹れよう。涼もココアで構わないか?」

涼「うん、ありがとう!」
5 : 番長さん   2022/02/15 08:29:54 ID:1QZL2Dg.Kw
一希「ふぅ…。しばらくしたら、焚き火の準備を始めよう」

涼「焚き火ですか?」

一希「焚き火を囲むのも冬キャンプの醍醐味の一つだからな。それに、焚き火の火は料理にも使える」

涼「なるほど…」

一希「おれは売店で薪を買ってくる。涼はココアを飲んで待っていてくれ」

涼「あ、うん。一希くん、本当にキャンプに慣れているんだな…僕もこんな風にできたらもっと格好良くなれるのかな…?」

一希「…待たせたな、涼」

涼「…あ、ううん!早かったですね!」

一希「…?」
6 : レジェンド変態   2022/02/15 08:30:21 ID:1QZL2Dg.Kw
【一希の想い】

一希「…涼、今日は来てくれてありがとう」

涼「そんな、僕が来たいって言ったんですから」

一希「…こういう場所だからこそ、雰囲気で話しやすい事もある。ずっと涼に秘密にしてきた事を、この機会に話しておきたいんだ…」

涼「一希さん、どうしたんですかいきなり…
7 : プロデューサー様   2022/02/15 08:30:44 ID:1QZL2Dg.Kw
一希「…アイドルになる前、おれは父のゴーストライターだったんだ…」

涼「…えっ?」

一希「…きっかけは、父さんがスランプに陥った事だった」

一希「父さんはスランプになってから書斎に籠もるようになり、家族なのに一緒に食事を取る事も、ついには顔さえ合わせる事すらなくなってしまった…。おれはただ、父さんの手伝いがしたくて、何より喜んだ顔が見たくて、自分の書いた小説を父さんに持っていった…思えば、それが間違っていたんだ…」

涼「……」

一希「気づけばおれの書いた小説が、父さんの名義で作品として発表され、そしてそれが世間に評価されるようになっていった…。そんな事、おれも父さんも望んでいなかったはずなのに、いつしかおれは父さんの代わりに小説を書くだけのゴーストライターになっていった…」

涼「一希さん…」
8 : Pちゃま   2022/02/15 08:31:03 ID:1QZL2Dg.Kw
一希「こんなつもりじゃなかった…そう思いながらもどうするべきなのか分からず、おれは仮面を付けたように感情を押し殺して小説を書き続けてきた…。あの日、お前の言葉を聞くまでは」

涼「僕の…言葉…?」

一希「涼、お前がテレビで自分の真実を明かした、あの時の言葉だ」

涼「…『オールド・ホイッスル』の時の!」

一希「あの言葉を聞いた時、ずっと暗闇の中にいたおれは眩しい光を見たような気持ちになれた。そしておれはようやく仮面を外し、本当の自分として生きていく決心ができた…。涼…お前がおれの人生を変えてくれたんだ…」
9 : プロデューサーさん   2022/02/15 08:31:25 ID:1QZL2Dg.Kw
涼「…でも、そこから先歩む道を決めたのは、他でもない一希さん自身ですよね?」

一希「それは…そうかもしれないが…」

涼「僕の言葉を聞いて一希さんが変われたのだとしても、本当の自分をさらけ出す勇気がいる決心をしたのは一希さんで、僕の言葉はきっかけに過ぎませんよ」

一希「おれの…勇気…」

涼「こうして秘密を打ち明けてくれたのも、相当な勇気が必要な事だったと思いますよ?」

一希「そう…なのかもな…」
10 : 変態インザカントリー   2022/02/15 08:32:07 ID:1QZL2Dg.Kw
涼「一希さんがゴーストライターとして生きてきた過去は辛い事だったと思います。でも、その過去があったから僕たちは出会えたとも言えると思うんです」

一希「…おれがゴーストライターとして生きてきた過去にも意味があった…そう言いたいのか?」

涼「…僕も女装アイドルとして活動してきて、多くの人を欺いて生きてきましたし、それは僕の望んだ生き方ではありませんでした。そういう意味では、一希さんの思いも少しだけ分かる気がします。でも、女装アイドルとして生きてきた経験は無駄だったとは思っていません。ずいぶん回り道をしてきちゃったけど、それがあって今の僕がいるんですから」

一希「涼…」

涼「過去にあった事を、なかった事にはできません。だから、過去の自分があったから今の自分がいる。そう考えた方が、きっと今を輝かしい未来に繋げられる…そう思いたいんです」

一希「輝かしい…未来…」
11 : Pちゃま   2022/02/15 08:33:08 ID:1QZL2Dg.Kw
涼「…って、偉そうな事言ってすいません!それに僕だって一希さんには感謝してますよ」

一希「涼…?」

涼「男の子アイドルとして再デビューするって決めたのは自分だけど、やっぱり新しい道を進むのには大きな不安もあったんです。だからこそ、大吾くんもだけど、一緒に歩んでくれる仲間がいてくれたのはすごく心強かったんです」

一希「涼…ありがとう…」

涼「それに一希さんってクールでいつも落ち着いた雰囲気で、キャンプが趣味っていうのもなんだか男らしくて格好いい気がして…」

一希「…ひょっとして、今日のキャンプを楽しみにしていたのは」

涼「…うっ、そうなんです…冬にキャンプするなんて普段やらないからなんだか男らしいかなって思って…」

一希「ぶれないな、涼は。おれは今のままの涼が一番魅力的だと思うぞ?」

涼「ありがとうございます。でも、やっぱり僕は格好いい男性アイドルになるのが目標ですから!」

一希「…ふふっ」
12 : そなた   2022/02/15 08:33:47 ID:1QZL2Dg.Kw
【星空を見上げて】

一希「涼、夜空を見上げてみろ」

涼「わー、綺麗な星空ですね!」

一希「冬は空気が冷たく澄んでいるから、その分星がよく見える。これも冬キャンプならではの魅力なんだ」

涼「そうなんですね。あ、冬と言えば有名な「冬の大三角」ってありましたよね?」

一希「シリウス、プロキオン、ペテルギウスの三つの星で構成される三角形だな。特に一番明るいペテルギウスは見つけやすい」

涼「本当だ、僕でもよく見えますね。…天道さんじゃないけど、僕もいつかあの輝く星のようなトップアイドルになりたいな」

一希「ああ…あの星におれたちの革命の旗を掲げられるような、そんなアイドルに必ずなろう」

涼「素敵な表現ですね、一希さん」

一希「そうか…ありがとう」

涼「僕、今日の一日とこの星空を、一生忘れません」

一希「おれもだ…いつか、みんなでまた来よう」

涼「うん!」
13 : プロデューサークン   2022/02/15 08:34:17 ID:1QZL2Dg.Kw
【輝かしい未来へ】

一希「(涼…今日は本当にありがとう…)」

一希「(おれがゴーストライターとして生きてきた過去は素晴らしいものだったとは言えない…けど涼、お前と出会えた過去まで無意味にしたくはない…)」

一希「(…だからおれも、お前のように過去の自分と向きあって前に進んで行こう。アイドル『九十九一希』として…)」

一希「(そうして歩む「今」を、いつか輝かしい未来へと繋げていけるように…)」
14 : 箱デューサー   2022/02/15 08:35:04 ID:1QZL2Dg.Kw
終わりです

「九十九一希」というキャラを知らない人にも理解してほしくて説明的な台詞が多くなったのと、せっかくキャンプを題材にしたのに自分にキャンプの知識がなくて活かせなかったのは反省点です…。特にキャンプは『ゆるキャン△』でも見て勉強しておけば良かった…

SSのテーマとしては涼に出会って変われた一希の思いとこの二人の関係性について。二人の関係についてはゲーム中での掛け合いの「涼…お前がおれの人生を変えた」の発言がすごく印象的ですね

稚拙なSSでお目汚し失礼しました。最後に、SSに多大なインスピレーションを与えてくれた同人誌を紹介したいと思います

『九十九一希はもう仮面を被っていない』

15 : プロデューサーさん   2022/03/04 10:28:44 ID:eUyujye9mo
DSクリアしたんで約束通り読みに来ましたよっと

まず、涼のカミングアウト時の台詞をゲームから変えてるのが「おっ」と思いましたね
ゲームでの台詞は武田との掛け合いも含まれてたのであれはあれで良かったと思いますが、こちらの台詞のほうが涼の気持ちがこもっていて好きです

望んだ通りの人生を歩めなかった2人だからこそわかりあえる、茨の道をくぐり抜けたからこそ今がある、という掛け合いもすばらしいです
星空のもとで誓う男の友情……素晴らしい……蚊帳の外の大吾はドンマイ

涼のシナリオはしつこいくらいに「夢」が強調される内容ですが、それは誰にも打ち明けることのできない「夢」で、手段は強引なれど同じく「夢」に突き進む夢子と出会い、戦い、そして敗れた夢子を救うために自分の「夢」を叶えて希望を与える、というカタルシスが好きでした
しかしその先にも新しい「夢」があって、新たな仲間たちとそこに向かっていくんだな、というのをこの作品で実感できました

彼の今後を益々応援したくなりますね
ありがとうございました
16 : プロヴァンスの風   2022/03/04 16:21:39 ID:OwIuYge9yA
>>15
大変愛に溢れたコメントありがとうございます

まず最初に謝罪したいのですが、自分はDSを未プレイなので涼のカミングアウトの台詞はsideMのストーリーでのものになります。なので、DS版から意図して変えたわけでは無いということはお詫びさせてください

「自分を偽っていた過去」を持つ二人同士の共感に加えてsideMのテーマでもある「過去があるから未来がある」を何とか取り入れて過去をネガティブなものにせずに、未来に進む力にする前向きさを書いたつもりですが、伝わっていただけて幸いです

876時代は誰にも言えない「夢」を抱えていた涼。でもその夢を諦めなかったからこそ今の彼があるのだと思います。その強い意志が夢子を変えて、そして九十九一希という青年にも変わろうとするきっかけを与えました。それは涼自身が夢のために今の自分から変わろうとした決意が二人にも良い影響を与えたものでした

これからも315プロの秋月涼として仲間とともにまた新たな「夢」に向けて進んでいく道筋、それはまた新しい形で色んな人に良い影響を与えるものとなっています

最後に、稚拙なSSを読んでいただき本当にありがとうございました。次回があれば大吾も出したいですね…
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