杏奈「え……。宿題……」シュン

P「来週の土曜日の朝までにラブレターを書いてきてくれないか？」

杏奈「どうして……？」

P「初回放送はコメンテーターの二人にラブレターを読んでもらう企画がある。アイドルは一応恋愛禁止だから、ファンに対してラブレターを書く形になるかな。難しかったら好きなアニメのキャラクターとか、お父さんとかに対してでもいいよ」

杏奈「杏奈……は、恥ずかしい……です。ラブレター……書いたことない、から……時間、かかりそう。それでも……いい？」

P「ああ。一応、アイドルとしてNGな内容になってないかだけ確認するからなるべく変な事は書かないようにな」

杏奈「うん……わかった。杏奈……ファンのみんなを……ドキドキさせる……ラブレター、書く」

P「よろしくな。それじゃ、百合子たちを迎えに言ってくる」

杏奈「ま、待って……杏奈……ラジオは……誰と、やる予定なの？ 」

P「すまんすまん、言ってなかった。恋愛相談が得意そうな莉緒か、猛アピールしてくれた歌織にお願いするつもりだよ」

杏奈「ん……わかった。ありがと……です」

杏奈「（大丈夫……かな）」

〜金曜の夜〜

杏奈「明日は……学校がお休み、だから……たくさん……ゲーム、出来る」

杏奈「イベント……マスコット、人形……集めない、と」

杏奈「えへへ……累計pt報酬の、カード……かわいい」

杏奈「ん……何か……わすれてる、気がする。けど……いいや」

メールダヨ

杏奈「あ……コンボ、切れた。マナーモードにしておこ……」

〜金曜過ぎて土曜の深夜〜

杏奈「ふああ〜……杏奈……もう、眠たい」

杏奈「pt……これだけあるなら……足りる」

杏奈「ねよう……」

杏奈「んと……そうだ。明日の朝……何か、あったよう、な」

杏奈「あれ、メールが……来てる」

杏奈「プロデューサーさん、から？」

From：P
To：望月杏奈
受診日：20□□年□月□日
遅くにごめんなさい。お疲れ様
少し日が経っているから一応メールをしておきます。明日の土曜、ラブレター忘れずに持ってきてくださいね

杏奈「ラブレター……あ゛っ゛」

杏奈「ど、どどど……どうし、よう。杏奈……何も、書いて……ない」

杏奈「もう、眠たい……のに。宿題……やらないと……。やっぱり……眠たい。寝たら、だめぇ？」

杏奈「だめ……だよ、ね」

杏奈「でも……眠たい」

杏奈「そう……美咲さんが……コーヒー飲むと、眠くならない、って……いってた」

杏奈「お父さんの、コーヒー……入れて来よう」
ガチャ

〜草木も眠る時間〜
杏奈「コーヒー……準備出来た。ん……味見」ズズッ

杏奈「にがい……」

杏奈「けど……目、覚めて、きた」

杏奈「杏奈……ラブレター書ける、気がする。うん……書く」

杏奈「……」ウーン

杏奈「書き方……知らない」

杏奈「調べよう……」ポチポチ
………
……
…

杏奈「自身……湧いて、きた……杏奈、ラブレター書けそう……」

杏奈「いまなら……やれる。……気がする」

杏奈「ううん……書ける」

杏奈「好きな気持ち……届ける、だけ。素直に、書けば……いいって」

杏奈「杏奈の……ん……」

杏奈「想いを……伝えたい人……」

杏奈「よし……」

杏奈「手紙で……杏奈の気持ちを伝えたい、人」

杏奈「だれか……いたかな」

杏奈「あ……そう言えば、ロコを褒めたこと、ない」

杏奈「決めた……ロコに書いてみる」

杏奈「……頑張る」

杏奈「杏奈の気持ちをビッビッと伝えるよ」

ー 杏奈からあなた(ロコ)へ ー

杏奈「初めは分かり易い事が大切だよね」

ー 杏奈は頑張ってるあなたの事が好き。あなたの一生懸命な横顔が好き ー

杏奈「えへへ……♪ 恥ずかしい、けど……なんだか楽しくなってきたよ。このラブレターいけるよ。コーヒーも美味しくなってきたかも」ズズッ

杏奈「やっぱりにがい」

杏奈「そうだ……杏奈ひとりだけじゃ良いラブレターは出来ないよ。誰かと一緒に作ればもっといいものがつくれるに違いない」

杏奈「百合子さんはゲームにinしてるかな？」
ポチポチ

杏奈「うーん。百合子さん、寝てるみたい。なら亜利沙でいいや。電話しちゃお」スマホ取り出しトタチツテ

prrrrrr

松田亜利沙『もう、こんな夜遅くに誰ですか〜。はい、ありさです。』

杏奈「亜利沙、起きてる？ 」

亜利沙『へ……？その声は、杏奈ちゃんっ！？ 』

杏奈「うん」

亜利沙『…』

杏奈「亜利沙？」

亜利沙『あ、ありさは夢を見ている途中なのかもしれません』

杏奈「ううん……しっかり起きてるよ。大丈夫？」

亜利沙『まさかここは天国……』

杏奈「亜利沙……？ 」

亜利沙『ほっぺをむにっても、痛くない……』むにー

亜利沙『これって……

ふぉぉーっ！ 杏奈ちゃんから電話してくれるなんて、ありさは感激ですよーっ♪耳元にダイレクトに感じる杏奈ちゃんの声っ！ もう寝ようって思っていましたけど、ありさは完全に目が覚めちゃいましたっ！ もう寝なくても平気です！ 杏奈ちゃんどうしたんですか？ いまのありさなら火の中水の中、杏奈ちゃんのお家にだって直ぐに駆けつけますよっ！』

杏奈「亜利沙、落ち着いて」

亜利『落ち着いてなんて入られませんよ。だって、杏奈ちゃんがありさになんて電話してくれるなんて思ってもいませんでしたから、ムフフ♪』

杏奈「切るね」

亜利沙『…はっ、ごめんなさい杏奈ちゃん。あまりの興奮のあまり、ありさは我を忘れて』

杏奈「杏奈こそ遅くにごめんなさい。亜利沙に宿題手伝って欲しくて、電話したよ。今、大丈夫？ 」

亜利沙『はいっ！ ありさはアイドルちゃんが毎週出ているテレビをチェックしていただけなので平気です。それに録画もバッチリですから、困ってるなら杏奈ちゃんをお助けするのがありさの務めですっ！ 』

杏奈「亜利沙ありがとうです 」

杏奈「杏奈ラブレター書いてるの。だから亜利沙にも手伝って欲しいな」

亜利沙『ら、らららっラブレターですかっ！？ えっ？ それって……、ど、どういうことですか〜っ？ 杏奈ちゃんに……その、好きな人が出来たってことですよね。ありさに相談してくれるのはうれしいですけど……や、やっぱりダメですよっ杏奈ちゃん。アイドルちゃんに恋愛はご法度ですっ。アイドルちゃんはファンのみんなのために歌い、踊るわけですから、ファンのみんなを裏切ることになっちゃいます〜っ！』

杏奈「夜中の亜利沙、いつも以上にうるさい。ラブレターはプロデューサーさんからの宿題だよ。ラジオで読むことになってるんだ」

亜利沙『は〜〜、安心しました。もしかして杏奈ちゃんのスキャンダルがニュースの一面を飾ったらなんて考えたらありさは、ありさは、食事がのどを通りません。 それにしてもプロデューサーお目が高いですね。杏奈ちゃんにラブレターを読んでもらう企画を用意するとは……ムフフ、ありさ待ちきれません』

杏奈「だから亜利沙ならどんなラブレターを書くか参考にしたい」

亜利沙『そうは言われましても、ありさも今までラブレターを書いたことがなくて……で、でも、ですよ、アイドルちゃんに向けてのファンレターなら参考になるかもしれません」

杏奈「そう、そういうの聞きたかったよ。それで杏奈、はじめにあなたの事が好きだよってところまで書いたんだけど、そのあとが知りたい」

あんロコかな？
なんにせよ杏奈ちゃん絡みすき

亜利沙「 そうですね〜、ありさならアイドルちゃんのいいところをたくさん褒めちゃいます。杏奈ちゃんだったら、ステージに立つと本当に楽しそうにアイドルちゃんしていて、見ているありさにまで楽しさが伝わってくるみたいで……心から杏奈ちゃんを応援してあげたいって思えるところがいいところだと思います」

杏奈「杏奈褒められると少し照れる。でもうれしいな♪ 」

亜利沙『そうなんですっ！ちょっと照れちゃいますけどありさもファンのみんなに元気をもらってますから』

杏奈「うん♪ たくさん褒めてみるよ」

杏奈（ロコのいいところは……）

- あなたはいつも一生懸命でカッコいいです。好きなことにまっすぐで好きな事に真剣で、杏奈にその好きをたくさん伝えてくれます。杏奈は口下手であなたから逃げてしまうけれど本当はそんなあなたを尊敬しています。私の憧れです -

杏奈「亜利沙聞いて！ラブレターいいのが書けそう♪」

亜利沙『杏奈ちゃん！早くそのラブレターが聞きたいです！ 』

杏奈「だめ、ラジオまで内緒だよ」

亜利沙『はぁ……はぁ……アイドルちゃんのファンなら放送まで待つのは当然のコトですけど、待ちきれませんよ』

杏奈「ありさ、次書くからどんな風に書けばいいか早くおしえて？ 」

亜利沙『そうです、杏奈ちゃんの事です！ 杏奈ちゃんが如何に素晴らしくと尊いアイドルちゃんなのかを書きましょう！ ありさと違って杏奈ちゃんはとっても可愛くて、それはもう最高ですから文章にしなくても伝わるハズです。それをあえて伝える事で相手のハートをガッチリと掴んで離さない。杏奈ちゃんの凄いところです』

杏奈「そうすれば伝わるかな？」

亜利沙『伝わりますとも。杏奈ちゃんで伝えられなくて誰が伝えられるっていうんですかっ！』

杏奈「そ、そうだよね！ 杏奈頑張るよ」

- 杏奈はいつもあなたのことを目で追ってるけどあなたは杏奈のことをよく知らないかも。だからたくさん知って欲しいな。杏奈ねゲームが好き。特にオンラインゲーム。あなたはあまり得意じゃないの杏奈知ってるよ。だからボコボコにしちゃうかも。
それとかわいいものが好き。うさぎ耳のついたパーカー可愛い。あなたと趣味が合うといいな。いっぱいいっぱい好きなものはあるけどこれから知って欲しい杏奈のこと。もちろんあなたも、好き -

杏奈「亜利沙、やばい♪」

亜利沙『え、ええええっ！ 杏奈ちゃんがそこまで言うなら、絶対に凄いラブレターですよ』

杏奈「そうだよね。このラブレター最高だよ。ねえ亜利沙、あとはあとは？ 」

亜利沙『うーん……』

杏奈「そうだ、好きになった時のことを書いてもいいよね」

亜利沙『も、もちろんですよっ！ あとはそうですね〜』

➖➖➖
➖➖
➖

パチリ

杏奈「ん……」ムニャムニャ

杏奈「杏奈……寝落ちした、みたい」

杏奈「ラブレターは……封筒の中に、入ってる、ね」

杏奈「今何時……かな……？ 」

時計（遅刻だよ！）

杏奈「い、急がないと……プロデューサーさん……待ってる」

ガチャ

〜事務所〜

杏奈「はぁ……はぁ……せーふ？」

P「おはよう、杏奈。ちょっとぎりぎりだったね」

杏奈「ごめん……なさい。少し……夜更かし、です」

P「それって……もしかするとラブレターの宿題が理由？」

杏奈「うん……」

P「そっかーやっちゃったか」

杏奈『え……プロデューサーさんどうしたの……？ 」

P「ラブレターってさ、夜中に書かない方がいいんだよ。それも深夜のラブレター症候群なんて言うくらいにさ」

杏奈「……？ 」

P「ともかく、一度ラブレターを読んでみるといいよ。それでいいと思ったら、読ませてね」

杏奈「ん……わかった」

杏奈「……」

杏奈「」

杏奈「//////」

杏奈「ぷ、プロデューサーさん」

P「ん……なんだ？」ニヤニヤ

杏奈「あの時の杏奈と亜利沙は……どうかしてるよ！ 」

おわり

ありゆりロコみらいの扱いが雑な杏奈ちゃんすこ

これはあんロコSSと見せかけて亜利沙への1日早い誕プレSSですねえ
あんありいいゾ〜

題名に 【ss】付けるの忘れてた……

あんロコに見せかけて時代はやっぱりあんあり！ですよ。

遅刻して桃子ちゃん先輩に怒られてそう
おつ

結局あんありじゃないか(絶望)

あんロコなんてなかったんや！
こんなところにいられるか！
俺は自分の部屋に戻るぞ！

大人組はそのチョイスでいいのだろうか。オラワクワクしてきたぞ

ちょっと興味本位で覗いたら最後まで読んじゃってアポの時間に遅刻したw訴訟