ドサドサッ
一希(色々と伝手を頼って、古武術の秘伝書を集めてきた。この中に治療のヒントがあるはずだ)
大吾(待った待った、なしてそこで古武術の本が出てくるんじゃ?)
一希(日本の古武術には、打撃や関節技による肉体への攻撃だけでなく、“気”を使った精神への攻撃を得意とする流派がある。そして、そういった技を使う流派には必ず精神へのダメージを治療する方法も伝わっているはずだ。“殺法すなわち活法なり”という言葉もあるしな)
大吾(“気”……ってあれじゃろ?格闘クソマンガでよくあるような……なんか胡散臭いのぉ)
一希(そうでもないぞ。とある達人は寸止めの攻撃だけで“気”を相手の脳に送り込み、あたかも肉体が崩壊したかのような“恐怖”を相手に植え付けることでどんなに凶暴な相手でも生まれたての子犬のような性格に変えてしまうらしい)
大吾(そ、そうなんか?)