霧子「恋鐘ちゃんが……鮫に食べられちゃった……」
1 : 彦デューサー   2019/07/30 17:13:52 ID:gZWlqJhF2w
恋鐘「ぷかー」

霧子「恋鐘ちゃん……」

摩美々「霧子、あついしー早く帰りたーい」

霧子「摩美々ちゃん……でも、周りには鮫が……」

摩美々「大丈夫だって。恋鐘は置いて行けば良いからー」

霧子「でも、ああ……恋鐘ちゃんがまた鮫に……」

摩美々「えー、またー」

恋鐘「ぷかー」
2 : プロデューサー君   2019/07/30 17:14:24 ID:gZWlqJhF2w

––一時間前––
恋鐘「霧子、摩美々、お疲れさま」

霧子「うん……おつかれさま……」

摩美々「お疲れー。疲れたから帰りたーい。プロデューサーはまだ来ないのー」

霧子「いつもならお迎えしてくれるのに……今日は遅いね……」

恋鐘「遅かねー」

霧子「電話しようか……?」

摩美々「別にいいでしょ。電話するのメンドーだし、しないほうがプロデューサーも罪悪感があるかなーって」

恋鐘「摩美々、プロデューサーを困らせるのはいかんばい。今も大忙しで来られんだけばい」

霧子「うん……プロデューサーさんなら遅れる時は電話してくれると思うから……あっ、もしかしたら……」
3 : 監督   2019/07/30 17:15:02 ID:gZWlqJhF2w
摩美々「えー、大丈夫でしょー。あのプロデューサーだから、何があっても平気そー」

霧子「でも……少し心配……」

摩美々「ふーん。なら、すればー」

霧子「うん……」

恋鐘「うちが!電話するばい。うちが!」

霧子「え、うん……お願い恋鐘ちゃん……」

Prrrrr prrrrr

恋鐘「かからんばい」

Prrrrr prrrrr

霧子「あ、わたしの携帯……!」
4 : あなた様   2019/07/30 17:15:29 ID:gZWlqJhF2w
摩美々「恋鐘、かける番号間違えてるでしょー」

恋鐘「プロデューサーにかけてるとよ。ほら、摩美々見んと」

摩美々「ほんとだー」

霧子「プロデューサーさん……わたしにかけてきたみたい……。出るね……」

ガチャ

摩美々「ふふー。恋鐘、人望なーい」

恋鐘「そんなことなかー。霧子は良か子ばい。プロデューサーが甘えてるだけたい」

摩美々「そうなのー。私もこの中で電話するなら消去法で霧子だしー」

恋鐘「うちはー?」

摩美々「メールでいいかなー」

霧子「はい……。はい……。プロデューサーさん……来られないって……」
5 : Pさぁん   2019/07/30 17:15:52 ID:gZWlqJhF2w
摩美々「だってー。えー帰れないじゃーん。私、一歩も歩けないよー」

恋鐘「まだ一歩も歩いてなかよ」

霧子「電話終わったよ……。タクシー使ってもいいよって、プロデューサーさんが……」

摩美々「ならタクシーで帰ろー」

恋鐘「うーん」

霧子「どうしたの、恋鐘ちゃん……」

恋鐘「ここから事務所までそこまで遠くなか、歩いて帰ろ」

霧子「うん……。わたしはいいよ……」

摩美々「えー、なんでー」
6 : 変態大人   2019/07/30 17:16:11 ID:gZWlqJhF2w
恋鐘「健康の為の運動ばい!」

摩美々「それって、ダイエットでしょ。恋鐘太ったー?」

恋鐘「そんなことなかよ。何か新しいもの見つける機会かもしれんね」

摩美々「言ってる事違ってなーい」

霧子「わたしもこの辺りよく知らなくて、見てみたいかも……」

恋鐘「霧子もそう言ってるばい」

霧子「……ばい」

恋鐘「そうばい!」

摩美々「はぁ……」

霧子「ふふ……いくばい?」

摩美々「しかたないなー」

恋鐘「決まりたい!」
7 : プロヴァンスの風   2019/07/30 17:16:44 ID:gZWlqJhF2w

恋鐘「飲食店しかなか……」

霧子「うん……美味しいね……」モグモグ

摩美々「あれ、恋鐘テンション低くなーい」モグモグ

霧子「本当に食べなくていいの……たい焼きさん……」

恋鐘「誘惑がいっぱいばい……」

摩美々「恋鐘やっぱりダイエットなんじゃーん」

霧子「餡子も美味しいけどクリームもおいしいよ……」

恋鐘「匂いだけでお腹いっぱいばい……」

摩美々「ふふー、ほんとにー?ほらー」紙袋ファサー

恋鐘「ああー!甘い匂いがばりばりばい」

霧子「みんなで食べるとおいしいよ……」
8 : Pサマ   2019/07/30 17:17:13 ID:gZWlqJhF2w
恋鐘「おいしそう……」ゴクリ

摩美々「おいしー」

恋鐘「ああ……そうばい、もっと動きながら帰ればよか」

霧子「うん……たべよう……。恋鐘ちゃんはクリームがいい、餡子?」

恋鐘「餡子の一つ、ひとつだけたい。やけん今からハードな帰り道たい」

摩美々「ハード?」

恋鐘「いただきまーす。〜〜! 甘くてうまかー!!」

霧子「おいしいね、恋鐘ちゃん……」

摩美々「恋鐘から不穏な言葉が聞こえたんだけど、ハードな帰り道ってなにー」

恋鐘「そうばい。ハードな帰り道ばい」
9 : Pくん   2019/07/30 17:17:39 ID:gZWlqJhF2w
摩美々「だからそのハードな帰り道がしりたいのー」

恋鐘「鮫」

霧子「たい焼きさんだよ……」

恋鐘「ばってん、霧子、摩美々この道は今から鮫のいる海ばい!」

摩美々「えー、いみわかんなーい」

恋鐘「白い線とブロックから落ちたら鮫に食べられるばい。気をつけんね!」

摩美々「ふーん」

恋鐘「摩美々も早く白い線の上に来んね。霧子は準備万端ばい」

霧子「たい焼きさん、守るね……」シュタッ

摩美々「霧子と恋鐘もたい焼き食べてるでしょー」

霧子「摩美々ちゃんはしないの……?」

摩美々「えー……だってそんな子供っぽいことー恥ずかしいしー。みんな見てるところで白線だけ歩くとか……」
10 : プロデューサー君   2019/07/30 17:17:55 ID:gZWlqJhF2w
霧子「鮫さんが泳いでるんだよ……食べられちゃう……。摩美々ちゃんきっとおいしいから……」

摩美々「恋鐘的に食べられた方がいいんじゃないの。骨になってがりがりーみたいな」

恋鐘「ふっ、摩美々が着いてくればわかるばい」

霧子「ふふ……たい焼きさんもだよ……」

摩美々「結局お腹の中だってばー」

恋鐘「摩美々もやる気になってきたけん。いくばい!」

摩美々「どこがー」

霧子「摩美々ちゃん、着いてきてね……」

摩美々「はぁ、後ろを歩くだけだからねー」
11 : 5流プロデューサー   2019/07/30 17:18:51 ID:gZWlqJhF2w

恋鐘「危険ばい。右も左も海。おっきい鮫がいっぱいばい。あれはジンベイザメ!」

摩美々「それって人を襲わないんじゃ」

霧子「恋鐘ちゃん、摩美々ちゃん……。ホホジロザメさんにイタチザメさんもいるから、気を付けて……」

摩美々「霧子の鮫はガチで人喰いのやつでしょ」

恋鐘「それにシャチもいるけんね。落ちたらひとたまりもなかー」

摩美々「鮫じゃないし」

霧子「落ちたら、一貫の終わりだね……」

恋鐘「えー、うん。一回でアウトばい。鮫は優しくなか」

摩美々「ふふー、残機が無くていいのー」

霧子「摩美々ちゃん……相手は鮫さん、だよ……?」

摩美々「そうだねー」
12 : Pさぁん   2019/07/30 17:19:15 ID:gZWlqJhF2w
恋鐘「霧子、見んね! 信号、横断歩道ばい」

霧子「……! 自転車専用がないから白い線を飛んでいかないと……。それも時間内に……」

恋鐘「そうばい……。青から赤になるまでばい……。うちが先に行くけん、霧子は後に着いてきんね」

霧子「うん……!」

恋鐘「こういう時なんていうか知ってると?」

霧子「……? ご安全に……?」

摩美々「それ工事現場でしょ」

恋鐘「ふっ、グッドラック、ばい」

霧子「……! うん……恋鐘ちゃん、グッドラック……!」

摩美々「あーあ、フラグ立てたらロクな事がないのにー」

テーテレテ テーテレテー♪

恋鐘「青ばい!」

シュタッ!
13 : Pしゃん   2019/07/30 17:19:31 ID:gZWlqJhF2w
摩美々「恋鐘は危なっかしいんだケド」

霧子「続くよ……!」

シュタッタッ!

摩美々「はぁ……どこかで止まってよー」

摩美々「あ、恋鐘が転んだ……」
14 : 仕掛け人さま   2019/07/30 17:19:56 ID:gZWlqJhF2w

––今に至る––
霧子「恋鐘ちゃん……忘れないよ……。」

恋鐘「ぷかー」

摩美々「置いていくんですねー。この後どうするんだろー」

恋鐘「ぷかー、ぴくっ」

霧子「あれ……」

恋鐘「ぴくっぴくぴく」

霧子「摩美々ちゃん……恋鐘ちゃんが……」

恋鐘「デデデン デデデン♪」

霧子「どこかで聞いたことある音楽がしてる……」

恋鐘「デデデン デデデン♪」

摩美々「ゴジラのBGMでしょ」

恋鐘「デデデン デデデン♪がおー!」
15 : 箱デューサー   2019/07/30 17:20:11 ID:gZWlqJhF2w
霧子「気を付けて……鮫さんが狙ってる……」

摩美々「ふふー、なに鮫?」

恋鐘「こがね鮫ばい!」

摩美々「答えるんだー」

霧子「恋鐘ちゃんの仇……!絶対に生きて帰るからね……行こう摩美々ちゃん……」

摩美々「あ、うん。恋鐘はふつうに歩いてついてくるんだー」

恋鐘「がおー」
16 : Pサマ   2019/07/30 17:20:35 ID:gZWlqJhF2w

摩美々「霧子、落ちそうにないケド」

恋鐘「ここまでずーっと鮫に食べられんで歩けるなんて、霧子は凄かねー」

摩美々「それで恋鐘はいいの、普通に歩いてるけどー?」

恋鐘「こがね鮫は海を行くたい。ばってん陸に上がらなければ良かよ」

摩美々「えー、ハードじゃなくてイージーでしょ。周り海じゃなくてマグマにしよー」

霧子「ダメだよ……そうしたらこがね鮫さんがフカヒレさんになっちゃう……。それにね……」

摩美々「それにー?」
17 : Pくん   2019/07/30 17:21:47 ID:gZWlqJhF2w
霧子「こがね鮫さんは仲良くなれそうな気がするの……」

恋鐘「そうばい!」

摩美々「へー、そうなんだー。どうやってー?」

霧子「こがね鮫さん、たい焼き……食べる……?」

恋鐘「ふぇ……?」

霧子「鮫さんは人間より魚の方が好きかなって……はい、クリームの詰まったたい焼きさん……」

恋鐘「あ〜、霧子は鮫にも優しかねー。やけん事務所まで後少しばい。帰ったらみんなとたべたか」

霧子「うん……!」

摩美々「ふーん」

恋鐘「ほら、事務所が見えてきたばい」

摩美々「つかれたー」
18 : プロデューサー君   2019/07/30 17:22:54 ID:gZWlqJhF2w
恋鐘「あれはプロデューサーばい。おーいプロデューサー」ダッ

摩美々「本当だプロデューサーが外にいるんだケド」

恋鐘「なにしてるばいー!」ぎゅっ

霧子「あっ……プロデューサーさん……」スタッ

摩美々「どうしたのー?」

霧子「プロデューサーさんが……こがね鮫さんに食べられちゃった……行かないと……」タッ

摩美々「ふーん霧子、ここまで来たのに辞めるんだー」

–––
––
19 : Pサマ   2019/07/30 17:23:22 ID:gZWlqJhF2w
P「遅かったけどなにしていたんだ」

恋鐘「うちは鮫ばい!」

霧子「たい焼きさんを鮫さんから守ってここまで来ました……」

P「??」

摩美々「よかったですねー、鯛と鮫が釣れてー」

P「???」

P「やっぱり俺はエビさんなのか……?」

おわり
20 : プロデューサー   2019/07/30 17:24:48 ID:gZWlqJhF2w
摩美々は丁寧語の印象が強かった(反省
21 : 変態大人   2019/07/30 17:28:18 ID:fjbB8YjvLc
俺は霧子を愛しているようだ
22 : Pしゃん   2019/07/30 18:58:50 ID:jyS9q6wFxs
霧子…もう『お父さん』とは呼ばないのか?
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