112 : do変態   2021/05/28 21:25:14 ID:59W9m6ksvk

その2
ソフトクリームを口にした琴葉の脳裏に稲妻のように駆け巡ったイメージ(光景)、それは南極に秘密裏に建てられた研究所を謎の宇宙船から降下してきた緑色をした何かが研究員を襲うというものだった。
スペースチュパカブラ……?秘匿され続けてきた研究って……? 強烈なイメージに動揺する琴葉だったが、自分をよそに仲良くなっている桃子と育には黙っておくことする琴葉。
日が沈んでいき、暗くなりつつある帰り道、育は桃子ちゃんがいてくれるなら大丈夫そうだねと琴葉に言う。琴葉はまだ知り合って間もない桃子と友人と呼んでいいのか悩んだが、桃子が空気を読んで「まぁ、しかたないね。桃子が田中さん……ううん、琴葉さんのこと、面倒みてあげるよ。勉強だって教えてあげられるし」と言うのだった。
再び琴葉の部屋の前。桃子を見送ったふたり。育は改めて琴葉に電話で怒ってしまったことを謝る。私のほうこそ、と琴葉。
そして育は出し抜けに「ねぇ、琴ちゃん、覚えている? ほら、私たちが初めて出会った日、それから友達になったあの日のこと」と訊ねた。
琴葉が「ふふっ、初めて出会ったのは4歳の頃だったよね」