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変態インザカントリー 2021/04/26 19:57:43
ID:Ipe6XJlAVI
その書置きとは裏腹に、いつもと違い茜ちゃんのプリンは無事だった。
その日を境にプロデューサーがどこかよそよそしくなり、麗花といることが多くなった。
茜ちゃんにも、それが何を意味するかは分かった。でも、茜ちゃんに文句を言う権利はない。茜ちゃんとプロデューサーはそういう関係ではなかったし、勇気を出さなかったのは茜ちゃんなのだ。とっておきのおやつに名前を書かない方が悪い。理解していた。理解していたから、余計につらかった。
そんな日々が続いていたある日。しばらくずっと無事だった茜ちゃんのプリンがなくなっていた。そういえば、劇場で見かけた麗花は元気がなかった。もしかして…。
茜ちゃんの予感は的中した。しばらくした後、麗花はいつもと変わらないような、でもどこか寂しそうな笑顔でプリンを2つ買って戻ってきた。
「茜ちゃん。一緒にプリン、食べよ?」
二人は、その日友情を取り戻した。
「しかし、プロちゃんも罪な男だよねー。麗花ちゃんのそんな寂しそうな顔初めて見たよ」
「本当だよね。いきなり1か月も出張なんて聞いてないもん」
「え?…フられたんじゃないの?」
「え?なんでそうおもったの?」
おわり