【安価SS】可憐のアトリエ 最終話 つづき
1 : 仕掛け人さま   2022/06/23 06:29:25 ID:iD0VEg7JlY
立てーっ!
2 : 兄ちゃん   2022/06/23 06:29:38 ID:iD0VEg7JlY
そんな気はなかったのに1スレをほぼ消化状態にしてしまったので、2スレ目です

前スレhttp://imasbbs.com/patio.cgi?tr=all&read=24313


これまでのあらすじ
旧バンナム皇国領の東に位置する街、ミリ・シタ。
一時は大都市へと発展を遂げる望みのあった、この街は十数年前の流行り病によって当時の市街地を放棄しなければならなかった。
街のはずれ、花香る丘に住む少女・可憐は祖母が亡くなってからは1人暮らしをしているのだった。
ある春の朝、可憐はわんだほーでびゅーてぃふるな年齢不詳の女性・まつりと出会い、錬金術を教わることに……。
街の人たちの依頼解決、冒険、お祭りを経て、季節が秋になる頃、可憐は街では名の知れた錬金術士となっていた。
そんな折り、友人でこれまで冒険も共にしてきた、天空教会のシスター朋花からある依頼をされる可憐。
それは、流行り病に関する隠された真実と脅威が眠っているかもしれない、地下研究施設の探索であった。
かくして可憐は、朋花、師匠のまつり、世話焼き物知りお姉さんの千鶴、別の街からやってきた劇団員エレナ、それから朋花がかつていた霊山から派遣された騎士たち4人の計9人でその施設―――タルタロスを攻略することになったのだが……?
3 : ぷろでゅーさー   2022/06/23 06:31:33 ID:iD0VEg7JlY
前スレに情報が詰まっていることもあって、下手に自分で埋めずにageることもなく、過去ログ入りするまでに本編を終了させるつもりです
ですので前スレは放置しておいてください

本編の状況を確認しておくと、やむを得ない事情でパーティが二手に分かれています
A.可憐・千鶴・朋花・美也・エミリー
B.まつり・エレナ・恵美・貴音

そしてパーティAが今、流行り病に関係する悲劇の産物、ウミウシ型の魔物と戦っている途中です
どういうことなの……?→詳しくは前スレをご覧ください

つづき(TURN3のOFFENSE PHASE安価)はなるべく今日中には提示
遅くとも明朝には
何卒最後までお付き合いください!
4 : 魔法使いさん   2022/06/23 12:41:55 ID:EfZg4A4cuY
次スレおつ
最後まで見届けるよ!
5 : プロデューサークン   2022/06/23 19:53:09 ID:iD0VEg7JlY
>>4
ありがとうございます!励みになります!


エネミー情報 ※前スレのやつのコピペ
(ぶっちゃけ読まなくても、こっちで全部計算するよ!)

悲愴なるツヴァイグランツ
耐久値961

安価3レスの総和により攻撃スキルが決定 
偶数=≪星咲の歌声≫ 基礎値150+確定値3レスの最大値
奇数=≪獅子戦吼≫ 基礎値3レスの最小値×5 下限100・上限200
素数=≪紫電清霜≫ 基礎値100+確定値100

※優先度は奇数<素数
※DEFENSE PAHSEで軽減できる被ダメージ値が基礎値、確定値は軽減無効

補助スキル
≪アクセルレーション≫
2ターン名以降、最終与ダメージが+0.1倍される
→7ターン目の攻撃値が1.6倍になるということ

≪メルヘンリリー≫
1ターンに受ける被ダメージが320を超えることがない
→今回の戦闘は必ず4ターン目を迎えるということ
6 : Pサン   2022/06/23 19:54:06 ID:iD0VEg7JlY
TURN3 OFFENSE PHASE
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
※00は0ではなく60として扱う

千鶴たちの協力によって、可憐はマナを自身の限界値までチャージすることに成功した
これで最大威力でアイテムを使えるぞ!

≪原初の種火≫
基礎攻撃値 最小値×3.9 小数点以下切捨て 上限150
・いずれかが3の倍数 50
・いずれかが5の倍数 50
・いずれかが8の倍数 50
・いずれかの1の位が6か9 70
・すべて奇数あるいは偶数 90
・いずれかが二桁の素数 90
・最大値と最小値の差が7の倍数 100
・中央値が10の倍数 100
・最小値が30以下の4の倍数 参照する値を最大値に変更  
・最大値が50以下の奇数  倍率を5に変更かつ上限を200に変更

※どれも満たさなかった場合、基礎攻撃値を300に固定する
※8つ以上満たした場合、戦闘終了 

さらに以下の条件を満たすことで追撃が発生する
・総和が30~49  蝶々の追撃 38
・総和が60~89  金色の追撃 50
・総和が100~119 聖母の追撃 70

※どれも満たさなかった場合、千鶴の快癒の光によって味方側耐久値を100回復

【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
何卒ご協力お願いします!
7 : プロデューサー君   2022/06/23 20:20:48 ID:H5xNFUMc2g
おつ
8 : プロデューサーさん   2022/06/23 20:55:04 ID:wHhnS1gjA2
ジュリアの加護を
9 : Pさぁん   2022/06/23 22:06:32 ID:P9fir9xEKk
れおぽん…
10 :   2022/06/23 22:42:27 ID:iD0VEg7JlY
レスありがとうございます!

判定(48,04,32) 総和84

150+50+50+90=340
追撃判定+50
よって合計390となるところを≪メルヘンリリー≫の発動により320

したがって、
悲愴なるツヴァイグランツ 
残り耐久値573-320=253


続きは明日中に投下します
何卒最後までご協力おねがいします!
11 : あなた様   2022/06/24 07:14:16 ID:.mLLc96VKI
再開します
描写ありませんでしたが、千鶴が囮となっている間に可憐が力を溜めるだけではなく、残りの4人で作戦を打ち合わせていたということでお願いします
12 : おやぶん   2022/06/24 07:14:30 ID:.mLLc96VKI
可憐「エミリーちゃんっ、千鶴お姉ちゃんを敵から遠ざけてっ」

エミリー「お任せあれ!」

先に繰り出した大技の反動で、一時的に行動不能になっていたエミリーが、可憐の合図で駆け出す
目標は、今なおツヴァイグランツの注意をその身ひとつで引きつけている千鶴の救援である
敵の死角から接近し、ほぼ密着した状態で雷神剣でその胴体を突く 
が、この一撃は深い傷を負わせることが目的ではない
ツヴァイグランツの体表の硬度が金剛石よりも遥かに高いのはわかっているエミリーである


エミリー「痺れなさいっ、雷神剣・萎靡沈滞の型―――痺鯰!」

狙いは最大出力で放たれる雷撃をもって敵の動きを制限すること
痺鯰(デンキナマズの別称)は麻痺効果のある奥義であり、その威力は並の魔物なら息の根を止めるに至る
しかしツヴァイグランツは動きこそ止まったものの、その状態は長く続かないようだ
すぐにエミリーが千鶴の介抱に向かう

千鶴「はぁ、はぁ……可憐、わたくしはいったい……?」

ツヴァイグランツから距離をとって正気を取り戻す千鶴。

可憐「しばらく休んでいてね、千鶴お姉ちゃん」

可憐(千鶴お姉ちゃんが必死の覚悟で繋いでくれた時間。エミリーちゃんが作ってくれたチャンス、無駄にはできない)

可憐「美也さん、朋花ちゃん、今ですっ!」
13 : そこの人   2022/06/24 07:14:43 ID:.mLLc96VKI
美也「はい~、それ~っ」

秘剣・幸福蝶を優美に振り回す美也
その鱗粉は味方側ではなくツヴァイグランツに振りかかる
可憐を癒したり、エミリーに闘気を授けたときの光の粉とはまるで違う、毒々しい色合いであった
堅固な鎧をも朽ち果てさせる猛毒の術式、これによりツヴァイグランツの体表に備わる天然のシールドを無効化する

朋花「聖域展開ですよ~」

一方で朋花は避難してきたエミリー、千鶴を含めた味方全体を包み込むような聖なる領域を展開する
いや、可憐はその外にいる その手にあるのは最大まで霊力を溜めた錬金杖と、古めかしいランタンのような形をしたアイテムであった

可憐「創世の力よ、今ここに……!」

錬金杖を高く掲げると、もう片方の手にもっていたランタンを離す
すると、杖の周囲を小さく回り始め、しだいに光り始めた

可憐「世界を穿ち、光を届けて……! 爆ぜなさい、原初の種火!」

その言葉でランタン―――可憐が培ってきた錬金術の結晶であり、あのスラグ・フォートレスの砲身を砕いた黒のエクリプスさえをも凌駕する威力を持つ爆弾である原初の種火――――が麻痺しているツヴァイグランツ目がけて、飛んでいく
敵との距離が零となるその直前、可憐は朋花が展開している聖域の内側へと何とか入り込む
そして原初の種火がツヴァイグランツの身に到達し、爆発した!
14 : プロちゃん   2022/06/24 07:15:09 ID:.mLLc96VKI
轟音と熱風が空間を一瞬で支配する 
それに加えて響き渡るは苦悶の鳴き声 もはや歌などではない悲鳴
朋花の精一杯の聖域は瞬く間に溶け、可憐たち5人は床に身を屈めて衝撃をどうにか緩和しなければならなかった


可憐「こ、これでどう!?」

エミリー「わっ! 白と橙の海牛さんが真っ黒に!」

朋花「体表が焦げ、ひび割れ、動きも止まった……?」

美也「お~、私たちの勝利で……え?」

ズズ……
※うどんを啜る音じゃないよ!

千鶴「嘘……まだ動きますの?!」

可憐「なに、あれ……背中から出てきたのは……芽?」

皆がツヴァイグランツの背中を見やる、もたれた頭、その瞳も黒焦げて、生気はないにもかかわらず生えてきた芽は急速に成長する
1つではない無数の芽が背からにょきにょきと珍妙に生えて、そしてほどなくして花を咲かせた
その花の美しさに5人は戦慄する それは現世にある美しさではないと直感したのだ
それは幽世の花に相違ない、今、開けてはならない蓋が開かれたように可憐は感じた
そして―――
15 : Pサマ   2022/06/24 07:15:23 ID:.mLLc96VKI
可憐「せ、背中が裂けて、中から何か……!」

無数の花をその焦げた身に咲かせたウミウシがぱっくりと背中から裂ける
その不可思議な光景に皆が恐れを抱かずにはいられなかった
中から現れたのは巨大なウミウシ以上に奇怪な見た目の生き物だった

千鶴「なんですの!?」

エミリー「あ、あ、そんな……あれは鵺?」

朋花「キマイラ系統の魔物?ですが、あんな特徴を持つという種は知りません」

美也「つぎはぎの怪異、ちぐはぐな容貌、混沌としたあれが、私たちに敵意を向けているのは間違いなさそうですね~」

穏やかな口調とは裏腹に冷や汗を流す美也

可憐「うっ……ダメ、吐きそう……邪気が濃すぎます……っ」

千鶴「来ますわよっ!」
16 : 兄(C)   2022/06/24 07:15:36 ID:.mLLc96VKI
▶エネミー情報が更新されました

混沌なるツヴァイグランツ
残り耐久値253

攻撃スキル更新 
≪アライアンス・スターダスト≫
基礎値(150-最小値)+確定値(100-最大値)


補助スキル更新
≪混沌の花≫
IDに含まれる数字1つにつき
①最終攻撃値+2% 上限20%
②(味方側の)軽減値-3% 下限-30%


うまくいけばTURN4のDEFENSE PHASEをしのいで、OFFENSE PHASEで止めをさせるようにします
可憐たち側の耐久値が0になった場合の展開も考えてはいます
17 : 変態インザカントリー   2022/06/24 07:18:47 ID:.mLLc96VKI
可憐(みんなの消耗が想定よりずっと激しい。回復と補助アイテムがうまくきまればいいけど……私も今のでマナを一旦底をついちゃったから、発動させるのは難しいかも)

TURN4 OFFENSE PHASE
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
※00は0ではなく60として扱う

可憐は調合してきたアイテムで混沌の力をどうにか対抗しようと試みる!

1.エネルジアニカ
・21~49かつ奇数 25
・3か14の倍数 25
・最大値ではない 30

2.ラアウェの秘薬
・10~28かつ偶数である 15%
・5か17の倍数 15%
・最小値ではない 20%


3.生命の蜜
・素数である 30
・7か10の倍数 20%
・中央値ではない 15+15%

このうち2つ以上が未発動の場合、かつ以下の条件を満たすとエミリー・美也の支援が得られる
・未発動となった値の和が4か11か19の倍数  25%


また、以下の条件を満たすと朋花の支援が得られる 
・中央値が13の倍数 40
・総和が100以上 40
・最大値と最小値の差が9の倍数 30%

※共起なし 効果が大きいものを優先

【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
何卒ご協力お願いします!
18 : プロデューサー君   2022/06/24 08:49:32 ID:cX8PA8kyRI
ほい
19 : P君   2022/06/24 13:34:55 ID:9eB3J7FL3s
回復回復〜
20 : ぷろでゅーしゃー   2022/06/24 17:26:58 ID:.mLLc96VKI
時間が作れそうで、早く進めたいから自レスします
ただ、このレスについては補助スキルのID内数字は無効で
21 : 変態インザカントリー   2022/06/24 17:43:42 ID:.mLLc96VKI
判定(32,55,58) 総和145 ID内数字総数6

混沌のツヴァイグランツの攻撃値
基礎値118
確定値42

基礎値について混沌の花の効果で
+12%適用→132(小数点以下切捨て)


可憐たち側の軽減値/率
30+15+40=85
35%+15%=50%
混沌の花の効果で-18%適用→32%

よって、
基礎値132を32%軽減したうえで、-85
→102-85=17

ここに確定値を足すので、17+42=59

したがって被ダメージ総量は59
可憐たちの耐久値152(前スレ参照)-59=93
22 : バカP   2022/06/24 19:07:48 ID:.mLLc96VKI
混沌なるツヴァイグランツの体が妖しく光ると、そのまま星屑を纏い突進してくる
しかし可憐たちはそれを冷静にいなすと、隙を見て回復アイテムを使用した
とりわけ前衛を務めた千鶴・エミリーの疲労具合は、かなりのものとなっていたが、まだ足は動くようだ

可憐「や、やった!うまく発動できた……!」

千鶴「力がみなぎってきますわ!っと、おっとっと」

朋花「千鶴さん?ふらついているではありませんか~。無理をなさらないでください~」

千鶴「え、ええ」

エミリー「混沌とした見た目ですが動きはさほど速くありません。これなら回避に専念すれば問題ないですね」

美也「はい~、ですがいくら可憐ちゃんのアイテムがあるにしても、これ以上の消耗は避けたいですな~」

朋花「ええ。このタルタロス、まだこの悲しき怪物以上の脅威が眠っている可能性があります。第一、無事に帰るまでが冒険ですからね~」

鵺ともキマイラともつかない混沌とした魔物
その猛攻を受け切った可憐たちは、幕引きのために再び攻撃に転じる

朋花「みなさん、この者の最期は私に任せてくださいませんか~?」

可憐「え?」
23 : 夏の変態大三角形   2022/06/24 19:08:05 ID:.mLLc96VKI
朋花「油断するつもりはありません。ただ……これが本当に、かつて人であったというのなら……一度冥府へと送られたその命をこのような形で現世に取り戻したというのなら、聖母として再び清らかなる約束の地へ、送り返してあげたいのです」

エミリー「朋花様……」

千鶴「ですが、朋花。あなたにあの魔物を退治する術はありますの?」

美也「それならご心配には及ばないですよ~」

可憐「み、美也さん?」

美也「朋花ちゃん、きっと今なら、その霊扇が朋花ちゃんの決意と覚悟、使命に応えてくれるでしょう~」

エミリー「! もしかして……」

千鶴「何をするつもりですの?」

可憐「わ、わからない。けど、朋花ちゃんを信じて、私たちは時間を稼ぐよ……!それでいいかな」

朋花「ええ、ありがとうございます。可憐さん。聖母として、霊山巫女候補第3位≪天空橋≫の朋花として私はなすべきことをするまでです~」
24 : プロデューサーちゃん   2022/06/24 19:08:21 ID:.mLLc96VKI
可憐「じ、陣形展開!朋花ちゃんには指一本触れさせません……!」

エミリー・千鶴・美也「了解(しました~)!」


朋花(ふぅー……必ず成功させなければなりませんね)

朋花は小さく構築させた聖域上で、呼吸を調えた。
そして霊扇を一度、閉じる。朋花は思い出す。
霊山を離れるあの日、母がこの霊扇を自分に渡し、教えてくれたことを。
ただの破魔の霊力が込められた扇子にあらず。この扇子こそが巫女候補としての成熟の度合いを示す、秤でもあったのだ。

閉じた扇子を両手で抱きしめるように持ち、祈るような面持ちで朋花は唱え始める
その詠唱は可憐たちの耳に届かぬ小さな声、そのはずであったのにやがて、聖域が拡大していき、元の声量のまま、部屋にいる生ける者どもの耳に、魂に到達する。

そして―――

朋花「聖なる霊界に住まう獣よ、我が呼び声に応えて、降臨せよ――――」

千鶴「天井に何かが!?あ、あれは魔方陣?」

エミリー「あれは召喚陣です、ですがあの術式は初めて見ます」

美也「はい~、霊山の召喚士が使役できる下級な魔獣とは違いますからね~」

可憐「聖獣?」

エミリー「巫女候補は、はじめ多くいてもその素質の強弱と日々の成長によって淘汰されていくもの。聖獣との盟約は真の巫女として認められるには避けて通れない試練であり、証なのです」

美也(当代の霊山巫女である麗花様であっても聖獣を召喚し、盟約したのは16歳の頃と伺いました~。うまくいくといいのですが~)
25 : 下僕   2022/06/24 19:08:38 ID:.mLLc96VKI
霊山の筆頭花師である朋花の母親は、美也にその秘剣・幸福蝶を譲り渡す際に誓いを立てた。
もしも朋花が聖獣召喚の儀を執り行う状況下となったそのときには、その一部始終をその眼に焼き付け、あとですべて語り聞かせると

美也(朋花ちゃん……)

朋花「天空橋の名で、血で、魂でここに誓約する……来たれ、我が友、血肉となりし聖なる獣よ!」

千鶴「何か出てきましたわ!」

可憐「お、降りてくる……あれって――――」

エミリー「ぶ、豚さんですっ!」

美也「なんと~」

朋花は聖獣の召喚、そして盟約に成功した
その聖獣は大きなぬいぐるみのように可愛らしい姿かたちをした豚であった
丸々としたその体長というのは、縦に80㎝、横に1メートル余りといったところであろうか
千鶴の知る食用の家畜とは似て非なる存在であり、後になって可憐が気づくのだが背の部分にごくごく小さな翼を生やしているのだった
その翼があるから、ではないだろうが空中浮遊をしている様はファンシーであり、つぶらな瞳は盟友である朋花に母性を早くも見出している
26 : ハニー   2022/06/24 19:09:14 ID:.mLLc96VKI
TURN4 OFFENSE PHASE
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
※00は0ではなく60として扱う
混沌なるツヴァイグランツ 残り耐久値253

朋花は聖獣トクガワ(かつて霊山を救った美しき豪傑が由来だぞ)の力を借りて、混沌なるツヴァイグランツを冥府へと送り返すつもりだ!

聖獣トクガワ
基礎攻撃値 100-最小値×2 上限70 下限0 
・いずれかが奇数
・いずれかが4か7か11の倍数
・いずれかの1の位が1か3か9
・中央値が29~50
・いずれかが素数
・最小値が1桁
・最大値と最小値の差が5の倍数ではない
上記7条件のうち、満たした数によって発動スキルが決定される
1:基礎攻撃値の最小値参照を×1に変更

2~4:基礎攻撃値を70+最小値×2かつ上限を150に変更

5:基礎攻撃値を100+中央値×2かつ上限を200に変更

6:基礎攻撃値を3レス総和×2に変更 上限無し

7:固定値390 


さらに以下の条件を満たすことで千鶴の追撃が得られる
・総和が40~59  75
・すべて奇数   90
・中央値と最大値の和が10の倍数 110

なお、敵側の耐久値が100未満になった場合、FATAL PHASEに以降
【安価→直下3レス分の投稿時刻秒数にて判定 自動判定】
何卒ご協力お願いします!
27 : 兄ちゃん   2022/06/25 05:24:56 ID:5tfLiIlUMc
終盤なんで自レスしてでも進めていきますわー
周年イベ開始までには終わらなさそうっす
28 : 兄(C)   2022/06/25 07:54:07 ID:7SRWKw/cjw
姫は子豚ちゃんだったのか

ぶひー
29 : プロデューサー様   2022/06/25 08:00:34 ID:942f9YCtck
おはよう
30 : 仕掛け人さま   2022/06/25 11:49:13 ID:N5WEWy8Wjc
レスありがとうございます!
副業中なんで、判定だけ
(56,07,34) 

該当項目数は6
したがって97×2=194
さらに34+56=90で、10の倍数であることから+110

最終攻撃値304  撃破達成!
オーバーキルやね、さすがトクガワ

続きはなるべく今日中に
何卒ご協力お願いします!
31 : プロデューサーさま   2022/06/25 19:32:21 ID:5tfLiIlUMc
千鶴「なんて可愛らしく、神々しい豚さんですの!じゅるり」

可憐「ち、千鶴お姉ちゃん、聖獣は食用じゃないよ!た、たぶん」

エミリー「てっきり白竜や銀狼、大鷲の姿の聖獣を使役すると思っていましたが、まさか豚さんとは……」

美也「朋花ちゃん、その子の名前は何ていうんですか~?」

朋花「名前……聖なる獣たちには、彼らの存在を縛り付ける真名というのはありません。盟約を交わした私たちが彼らに与えるのが習わし……」

千鶴「ロースやバラ、もしくはヒレなんてどうですの?いえ、モモがいいですわね。美味し……可愛いですから」

可憐「千鶴お姉ちゃんは黙っていようね?」

美也「では霊山の救世主にあやかるというのはどうでしょう~」

エミリー「それってもしや?」

朋花「フェスティバル・トクガワ……。なるほど、ではフェスタというのは――」

美也「トクガワにしましょう~♪」

可憐「え?」
32 : P様   2022/06/25 19:32:40 ID:5tfLiIlUMc
トクガワ「ぶひ?」

美也「お~、気に入ってくれたみたいですな~、むふふ」

朋花「本当にトクガワでいいんですか~?」

トクガワ「ぶひー!」

可憐(何言っているかわからない……!)

朋花「やれやれ、しかたありません。では、トクガワ。さっそくですがあなたの力が必要です」

トクガワ「ぶひ?……ぶひ?」

朋花「悲しみをここで断ち切るのですよ~。できますよね~?」

トクガワ「我が盟友よ。その切なる願い、しかと心得た。いざ、参るっ!!」

可憐「普通に話せるの!?」

千鶴「可愛くねぇですわ!」
33 : Pサン   2022/06/25 19:32:55 ID:5tfLiIlUMc
混沌なるツヴァイグランツに向かって一直線に突き進むトクガワ!

朋花「みなさん、伏せて!爆風に備えてくださいっ」

可憐「爆発するの!?」

エミリー「くっ!」

千鶴「可憐、こっちに!どさくさに紛れて抱きしめますわ!」ギューッ

可憐「ま、紛れていないよ?!」

美也「なんと~」ギュッ

朋花「美也さんが、私に抱き着く必要ないですよね~……べつにイヤではありませんが~」

可憐「シリアスはどこに……!」

美也「前スレに置いてきたみたいですな~」



ちゅどーんっっ!!
34 : プロデューサーさん   2022/06/25 19:33:12 ID:5tfLiIlUMc
千鶴「崩れていく……」

エミリー「引導を渡すことができましたね」

可憐「レオンさん……ううん、戦っていたわかった、シーカさんの魂も一緒だったって」

朋花「死者蘇生計画の末路、ということですね」

美也「前スレで読んだブラックウェル卿の日記からすると、あのスラグたちはこの錬金術の怪物を封じ込めるために作られたようですな~」

千鶴「封印後は、ああいうふうに残っているのですから、粗悪品ではありませんの?」

可憐「スラグのことは……まだすべて解明できたとは思わないよ。あの力、普通の錬金術じゃない気がする」

エミリー「つまり、私たちは立ち止まるわけにはいかないのですね」

可憐「うん……最深層に到達してみないことには」
35 : Pさぁん   2022/06/25 19:33:28 ID:5tfLiIlUMc
朋花「その前に恵美さんたちと合流しないとですね~」

千鶴「ところでトクガワはどうなったんですの?」

朋花「あっ。 ん、ん。一度、霊界へと帰ってもらいました~。私の今の霊力ではトクガワを長くは留められないので~」

エミリー「今、『あっ』って言いませんでした?」

朋花「言っていませんよ~?ふふっ」


かくして、混沌なるツヴァイグランツを撃破して、1つの悲劇をようやく終幕させた可憐たち
そのはずだったが―――


可憐「!! 待って!う、動いている!?」

その身を崩落させた混沌(以下略)の残滓が可憐目がけて襲いかかるっ!

千鶴「可憐っ!危ないっ!」

可憐「―――っ」
36 : ぷろでゅーしゃー   2022/06/25 19:33:49 ID:5tfLiIlUMc
一方その頃、まつりたちは……


- タルタロス B4F 第17区画 -

エレナ「大変だったネー」

恵美「いやぁ、いきなり話をしているところに、あんな数の敵がうわーっと押し寄せてくるんだもん、びっくりしちゃったよ」

まつり「でも、恵美ちゃんのあの技、すごかったのです!あの『フローズン・ワールド』はそんじゃそこらの高位魔法だって及ばないのです」

恵美「そのぶん、代償も大きいけどね。ほら、しばらく右腕が上がんないよ、にゃはは……」

貴音「さて。まつり、続きを話してもらいますよ」

まつり「ほ?」

貴音「しらばくれても無駄です。前スレの932レス目あたりからの話、忘れたとは言わせませんよ!」

まつり「一週間近く前のことなんて覚えていないのです」

恵美「まつり、そろそろ観念しなよ。結局、まつりが言いだしたんだよ、えっと、ナンヤイネ・カナザワ・ナンナンブレードだっけ?貴音のお婆さん」

エレナ「全然違うヨー」

まつり「ん?ちょっと待つのです」

貴音「まつり!」

まつり「待つのです、誤魔化しているわけではないのです……ほら、旅立ちのコンパスが通信を拾っているのです」
37 : プロデューサーさん   2022/06/25 19:34:42 ID:5tfLiIlUMc
>>36
区画名前、そのまま前の時のコピーしちゃいました
敵を倒しながら移動したってことで、前とは別区画です
38 : Pサン   2022/06/25 19:34:58 ID:5tfLiIlUMc
恵美「マジ?朋花たちと別れてしばらくしたら、繋がらないままここまで来たんだよね」

エレナ「敵を倒しながら進んでいくうちに、カレンたちと近くの部屋にいるってことナノ?」

まつり「シッ……よく耳をすますのです」

貴音「微かに聞こえるのは雑音ですね。ふむ……今、私たちのいる部屋は広いです。手分けしましょう」

恵美「うん。ちょうど4人だし、それぞれが部屋の隅にゆっくり移動していこう?もしかしたら誰かが音をもっと正確に拾えるかも」

エレナ「三角形の部屋でなくてよかったネ♪」

まつり「そういう問題なのです?」


そうして旅立ちのコンパスの無線機能の傍受を試みる4人。
やがて、エレナが千鶴らしき声を拾う。


エレナ「! チヅルだヨ、この近くにいるんだ!」

千鶴「―――ん、ど――――の!?」

エレナ「なんて言っているんだろう?」
39 : せんせぇ   2022/06/25 19:35:15 ID:5tfLiIlUMc
一歩ずつエレナは声が聞こえやすい方向へと足を進めた。
他の3人はエレナへと近寄っていく。
そして……

エレナ「あっ、聞こえそう」


千鶴「可憐っ!! どこへ消えてしまいましたの!?」


まつり「え――――?」



つづく
40 : 魔法使いさん   2022/06/25 19:37:15 ID:5tfLiIlUMc
次回更新は遅くとも明後日の夜には

次回でようやくシーカ&レオン編は終了予定
そしてついに、まつりが……!?

何卒最後までご協力お願いします!
41 : プロヴァンスの風   2022/06/25 20:09:57 ID:Gw34EEJ/oU
おつおつ!
42 : 監督   2022/06/26 08:24:15 ID:kweA2URB9U
おつ

秘密が明らかに!
つまり…
43 : プロデューサー様   2022/06/27 15:58:07 ID:fPilAiFGo.
再開します

劇中で既に亡くなっている可憐の両親なんですけど、死因を流行り病ではなくて、実は生きたまま霊魂を賢者の石の材料にされていたっていう展開を考えていたんです。
でもそうなると可憐の心情描写をするのが面ど、ではなく自分の良心が傷んだのでやめました。そう、両親だけにね
44 : プロデューサーちゃん   2022/06/27 15:58:21 ID:fPilAiFGo.
可憐「ん………。あ、あれ?ここはどこ?」

我等が主人公、可憐が意識を取り戻したのは薄暗く小さな部屋であった。
可憐は特に怪我をしているわけではないことを確認すると、記憶の整理を始めた。
なぜ自分がここで、ただ1人いるのか。何が起こったのか。

可憐「えっと……。そうだ、混沌の残滓が私に襲いかかってきて……」

聖少女が父親を裏切り、その力を利用し、造り出した賢者の石をもって蘇生させようとした親愛なる女性。
その計画の悲しくも不可避なる運命、取り戻すことのできなかった魂の末路、混沌の化身の残りかす。
可憐はそれに不意打ちを喰らったのだったが……?

可憐「思い、出した……。避けるために咄嗟に横へ飛んだんだ。僅かに残っていた杖の霊力を解放して、自分を強制的に移動させた」

壁にぶち当たる、その衝撃に備えないとならなかったはずだ。
しかし、現実として起こったのは壁の一部がすり抜けた。トンネル効果などではない。
すなわち可憐が飛んだその先にちょうど、隠し部屋があったのだ。

??『可憐!可憐ーっ!』

可憐「ひゃぁっ!! って、これ、旅立ちのコンパスの通信!び、びっくりしたぁ。千鶴お姉ちゃん?」

千鶴『可憐!?無事ですの!?無事ですのね、よかった、本当によかったですわ!』

可憐(涙声……私、少しの間、気を失ってしまっていたから……。向こうからしたら、き、消えてしまったように感じたんだね)
45 : Pしゃん   2022/06/27 15:58:35 ID:fPilAiFGo.
可憐は隠し部屋について説明した。
しばらくして、美也が隠し部屋に入る仕掛けを見つけることができ、合流を果たすことができた。

美也「む~ん……。この部屋、私でも見つけるのに苦労しました~。構造的に、何か特別な結界があるのかもしれません~」

美也は千里眼のような能力を有している設定なのだが、忘れちゃっていた。
それはそれとして、可憐は改めて例の残滓のその後を訊ねる。

朋花「いってしまいましたよ~。円環の理に導かれて」

可憐「そっか……」

エミリー「この隠し部屋というのは、なんなんでしょう?」

美也「? 可憐ちゃん、これは少し形が違いますが、アトリエにあるものと同じではありませんか~」

可憐「同じ?その妙に大きな器が……って、ああっ!こ、これって錬金釜?!暗がりだからよくわからなかった」

千鶴「では、朋花。そのお団子で灯りをつけてくださいまし」

朋花「千鶴さん~?今の私は髪を下ろしていますし、仮にお団子であっても照明器具の効果はないのですが~」

千鶴「そうでしたわね、やれやれですわ」

朋花「どうして、頭を撫でてくるんですか~」
46 : Pちゃん   2022/06/27 15:58:48 ID:fPilAiFGo.
美也の見つけた器が錬金釜であるとすれば、部屋の主はブラックウェル卿その人か、聖少女シーカしかない。
5人はもっと調べてみることにする。小さな部屋なのでそう時間はかからない。
箪笥があれば聖少女の清楚な下着を取得できたかもしれないが、961プロからの圧力でそうした演出はできなかった。
おのれっ、961プロ!

可憐「机にあるこれは……?」

エミリー「可憐さん、それは?」

可憐「えっと、錬金術で調合したものだとは思う」

千鶴「玉ですわね。もしや爆弾では?投げられるぐらいの大きさですわよね。ひー、ふー、みー……4つありますわね」

現実基準で言えば、ハンドボールの球より一回り小さいぐらいだ。

可憐「くんくん……ううん、そういった類のアイテムじゃないよ」

朋花「表面に刻まれているのはただの飾りではないですね~、見たことのない種類ですが魔方陣だと思います~」

エミリー「あれ?よく見たら、1から5の数字がそれぞれ刻まれていますよ。4は見当たらないですけど」

美也「朋花ちゃん、お疲れだとは思いますが試しに霊力をこめてくれませんか~。この1に」

美也の提案により、可憐は朋花にその玉―――魔方陣が刻まれた球状の錬金調合物の1つを渡す。

朋花「……何も起きませんね」
47 : 兄ちゃん   2022/06/27 15:59:02 ID:fPilAiFGo.
千鶴「朋花。それではいけませんわ」

朋花「はい?」

千鶴「語尾に、にゃんをつけて猫のポーズをとってもう一度……」

エミリー「あの、可憐さん。千鶴さんはまだ混乱しているみたいですが……」

可憐「い、一度にたくさんのことが起こったから無理もないかなって。そっとしておこう?」

美也「ふむふむ、なるほど~。では、可憐ちゃんに戻していただいて。可憐ちゃん、試してみてくれませんか」

可憐「錬金術士だけが扱える道具の可能性があるってことだね」

朋花(まず私が試す必要があったのでしょうか~)

美也(むむむ、と力を込める朋花ちゃんは可愛かったので~)

朋花(直接脳内に声を届かせないでくださいね~)
48 : バカP   2022/06/27 15:59:28 ID:fPilAiFGo.
可憐「むむむ~! んっ?――――きゃっ!」

千鶴「光りましたわ!」


??『あー、あー、テスト、テスト』


可憐「こ、声が聞こえる?!」

朋花「? いえ、何も聞こえませんが~」

美也「可憐ちゃんには聞こえているんですか~」


??『ふぅ、どうかな。うまくいっているといいな。こういう特殊な音声記録装置なんて、調合するの初めてだから』


可憐「は、はい。聞こえます。わ、私にだけ?」

エミリー「どうやら錬金術士の力に反応して作動するもので、錬金術士にしか聞こえないようですね」

千鶴「なるほど……」


??『えーっと、誰に向けたメッセージってわけでもないけど、そうだね、えっと……ど、どうもー……シーカです』
49 : ごしゅPさま   2022/06/27 15:59:42 ID:fPilAiFGo.
可憐「やっぱりシーカさんなんだ、この声……」

美也「なんと~」

この部屋の性質を考えれば、女声という時点で見当はついていた。むしろシーカ以外の誰かであれば困惑してしまっただろう。
ちなみにシーカの口調については、詩花の口調をきちんと読みこんでいないので、あくまでシーカ役の演技ってことで。

可憐「大事そうなことがあったら、その都度、み、みんなに知らせるね」

朋花「ええ。聞けるのは一回きりだとは思いませんが、焦らずに落ち着いて聞いてくださいね~」

シーカ『今日はある意味、記念日ですね。司祭様には私の命日として教会に記録してほしいよう頼んでおきましたので』

可憐「……!」

シーカ『聖少女としての私は今日でさよならです。ううん、本当だったらお姉さまが亡くなって、そしてもう一度会うために、錬金術を学び始めたあの日から、既に私は聖少女だなんて名乗れる立場ではなかったのかも』

可憐「……」

シーカ『でも、例の病に冒された時からっていうのは断じて違うと思うんです。この病は身体を蝕むけど、でも心までは狂わせないって。そう思いたい。うん。いずれにせよ、私の計画は表向きは頓挫しちゃいました』
50 : 下僕   2022/06/27 16:00:15 ID:fPilAiFGo.
シーカ『レオンお姉様を復活させられるような、そんな道具。そんな調合は今の私じゃできっこないみたいです。いえ……わかってはいます。ちがう、わかりたくはない、諦めたくはないけど、でも……死者を生き返らせるには、それ相応の代償がいるってのは間違いないと思うんです』

可憐(代償――――)

そうして1つ目の玉の記録は終わった。
可憐は2つ目を再生する。
シーカは父であるタカーオが見つけた錬金術の真髄にして禁忌である賢者の石に死者蘇生の希望を見出したこと語っていた。
タカーオがその賢者の石について知ったのは、どうやら遠方から取り寄せた奥義書のようなものからであるらしい。
タカーオはこの地下研究施設で流行り病の治療法を研究する中で、錬金術にやはり希望―――それは愛娘とは別のものであったが―――を見つけた後、なんとか人脈を頼りにそうした本も手配したのだろう。

3つ目の記録にはシーカが賢者の石の調合をするべく、生ける霊魂集めのために司祭と話をつけたことが記録されていた。

可憐(シーカさんの声、震えていた……きょ、教会で『看病』することになった患者さんの一部をこの施設に移送して、け、賢者の石の『材料』にする……それを成し遂げたのは、狂気ではないんだ。ただ、タカーオさんはそれをシーカの覚悟、つまり……な、なんとしても流行り病の特効薬を得るための犠牲として捉えていたけど……シーカさんからすれば、レオンさんとの再会への一歩だった……)
51 : おにいちゃん   2022/06/27 16:00:30 ID:fPilAiFGo.
シーカが話をつけたというのは、貴音が直接依頼を受けたという、ミリ・シタの天空教会の元・司祭と同一と見ていいだろう。
シーカの享年が二十歳となっていたがその墓標がないのは本人の望むところであったのか。
例のシーカの手記(前スレ参照)についてはどこかで受け取ったのかもしれない。


可憐「これが今ある最後の記録……きっと時系列からすると、シーカさんがお父さんのタカーオさんを裏切る直前か、もしかしたら……」

可憐は玉に霊力を込める。固唾を呑んで見守る4人。
すると―――
52 : プロデューサー君   2022/06/27 16:00:43 ID:fPilAiFGo.
シーカ『結論だけ、言う。
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した
私は―――――失敗した』


可憐「っ!!」

シーカ『タイムマシンとか、そういうの全然関係ないけど、とにかく私は失敗した』

千鶴「か、可憐?顔が真っ青ですわよ?」

朋花「千鶴さん、今はお静かに。気持ちはわかりますが」
53 : レジェンド変態   2022/06/27 16:00:55 ID:fPilAiFGo.
シーカ『私ってほんとバカ。薄々、気づいていたんだ。完全な賢者の石なんてのは、ここじゃ作れないって。パパは流行り病の治療薬を作るために使うつもりだったんだよね。それだったら、うまくいったのかな。わかんない、わかんない、わかんないよっ!』

可憐「……っ」

美也「可憐ちゃん……」

シーカ『パパはスラグ?っていうので、お姉さまを封じようとしている。お姉さま……?ふふっ、そう呼んでいいのかな、呼ぶべきなのかな、なんなの……あれはもう人でもなければ、そこらの魔物じゃないもの。……音が近づいてきている。逃げてきたはいいけど、私を見つけたらパパはどうするんだろう?実の娘である私を……たぶんあの人は殺めることはできない。優しい人だから。もしもパパがもっと厳しい人だったら、私につけこまれる隙なんて与えなかったと思うから。それとも親子っていうのはそういうものなのかな。私だったら赦せないだろうな、なんて。決断しないと、そう、だよね。私だけが生き残ってしまうのならいっそ私は……』

可憐「………」

エミリー「可憐さん……」

シーカ『すぅー、はぁー……。これを聞いている誰か。どうせだったら、凄腕の錬金術士がいいな。お願い。もしも……もしも、流行り病がもう収まっていて、それでブラックウェルのお屋敷がまだあったなら。どうか屋敷の裏庭、あのレオンお姉さまのお墓に……花束を。私とお姉さま、ふたりともが愛したあの花、丘の花畑に咲くメルヘンリリーの花束をどうかお願い、供えてください――――さよなら。お姉さま……本当に愛していました。今、会いにゆきます』

可憐の頬を涙が伝う。それが誰に対するどんな想いなのか、可憐自身わからなかった。
他の4人は沈黙し、可憐が落ち着き、すべてを話してくれるのを待つしかなかった。
54 : プロデューサーはん   2022/06/27 16:01:15 ID:fPilAiFGo.
その頃、まつりたちは……


エレナ「あれー!?聞こえなくなったヨー!今、チヅルの声、クリアに聞こえたよね?」

まつり「間違いないのです!可憐ちゃんが消えた、って言っていたのです!」

恵美「うん!聞こえた!すぐに移動したのかな?えーっと、どっちから聞こえたか、みたいなのわかる?」

貴音「ふむ……。こうなれば、壁を打ち壊してしまうのもありかもしれませんね」

エレナ「道は作るものだってことだネ!」

まつり「とはいえ、さっきの戦闘でみんな疲れちゃっているのです」

恵美「うーん、それじゃあさ、探索に戻る?まだ入っていない部屋もあるし、合流できるかも?」

エレナ「期待させておいてこれはないヨー!」

貴音「あれを試してみますか」

まつり「なんなのです?」

貴音「無月・四条流の奥義の1つです。ですが、確実性が低いので、ここまで試さずにおりました」

恵美「やるだけやってみてよ!」

エレナ「奥義だって空気を読んでうまくいくって!」
55 : プロデューサーはん   2022/06/27 16:01:30 ID:fPilAiFGo.
まつり「ということなのです」

貴音「いいでしょう。では……」

貴音は刀を抜く。言及していなかったかもしれないが、この刀こそ千鶴の持つ守護剣ムーンゴールドと対をなす月の刀・無月である。
旧バンナム皇国時代、皇族を守護する最高位の騎士がふるったのがムーンゴールドであるのに対し、無月は皇族の敵対者を闇夜に乗じて暗殺するために、影の騎士がふるった刀である
二本とも同じ名匠によって打たれたものであるが、この話をしだすとこのスレをも終わらせてしまうので割愛する。

恵美「抜いた刀を地面に垂直に刺した?」

まつり「刺してはいないのです。手を離してしまえば、倒れちゃうのです」

エレナ「え、もしかしてこれって……」

貴音「無月・四条流、奥義――――月夜の導き」

コテッ

まつり・エレナ・恵美「………」

貴音「こちらの方向にいるみたいですね。……おそらく」

エレナ「たずね人ス○ッキの要領だヨー!!」

恵美「ってことは的中率70%ってこと?」

貴音「いえ、76.5%ですよ、ふふっ」

まつり「どうして、したり顔なのです!?」
56 : プロデューサーさま   2022/06/27 16:01:44 ID:fPilAiFGo.
そして場面は可憐たち側に戻る


千鶴「そんなことが……これに記録されていましたのね」

可憐「う、うん」

朋花「千鶴さん~?いつまで可憐さんを抱きしめているつもりですか~」

千鶴「姉として当然のことをしているまでですわ」

エミリー「あの、やっぱりまだ混乱しているんじゃ……」

美也「お~、では次は私が可憐ちゃんを抱きしめていいですか~」

朋花「そうはならないですよね~」

可憐「ん、ん。千鶴お姉ちゃん、えっと、離れて」

千鶴「がーん!」
57 : P様   2022/06/27 16:01:57 ID:fPilAiFGo.
可憐「さて―――。そ、それじゃ、探索を再開しよっか。まだ師匠たちと合流できていないし、それにこのタルタロスの真相もまだわkっていないし」

千鶴「きっと最深層でわかりますわね。真相だけに」

美也「なんと~……」

エミリー「うう、千鶴さん、頭がおかしくなってしまったままでしゅ……!」

朋花「いえ、素ですよ~、これは」

可憐(千鶴お姉ちゃんなりに、年長者として和ませようとしてくれている、そ、そうだよね?)

可憐「じゃあ、この隠し部屋ともお別れして――――あれ?」

朋花「どうしました?」

可憐「あの隅にあるの、ひょっとして……」

千鶴「あっ、可憐」
58 : プロデューサー殿   2022/06/27 16:02:10 ID:fPilAiFGo.
可憐「あ、あったよ!記録の4が!」

美也「でかしましたね~」

エミリー「けれど、先ほど話してくれた内容を鑑みるに、大した情報はもうないのでは?」

朋花「確認してみるに越したことはないでしょう~」

可憐「うん。それじゃ、再生してみるね」

シーカ『ついに明日、賢者の石の調合が完了する予定ですっ♪ って、はは、何浮かれているんだろうね、私』

可憐(悲劇が起こる前日の記録……)

シーカ『わざわざこういう形で記録をするのは、思い出したことがあるからなんです』

可憐(思い出したこと?)
59 : do変態   2022/06/27 16:02:42 ID:fPilAiFGo.
シーカ『小さい頃に出会った錬金術士さん。私に錬金術の基礎の本をくれて、どこかへ去ったあの人のこと。今の今まで全然思い出せなかったのに、急に鮮明にその時の光景が脳裏に浮かんだんです。運命なのかな。明日、私は一度失ったお姉様を生き返らせるわけだから、錬金術士として偉業を達成するってことですからね、なんて』

可憐(シーカさんが錬金術を知るきっかけとなった錬金術士……手記にも存在自体は書いてあったんだよね)

シーカ『お姫様みたいな人でした。二十歳前後かな?内巻き髪で、かなりの美人。明るくて、自由奔放って感じで、口調も変わっていて』

可憐「え?」

心臓がバクバクとし始めるのがわかった。予感が、強烈な兆しが可憐の胸を打つ。
その時、可憐たちのいる部屋に、影が加わる。

まつり「はいほー!可憐ちゃんたち、やっと会えたのです!」

エレナ「うわーん!チヅルーっ!また会えてよかったヨー!!」

貴音「エミリー……ふふっ、こんな短時間だというのに、成長したようですね」

恵美「朋花もその服の汚れ具合、っていうか、ここの部屋の様子から察するにすごい戦いがあったみたいね、にゃはは」

嬉々とした声。再会を祝う中で、可憐はシーカの声に耳を傾ける。その続きを知りたいような知りたくないような、そんなもどかしい想いは他でもなくシーカの声によって絶たれる。
60 : do変態   2022/06/27 16:03:07 ID:fPilAiFGo.
シーカ『名前……えーっと、なんだっけ。あ、そうそう。――――まつりさん。はいほー!って。ふふっ、思い出してみたら怪しい人のはずなのに、そんなふうに思わなかったんですよね。今頃、どこで何をしているんでしょう。………もっとここにいてくれたら、な。私があの時、本気で錬金術を教わることを選択していれば、流行り病だってすぐに収束できたのかな。えっと、あとは……』

後半部分は可憐の耳に入らなかった。可憐は今、シーカが言った名前を何度も頭で確認する。
かつてシーカが幼い頃に、つまりは20年前以上に出会った1人の錬金術士のことを。

まつり「ほ?可憐ちゃん、それはなんなのです?……どうして、そんな顔をしているのです?」

可憐「師匠………」

可憐は何時間ぶりかに再会したその事実を受け止めてはいない。ただ、問いたいことがあり、ちょうど当人がそこにいたことを認識しているだけに過ぎない。


無事の再会を喜ぶ皆が異様な空気を察して、可憐とまつりに注目し、沈黙する。
可憐はまっすぐまつりの顔を見据えた。口を開くも、声が震える。
だが、訊かずにはいられない。





可憐「まつり師匠、あなたはいったい……何者なんですか?」


つづく
61 : ハニー   2022/06/27 16:05:21 ID:fPilAiFGo.
更新は一旦ここまで
やっっっっっっと、ここまできましたわ!
あとはラスボス戦まで駆け抜けて、エンディングですよ!
前にも触れたとおり、まつりがラスボスっていうのはないですよ、念のため

次回は今週中には


何卒最後までお付き合いください!
62 : プロデューサーちゃん   2022/06/27 20:33:23 ID:oaq6j8TLJw
おつ
ラスボス誰なんでしょうね
あと一息待ってますね
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