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Pチャン 2018/10/01 20:00:41
ID:FOGWj4Y3AI
「動かないで!」
急な停電に驚き、更には何かに抱きつかれたと思った次の瞬間響いた声は白坂小梅君のものだった。
常にウィスパーボイスの彼女にしては珍しく慌てた大声で有る。位置は離れているようで、入り口の方から足音が近づく。
「どうした! 停電は暫くすれば復旧するだろうから、君も動かないほうが良いぞ!」
前にも有った経験上そういいながら、自分に正面から抱きついているこの子は誰だろうと手を動かそうとし、するとまた白坂君の声が響いた。
「動かないでください、プロデューサーさん。君もだよ」
彼女の言葉の何か異様な雰囲気に呑まれ、動かそうとしていた手は宙を泳いだ。
君も? この子の事だろうか。気づけば私の背後に回り込んでいて、白坂君から隠れるようにしているように思う。未だ胴体に両手がしっかりと回され動きづらい。
カツカツと小気味よく白坂君が近づいてくる足音が響く。
私はまだ暗闇に目が慣れず何も見えないのだが、彼女はどうして
疲れた