それからの出来事()
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【百合注意】瑞希×麗花に挑戦するだけしてみた
1 :
師匠
2022/08/23 21:37:24
ID:pmRdJ18a6.
立ったら投下します
そういう行為の描写は一切ないけど、百合ではあるよなぁと
閲覧は自己責任でお願いします
2 :
ぷろでゅーしゃー
2022/08/23 21:38:00
ID:pmRdJ18a6.
内側から身を焦がすほどに燃えたぎるこの想いが、憧れとは違うと気がついたのは2度目です。
1度目は、既に遠い過去のようで実はそうでもなく。溢れてくる熱い想いは意地であり、対抗心であり、負けん気でした。
つまり、彼女のライバルとして在りたいという想いであったのに気づかされたのです。
けれども、今回はどうも勝手が違うのです。とはいえ彼女を同じアイドル、遥か高みを目指す存在として彼女を認める気持ちと彼女に認めてほしい気持ちが消えたわけではありません。
できる限り、彼女の一挙一動を見逃さず、声を聞き逃さず、1秒だって後れを取らずに、全身全霊で挑戦するという心構え。
それが失われたのではなく、いつの間にか、はい、知らず知らずのうちに、姿を変えてしまったような。
ピースをひとつはめ込むごとに違和感が大きくなっていって、いよいよ完成図とまるで異なる絵が浮かび上がってきたパズルのような。種も仕掛けもわからない、ないのならそれはもう手品ではありません。
心境の変化に自分自身がついていけていないのです。自分の中で憧憬とライバル心は上手に折り合いをつけられていたふうだったのに、そこに出どころ不明の炎が燃え上がり始めて身悶えしているのです。
3 :
おにいちゃん
2022/08/23 21:38:12
ID:pmRdJ18a6.
素晴らしいショーの後半、観客のみなさんにとってのサプライズ。
ワイヤーロープで飛翔する北上さんを舞台袖から見上げて、私は息を呑みました。
私は事前に知っていたのに、彼女が飛んでいく様をリハーサルで目にしていたのに、それでも心を奪われずにはいられませんでした。
他を寄せ付けないあのきらめきの隣に、私はいられるだろうか、いたいのだろうか?それを彼女は許すだろうか、欲するだろうか?
大歓声を受けて笑顔で手を振って応じる彼女が、ちらりと、ほんの一瞬だけ私に意識を向けました。
そうしてウィンク。パチンと。華麗に。それが私の胸をぎゅっとしめつけて。
4 :
箱デューサー
2022/08/23 21:38:25
ID:pmRdJ18a6.
「あれー? どうしたの瑞希ちゃん?息止め最長記録に挑戦中?」
ショーが終わって、楽屋で一段落したときに北上さんが私の顔をまじまじと眺めてきました。
「いえ、そんなことはしていません」
「なんだー、今からじゃあ私と勝負する?けっこう自信あるよ?」
「しません。……今は。決して勝負から逃げたつもりはありませんが」
「そっか。じゃあ、風邪かな?顔真っ赤だよ、獅子舞みたい。祭囃子いる?」
部屋の中にある鏡を見やると、たしかに顔を火照らせた自分がいます。
「……思い出して、照れていたのではないかと。それだけです」
5 :
3流プロデューサー
2022/08/23 21:38:38
ID:pmRdJ18a6.
言おうとして出てきた言葉ではなく、黙ってしまうのがいけないと感じて自然と出てきた言葉。
口にしてみて、ああ、そうか、思い出していたんだ、ついさっきの北上さんとのショーを思い至る。
「あるよね、そういうことも。私もね、一昨日だったかなー、劇場で、わぁー可愛い子猫だぁって思って撫でていたら桃子ちゃんで……」
「あの、北上さん」
「うん?」
「好きかもしれません」
「鍬じゃなくて?」
「北上さんのこと」
「??? かもなの?」
「え?」
6 :
P君
2022/08/23 21:38:50
ID:pmRdJ18a6.
「私は瑞希ちゃんのこと、大好きだよ。それ、ぎゅーっ♪」
「……! く、苦しいです」
「そうだ!のり子ちゃんから教えてもらった技、試していい?」
「そ、それだったら私も徳川さん秘伝の、あっ、じょ、冗談です、そろそろ離してください、その、くらくらして……ピンチだぞ、瑞希」
「いいよ、何から話そっか。――――最近の瑞希ちゃんから感じる視線の話とか?」
「えっ」
スッと私を離して北上さんはふふふと笑います。何でもないように。いつもの彼女のと同じで。
私ばかりが普段よりも鼓動を速めて。それなのに鏡の中の私は顔が少し赤いぐらいで後は平然としていました。
何か言おうと、そうしないと、そう思った矢先にノックの音。プロデューサー。
そろそろ楽屋を発ち、劇場へ戻る時間。はーいと準備をぱぱっと終わらせて、私たちは部屋を出ました。
7 :
Pちゃん
2022/08/23 21:39:05
ID:pmRdJ18a6.
続きを聞かなかったことに安堵したのはその日の夜だけでした。
北上さんの言葉を信じれば、自然と彼女を追いかけていた私の視線というのが、彼女の言葉で半ば意識的に追いかける視線となって。
翌日以降、彼女を見かければ自分が他の誰かと話していても、ついそちらに釘付けになって、そうなった自分に気がついて慌てて釘を抜く日々。
何人にかには「どうしたの?」と声をかけられてしまう始末。
「座敷童が見えたので」で誤魔化せたのはそのうち2人だけで、残りの2人のうち1人は手品で乗り切って、最後の1人には何故かお茶を淹れてもらいました。
視線の先の北上さんから微笑み返されて、息が止まりそうな思いをしたのは何回で、咄嗟にそっぽを向いてしまったのは何回でしょう。
どうしてこういう時に限って、私たちのスケジュールはニアミス続きで落ち着いて話す機会がないんでしょう。
いいえ、わかっています。時間は作るものだって。私は彼女の連絡先を知っていますし、それでどこかカフェにでも呼び出して2人で話すべきことを話せばいいのだと。
話すべきこと?そんな使命感を帯びてはいない気がします。ただ、もっと北上さんと話したい、彼女を知りたい、わかりたい。
そして私の気持ちを、真壁瑞希を今より深くわかってもらいたい、触れ合えることだってできるのなら――――。
8 :
プロデューサー様
2022/08/23 21:39:18
ID:pmRdJ18a6.
前にトーク番組で私と北上さんが揃って出演したことがあります。
彼女は隣に座っていた私の頬をずっと触っていました。曰く、「とっても気持ちがいい」からだそうで。
あの時の私は「トークしにくいです」と、さらりと……やめてくれなかったらどうしようと考えなかったといえば嘘になりますが、言えました。
でも今だったら。もしも今の私だったら同じように彼女の指、その細長く綺麗な指先が私に触れるのを拒めるのでしょうか。
摺り寄せこそしないでしょうけれど、けど、されるがままも悪くないなどと思ってしまうのでは。
「あの……そろそろ、やめてください。手元が狂うといけないので」
現実としては、きちんと言うことができました。あのショーからおよそ1カ月後のある日。
私が控え室で1人、ファンの人たちのためにサインを書いていると北上さんがふらりと現れたのです。
鼻歌まじりにスキップしながら隣にふわりと腰掛けて、それでつんつんと私の頬をつついたり、なぞったりしはじめました。
「もともと手が全然動いていなかったよ?」
そう言って私の頬から手を離す北上さん。
私が色紙に目線を落としてみると、たしかにそこには私のサインらしいものはなく。
彼女が部屋に入って来たときに、ちょうど39枚目を書き上げた覚えはあります。100万枚まであと……と意気込んでいたはずです、たぶん。
だというのに、彼女がひらひらと蝶のように姿を見せてからというもの、私はそれが振りまく鱗粉にでも幻惑されたかのようになっていたのでしょうか。
9 :
バカP
2022/08/23 21:39:32
ID:pmRdJ18a6.
「あっ!そうだ!お絵かきしていい?瑞希ちゃん、モデルになってほしいな」
「今ですか?けど、しゃ……ん、ん。サインを書いていますから」
「あとで私が書いてあげるよ♪」
「それは北上さんのサインであって、私のサインではないのでは」
「スケッチブックどこやったかな~」
ごそごそと。何でも出てくるバッグを。
またしても鼻歌を歌い始めて、楽しげにバッグの中身を漁る彼女に、私はひらめくものがありました。
思いがけない切り札。今、あなたのハートの真ん中に、とはいかないかもだけれど。
「北上さん、モデルの代わりに私のお願いをきいてくれますか?」
「いいよー。なに?」
「歌ってください」
10 :
レジェンド変態
2022/08/23 21:39:45
ID:pmRdJ18a6.
「うんっ!それじゃぁ、歌いながら瑞希ちゃんをスケッチするね。よーし、今日は一筆書きで……」
「そうではなく。ステージで。……私と」
そうすることができたら何か変わるかもしれません。
現に劇場のみなさんの中で、デュオユニットを組んで関係性に変化があった人たちもいます。
歌や曲、ステージ、アイドルそのものに対する、熱くて、まっすぐで、時に苦しさだってある、心の底から湧き上がる想いをぶつけ合うことでしか到達できない境地があるはずなのです。
私は北上さんに抱くこの想いにまだはっきりと名前をつけられずにいます。怖い―――そんな気持ちだってあるのです。
それでもあの日、楽屋でぽろりと出てきた言葉を反芻してみては、他の言葉、私らしく、そして確かに彼女に届くフレーズを何百回と考えて取り消すのを頭で繰り返しています。
そうして今、このまま何千、何万と続けたって、空を駆ける彼女に届きはしないと気づいたのです。
11 :
ハニー
2022/08/23 21:40:22
ID:pmRdJ18a6.
北上さんは今度はすぐに返事をよこさずに私の瞳を覗き込みました。
私は臆せず見つめ返します。身も心も焼き尽くす想いに、振り回されるだけの私ではないのです。
「ただなんとなく流れされるなんて…やっぱ、らしくないね」と、いつかの彼女の歌声が不意に頭に響いて、そのまま「そんな顔は似合わないよ、笑ってみせて!」と続きました。
そうして私は不敵に、そうです、あくまでクールに口角をちょっとだけあげてみせたのです。
対して、北上さんは眩い笑顔を見せてくれます。
「じゃあ、プロデューサーさんに相談だね♪ ほら、事務所に行こうっ!」
「わっ」
立ち上がり、私のぎゅっと手を握って。もう止められません。止まるつもりはないですが。
「ほらほらっ、三國無双のデュオユニットのお通りでーす!わーい♪わーい♪」
12 :
P殿
2022/08/23 21:40:37
ID:pmRdJ18a6.
その後、プロデューサーがお仕事で劇場にも事務所にもいないことがわかるまでの間、私たちは手を繋いで駆け回ったのでした。
今はまだ彼女にひかれているだけの私かもしれません。
でも、憧れるだけの私からはとうに離れました。そしてライバル心を燃やすだけでは物足りません。
いつか必ず私は私の風を見つけて、本当の意味で彼女の隣に立って同じ空を飛んでみせるのです。
おわり
13 :
ボス
2022/08/23 21:43:29
ID:eYbpe5Dqro
乙
続きが読みたいでございます
14 :
プロヴァンスの風
2022/08/23 21:43:35
ID:pmRdJ18a6.
短いですけど以上です
8月も下旬なのにまだまだ暑いなーって、今からでも冷夏になんねーかなぁって
ん?麗花さん?!って勢いで書きました
冗談です
まかべーカップリンググランプリスレ見てから、挑戦したいと思っていたぞ
当初は百合じゃなくてギャグの予定だったけど
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