揚げ物の話が続きますが、今回は「天麩羅」のお話を
今では代表的な日本食として家庭でも専門店でも食されていますが
江戸時代の天麩羅は屋台で食べるのが普通だったようですわ
これは江戸時代は火事が多かったので、安全の為に屋外で調理するよう命じられたからだそうです
大皿に盛られた天麩羅を串や長楊枝を使って立ち食いしていたようです
サザエの天麩羅が1つ4文(60〜80円ほど)だったそうですので随分とリーズナブルだったようですわ
天麩羅の語源は諸説ありますがポルトガル語由来とする説が多いですわ
また「天麩羅」という当て字にも諸説あるのですが、山東京伝が名付けたと言う説があります
浪速から駆け落ちして来た男に「揚げ物の店を出すのに洒落た名前はないか」と相談された際に
さっと「天麩羅」としたため「天竺浪人ふらりきて…」と
天竺浪人は逐電(逃げた、家出した)浪人、麩は小麦で作る物、羅はうすもの、薄衣の事
天竺浪人が作る小麦の衣をつけた食べ物で天麩羅と名付けた所、男の店は大繁盛したそうです
他にも「天麩羅阿希」で「あぶらあげ」と読ませていたのが略された説などがありますわ
そうそう、冷めた天麩羅は霧吹きで水を掛けてからオーブントースターで温めると良いですわ