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【ミリオンSS】歩「魔人と呪いの少女」
1 :
矢橋P
2024/04/23 23:07:11
ID:tkGvoJItjo
またお会い出来ました矢橋Pです
また性懲りもなくミリオン×パワポケのクロスSSを書かせていただきます
今回は 新球団ナマーズ編×電脳野球編×ミリオンライブ÷4 という内容になっております
-注意点-
・このSSは 恵美「怪奇ハタ人間!」から三年後の世界です
前作→
https://imasbbs.com/patio.cgi?read=30682
・オリジナル設定、原作改変もします
・プロデューサーは相変わらず登場しません
・今回はパワポケのキャラがガッツリ出ます。そのためパワポケを知らない人の為にも今回はプロフィールを細かく更新しようと思います
それでもどうかお願いします
248 :
ボス
2024/05/14 20:17:36
ID:1qR3eM7T7.
典子父「では頼んだよ」スッ
歩「全く、困った父親だよ」
朱里「?」
249 :
MADE IN 変態
2024/05/14 20:18:30
ID:1qR3eM7T7.
250 :
Pたん
2024/05/14 20:18:50
ID:1qR3eM7T7.
歩「というわけなんだけど典子ちゃんの花壇、何とかならないかな」
朱里「あたしに振られても分かんないわよ。園芸は専門外で……」
ゴゴゴ……
歩・朱里「「!?」」
251 :
プロヴァンスの風
2024/05/14 20:19:57
ID:1qR3eM7T7.
ひなた「ふふふ……」ゴゴゴ…
歩「ひなた……さん?」
ひなた「歩さん、そういうことなら早く言ってほしかったべさ」ゴゴゴ…
歩「う、うん」
環「ひなたにすっごいやる気のオーラみたいなものを感じるぞ」
ひなた「そうかいヒマワリか、久々に腕が鳴るねぇ」ウフフ……
ひなた「環ちゃんも手伝ってくれないかい?」
環「もちろんだぞ!」
歩(アタシ達大人が置いてきぼりにされてるんだけど……)
朱里(あの子、大人しいと思ってたけどあんな一面もあるのね)
252 :
Pしゃん
2024/05/14 20:20:55
ID:1qR3eM7T7.
歩「あれ、でも莉緒に外に出ちゃ駄目って言われているけど大丈夫?」
朱里「あたしが見張ってるのなら多少の外出は許可出たわ。莉緒も無理に閉じ込めていたら反発して逆効果になるって思ったようね」
歩「ああ、だから昨日莉緒は朱里に環達のことを頼んだのか」
253 :
プロデューサー君
2024/05/14 20:22:11
ID:1qR3eM7T7.
それからのひなたちゃんの行動はものすごく気合い入ったものだった
何でもひなたちゃんは元々ガーデニングが趣味だったみたい
それがここ最近の巣ごもりで我慢していたけど一気に火が付いたわけで、アタシも何か手伝おうとしたけど出る幕は無かったよ。
ひとまず典子ちゃんの件はひなたちゃんに任せてアタシは公園で日課のダンスの練習をすることにした
254 :
ミスター・オールドタイプ
2024/05/14 20:22:28
ID:1qR3eM7T7.
・
・
・
・
・
255 :
MADE IN 変態
2024/05/14 20:23:28
ID:1qR3eM7T7.
AM12:00 近所の公園
歩(一日のダンスのレッスン終わりっと)
歩「……また見てたでしょ?」
美保「なんだ気付いていたんだ。また驚かせようと思ってたんだけど」ヒョッコリ
256 :
P様
2024/05/14 20:24:13
ID:1qR3eM7T7.
歩「矢橋さんだっけ、恥ずかしいから見ないでほしいんだけど……」
美保「美保でいいわ。矢橋さんは固い」
歩「へ?」
美保「もっとくだけてミホ~でもいいわよ」
歩「言わないよ!」
257 :
ダーリン
2024/05/14 20:24:59
ID:1qR3eM7T7.
美保「ふーん。それとあんたのダンスぜんぜんまだまだへっぽこだけど見てて楽しいわ」
歩(ぜんぜんまだまだへっぽこ!?)
美保「あんたのダンスを見てからネットでプロのダンス動画見てみたけどやっぱり本物は違う!ってなるわね」
歩「だったらアタシなんかよりそっちを見てればいいじゃないか!」
美保「何言ってんのよ。荒削りなものがだんだん上手くなっていくのを見るのが良いんじゃない」
歩(めんどくさいなぁ……)
258 :
おにいちゃん
2024/05/14 20:25:43
ID:1qR3eM7T7.
歩「そんなアタシに構うなんて美保は暇なんだね」
美保「そーね。会社の経営が軌道に乗っちゃったから忙しくなくなっちゃったの」
歩「会社って……美保は役員か何かなの?」
美保「まだ言ってなかったわね。アタシ、自分で会社立ち上げたの。肩書きはCEOってところかしら」
歩「CEO……?」
美保「わかりやすく言えば社長ね。シャ、チョ、ウ」
歩(え……アタシより年下な子が社長!?)
259 :
我が友
2024/05/14 20:26:36
ID:1qR3eM7T7.
美保「あ、もしかしてうらやましいの?」
歩(し、正直……)
歩「社長ならなおさら忙しいんじゃ……」
美保「あたしは休憩はきっちり取る主義なの。今時たとえ社長でも休憩もきっちり出来ないようじゃ社会は認めてくれないのよ?」
美保「まーあと、社員はあたし一人の小さい会社だからね。今はネットビジネスの時代ね~。自宅でパソコンとにらめっこしていればよいんだもの」
260 :
兄ちゃん
2024/05/14 20:27:48
ID:1qR3eM7T7.
歩「そうなんだ。自営業みたいだね」
美保「アンタも起業するならネットビジネスがおすすめよ。大神ネット様々ね」
ガタッ
美保「あら、どうしたの。驚いちゃった?」
歩「いや、ちょっとね」
歩(大神の名前出てきて思わず過剰に反応しちゃった……)
261 :
Pはん
2024/05/14 20:28:15
ID:1qR3eM7T7.
歩「うちのアパートのネット回線も大神ネットだけどさ、大神ネットってそんなに良いの?」
美保「去年落ち目だった通信会社大手を大神が買収したでしょ?その後大神の名前を付けてニューリアルしたんだけど」
美保「普及させるために今サービスが手厚いのよ。今ならプロバイダー料金含め全てのサービスが全て無料、流石天下の大神だわ」
歩「そんなこと出来るの大神だけだろうね」
262 :
Pちゃま
2024/05/14 20:28:50
ID:1qR3eM7T7.
もし自分が顔が無い女と関わらなかったら
もしアタシが朱里に環に莉緒に会うことがなかったら
流石は日本一の企業大神グループだと、陽気に笑い飛ばしていたんだろう
でも大神の裏の顔を知ってしまった今は……
アタシ達が敵に回した大神の大きさを改めてて実感させられる
263 :
ミスター・不純物
2024/05/14 20:29:55
ID:1qR3eM7T7.
美保「でも今までの反応で確信したわ。あなた無職でしょ」
歩「何だよいきなり、失礼じゃないか!」
美保「否定はしないところをみると正解みたいね」
歩「ぐ……」
美保「まあ良いんじゃない?ただの怠慢な無職じゃないみたいだし、あんた夢もありそうだしね」
美保「あんたが無職でいるうちはあのダンスを見ていられそうだからしばらく無職のままでいいよっ。じゃ、そろそろ休憩の時間終わりだから帰るね~」サササッ
歩「二度と見にくるなー」
264 :
そこの人
2024/05/14 20:30:36
ID:1qR3eM7T7.
歩「まったく……あれダンスシューズの紐が切れてる」
歩(今日時間あったら買いに行こうかな)
265 :
おにいちゃん
2024/05/14 20:31:00
ID:1qR3eM7T7.
266 :
下僕
2024/05/14 20:33:15
ID:1qR3eM7T7.
PM 15:00 アパート前
典子「…………」トボトボ
典子「………あ」
典子「ヒマワリの芽が元通りになってる……」
267 :
EL変態
2024/05/14 20:33:53
ID:1qR3eM7T7.
ひなた「ごめんねぇ。よけいなことだったかもしれないけどあたしがちょっといじらせてもらったんだわ」
ひなた「初めまして典子ちゃん。あたしは木下ひなた。つい最近このアパートに住むことになったのにあいさつも出来なくてごめんねぇ」
典子「いえ……私も引っ越されてる気付かなかったですから」
268 :
do変態
2024/05/14 20:34:24
ID:1qR3eM7T7.
ひなた「それでねぇ、ガーデニングに関してはあたし力になれると思うよぉ」
典子「それでしたらまず野良猫の対策をしなきゃ……」
ガサガサ!
環「その野良猫ってこの子だよね。たまきが捕まえたぞ!」
野良猫<ニャー
典子「あ……」
環「この子は餌を探していただけなんだ。この子はたまき達が面倒見るからもう芽がいじられることは無くなると思うぞ」
典子「そこまでしなくても……私何もお返し出来ないですよ」
269 :
ボス
2024/05/14 20:36:28
ID:1qR3eM7T7.
ひなた「典子ちゃんのことは歩さんに聞いたんだわ。一人でよくがんばってえらいよぉ」
環「のりこは中学二年生でしょ?たまきと同い年だぞ。たまき達とお友達になろうよ」
典子「……はい、こちらこそよろしくお願いします」
歩(典子ちゃんは独りで抱え込み過ぎなんだ。これでもっとアタシ達を頼ってくれれば良いんだけどね)
270 :
ボス
2024/05/14 20:37:40
ID:1qR3eM7T7.
PM 17:00 デンノーシティ ジャッジメントスーパー
271 :
ボス
2024/05/14 20:38:48
ID:1qR3eM7T7.
ひなた達と典子ちゃんの様子を見届けたアタシはダンスシューズの紐を買いにデンノーシティの端にあるジャッジメントスーパーに来ていた。
そう、ここは大神とやり合っているジャッジメントが経営している大規模デパートだ。
ジャッジメントが日本に進出してきた時、ジャッジメントはあえて大神のお膝元と言ってもよいこのデンノーシティにジャッジメント日本支部とジャッジメント系列のスーパーを建てた。
当然マスコミもジャッジメントによる大神への宣戦布告ってことで大きく取り上げた。
朱里は裏でやり合っているって言ってたけど表舞台でもこうやって大神とジャッジメントは争っているんだ。
272 :
ボス
2024/05/14 20:39:46
ID:1qR3eM7T7.
歩(でも安いし品揃えも良いからそんな事情を分かっていても利用してしまうよね……)
歩(それにアタシのダンスシューズはアメリカ製だからアメリカから来たジャッジメント系列の方が揃え易いしね)
ガヤガヤガヤガヤ
歩「靴のコーナーは1階だったかな。いや外国ブランドは2階だったかも……」
273 :
ボス
2024/05/14 20:40:54
ID:1qR3eM7T7.
スッ
歩(あれ……どうして……体が動かない)
???「騒がないでください」
歩(ア、アタシの背後に誰か居る……)
???「6階のフードコート。ふんわり茶屋に一人で来なさい。今すぐです」
スッ
274 :
ボス
2024/05/14 20:42:05
ID:1qR3eM7T7.
歩(背後の人の気配が消えた瞬間アタシの体が動くようになった)
歩(ついに……なのかな……)
調査を開始して10日ぐらい経っただろう。遂に黒幕に目を付けられたのだろうか……
275 :
ボス
2024/05/14 20:42:14
ID:1qR3eM7T7.
276 :
ボス
2024/05/14 20:42:50
ID:1qR3eM7T7.
心の中では震えながら6階のふんわり茶屋という所に行くとそこそこ広い飲食スペースに客は二人しかいなかった。
物腰が柔らかそうな女性とフードを被った謎の人物だ。
人払いしているのかな……
277 :
ボス
2024/05/14 20:43:35
ID:1qR3eM7T7.
???「お~、こちらですよ~。どうぞ座ってください~」
物腰が柔らかそうな女性が手を振りながら声をかけてきた。
歩「…………」ガタガタ
???「おや、震えていますな~。大丈夫です、まずはお茶でも飲んでください」
物腰が柔らかそうな女性の前には一杯のお茶とサンドイッチが置いてあった。
アタシの分なのだろう、アタシはおそるおそるお茶に口を付けた。
278 :
ボス
2024/05/14 20:45:12
ID:1qR3eM7T7.
歩「……」ズズ……
???「そんなに怯えなくてもいいですよ~。二人でのんびりお茶とサンドイッチを食べたかっただけですから。”舞浜歩”さん」
歩「……アタシの情報は筒抜けなんだね。あんたは何者なんだ」
どうやらもう白を切っても無駄みたいだ
なら堂々と行こう
279 :
ボス
2024/05/14 20:45:54
ID:1qR3eM7T7.
???「オカルトテクノロジーの申し子。と言っておきましょうか。ふふ~」
歩「オカルトテクノロジー……」
???「不可能を可能する科学のことですよ~」
280 :
ボス
2024/05/14 20:46:42
ID:1qR3eM7T7.
カッ
歩(うっ、何だ……)
フードを被った謎の人物「…………」
歩「それでアタシをどうしたいの。このまま拉致でもするの?」
281 :
ボス
2024/05/14 20:47:33
ID:1qR3eM7T7.
スッ
歩「えっ!」
まただ。さっきと同じ。アタシを含め周りに三人しかいなかったのに突然四人目の和服を着た雅やかな少女がアタシの隣にいつの間にかいた!
282 :
ボス
2024/05/14 20:48:18
ID:1qR3eM7T7.
???「あなた……もしかして馬鹿なのですか?」
???「主様がせっかく用意した食事にろくに口を付けず、いきり立つなど……」
パンパン
???「紬ちゃん~大丈夫ですよ~。」
紬「ですが……」
???「歩さんが萎縮してしまってますよ~。下がってください」
紬「……はい」スッ
283 :
ボス
2024/05/14 20:49:05
ID:1qR3eM7T7.
???「もう一度言いますが歩さんに危害を加える気はありませんよ~」
???「それで歩さん。歩さんが追っているアレ……」
歩「……顔が無い女のこと?」
???「私達は”イーエス”と呼んでますね」
歩「イーエス……」
284 :
ボス
2024/05/14 20:50:12
ID:1qR3eM7T7.
???「歩さんはそのままイーエスを追って真実までたどり着いてください。私達は協力はしませんが邪魔もしませんので」
歩「……どういうこと」
フードを被った謎の人物「……」ゴニョゴニョ
???「……そうですか」
???「……おや、お茶もすっかり覚めてしまいましたな。それではこの辺でお開きにしましょう~」
歩「えっ」
285 :
ボス
2024/05/14 20:50:49
ID:1qR3eM7T7.
???「最後に一つだけ。聞かれたのにちゃんと名乗ってませんでしたね。私の名前は宮尾美也です」
紬「!!」
美也「それでは”また”会いましょう~」
286 :
ボス
2024/05/14 20:51:40
ID:1qR3eM7T7.
美也と名乗った人物はフードを被った謎の人物と紬を従えてのんびりアタシの視界から離れていった。
まるで追ってこれるものなら追って来てもいいですよ~ と言ってるように……
だけどイーエスと関わりがある人がこんな風に干渉してくるということはアタシ達の進んでいる方向は間違っていないということだ
アタシ達は少しずつ真実に近づいている
287 :
ボス
2024/05/14 20:58:23
ID:1qR3eM7T7.
美也「それでルチアさん。ばっちりでしたか?」
フードを被った謎の人物「……ああ」ガバッ
ルチア「あいつの心の中は充分視させてもらっタ」
美也「しっかり教えてもらいますからね~。歩さんがあのことをどこまで知ってるかチェックしますよ~」
ルチア(チッ、面倒なヤツに借りを作っちまっタ)
紬「ですが主様、あの方に主様の名前を教える必要はなかったのでは?」
美也「紬ちゃん。勝手に心の中を覗くのですから名前ぐらいは名乗るのが礼儀ですよ~」
288 :
ボス
2024/05/14 20:59:54
ID:1qR3eM7T7.
289 :
ボス
2024/05/14 21:00:37
ID:1qR3eM7T7.
PM19:00 歩の部屋
朱里「遅かったわね。ちょっと買い物に行くだけじゃなかったの?」
歩「……色々あってさ」
朱里「……大丈夫?変な連中に絡まれたりしたりしなかったの?」
歩「それは大丈夫だよ」
歩「……朱里はさ。具現化についてどこまで知ってるの?」
朱里「具現化?まあ専門外だから詳しくないけど知ってる範囲なら……」
290 :
ボス
2024/05/14 21:05:34
ID:1qR3eM7T7.
・
・
・
・
・
・
291 :
ボス
2024/05/14 21:07:03
ID:1qR3eM7T7.
5月20日 AM 9:30
今日はこれから亜利沙と渦木さんと一緒に今まで調査した内容を確認し合うことになっている。
千脇さんの家から回収したビデオカメラも一緒に確認する予定だ。
292 :
ボス
2024/05/14 21:08:38
ID:1qR3eM7T7.
歩「朱里は……環達の面倒を見ていて居ないね」
歩「茜ー」
もわわ~ん
歩「も〜久しぶりに呼んでくれたね。寂しかったぞ~」
歩「これから警部さんに亜利沙って子がアタシの部屋に来るんだ」
歩「それでその時に茜をみんなに紹介するけどいいかな」
茜「おお?マイハマン突然どうしたの。茜ちゃんのことは秘密にするじゃなかったの?」
歩「亜利沙や渦木さんも仲間なんでしょ?仲間に隠し事は無しにしたいんだ」
茜「そーか。いやー茜ちゃんも有名になっちゃうね~」
歩「あの二人はそういうの耐性なさそうだしあまり混乱させないでよ」
293 :
ボス
2024/05/14 21:09:31
ID:1qR3eM7T7.
<ピンポーン
歩「来たみたい」
ガチャ
渦木「お邪魔します」
亜利沙「でも当然どうしたんです歩さん。ホテルで話し合いする予定でしたのに突然自宅にするなんて」
歩「うん、ここの方が安全だと思ってさ」
亜利沙「歩さんそれって……」
294 :
ボス
2024/05/14 21:12:08
ID:1qR3eM7T7.
歩「それより渦木さんこそ大丈夫なんですか?」
渦木「私ですか?ああ、今日は私、非番でしてね。今日は警部ではなく一般人としてここに居るので心配無用ですよ」
渦木「実は三日前に今回の失踪事件の調査本部が解散させられましてね。どのみち刑事としてこの件を捜査することはもう出来ないんですよ」
亜利沙「調査本部が解散!?どうしてですか!」
渦木「上からの圧力ですよ。まあ私は部下を一人消されているのでそんなものに従いませんけどね」
渦木「ただ亜利沙さん。あなたが言った何らかの組織がバックにいるって話は本当のようですね」
295 :
ボス
2024/05/14 21:15:37
ID:1qR3eM7T7.
亜利沙「そんな事って……」
渦木「幸いなことに解散される前にそれまで捜査してきた資料はコピーしてきました。原本は今頃消去されているでしょうからね。まあばれたらただじゃ済みませんが」
亜利沙「わざわざ危険を冒してまで……ありがとうございます」
渦木「その資料の一つ、ここ最近失踪したと思われる人達の名簿です。見てみてください」
歩(改めて失踪した人の名簿を見てみたけどやはり特に共通点はないね)
渦木「一応被害者の住所をこの広域化した地図にしるしを付けてみましたが……」
渦木「分かったことは被害は関東地方の一部にしかみられないということぐらいですか」
歩(あれ、待てよ……もしかして)
渦木「ひとまず例のビデオカメラの中身を確認しましょう。今はそれが最大の手掛かりですから」
296 :
ぷろでゅーさー
2024/05/14 21:17:01
ID:1qR3eM7T7.
ジーーーーーーー
ズズズズズズズズズ
千脇「ん、何だ?」
-さっちゃんはね
千脇「まさかこれが……」
---って言うんだほんとはね
千脇「これはスクープだ」つビデオカメラ
ズズズズズズズズズズズ!!!
???「わたしのほんとうのなまえはなあに?」
千脇「顔が無い女だろ!」つビデオカメラ
--ざんねん
???「は・ず・れ」
ガプッ
ゴトン
297 :
そこの人
2024/05/14 21:17:57
ID:1qR3eM7T7.
歩「うえ………」
亜利沙「………」パクパク
渦木「これは………」
歩(予想はしてたけど……ここまで心霊現象みたいなものだったなんて。まるでホラー映画だよ)
298 :
そこの人
2024/05/14 21:19:30
ID:1qR3eM7T7.
でも ホラー映画みたい なんて客観的な感想で済ませられるのはアタシが一度イーエスを見ているのと茜を始めとした超常現象に耐性があったからだ。
現に亜利沙や渦木さんは未だに信じられないといった反応をしている。
もしかしたら怪奇現象に見せかけた人為的な犯行だったんじゃないかと心の奥底で思っていたのかもしれない。
でもアタシはこれからもっと二人を驚愕させることを言わなきゃいけないんだ。
299 :
そこの人
2024/05/14 21:21:22
ID:1qR3eM7T7.
歩「亜利沙、渦木さん聞いてほしいことがあるんです」
亜利沙「何ですか歩さん」
歩「ビデオカメラに映ってた化け物、顔が無い女ってアタシ達は呼んでいたけど名前をイーエスって言うみたいです」
渦木「イーエス、それはどこから出てきたんです」
歩「そしてイーエスの名付け親……つまりイーエスを生み出し、バックに居座る組織は……大神だと思う」
亜利沙「ええっ!あの大神ですか!?」
渦木「確かに大神なら警察にも圧力をかけるのは容易いでしょう。ですが大神は機械工業にしろ医療機関にしろテクノロジーで名が通っている会社ですよ。こんな怪奇現象とは対極な存在です」
300 :
そこの人
2024/05/14 21:22:32
ID:1qR3eM7T7.
歩(渦木さんの言うことはもっともだ。アタシだって始めは大神がイーエスに関わっているだなんて信じられなかったよ。でも昨日それが確信に変わったんだ)
歩「実は昨日アタシはイーエスの関係者と思われる人に接触したんだ」
亜利沙「本当ですか!」
歩「相手が一方的に接触してきたんだけどね」
歩「イーエスって名前もその人が言ってたんだけどね。オカルトテクノロジー……不可能を可能にする科学だって言ってた。大神は裏でオカルトテクノロジーの研究をしているんじゃないか?」
301 :
ごしゅPさま
2024/05/14 21:24:05
ID:1qR3eM7T7.
歩(渦木さんの言うことはもっともだ。アタシだって始めは大神がイーエスに関わっているだなんて信じられなかったよ。でも昨日それが確信に変わったんだ)
歩「実は昨日アタシはイーエスの関係者と思われる人に接触したんだ」
亜利沙「本当ですか!」
歩「相手が一方的に接触してきたんだけどね」
歩「イーエスって名前もその人が言ってたんだけどね。オカルトテクノロジー……不可能を可能にする科学だって言ってた。大神は裏でオカルトテクノロジーの研究をしているんじゃないか?」
302 :
ごしゅPさま
2024/05/14 21:24:57
ID:1qR3eM7T7.
>>301
重複してしまった……
303 :
プロ太郎さん
2024/05/14 21:26:18
ID:1qR3eM7T7.
渦木「既存の技術だけでも天下を取ってる大神がわざわざそんな技術を何故?」
歩「それはわからない。……これはアタシの推理だけどイーエスはおそらくインターネットを通じて被害者の元に現れているんだ」
渦木「あの化け物がインターネットを通じて……もう一度ビデオカメラの映像を確認してみますか」
304 :
プロ太郎さん
2024/05/14 21:28:35
ID:1qR3eM7T7.
ジーーーーーーー
ズズズズズズズズズッ
ピタッ
歩「ここだよ!」
亜利沙「本当です!パソコン画面からイーエスが出現しているのが写ってます」
渦木「信じ難いですがあの化け物はパソコンなどの電子機器から現れるようですね。それで機械に強い大神が絡んでいると?」
305 :
プロ太郎さん
2024/05/14 21:30:19
ID:1qR3eM7T7.
歩「そうじゃないよ。被害者の共通点、それは大神ネットだ」
渦木「大神ネット?」
歩「さっき渦木さんの見せてくれた地図、あれは大神ネットが普及している範囲じゃない?」
亜利沙「あ……確か大神ネットはまだサービスを開始したばかりで大神グループの本社がある東京を中心とした関東でしか普及してません。ちょうどあの地図ぴったりの範囲です!」
渦木「まさか、大神ネットの開設自体がイーエスのための布石だったということですか!」
歩「もしくは大神ネットによるネット展開の邪魔者を消す露払いのような存在なのかもしれない」
歩「とにかく大神ネットで顔が無い女を調べたり書き込んだりするとイーエスに消される。だからこんだけ人が消されてもイーエスに関する情報が全く出ないんだ」
306 :
プロ太郎さん
2024/05/14 21:32:12
ID:1qR3eM7T7.
渦木「ですが歩さんも大神ネットでイーエスのことを調べたりしてますよね?それに私も一度ぐらいはネットで検索してますよ」
歩「それは……これが理由だよ」ドン
亜利沙「ランプ……ですか?」
歩「中山先輩も開田くんも消されたのにアタシが消されて無い理由、茜出てきて!」
ぽわわ~ん
茜「うーん、まさかそんなに早く気付くなんて」
渦木「……はあ?」
亜利沙「あわわ……」
307 :
プロ太郎さん
2024/05/14 21:33:11
ID:1qR3eM7T7.
歩「この子は茜。人の願いを叶える魔人なんだって」
茜「そうだよ。お二人ともよろしくっ!」
カクカクシカジカアイカネ?
亜利沙「亜利沙、理解が追いつきません」
渦木「私もです。まあしばらくホラー映画やファンタジー映画は観ないでしょうね。今起きている現実と比べてしまいますから」
308 :
プロ太郎さん
2024/05/14 21:34:12
ID:1qR3eM7T7.
茜「そーだよ。あんなフィクションより茜ちゃんの方が刺激的なんだよ」
亜利沙「でも……歩さん、願いを叶えないと……その、死んでしまうんですよね。何も思わないですか?」
歩「アタシも最初は愚痴りたくなったよ。でもアタシが消されてないのは茜のおかげだと思うんだ。そうでしょ?」
309 :
プロ太郎さん
2024/05/14 21:35:08
ID:1qR3eM7T7.
茜「正確にはマイハマンの願いのおかげだね」
茜「マイハマンにかけた魔法は茜ちゃんとマイハマンの契約みたいなものなんだよ。こういう契約は対価に何を差し出すかによって強さが変わる」
茜「顔が無い女だかイーエスだか知らないけどマイハマンが命をかけた契約をぽっと出での亡霊に邪魔はさせないよ」ゴゴゴゴゴゴ
亜利沙「おお……」
310 :
プロ太郎さん
2024/05/14 21:36:14
ID:1qR3eM7T7.
茜「それともう一つの願い。これは茜ちゃんにとっても予想外だったよ」
歩「もう一つの願いって仲間が欲しいって方かな?」
茜「そう、せっかく仲間が5人出来たのにそのうち一人をイーエスに消されて4人になっても困るでしょ?」
茜「だからマイハマンが仲間だと認めた人間も茜ちゃんのパワーによって呪い等の超常現象の被害に遭うことは無いってことだね」
亜利沙「あのカラオケボックスの時もそれで……」
茜「ちなみに茜ちゃんがいなかったらマイハマンは3回は消されているよ!良かったね~、さあ茜ちゃんを褒めたまえ」
歩「うん、ありがとう」ナデナデ
311 :
プロ太郎さん
2024/05/14 21:38:39
ID:1qR3eM7T7.
渦木「つまり……イーエスに消されないで調査出来るのは世界でも我々しかいないということですか」
茜「お~盛り上がってきたね~」
渦木「あまり喜んでいられないですよ。このままだと非常にまずいことになります」
渦木「大神ネットは今試験的に関東地方しか展開してないですが今年の末には全国展開すると発表されています」
亜利沙「な、そんなことになったらイーエスの被害は全国に広がります」
歩「イーエスだって試験的に動かしているだけかもしれないよ。今は人をひっそり消してるだけだけど、いずれは大神にとって邪魔者をイーエスを使って次々と消していくのかもしれない」
渦木「そうなれば大神に立ち向かうことが誰も出来なくなります。そうなる前に我々で何とかしないと……」
312 :
プロ太郎さん
2024/05/14 21:40:11
ID:1qR3eM7T7.
亜利沙「ある程度は覚悟してましたが……まさかこんなビックネームが出て来るなんて」
渦木「おや、亜利沙さん怖じ気づいたんですか」
亜利沙「まさか!燃えてきましたよ。亜利沙の記者人生で一番のヤマになりそうですよ」
歩(頼もしいなぁ……この二人が仲間で良かったよ)
313 :
プロちゃん
2024/05/14 21:41:33
ID:1qR3eM7T7.
渦木「イーエスの正体は段々明らかになってきましたが……大神相手にこれからどうすればよいのか」
亜利沙「イーエスをどう止めればいいのかもわからないですぅ」
歩「うーん……」
茜「皆さんお困りかな?なら茜ちゃんからアドバイス。さっきビデオカメラの映像に歌が聞こえてなかった?」
歩「あれってサッちゃんの歌だよね」
亜利沙「子供の頃流行りましたよね。実は怖い歌だって都市伝説」
314 :
プロちゃん
2024/05/14 21:43:09
ID:1qR3eM7T7.
茜「あれは“媒体“だよ。茜ちゃん達具現化された存在は元が必要なんだよ」
歩(茜も具現化現象なんだ……)
茜「茜ちゃんだって突然ぴょこんと草が生えるように生まれるわけじゃないんだよ?何でも願いを叶えてくれる魔人が居たらなーって願いから茜ちゃんは生まれたんだ」
315 :
プロちゃん
2024/05/14 21:44:19
ID:1qR3eM7T7.
亜利沙「だとするとイーエスはどうやって生まれたんでしょうか」
茜「昔、憶測で生まれた怪談が広がって人間の恐怖の感情が具現化して噂が本当になっちゃった。ってケースはあったけど……」
亜利沙「イーエスの場合は違うでしょうね。イーエスの噂をした時点で消されるんですから」
茜「そうだね。だからイーエスは普段はネットの世界にいる。そして”人を喰う”為に現実世界に具現化する際にサッちゃんの歌を媒体にして具現化するんじゃないかな」
渦木「サッちゃんの歌の都市伝説そのものがイーエスの存在理由ということですか?」
316 :
プロちゃん
2024/05/14 21:48:37
ID:1qR3eM7T7.
茜「いーや、イーエスの本体は別だと思うけど……あんな都市伝説を媒体にしているなんてイーエスの存在自体はやや不安定なのかも」
茜「ほら、サッちゃんの歌の中でサッちゃんが本名じゃなくてサチコだったって言ってるでしょ?そしてイーエスも人を喰う瞬間名前を聞いていた」
歩「つまりイーエスにも本当の名前があって、それがイーエスの急所なのかも知れないのか!」
茜「茜ちゃんの経験上の推測だけどね。そしてその本名はイーエスが生まれる要因となった人間の名前じゃないかな」
渦木「なるほど……我々の次目指すところはイーエスの本名探し、もといイーエスが生まれる要因となった人物探しですか」
亜利沙「そしてその人物に大神が干渉している。それを止めれば何とかなるかもしれません!」
歩「よし、みんなで手分けして探そうよ!」
317 :
プロちゃん
2024/05/14 21:52:38
ID:1qR3eM7T7.
ようやくイーエスの実態が見えてきた気がする
茜が協力してくれたからだ。後でプリンをたくさん買ってこないとね!
318 :
矢橋P
2024/05/14 22:01:26
ID:1qR3eM7T7.
第五幕はこれで終わりです
何とか学マスリリース前までに間に合いました
予告ですが第六幕のタイトルは ジャッジメント になる予定です
以下蛇足
やっっっっと担当を三作目にしてようやく自分の長編SSに出せたよぉぉっ!
自分の担当出すの楽しいぃぃぃ!
319 :
矢橋P
2024/05/15 23:05:29
ID:PPS3gsyjKo
追加プロフィール
320 :
矢橋P
2024/05/15 23:06:04
ID:PPS3gsyjKo
矢橋美保 自称CEO
公園で歩とよく合う女性
まだ未成年ながら自分で事業を立ち上げCEOを名乗っているが
自分一人しかいない会社でCEOはちょっと大げさのような気もする
言動こそ軽いが幼い頃は貧乏だったらしく自分で事業を立ち上げるまで相当努力している
321 :
矢橋P
2024/05/15 23:06:56
ID:PPS3gsyjKo
宮尾美也 ???
歩に突然接触して来た女性
自らをオカルトテクノロジーの申し子と名乗る
イーエスと何らかの関わりがあると思われるが……
322 :
矢橋P
2024/05/15 23:07:28
ID:PPS3gsyjKo
白石紬 ???
宮尾美也のお付き人
やや早とちりなところがある
その正体は……
323 :
矢橋P
2024/05/15 23:08:42
ID:PPS3gsyjKo
ルチア 南米の魔女
世界中に指名手配されているテロリスト
自慢の超能力、リーディングは健在である
前作でマゼンタが敗れた後、密かにパライソタウンから逃げ出し今は美也の部下である
どうやら美也とは前から関わりがあるようだが……?
本人はマゼンタと組んでいた時が一番楽しかったとぼやいている
324 :
矢橋P
2024/05/29 22:33:48
ID:I4pyNgo7kE
第六幕 ジャッジメント
325 :
矢橋P
2024/05/29 22:36:15
ID:I4pyNgo7kE
亜利沙に渦木さんに茜まで加えた4人で話し合った結果
イーエスに対抗するにはイーエスの本当の名前を解明することになったけど
全く手がかりが無いんだよね
どうすればイーエスの名前は分かるんだろう?
326 :
矢橋P
2024/05/29 22:39:51
ID:I4pyNgo7kE
5月21日 AM 9:00 アパート前
ひなた「それでねぇ、ヒマワリは発芽した後はそんなに水をあげなくていいんだよぉ」
ひなた「2~3日に1回ならともかく毎日あげるなら土を湿らすぐらいで大丈夫だべさ」
典子「そうだったの。今まで毎日たっぷりあげていましたが逆効果だったかもですね」
ひなた「水やりの水も水道から汲みたてだと冷たくて植物達もびっくりしちゃうからねぇ」
ひなた「出来れば水道から汲んだ後30分ぐらいは置いて常温にしてからあげた方がいいんだよぉ」
典子「なるほど。勉強になります」
ひなた「今は芽だけども、もうちょっと大きくなったら水に液肥も混ぜてみるかい」
327 :
矢橋P
2024/05/29 22:41:27
ID:I4pyNgo7kE
環「最近ひなたはのりこにべったりだぞー。ね、こぶん」
こぶん「にゃー」
ガチャ
歩「みんな、グッドモーニング!あ、典子ちゃんは今日学校休みなんだね」
328 :
矢橋P
2024/05/29 22:42:37
ID:I4pyNgo7kE
環「あゆむ!遊ぼ~」
歩「おや〜?ははーん、ひなたを典子ちゃんに取られちゃったのかな。いいけど朱里とは遊ばないの?」
環「だってあかりは遊びやゲームとかすっごく弱いんだもの」
朱里「悪かったわね。そういうの不慣れなの」
歩「まあまあ、これから得意になっていけばいいじゃないか」
329 :
矢橋P
2024/05/29 22:44:04
ID:I4pyNgo7kE
環「それじゃせっかくだし体を動かす遊びをしよ!鬼ごっことかかくれんぼとか」
朱里「あまり目の届かないところまで行かないでよ。アパートの敷地内から出ちゃだめだからね」
歩(朱里もすっかり保護者だなぁ)
朱里「それじゃ、鬼ごっこでもしましょうか。あたしもリハビリがてら体を動かしたくなったわ」
環「くふふ〜。いいけどたまき足速いぞ~」
歩(アタシも体力はある方だと思うけど環の元気に勝てるかな?)
朱里「鬼はあたしがやるわ」
朱里(さて、たまには訓練しないとね)
330 :
矢橋P
2024/05/29 22:44:20
ID:I4pyNgo7kE
・
・
・
331 :
矢橋P
2024/05/29 22:44:59
ID:I4pyNgo7kE
朱里「ざっとこんなもんね」パンパン
環「あかりすごーい」ハァハァ
歩(アタシも環も朱里にあっさり捕まってしまった)ゼエゼエ
332 :
矢橋P
2024/05/29 22:46:53
ID:I4pyNgo7kE
朱里「一応あたしサイボ-グだから」
朱里「……と言っても身体能力に大差はないわ。中学生でそれなら環も十分すごいけどね」
環「そうでもないぞ。たまきよりすごい人はいーっぱい、いるから」
朱里「そう。それと環は動きが読みやすいわね。だから先読みされちゃうと簡単に対処されちゃうわけ」
333 :
矢橋P
2024/05/29 22:47:55
ID:I4pyNgo7kE
環「そっか。あかりは強いんだね」
環「ねぇ、あかりは前に正義の味方をしていたんでしょ。もうやらないの?」
朱里「やらないわ。正義の味方はもうこりごり」
環「……どうして?」
朱里「現実を思い知ったからよ。あんた達も知ればそうなるわ。自分の無力さをね」
環「…………」
334 :
矢橋P
2024/05/29 22:49:51
ID:I4pyNgo7kE
こぶん「にゃーにゃー」スリスリ
環「あっ、おなかすいたの?今ごはん用意するぞ」
歩「すごいね。環は猫の気持ちがわかるんだ」
環「……ひびきに教えてもらったんだ」
歩(ひびき?)
環(カンタは元気かな。久しぶりにうみみやめぐみ、みんなに会いたいぞ……)
335 :
矢橋P
2024/05/29 22:50:51
ID:I4pyNgo7kE
典子父「やあ」スッ
歩「ひぃ」
朱里「?」
歩「みんな、ちょっとごめん」ダッ
朱里「歩は時々変な行動をするわね」
環「トイレかな?」
336 :
矢橋P
2024/05/29 22:51:32
ID:I4pyNgo7kE
337 :
矢橋P
2024/05/29 22:52:09
ID:I4pyNgo7kE
歩「みんながいる中で突然現れないでよ。お父さんの姿はアタシしか見えないんだからさ」
典子父「あはは、すまないね。私も空気は読みたかったんだけどさ」
典子父「もう時間が無いみたいだから……」スッ…
歩「え、どうして……」
338 :
矢橋P
2024/05/29 22:55:30
ID:I4pyNgo7kE
典子父「ほら、私の幽霊になった未練って娘のことだったろ?娘が久しぶりに君達と楽しくふれあっているのを見ていたら安心してしまったからじゃないかな」
歩「でも……まだ早いよ……」
典子父「そうなんだよなぁ。ひなたちゃんとたまきちゃんって友人出来たのはいいけど三人ともまだ子供だしなあ……なんかあったら不安だよなぁ……」
典子父「でもその時は大人の君が何とかしてくれないか?頼むよ……」
歩「それは善処するけど……お父さんから典子ちゃんに何かないんですか」
典子父「私なりに娘に気付いてもらえるように色々やったんだけどだめだったなぁ……死人に口無しっていうしね」
典子父「君に伝言を伝えてもいいけど 亡くなったお父さんから伝言を預かっているよ! なんて言ってもかえって娘を傷付けるだけだろうし」
歩「確かに……」
339 :
矢橋P
2024/05/29 22:57:23
ID:I4pyNgo7kE
典子父「はは……。君、死んでもいいことないよ。長生きするんだよ」
歩「うん……お父さんのその気持ちアタシは忘れないよ。いつか典子ちゃんにも伝えるから」
典子父「嬉しいねぇ……。そうだ、怪奇現象を追っているんだって?君の部屋で話しているの聞いたよ」
歩「亜利沙と渦木さんとの会話聞いてたんですか!?」
340 :
矢橋P
2024/05/29 22:59:21
ID:I4pyNgo7kE
典子父「たまたまね。それでヒントになるかはわからないけど私が幽霊になった直後、だから……半年前ぐらいかな。私以外にも幽霊になった少女と出会ったんだよ、どうやら幽霊同士なら会話出来るようだね」
歩「そ、それって」
典子父「その娘は”桃子ちゃん、桃子ちゃん”ってずっと泣いていたよ」
典子父「どうやらその娘は車に轢かれて意識不明になって魂だけ肉体から抜けてしまったようだった。どうしても……幽体離脱になるのかな、それから抜け出せなくて誰にも気付いてもらえなくて泣いてたんだよ」
歩「その娘の名前は!」
典子父「ごめん、聞いてなかったわ」
歩「だーっ、もう!」
341 :
矢橋P
2024/05/29 23:01:23
ID:I4pyNgo7kE
典子父「でも数日経ったら会えなくなったから元に戻れたんだなって思っていたんだ。それから会えてないけどもしかしたら……」
歩「……サッちゃんの都市伝説は電車に轢かれて……だったね。もしかして何者かがその少女の幽霊に無理やりサッちゃんの歌を結びつけて化け物にしたのかもしれない」
典子父「君の追ってる事件とは関係ないかもしれないけど何かの手掛かりになってくれれば嬉しいね。それじゃそろそろかな」スゥゥゥ
歩「あ……」
典子父「盆ぐらいには戻って来たいけど無理なんだろうなぁ……それじゃ娘を頼んだよ」スゥゥゥ
歩「お父さん……」
歩「……みんなのところに戻ろう」
342 :
矢橋P
2024/05/29 23:09:01
ID:e16tN8e226
環「あゆむ~。作業が終わったからひなたとのりこも一緒に遊んでくれるって!」
歩「うん……それは良かったね」
典子「歩さんどうかしたんですか?」
歩「…………いや、何でもないよ」
343 :
矢橋P
2024/05/29 23:09:22
ID:e16tN8e226
344 :
矢橋P
2024/05/29 23:10:25
ID:e16tN8e226
PM 16:00
歩「ふーっ、たっぷり遊んだ。ダンスの練習より疲れたかも」
歩(でも楽しかったな。あれ、そう言えば茜は来なかったな。茜も参加すればよかったのに)
ガチャ
歩「ただいまー」
悪魔「……」デデーン
歩「だ、誰!?」
345 :
矢橋P
2024/05/29 23:11:08
ID:e16tN8e226
茜の傍に居たのは人間じゃなさそうだった
尖った耳
厳つい顔
紫色の皮膚
それはまるで物語に出てくる……
悪魔「おや、この人間は私の姿が見れるのですか。珍しい」
茜「もういいでしょ。ご主人も帰って来たし帰ってよ」
346 :
矢橋P
2024/05/29 23:13:44
ID:e16tN8e226
歩「あ、茜の知り合い?」
悪魔「ごきげんよう人間。私はあなた達人間からは悪魔と呼ばれてますね」
歩(そのまんまだ……)
悪魔「あなたが今回の契約者ですか。私は彼の知り合いなんですよ。久しぶりに人間と契約したと聞いて様子を見に来ました」
347 :
矢橋P
2024/05/29 23:15:06
ID:e16tN8e226
悪魔「彼とは昔組んだこともありまして、まあ色んなことをやりましたよ」フフフ
歩「ど、どんなこと?」
悪魔「悪魔のやることなんて人間を破滅に導くこと以外に何があるというんです?彼と組んだ時は三つの願いを歪曲させて……」
茜「いい加減にしないと流石の茜ちゃんも怒るよ?」ゴゴゴ
悪魔「やれやれ、昔の貴方の方が好きでしたよ。それではおいとましますかね」スゥゥゥ
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