( ^ω^)シアターデイズのようです
1 : 第一話   2019/02/14 22:33:26 ID:rJ0/1stEbs

──『アイドル』

それは、女の子たちの永遠の憧れ

だが、その頂点に立てるのは、ほんのひと握り

そんなサバイバルな世界に、52人の女の子達が足を踏み入れていた
2 : 第一話   2019/02/14 22:41:34 ID:rJ0/1stEbs
そして、

( ^ω^)

扉を引き開け、足を踏み入れた男が一人…



( ^ω^)シアターデイズのようです
.
3 : 仕掛け人さま   2019/02/14 22:55:36 ID:hu.qF29uCk
期待
4 : そなた   2019/02/14 23:00:52 ID:T2f0oS8jNI
ブーン系とな
5 : 第一話   2019/02/14 23:12:11 ID:rJ0/1stEbs
( ^ω^)「はぁー。何とか終わりそうですお。」

 安堵の吐息を洩らし事務椅子に腰を降ろす。年季の入った椅子はキーキーと乾いた音を鳴らした。
 年季が入っているのは椅子だけでなく、机や資料棚、エアコンにソファと、目に映るものおおよそ全てがそう見える。

小鳥「お疲れ様です、プロデューサーさん。」

 緑の事務服が映える妙齢の女性から、労いの言葉と共に差し出されたお茶を、男は受け取り、軽く礼を言うとそれを口にする。
 疲れた心と身体に優しさが染みる。
6 : 第1話   2019/02/14 23:45:45 ID:rJ0/1stEbs
 都内某所。古びたビルの一室にある、アイドル芸能プロダクション事務所『765プロ』。
 輝かしい大きな芸能界からは、かけ離れた様に思える佇まいだが、実は、アイドル業界ではちょっと名の知れた存在だ。

『765PRO ALLSTARS』

 765プロに所属しているアイドル13人を指す。どれも個性的で、今注目のアイドル達だ。
 
( ^ω^)
 彼は、内藤ホライゾン。あだ名はブーン。アイドル達を支える裏方、765プロのプロデューサーである。
7 : 第1話   2019/02/15 05:34:12 ID:pfRjpRtH9E
小鳥「それで、もう決まったんですか、例のプロジェクトの方は?」

 ブーンの向かいの事務椅子に座りお茶を啜り尋ねる。
 彼女は音無小鳥。この765プロを支えるもう一人の裏方、自称2チョメチョメ歳の美人事務員だ。

( ^ω^)「まだ、この765プロに入って日が浅いブーンがなんとか仕事できているのは、音無さんのサポートのおかげですお。ありがとうございますお。」

小鳥「そう言って頂けると、サポートした甲斐があります。フフ。」
 
8 : 第1話   2019/02/15 06:00:21 ID:pfRjpRtH9E
小鳥「社長の無茶振りはいつもの事ですけど、今度ばかりは、スケールが大きいですから。」

( ^ω^)「…39プロジェクト。新規アイドル39人全員、正式採用決定ですお。」

 ブーンと小鳥は小さく拍手し歓びの声をあげた。

 ──『39プロジェクト』
 新規精鋭765プロが打ち出す、一大プロジェクト。
 すでに活躍している『765PRO ALLSTARS』と、新たなアイドル39人を加えた計50人による
 ──『765 MILLIONSTARS』の結成。
9 : 第1話   2019/02/15 06:23:43 ID:pfRjpRtH9E
 そして、765プロの新たな活動拠点
 ──『765プロライブ劇場(シアター)』の開場。

 目指すは観客で埋め尽くさんばかりのミリオンライブ。

( ^ω^)「まだまだこれからですお。」

小鳥「はい。気持ちも新たに、頑張りましょう!」

 お茶の残りを流し込み、デスクワークに二人は戻る。
 窓に映る夜空の星は、今日も、月に負けじと光り輝いて見えた。
10 : プロデューサー様   2019/02/15 07:18:27 ID:KCGc16fSIY
お、続き。
妙齢の美人事務員……そういえばそうだったなぴよちゃん
11 : お兄ちゃん   2019/02/15 14:20:55 ID:6WBVi02O8.
楽しみ
12 : せんせぇ   2019/02/15 17:44:24 ID:Ohbr1kf5rU
13+39=50とは…
50番目のアイドルだ!って社長の台詞は好きですよ?
13 : そなた   2019/02/15 17:53:38 ID:pYtVDpZP/I
やはりミリPになると数が数えられなくなるのが定め
14 : 第1話   2019/02/15 19:41:36 ID:pfRjpRtH9E
小鳥「あっ。」

( ^ω^)「どうかしましたかお?」

小鳥「プロデューサーさん。ここの数字が…」

(;^ω^)「あっ、やべ。」

 提出用の資料の数字に、キュッキュッと小さくバツ印を入れ、数字を書き足す。
 
( ^ω^)「52人だお。」

 プロデューサーは数字が読めないと言われかねない。気をつけなければと思う。
15 : 第1話   2019/02/16 09:55:44 ID:4QA8Fc5wvU
 日が経つにつれ寒さが和らぐ2月の中頃。
 採用決定から数日が経った。

( ^ω^)「何度観ても立派な劇場だお。」

 今日は事務所にではなく、劇場に直接出勤する。完成前から何度も通っているが、目に入る全てがその度に新鮮に映る。

 765プロライブ劇場。都心に近く、周りには緑があり、横には小さくも綺麗な川が。魚釣りができるかもしれない程だ。駐輪場が小さい事以外には超好物件。
16 : 第1話   2019/02/16 10:20:27 ID:4QA8Fc5wvU
 だが、こだわりはむしろ劇場内に散りばめられている。
 まず最初に目に入るであろう、ゆったり広めに造られたエントラス。チケットカウンターにちょっとした売店コーナー、フラワースタンドスペースなんかも特徴的だ。
 お客様でいっぱいになる賑やかな想像が、楽しい。

 他にも、その気になれば野球だってできそうな、アイドル達の控え室、ドレスアップルーム、事務室やトレーニングルームまで完備。どの部屋もまだ大きな荷物しか置いてないが、機能的なデザインは十分に感じる。
17 : せんせぇ   2019/02/16 10:41:09 ID:4QA8Fc5wvU
 劇場に入る度、ついつい探険してしまう。新しいオモチャを手に入れた幼子の様に、興味は尽きない。物置部屋や屋上等、順番に見て回る。

( ^ω^)「やっぱり、ここが一番楽しみだお。」

 そして、いつも最後はココにたどり着く。

 舞台を見渡せる、ズラリと並んだ観客席。

 ライトもついておらず、自分以外誰も居らず、辺りは真っ暗闇に包まれている。
 こういうのを、静寂という言葉で当てはめるのだろう。
18 : 第1話   2019/02/16 10:56:41 ID:4QA8Fc5wvU
( ^ω^)

 想像する。
 観客で埋まる席を。
 開演のブザー音を。
 幕が上がる動きを。
 照らされるライトの眩しさを。
 興奮の熱を。
 アイドルの輝きを。

( ^ω^)「おっおっ。」

 つくろう。数えきれない程のステージを、この場所から。
19 : ご主人様   2019/02/16 11:11:20 ID:mLWyUEAftA
名プロデューサーになれる器がありそう
20 : Pさぁん   2019/02/16 11:47:18 ID:2HdVIN2kVA
内藤ホライゾン懐かしすぎだろ
21 : ぷろでゅーさー   2019/02/16 12:21:41 ID:y4XGnEdxGs
やらない夫と伊織のアイマス思い出したぞ
22 : プロデューサーちゃん   2019/02/16 14:06:57 ID:asIHgyAsZo
>>数えきれない程のステージを、この場所から。
やっぱり数えられないんじゃないか
23 : Pチャン   2019/02/16 15:11:51 ID:Si76OePODA
野球だって出来そうな(出来るとは言っていない)
24 : あなた様   2019/02/16 15:15:33 ID:V6IEgEpxkQ
倉庫がジャングルになるなんてこの頃は思っていなかっただろうな
25 : プロデューサー様   2019/02/16 15:28:55 ID:oLM3vgVfkU
アルファベットで戦ったり自分の妄想を現実にする男だから素で劇場の魂と会話できる可能性
26 : 第1話   2019/02/16 19:25:10 ID:4QA8Fc5wvU
 ──プロデューサーさーん。プロデューサーさーん。…

( ^ω^)「おっ。」

 小さく声が聞こえる。自分を呼ぶ声だとわかり、ブーンは慌てて廊下に出る。

美咲「あっ、こんな所に居たんですか。探しましたよプロデューサーさん。」

( ^ω^)「すみませんお。今、向かう所でしたお。」

美咲「はい。皆さんお揃いですよ。」
27 : 第1話   2019/02/16 19:46:32 ID:4QA8Fc5wvU
 青羽美咲。劇場運営にあたって新規に入社した事務員。歳も若いが、独特な声の緩さと間延び具合いが妙に可愛らしく、彼女と入社次期が近いブーンにとっては、妹の様な存在だ。

( ^ω^)「予定通り9時から開始するので、青羽さんは社長と早坂さんを呼んできてもらえますかお?」

美咲「わかりました。社長さんと早坂さん、トレーニングルームへお連れしますね。」

( ^ω^)「よろしくお願いしますお。」

 足早に事務室へ向かう美咲。ブーンは一足先にトレーニングルームへ向かった。
28 : 第1話   2019/02/16 20:04:40 ID:4QA8Fc5wvU
 今日は新アイドル39人全員参加の説明会。初顔合わせ。
 ブーンは彼女達の顔を知っては、いる。オーディションやスカウト、紹介されたり、一部手違いなんて事もあったが、皆ブーン達が選定し、採用を決めた印象深い娘達ばかり。
 ただ、これだけ大人数の、しかも年頃の女性の前で喋る事など今までになく、緊張で身体が硬まるのを感じる。

(;^ω^)「…大丈夫だお。」

 身だしなみ、荷物、今日の流れ。準備は済ませた。あとは、声を出して、できれば笑顔に勤める。
29 : 第1話   2019/02/16 20:22:51 ID:4QA8Fc5wvU
 扉の前に立つと、ルームの中から賑やかな声が聞こえる。雰囲気は悪くなさそうで、まずは安堵する。

( ^ω^)「さあ始まるお。」

 ノックし、扉を開けてルームに足を踏み入れる。
 それまで談話していたであろう賑やかな音は、一変して静まり、彼女達の視線がブーンに集中している。
 視線を受けながら中程まで進み、声を絞りだす。

( ^ω^)「みなさん、おはようございますお。」

( ^ω^)「ようこそ、765プロライブ劇場へ!」
30 : 我が友   2019/02/17 15:23:01 ID:FzV4UF/6iQ
期待
31 : おやぶん   2019/02/17 21:42:52 ID:6DpNkA9F5E
めっちゃ期待してる
32 : プロデューサー   2019/02/18 00:02:03 ID:dmuqDa6U8I
いいね
33 : 第1話   2019/02/18 10:03:14 ID:kszwif6FJo
.
【第1話:Brand New Day!】


──劇場内トレーニングルーム──


( ^ω^)「──。」

 多人数に話をするのが、これ程のエネルギーを使うとは。
 話す内容は決めていたし、練習もした。
 だが、ブーンは身体が重くなるのを感じた。
34 : 第1話   2019/02/18 10:20:42 ID:kszwif6FJo
(;^ω^)

 落ち着け。
 挨拶。ただの説明だ。

(;^ω^)

( ^ω^)「皆さん改めまして、プロデューサーの内藤です。気軽にブーンと呼んでくださいお」

( ^ω^)「今日は、劇場やこれからの事などを説明しますお。…と、その前に、ブーン以外の劇場の関係者を紹介しますお。」
35 : 第1話   2019/02/18 10:33:13 ID:kszwif6FJo
 コンコンとドアをノックする音が聞こえた。タイミングよく来られたようだ。

( ^ω^)「お入りくださいお」

美咲「失礼しまーす」

 ドアが開き、美咲が一礼してルームの中へ入る。
 それに続き、ミドルな男性とカメラを携えた若い女性が一緒に入室した。

( ^ω^)「まず、社長からご挨拶を頂戴しますお。社長、よろしくお願いしますお」
36 : Pしゃん   2019/02/18 10:53:11 ID:L49l6mBrns
続き!!
37 : 第1話   2019/02/21 03:39:06 ID:ukVjA1vlx6
 ブーンに促され一歩前に出る男。
 男はわざとらしく、ゴホンと咳払いする。
 アイドル達の視線はブーンから男に移った。

社長「おはようアイドル諸君。我が765プロへようこそ。私が社長の高木順二郎だ」

社長「アイドルの諸君らには、この劇場での活動を中心に、トップアイドルを目指してほしい」
 
 渋味のある、やわらかな声で語りかける。
38 : 第1話   2019/02/21 04:02:29 ID:ukVjA1vlx6
 高木順二郎。765プロダクションの代表取締役社長である。茶目っ気があり、多趣味故に、周りから真面目な印象を持たれないが、アイドルに対する想いは真摯かつ誠実。
…なのだろう。

 というのが、ブーンが社長に持つ印象だった。
 付き合いも日が浅い。
 そもそも、ブーンが765プロに入社できたのも、社長が「ピンと来た!」からだそうだ。

 よくわからない人だ。
 ただ、悪い人ではなさそうだ。
39 : 第1話   2019/02/21 04:23:35 ID:ukVjA1vlx6
社長「既に、我が765プロには、活動を開始しているアイドルが13人いるのだが、このライブ劇場で、君たち新人アイドル39人と一緒に『765 MILLIONSTARS』として、活動してくれたまえ」

社長「そして、最終的には、真のトップアイドルを決める歌番組『アイドルアルティメイト』優勝を目標として、頑張ってほしい」

 ルーム内が少しざわついた。
 が、すぐに治まった。
 社長がまた話し始めたからだ。
40 : 第1話   2019/02/21 04:37:54 ID:ukVjA1vlx6
社長「アイドルアルティメイト。それに出場できれば、誰もが認める立派なトップアイドルだ。その出場の為、劇場の活動の傍ら『A.I.R.A』が定める、アイドルランクを上げるランクアップフェスに、プロデューサーであるブーン君と共に挑戦してくれたまえ」

 見知らぬ単語の羅列で、混乱しているアイドルもいるかもしれない。
 ブーンは、社長からのパスに言葉を続ける。
41 : 第1話   2019/02/21 04:49:34 ID:ukVjA1vlx6
( ^ω^)「皆さんは、まず、アイドルアルティメイトという番組は知っていますかお?知っている人は手を挙げてくださいお」

 アイドルの殆どが手を挙げる。
 年に一度開催される、日本一…いや、世界一と言える祭典。老若男女、アイドルに興味が無い人でも、この時ばかりはテレビに齧り付く。
 それほどの人気、注目度の高い番組である。

 故に、番組に出場できる条件も並大抵ではない。
42 : 第1話   2019/02/21 05:01:30 ID:ukVjA1vlx6
( ^ω^)「手を降ろしてくださいお。…えー、それで、アイドルアルティメイトは凄い歌番組ですお。でも、その分出場するのも大変ですお」

( ^ω^)「トップアイドルに近いランク、ランクAと言われるアイドルにならなきゃなんですお」

( ^ω^)「そしてランクとは……あの『A.I.R.A』が発表しているアイドルランクのことですお」

( ^ω^)「『A.I.R.A』の事を説明できる人はいますかお?」
43 : 第1話   2019/02/21 05:17:16 ID:ukVjA1vlx6
( ^ω^)「…松田さん、お願いできますかお?」

亜利沙「ひゃっ、ひゃい!?亜利沙ですかっ!?」

 指されると思っていなかったのだろう。とても慌てていて、困惑している様が見てとれる。
 アイドルの一人、松田亜利沙。彼女の、細く長い特徴的なツインテールが揺れた。

( ^ω^)「松田さんは、とってもアイドルにお詳しいですお。」

亜利沙「そ、そんな。亜利沙はただ、アイドルちゃんが好きなだけで…」
44 : 第1話   2019/02/21 05:43:38 ID:ukVjA1vlx6
 亜利沙はうつ向き、指をモジモジさせていた。
 周りのアイドル達は、亜利沙の方へ顔向けている。
 気恥ずかしいのだろう。
 ブーンもさっきまでそうだったから、気持ちはよくわかる。

( ^ω^)「松田さんの好きという話が、聞きたいんですお」

 安心感が伝わるように、優しく語りかけるようにブーンは努めた。

亜利沙「あ、A.I.R.Aの事ですね…?」

亜利沙「…わかりました。亜利沙がご説明しますっ!」
45 : 第1話   2019/02/21 06:00:04 ID:ukVjA1vlx6
亜利沙「『All Idol Rating Agency』
……縮めて、『A.I.R.A』です!」

 腹が決まったのだろうか。亜利沙は喋り始めた。

亜利沙「『A.I.R.A』は、全アイドルちゃんの実力を公平にランク付けしている機関の事なんですよっ!」

亜利沙「公平な機関が発表している、信頼性の高いランクなので、テレビでもアイドルを紹介するときの指標に使いますっ!」

亜利沙「だからこそ、ホントはもっと人気があるのにって歯がゆい所もあるんですけど…──」
46 : 第1話   2019/02/21 06:17:10 ID:ukVjA1vlx6
 亜利沙の口が開くたび、声は早く、強く、大きくなる。
 亜利沙自身のテンションが上がっているのだろう。

亜利沙「ランクを決める基準は、実力はモチロンですけど、ファン人数とかCDの売上とか色々有りまして、特に、A.I.R.A主催のフェス、いわゆるランクアップフェスに勝ち残らないといけないんですっっ!」

亜利沙「下はFから上はAまで、ランクアップフェスはそのつどこなす必要があるんですっっ!この間のランクDフェスに出場した『スパーク☆めいでん』ちゃんというアイドルちゃんがいまして、あっ、『スパーク☆めいでん』ちゃんというのは最近ありさイチ押しのアイドルちゃんで──」ウンタラカンタラ
47 : 我が友   2019/02/21 20:40:37 ID:8RbAwYq6UE
アイドルちゃんの話をする亜利沙ちゃんって良いですね〜
48 : 第1話   2019/02/28 05:41:20 ID:vy/OaPeSKw
(;^ω^)「…」

 饒舌に語る。語る。
 亜利沙は、アイドルの事がよほど好きなのだろう。
 目を輝かせ、鼻息も少し荒く、特徴的なツインテールが揺れる。

亜利沙「──だいたい、アイドルちゃんは皆等しく尊いもので、ランクで決めるなんておかしいんですよっ!ありさから言わせれば、アイドルちゃんは皆Aランクですよ、Aランク!!」

 亜利沙の顔は、興奮で赤みを増す。表情はさらに満足気に。
49 : プロデューサーちゃん   2019/02/28 16:27:08 ID:lpyml2GWjo
つまり亜利沙ちゃんもAランクって事ですね!!
50 : 第1話   2019/03/01 08:31:04 ID:J3nej8.7YE
 良い表情だ。ずっと聞いていたい気持ちもある。
 ただ、そろそろ止めなければ。

(;^ω^)「ま、松田さん、そろそろいいですお。ありがとうございますお。」

 周りを見渡すよう促す手振りをしてみせる。
 ブーンに気付いた亜利沙は、ハッとした顔を見せて、話を止めた。

亜利沙「あっ……す、すみません。ありさ、またやっちゃいました…」

 周りの視線が刺さるのか、亜利沙は顔を少し下げた。
51 : 第1話   2019/03/01 09:06:48 ID:J3nej8.7YE
(;^ω^)「…えー、松田さんの説明の通り、アイドルアルティメイト参加には、特定のフェスに参加して、アイドルランクを上げる必要があるんですお」

( ^ω^)「劇場の活動と合わせて大変だと思いますが、ブーン達が精一杯サポートしますので、どうか、よろしくお願いしますお」

 ブーンは軽く一礼し、美咲の方に目をやる。
 美咲は一歩前に出る。緊張していたのか、少し空気を吸い込んで吐いた。

美咲「皆さんはじめまして、青羽美咲です。この劇場の事務員として皆さんをサポートさせて頂きます。まだまだ新米ですが、どうぞよろしくお願いします!」
52 : Pさぁん   2019/03/01 11:56:51 ID:0pxxK9P6lM
続ききてるぅー
53 : 第1話   2019/03/02 10:46:06 ID:N.3Zuh3nn.
 美咲は大きく一礼する。
 顔を上げて見えた彼女の顔は、やはり、赤み掛かっていて、どこかぎこちがない。

社長「あと、この場には居ないのだが、青羽君とは別に、音無君というベテランの事務員が、事務所の方を主に在中している。青羽君共々、何かあればぜひ頼ってくれたまえ」

社長「あっ、モチロン私にもドンドン頼ってもいいからね」ハハッ

(;^ω^)(社長、音無さんの前では絶対、ベテランなんて言わないでくださいお…)

 社長に他意は無いのだろうが、つい、いらぬ事を思った。
 ブーンは心の中で、音無さんに謝る。
54 : 第1話   2019/03/02 11:20:10 ID:N.3Zuh3nn.
 そして、紹介するべき人物はもう一人。

そら「アイドルの皆さんはじめまして。カメラマンの早坂そらです」

そら「あっ、その表情いいですね!一枚、撮らせてください!」


 パシャリ


 挨拶するや、カメラのシャッター音がルーム内に響いた。
 カメラマン早坂そら。記念すべき一枚目は自身の挨拶時に捧げた。

 良しとしたその表情というのが、一部のアイドルか、アイドル達全体なのかは、彼女のみぞ知る所だが、うまく撮れたようで、満足気に見える。

 ただ、アイドル達は少々、困惑気味だ。
55 : プロデューサー様   2019/03/02 17:30:14 ID:00oZ6neLKU
そらさんは予想して無かった。
今後ブーンの元に入浴中の写真とかを持ってこられるのかな
56 : 第1話   2019/03/07 02:32:05 ID:FqXwbWxYDk
( ^ω^)「早坂さんには今後、宣材やイベントなどの催しの際に、アイドル皆さんの色んな写真を撮ってもらう事になっていますお」

( ^ω^)「撮ってもらった写真は、アイドル活動やグッズ作成に使わせて頂きますので、早坂さんには凄くお世話になると思いますお。よろしくお願いしますお」

 カメラマンそらに、ブーンとアイドル達は一礼する。
 そらはファインダーを覗きこみアイドル達を眺めると、またパシャリと、シャッター音を鳴らした。
57 : 第1話   2019/03/07 02:57:00 ID:FqXwbWxYDk

 その後もブーン達からのお話は続く。

 有事の際、劇場のスタッフは増員する予定である事。
 劇場や普段の生活での注意事項。
 今後の行動予定。

( ^ω^)「劇場の開場は3月の上旬の予定です。今から半月程しかありません。ドタバタで申し訳ありませんお」

( ^ω^)「明日からは、さっそく宣材写真の撮影を行いますお。その後は、開場に向けてレッスンやレコーディング等をして頂きますお」
58 : 箱デューサー   2019/03/07 12:06:34 ID:84vihC0m9M
やはり初めは宣材写真の撮影ですよね!
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