ｼﾄｼﾄ

雪美「雨……まだ降ってる……」

ありす「地方によっては、梅雨入り宣言が出てますからね」

由愛「……千枝ちゃん、大丈夫かなぁ」

ありす「……まぁ、プロデューサーが付いてますか「ただいまーっ！」



千枝「ふぇぇ……途中で雨がすごく降ってきて、ケーキはまた今度になっちゃいました……」ﾋﾞｯｼｮﾘ

モバP（以下P）「ごめんな。やっぱり車で行けば」ﾋﾞｯｼｮﾘ

千枝「いえ……千枝がプロデューサーさんと一緒に行きたいってわがままを……くちゅん！」

由愛「と、とりあえずタオルを」

ありす「それかシャワーでも浴びてきますか？」

ﾊﾞﾀﾝ

千枝「ふぅ……あったまりました」

P「じゃあ、俺も借りてくるから」ｽﾀｽﾀ

P「あ、千枝……予定が詰まってるみたいだから、少し先延ばしになりそうだから」

千枝「いえ……」



千枝「千枝にとって、プロデューサーさんとおでかけできることが最高のプレゼントですから」ﾆｯｺﾘ

P「千枝……」

ありす「とはいえ、誕生日なのにケーキも何もないのは由々しき事態ですね」

雪美「私たちで……作れる……？」

ありす「かな子さんや愛梨さんならそれもできるでしょうけど……」

千枝「あ、ならホットケーキを作りませんか？」

由愛「ホットケーキ？」

千枝「はい！たしか、業務用のホットケーキミックスを」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ﾎﾟﾔﾎﾟﾔ

かな子「おいしいから大丈夫だよ」ﾄﾞｻｯ

里美「おいしいから大丈夫ですぅ」ﾄﾞｻｯ

法子「ドーナツがあればもっと素敵だと思わない？」ﾉｿｯ

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ﾎﾟﾔﾎﾟﾔ

千枝「って」

由愛（何キロ買ってきたのかなぁ……）

ありす（あの皆さんですから、消費し始めたら幾分も持たないでしょうね）

雪美（ホットケーキ……ｼﾞｭﾙ）

千枝「ということで」

ありす「ホットケーキを」

由愛「つ、作りたいと思います……」

雪美「わくわく」





P「シャワーを浴びてきたら、いつの間にかこういう話になってるんだが？」

千秋「いいじゃないのかしら？」

千秋「それに彼女達のやる気を削ぐのは野暮ってものよ」

P「ま、火の元だけは注意しないといけないから、千秋を呼んだわけだが……」



千秋「雪美さんが作ったホットケーキ……」

千秋「嗚呼、これこそ天に昇るスイーツなのね……」

P「日菜子みたいになってら……」

P「雨もさっきよりマシだし……ちょっと行ってくるか」ｶﾞﾀｯ

千枝「まず、ホットケーキミックスと牛乳を混ぜましょう」ｶｼｬｶｼｬ

雪美「頑張る……！」ｼｬｶｼｬｶ

ありす「無理はしなくても、電動ミキサーとかありますから……」

ありす「…………というより、アイドルの事務所なのに、何故こうもお菓子作りのアイテムが完璧なぐらいに揃っているんでしょうか？」

由愛「あは……あはは……」

由愛（間違いなく、かな子さん達だよね……）

かな子「へっくちゅん！」

智絵里「わわっ……大丈夫？」

杏「雨に降られたからね。早く帰ろうよ」

由愛「あ、ここにホットケーキの型があるよ……」

ありす「本当ですね……猫に兎に犬に……」

雪美「P……の型もある……」

由愛（だ、誰が用意したのかな？）

千枝「じゃあ、千枝はうさぎさんの型を使って焼きますね」

千枝「熱したフライパンにバターを入れて……いきます！」ｼﾞｭｳｳｳｳ

ありす「なら、私はこちらの苺の型を使います」

由愛「私は……」

雪美「……」ｼｭﾝ

由愛（雪美ちゃん……まだ火は危ないって言われてたから……）

由愛「……雪美ちゃん。一緒に猫さんの型のホットケーキを作りましょうか」

雪美「……！？」

雪美「うん……！」ﾊﾟｧｧｧ





千秋「天国じゃ……我生在天国……」

P「……帰って来たら千秋がトリップしてやがる……」

P「おーい、トッピングとか果物とか買ってきたぞ」

P「あと、チョコのプレートもな」ｺﾞｿｺﾞｿ

千枝「あ、誕生日ケーキとかのですか！」

P「チョコペンもあるし、『HAPPY BIRTHDAY』って書いておくからな」

千枝「わぁぁ……ありがとうございます！」ﾆｯｺﾘ

千枝「お目々をドレンチェリーで飾って……」ｲｿｲｿ

ありす「フローズンストロベリーに、ドライイチゴに生のいちごをトッピングして……」ﾙﾝﾙﾝ

雪美（苺……無駄遣い……）ﾑｽｯ

由愛「ほ、ほら、チョコで塗ればペロちゃんに似てるよね」ﾇﾘﾇﾘ

雪美「……！」

雪美「うん……」ﾆｯｺﾘ

P「由愛も自分の分を忘れるなよ」





由愛「あ……」

P「おいおい……」

由愛「えへへ……」

――――――――――――

P「あと、クレープ風にギリギリまで薄く焼いて」ｼﾞｭｳｳｳｳ

雪美「わぁぁぁ……」

千枝「生クリーム、ホイップしました！」

ありす「いちごの準備もバッチリです！」

由愛「でも……こんなに食べられるんでしょうか？」

千秋「問題ありません。不肖、黒川。命に代えても……」

P「大丈夫だぞ……そろそろ来るころだし……」

千枝「？」

ﾊﾞﾀﾝ

杏「何々、うまそうな匂い！」

かな子「ホットケーキを焼いてるんですね！」

智絵里「匂いでわかるんだ……」





ありす「そういうことですか」

P「そゆこと」

ＣＩ『？？』

杏「ではー」

『いただきまーす！』

千枝「あむっ……お、おいしいです！」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

かな子「えへへ、少しメープルシロップとバニラアイスを混ぜただけだよ」

ありす「ほんの一手間で……こんなにおいしくなるなんて」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

杏「さすがはかな子ちゃんだね」ﾄﾞﾔｧ

智絵里「何で杏ちゃんがドヤ顔を……」

雪美「ﾊﾟｸﾊﾟｸﾊﾟｸﾊﾟｸ」

由愛「ゆ、雪美ちゃん……おいしいからってそんなに慌てて食べちゃ……」

雪美「大丈夫……おいしいから……」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

杏「お、かな子ちゃんのアイデンティティだね」

かな子「もう！」

『あはははは』

千枝（……）

千枝（プロデューサーさんと一緒にお出かけできなかったのは残念だけど……）

千枝（こんな賑やかな誕生日もいいですよね）

千枝（でも、プロデューサーさん）

千枝（一つ大人になった私ですので）

千枝（今度、一緒におでかけする時は……）



千枝（ダイタンにユウワクしちゃうかもしれませんよ！）





P「……い、今寒気が」ﾌﾞﾙﾙｯ

千秋「大丈夫？」

――なお、後日おでかけした千枝ちゃんはおいしいケーキに魅了され、誘惑どころではない模様だったそうです



ペロ「にゃあ」

おしまい

>>3
かー！いやしかー！小学生のくせにいやしかー！

というわけで、ハピバー千枝ちゃん（ﾊﾟﾌﾊﾟﾌﾌﾟｯﾌﾟｰ


二次創作世界では卑しかったりいやらしかったりえちちな扱いを受けてます（今日の誕生日のとか公式の思わせぶりな台詞も原因ですけど）

が、当方としましてはトップアイドルを目指してる等身大の小学生な千枝ちゃんが好きですので、あえてほのぼの風味で作りました



あ、作者はロリコンじゃありませんよ

>>17
？「こがたん、ステイ」

乙です
良いほのぼのSSでした
可愛いがいっぱいで最高でしたね。俺もロリコンじゃないけど

>>20

ありがとうございます。小学○は最高ですね（まってちがう）

せっかくの誕生日ですので、プロデューサーとケーキ屋さんを楽しませてあげたくもありましたが、こちらの選択になりました。ご容赦くださいませ