【赤緑23周年記念】百合子「私は、ポケモンマスターです!」【SS】
1 : 1   2019/02/27 14:05:23 ID:iRRVja5HEs
注意!
①キャラ崩壊
②ゲーム本編と異なる展開
③駄文
④SS風ダイジェスト
⑤書くのが早かったり遅かったり

それでは、冒険スタート!
2 : 箱デューサー   2019/02/27 14:16:06 ID:iRRVja5HEs
~マサラタウン~

百合子「こ、ここは一体!?確かPさんと一緒に事務所に戻る途中にたまたま発見したゲーム屋に入ったら偶然にもポケモン赤緑を見つけて、Pさんがテンション上がって買って店を出たら、突然トラックがお店に突っ込んできて気づいたらここに!」

???「長々と説明口調ありがとうな、百合子」

百合子「その声はPさn…ってええええええええええ!!」

???「どうしたそんなに慌てて?俺の顔に何か付いてる?」

百合子「付いてるっていうか…もはや別の生き物になってるっていうか…」(鏡を向ける)

???「お、俺がピカチュウになってるうううううううう!!」

百合子「すごくかわいいですよ」

Pカチュウ「フォローになってねぇ!」

百合子「どうやら私たち、ポケットモンスターの世界に来てしまったようですね」

Pカチュウ「何でこんなことに…せめて人間の姿がよかった…」ブツブツ

百合子「とりあえず元の世界に戻る手がかりでも探しましょうか」ワクワク
3 : Pさぁん   2019/02/27 14:17:54 ID:4faNG7l70U
Pカチュウでマダツボミ生える
がんばれPカチュウ
4 : あなた様   2019/02/27 14:22:33 ID:zbpHNNZHnA
よかったな普通のピカチュウで
これで頭Pだったら新種のポケモンとして捕まるとこだった
5 : おにいちゃん   2019/02/27 14:24:17 ID:vNOduObYZw
喋れるPカチュウとか激レアじゃん
6 : プロデューサー殿   2019/02/27 14:29:22 ID:30KCd1v6Kw
??「ボスにプレゼントするのニャ!!」
7 : 1   2019/02/27 14:56:19 ID:iRRVja5HEs
百合子「これはあくまで予想ですが、ここがゲームの世界なら攻略すれば元の世界に戻るのではないでしょうか?」

Pカチュウ「俺も同じ考えだ、というわけで…」

~オーキド研究所~

二人「お邪魔しまーす!!」

オーキド「な、なんじゃいきなり入ってきて!?」

百合子「私は七尾百合子、いずれポケモンマスターと呼ばれる風の戦士です!で、こっちは相棒のPカチュウさんです」

Pカチュウ「ども」

オーキド(ぴ、ピカチュウが人の言葉をしゃべっているだと!?)ガビーン

3つのモンスターボールをテーブルごと持ってくるオーキド

オーキド「ここに3匹のポケモンがおるじゃろ?そのピカチュウとこの3匹全部と交換してくれ!!」

フシゼニヒト(!?)

百合子「はは、だーめ」

フシゼニヒト(ほっ…)

百合子「このピカチュウは私の大事な人なんです!誰が何といっても渡しません!」ムニュ

Pカチュウ「百合子のやわらかいものが俺の顔面に、ヘヘヘ」(悪いな博士、俺たちの絆は不滅なのさ!)

オーキド(何じゃこのピカチュウ、キモッ…交換するのやめよ」
8 : そなた   2019/02/27 15:05:50 ID:vNOduObYZw
このPカチュウリリースしたほうがいいんじゃね?
9 : 1   2019/02/27 15:08:42 ID:iRRVja5HEs
???「お取込み中失礼するぜ、じーさん!」ガチャ

百合子「突然押しかけて無礼な!この人誰なんですか博士!?」

オーキド「…えーと?名前は何て言ったかな?」

ズッコケる2人と1匹

シゲル「シゲルだよ!シゲル!何で孫のこと忘れてんだよ!」

オーキド「すまんすまん!『あああああ』よ」

シゲル「その小学生が適当に付けた感じの呼び名やめろ!」

百合子「私百合子です、よろしくお願いします『あああああ』さん!」

シゲル「お前もやめろー!」
10 : 1   2019/02/27 15:33:58 ID:iRRVja5HEs
シゲル「頭に来たぜ!おいお前、俺とポケモンバトルだ!」

百合子「いいでしょう、降りかかる火の粉は払わなければいけませんね」

Pカチュウ「ドヤ顔で言ってるけど、戦うのは俺なんだぞ!」

シゲル「行けイーブイ!“たいあたり”!」

Pカチュウ「うわ!百合子、早く指示を!」

百合子「えーと…Pカチュウさんは何使えるんですか?」

Pカチュウ「ちょ!おまっ!ぐは!!」(吹っ飛ぶ)

シゲル「口ほどにもないな!次で終わりにしてやる!」

Pカチュウ「“でんきショック”で行くぞ百合子!」

百合子「了解です!“でんきショック”!」

Pカチュウ「喰らえー!!」

イーブイ「」ヒョイ

百合子「あ、避けたことで電撃がシゲルさんの方に…」

シゲル「ぎゃああああああああああああ!!」バタッ

イーブイ「!?」

Pカチュウ「……何はともあれ勝ったな」

百合子「……計算通りですね」

シゲル「ちくしょー!!お、覚えてろよー!!」

百合子「そんなアフロ姿、嫌でも頭から離れませんよ」

Pカチュウ「ちっ!175円か、しけてやがる…」

オーキド(今年の旅立つトレーナーたちやばすぎじゃろ…)

こうして百合子たちのカントー制覇の旅が始まった!
11 : バカP   2019/02/27 15:35:07 ID:uyI3EdAXqU
この世界ではダイレクトアタックができるのかw
12 : 1   2019/02/27 16:02:16 ID:iRRVja5HEs
~トキワシティ~

Pカチュウ「着いた、ここがトキワシティだ」

百合子「確かここにポケモンジムがあるんですよね?」

Pカチュウ「そうだ、だけど…」

百合子「ついに私のポケモントレーナーとしてのレジェンドが幕を開くんですね!」

百合子の脳内で響き渡る民衆の歓声

『ゆーりーこ!』『ゆーりーこ!』『ゆーりーこ!』『ゆーりーこ!』『ゆーりーこ!』『ゆーりーこ!』

百合子「うっとり…♪」

Pカチュウ「…うっとりしてるところ悪いけど、トキワジムは今閉鎖されてるぞ」

百合子「な!?何でですか!?職務怠慢なんじゃないですか!?」

Pカチュウ「長いことジムリーダーが行方不明らしい」

百合子「全く…!仕方ありませんね、次の町に行きましょう!」スタスタ

Pカチュウ「その前に町を出る前にフレンドリィショップに寄って買い出しを…」スタスタ

~22番道路~

シゲル「…なかなか来ない」ハナミズズルー
13 : 箱デューサー   2019/02/27 16:07:23 ID:PkKO3UzVEg
金銀じゃなくてよかった。
ロケット団の衣装に着替えた百合子を無理やりひっぺがすライバルになるところdsった
14 : 1   2019/02/27 17:06:47 ID:iRRVja5HEs
~オーキド研究所~

オーキド「ふぅ、平和じゃ」(お茶をすすりながら)

百合子「ただいま戻りました!」

オーキド「ぶーっ!!」(お茶を吹き出す)

百合子「実はトキワシティのフレンドリィショップで博士へのお届け物を預かりまして、戻ってきました」

オーキド「そ、そうか…それはご苦労じゃったのう」

百合子「わくわく」

オーキド(この目は見返りを求めている目じゃな…)「で、ではご褒美をやらんとな」

百合子「え?いいんですか!すみません、気を使わせちゃったみたいで!えへへ、でもこういうお使いイベントってゲームの醍醐味っていうか(以下略」

オーキド「このポケモン図鑑を君にあげよう」

百合子「こ、これが噂に聞くポケモン図鑑…」

Pカチュウ「これでまた一つ、トレーナーへの一歩を踏み出したな」

百合子「これを見せると宿泊施設のフリーパスに」

オーキド「ならんのぉ」

百合子「じゃあ悪人に見せることでひれ伏す印籠的な」

オーキド「ではないのぉ」

百合子「はっ!もしかして特殊コマンドで変身アイテムに!」

オーキド「ならんわ!それポケモンの生態を記録する便利アイテムじゃ!」

百合子「なーんだ、ちょっとがっかりですね」

オーキド「」ピキピキ

Pカチュウ「うちの担当がほんとすみません」アセアセ
15 : 1   2019/02/27 17:38:19 ID:iRRVja5HEs
~トキワの森~

百合子「ふええぇ、疲れましたよ、Pカチュウさん」

Pカチュウ「まだ10分くらいしか経ってないけど?」

百合子「所詮インドア派には旅なんて無理ゲーってやつなんですよ」

Pカチュウ「しょうがない、少し休むか」

百合子「やった!」スチャ

Pカチュウ「座るのはやっ!」

百合子「そういえばさっきモンスターボール買ったじゃないですか?」

Pカチュウ「そうだな、そろそろ何かゲットしてみる?」

百合子「そう思ってたところです!ではあのキャタピーを…」ホイッ

Pカチュウ「全然別のとこに飛んでったけど…」

百合子「今度こそ!」ホイッ

Pカチュウ「…また外れ」

百合子「もしかしてキャタピーの隠された力によって妨害されてる!?」

Pカチュウ「百合子のコントロールが悪いだけだぞ」キッパリ

百合子「ぐぬぬ…はっ!そういえば前に昴さんが…」

昴『ボールを投げるときは無理に力を入れずに手首のスナップを利かせるのがコツだぜ!』

百合子(無理に力を入れずに…投げる!)ホイッ

Pカチュウ「すごい!今度はキャタピーの方に飛んでったぞ!」

百合子「やった!!」

キャタピ「」(尻尾でボールを打ち返す)

百合子「はうっ!」(顔面にボールが当たる)

Pカチュウ「な、ナイスバッティング…」
16 : 1   2019/02/27 17:58:27 ID:iRRVja5HEs
~ニビシティ~

百合子「あっ」ドン

黒ずくめの男「ちっ!気をつけろ!!」タッタッ

百合子「感じ悪いですね!ぶつかってきたのはあっちの方なのに!」

Pカチュウ「ん?さっきの男、何か落としていったな」

百合子「箱ですね、中に何か入ってるようですが…」

Pカチュウ「おいおい、勝手に開けるのはまずいぞ」

百合子「いいんですよ、あっちだって失礼なことしたんですからお返しです」(蓋開ける)

Pカチュウ「百合子…これって…」

百合子「だ、ダイナマイト…」

百合子はそっと蓋を閉じる

百合子「さ、さあ!ニビジムに行きましょうか!」

Pカチュウ「そうだな!気を取り直して出発だ!」(さっきの黒ずくめ、服と帽子にRのマークが付いてたな、まさか…)
17 : 1   2019/02/27 18:18:52 ID:iRRVja5HEs
~ニビジム~

タケシ「よく来たな、俺がここのジムリーダーのタケシだ」

百合子&Pカチュウ「…」

タケシ(ふっ、俺に恐れをなして声も出ないらしい)

百合子「Pカチュウさん、あの人!半裸ですよ!人前でなんて破廉恥な!」キャッキャ

Pカチュウ「でも腕組してると見せかけてちゃっかり乳首は隠してるぜ!ははは!」キャッキャ

タケシ「お前らーっ!人を変態扱いすなー!あとそこの女!顔隠してるようで指と指の間からちらちら見てるだろ!見えてるんだからな!!」

タケシは イワークを くりだした!

タケシ「“たいあたり”!」

Pカチュウ「いでえええええええええ!!」

タケシ「先手必勝だ」

百合子「だったらこっちも行きますよ!“でんきショック”!」

タケシ「イワークのタイプはいわ/じめん!でんきタイプの技はこうかはないぞ!」

百合子「そんな!!」

タケシ「お前たちのようなふざけたトレーナーは早々に倒してやる、覚悟しろ!」
18 : 1   2019/02/27 18:39:14 ID:iRRVja5HEs
百合子「何かいい方法はないんですか!?」

Pカチュウ「アニメだとスプリンクラーを作動させて弱らせてたけど、肝心のスプリンクラーがこのジムには…」

タケシ「そうだ!金がなかったから付けられなかったのさ!」ドヤッ

Pカチュウ「自慢げに言うな!」

百合子「どうしよう、このままじゃ負けちゃう…」

Pカチュウ「いや、そうでもないさ」

百合子「え?」

Pカチュウ「俺と百合子が諦めない限り、必ず勝機はある!」

百合子(そうですよね、私だけ弱気になってちゃいけませんよね…だから応援し続ける!Pカチュウさんとレジェンドロードを歩むために!)

Pカチュウ「うおおおおおおお!“10まんボルト”だああああああああ!!」

タケシ「何!?そんなわざを覚えていたのか!?」

Pカチュウ「トキワの森でキャタピー狩りしてたらレベルが上がったのさ!」

タケシ「だが決定打にはならんぞ!」

Pカチュウ「あいつのPとして見せてやりたいのさ!不屈の闘志ってやつをさ!!」

タケシ「気に入った!」

百合子「Pカチュウさん!がんばれー!!」

叫ぶ漢二人!激突する魂!そして部屋中に広がる電撃!

百合子「うわっ、電撃がこっちにも!あっ、荷物に電撃が!さっき拾った箱が…あっ」





ド ッ カ ー ン ! !
19 : バカP   2019/02/27 18:46:55 ID:GEQIaPsRzs
ポケスペ並みのダイレクトアタックすきよ
20 : プロちゃん   2019/02/27 19:48:58 ID:L.EjfEiMOg
別スレのコイキング・ヒンバス使いの千鶴さんマダー?
21 : 仕掛け人さま   2019/02/27 20:18:11 ID:iRRVja5HEs
~3番道路~

アフロ百合子「Pカチュウさん」

アフロPカチュウ「何?」

アフロ百合子「ジムリーダーの人がずっと後ろからついてきてるんですけど」

アフロタケシ「…」ジー

アフロPカチュウ「うん知ってる、けどあの無言の圧怖いじゃん。だから無視してる」

アフロ百合子「じゃあ私も無視することにします」

アフロPカチュウ「気を紛らわせるために何か話そうぜ」

アフロ百合子「そうですね、じゃあセフィロスについて語りましょうか」

アフロタケシ「語るの待てー!!」グイッ

アフロPカチュウ「うわっ、びっくりした!」

アフロタケシ「人のジム爆発させといて無視はひどい!一夜にして住居と財産を無くした俺の気持ちを考えろ!」

アフロ百合子「まあまあ、私たちも荷物を失ったしアフロにもなったし痛み分けってことに…」

アフロタケシ「なるかー!!」

アフロ百合子「で、ですよね~」アセダラダラ

アフロタケシ「だから俺もお前たちに着いていくことにした!」

ダブルアフロ「えぇ!?」

アフロタケシ「お前たちがチャンピオンになった賞金でジムを修繕させてもらうからな!」

アフロ百合子「た、旅の仲間が出来たってことなんでしょうか?」

アフロPカチュウ「そ、そういうことにしておこう」



グレーバッジ を てにいれた

タケシ が なかまになった
22 : おやぶん   2019/02/27 20:27:10 ID:0.cHzGokKo
実に順調ですなwww
23 : 我が友   2019/02/27 20:42:45 ID:GEQIaPsRzs
ポケモン×アイマスは軽率に流行らせていけ
24 : 1   2019/02/27 21:10:01 ID:iRRVja5HEs
~オツキミやま前ポケモンセンター~

Pカチュウ「あぁん!いい!感じるぅ!」

タケシ「気色悪い声出すな!」

Pカチュウ「だってこの回復マシンマジいいぞ!この時だけはポケモンになって良かったって思うよ」

タケシ「だとしても人の目を考えろ人の目を!」

モブ女子A「みてーあの人半裸よー!きもー」

モブ女子B「やーね、露出狂かしら…」

タケシ「…」

Pカチュウ「」(無言のスマイル)
25 : 1   2019/02/27 21:27:51 ID:iRRVja5HEs
百合子(タケシさんすっかり打ち解けたな~)

おじさん「こんにちはお嬢ちゃん」

百合子「び、びっくりした!どちら様ですか?」

おじさん「おじさんは通りすがりのコイキング売りのおじさんさ」

百合子「コイキング売り、ですか?」

おじさん「そう、今なら500円であのひみつのポケモン、コイキングが買えちゃうのさ!お嬢ちゃんもどうだi」

百合子「お断りします」キッパリ

おじさん「えぇ、いらないのかい?」

百合子「どうせインチキに決まってます!他の人は知りませんが、私は騙されませんよ!」キリッ

おじさん「そうか、残念だ…せっかく世にも珍しい色違いのコイキングを売ろうと思ってたのに…」

百合子「色違い!?」

おじさん「ほら見てごらん、このきれいな『青色』のコイキングを。奇麗だろう?これほどのコイキングここでなきゃ拝めないレアものだよ?それをみすみす手放すのかい?残念だ、じゃあおじさん帰るよ」

百合子「買いましょう!!」テノヒラクルー


百合子「というわけで買いました青色コイキング」

Pカチュウ&タケシ「…」

百合子「青色というより瑠璃色っぽいですよね!このよわs…必死で頑張ってる姿、紬さんにそっくりですね!」

タケシ「百合子、非常に言いにくいが…」

百合子「だからニックネームは『つむぎ』にしましたよ!」

タケシ「騙されてるぞ」

Pカチュウ「っていうかその色、ペンキで塗っただけじゃん。カラーひよこならぬカラーコイキングってことか」

百合子「うわあああああああん!言わないでください!手がペンキまみれになった時点で察してましたよ!だってしょうがないじゃないですか!人間、『レア』とか『限定』って言葉に弱いんですからああああうああああああああん!!」


コイキング が なかまになった
ニックネーム:つむぎ
26 : ぷろでゅーしゃー   2019/02/27 21:28:12 ID:laojZFvpsg
このペースだと超大作になる予感...!
この先が楽しみですな
27 : 1   2019/02/27 21:47:26 ID:iRRVja5HEs
~オツキミやま最奥~

黒ずくめの男「す、すみませんリーダー!」

リーダー「作業用のダイナマイトを落としてきてすみませんですむかぁ!ガキのお使いレベルの仕事もこなせねぇで、それでもお前『ロケット団』の一員か!あぁん!!」

ロケット団員2「リーダー大変です!このオツキミやまに侵入者です!」

リーダー「何?侵入者だと!?」

ロケット団員2「青髪の女とピカチュウが1匹、それと半裸の男です!」

リーダー「そうか…なら丁重に『歓迎』してやらねぇとなぁ…」

ロケット団たち「へへへへ…」
28 : 1   2019/02/27 22:02:47 ID:iRRVja5HEs
~オツキミやま~

Pカチュウ「次はここを左に、っと」

タケシ「なあ、さっきから気になってたんだけどどうして道が分かるんだ?」

Pカチュウ「それはな、この攻略本のマップを見てるからだ」

タケシ「攻略本!?」

百合子「Pカチュウさん、どこでそんなチートアイテムを?」

Pカチュウ「マサラタウンで目覚めたときに俺のそばに落ちてたんだ、どうやらソフトと一緒に買ってたらしい」

百合子「らしい、というのは?」

Pカチュウ「実は俺、記憶の一部が曖昧なんだよなあ。何か重大なことを忘れてる気がする…」

タケシ「とまれ、誰か来る」

ロケット団員2「へへへ、待ちな!」

ロケット団員3「手持ちのポケモンと有り金置いてきな!」

ロケット団員4「ポケモントレーナーなら俺たちの恐ろしさを知ってるだろ?言うこと聞いたほうが身のためだぜ」

百合子「…えーと、どちら様ですか?」

ロケット団員たち(ええええええええええええええええええ!!)ガビーン

タケシ「こいつらはロケット団って言って、カントー地方で悪事を働くマフィアだ」

Pカチュウ「やばいぞ百合子、早く逃げy」

百合子「悪者ですか!つまり主人公である私の出番!!」ワクワク

Pカチュウ(めっちゃ目を光らせてるし)

タケシ(嫌な予感)

百合子「ロケット団の皆さん!どうやら相手が悪かったようですね、ここであなたたちはゲームオーバーです!」

ロケット団2「何だと!?貴様ら何者だ!!」

百合子「風の戦士」ドヤッ
29 : 1   2019/02/27 23:48:52 ID:iRRVja5HEs
~オツキミやま最奥~

Pカチュウ「“10まんボルト”!!」

ロケット団員2「ぐは!!」

タケシ「イワーク、“いわおとし”!」

ロケット団員3「うわああ!!」

百合子「投石攻撃!」

ロケット団員4「地味に痛い!」ハナジブー

百合子「どうですか!昴さん直伝の投球です!」

百合子脳内の昴『流石百合子だぜ!』

百合子「ふふん」ドヤッ

リーダー「ほう、ずいぶん威勢のいい連中じゃねぇか」ゴゴゴゴゴ

Pカチュウ「どうやらあいつがリーダー格っぽいな」

リーダー「ピカチュウがしゃべってるだと?こいつは珍しい!俺たちがいただいてやるぜ!」

タケシ「人気者だな」ニヤ

Pカチュウ「男にモテても嬉しくない」
30 : 1   2019/02/28 00:03:35 ID:jt0E12SHpk
百合子「先手必勝!」(投石攻撃)

リーダー「ふんっ!」カッキーン

Pカチュウ「石を打ち返した!?」

リーダー「俺は学生時代、野球部でね!」

百合子「やりますね!だけどまだまだ石のストックはありますよ!えい!えい!」

リーダー「ちょろいぜぇ!!」カッキーン

百合子「全部打ち返されるなんて…」

リーダー「どうやら全部投げ終わったようだな…おい、お前ら!」

団員達「へい!」

リーダー「ありったけの石を用意しろ!今度はこっちが打って攻撃してやるぜ!」

団員達「承知しました!!」イシコロドサー

タケシ「おい、ポケモンバトルしろよ」

リーダー「おら!おら!おらぁ!!」

百合子「まずいですよこれ!」サッ

Pカチュウ「攻撃する隙がないぞ!」サッ

タケシ「お前たちなぜ俺の後ろに隠れる!?」

百合子(ん?なんだか珍しい形の石がある…)「よし、これで勝負です!えい!!」

リーダー「何が来ようとむd…あっ!あれは我らが探し求めてた『かいのかせき』と『こうらのかせき』!こんなところにあったのか!」

団員達「リーダー危ない!!」

リーダー「ぐえ!!」(顔面にあたって気絶)

百合子「やった!当たった!」

Pカチュウ「何か知らんがでかした!!」

タケシ「今のうちに出口に逃げるぞ!」ダッ
31 : プロデューサーちゃん   2019/02/28 00:13:33 ID:jt0E12SHpk
~4番道路~

Pカチュウ「何とか助かったな」

タケシ「何で奴は急に動きが止まったんだ?」

Pカチュウ「さあな…ん?百合子、それさっきの石か?」

百合子「はい、逃げるついでに拾ってきました」

Pカチュウ「しかも2つともか、ちゃっかりしてんなぁ」

百合子「これって私に盗賊スキルがあるってことになりませんかね?」

Pカチュウ「ならないよ」ホッペムニー

タケシ「なあ、それってもしかしてポケモンの化石じゃないか?」

Pカチュウ「知ってるのかタケシ」

タケシ「昔本で読んだことがある、古代のポケモンの化石が現代に残ってるって話を」

百合子「ってことはこれはまさかのレアアイテム!?」キラキラ

Pカチュウ「確かどっかの町で復元できるはずだ」

百合子「なら大切に持ってないとですね!」

バリン!

Pカチュウ「あ」

百合子「化石が…」

タケシ「さっき思いっきり投げつけてたもんなあ」

百合子「そ、そんなぁ~」ガックリ
32 : 1   2019/02/28 00:14:10 ID:jt0E12SHpk
今日はここまで!
33 : お兄ちゃん   2019/02/28 04:31:49 ID:a9ygDbKdzM
ぶっ壊れたのはカブトかオムナイトか、はたまたどっちともなのか…。百合子の不憫さは流石だな(笑)

続き楽しみに待っとくわ
34 : プロちゃん   2019/02/28 07:58:55 ID:jpAdBLN1Nk
ハナダで何をどう間違ったのか、ミュウツーに遭遇しないかなー?
35 : 1   2019/02/28 18:41:30 ID:jt0E12SHpk
~ハナダシティ~

Pカチュウ「ついに来たぜ!ハナダシティ!!」

百合子「やけにテンション高いですね」

Pカチュウ「当たり前よ!ハナダジムのジムリーダーはあのカスミ!俺は電撃ピカチュウが読みたいがために別冊コロコロを買ってた男だぜ!」

百合子「はぁ…」

Pカチュウ「カスミの水着早く見たいぜ!!」

百合子「あ、そういうことですか」ムスッ

タケシ「それだけじゃないぞ!ハナダジムのトレーナーは女性が多く全員水着着用らしいぞ!」

Pカチュウ「マジで!?」

百合子「ってタケシさんまで!?」

Pカチュウ&タケシ「よっしゃ行くぜええええええええええ!!」タッタッ

百合子「…全く!男の人はスケベなことばっかり!」

~ハナダジム入り口~

理想
『お兄さんいらっしゃ~い♪』『あたしたちと一緒に楽しみましょ~♪』

Pカチュウ&タケシ「うおおおおおおおおおおおおおお!!」(外人4コマ風)

現実
かいパンやろう「ようこそ、ハナダジムへ」ムサッ!

Pカチュウ&タケシ「…」(外人4コマ風)

かいパンやろう「いきなり失礼な方々ですねぇ」ピキピキ

百合子「ぷっ!」
36 : 1   2019/02/28 20:51:45 ID:jt0E12SHpk
カスミ「よく来たわねチャレンジャー!私がこのジムのジムリーダー、カスミよ!」

Pカチュウ「サインください!!」ハァハォ

カスミ「ぎゃあああああ変態!!」(ビンタ)

Pカチュウ「ふべらっ!」ハナジブー

百合子「これはひどい」

タケシ「さすがに俺も引く」

カスミ「ハァハァ…!き、気を取り直してルールを説明するわね。といってもどちらかの手持ちが全滅した方の負けっていうシンプルなものなんだけどね」

タケシ「百合子、お前の手持ちって確か…」

百合子「はい、Pカチュウさんとコイキングのつむぎ、だけです」

タケシ「ま、まあPカチュウなら相性はいいし、何とかなるだろう」(鼻血噴き出して倒れてるPカチュウを見ながら)

Pカチュウ「任せとけ!」ビシッ

百合子(どうしよう、なんかフラグ的なものを感じる)

カスミ「それじゃあバトル開始!行け、ヒトデマン!!」

百合子「頼みますよ、Pカチュウさん!」

カスミ「“たいあたり”よ!」

百合子「早い!」

カスミ「確かに相性では不利だけど、素早さなら育て方次第でピカチュウ相手にも引けを取らないわ!」

タケシ「あのヒトデマン、いい育て方をしているな」

Pカチュウ「」フラッ

カスミ「避けた!しかも紙一重で!?ならもう一度!!」

Pカチュウ「」フラッ

カスミ「!?また紙一重避けられた!」

百合子「Pカチュウさん凄い!いつの間にそんなテクニックを!?」

タケシ「…いや、あれはきっと」

Pカチュウ(ち、血を出しすぎてふらふらするぅ~)フラフラ

タケシ「貧血だろう、鼻血の出しすぎで」

百合子「」

カスミ「」
37 : 1   2019/02/28 22:02:14 ID:jt0E12SHpk
Pカチュウ「つまり先の戦いでのダメージが残ってたってわけか」

百合子「かっこつけた解釈してるけど、あれただ制裁受けてただけですよね!?」

Pカチュウ「行くぜ!“10まんボルト”!」

ヒトデマン「」ひんし

カスミ「やるじゃない!ならこれはどう?行け、スターミー!」

Pカチュウ「また一撃で倒してやる」

カスミ「それはどうかしらね?」ニヤ

スターミー「」ビュン

Pカチュウ「!?」

タケシ「な!?もう背後に回り込んでいるだと!?」

百合子「危ない!!」

カスミ「遅い!“たいあたり”!!」

Pカチュウ「ぐえっ!」

カスミ「そのまま連続攻撃よ!!」

Pカチュウ「ぐああああ!!」バシャン!ブクブク…

百合子「Pカチュウさんが沈んだまま上がってこない…タケシさん!」

タケシ「くっ!今行くぞPカチュウ!」ザッバーン

カスミ「ってあいつもどんどん沈んでってない?」

タケシ「ずばん!俺、およげながったんだ・・・た」ブクブク

百合子「タケシさーん!!」

タケシ「」b

百合子「こんな時に何ターミネーター2のラストみたいなことやってるんですかーっ!!」

カスミ「…なにこの茶番」
38 : 1   2019/02/28 22:32:47 ID:jt0E12SHpk
タケシ「しぬかと思った」

Pカチュウ「全くだ…にしてもタケシ、お前の海パン姿似合いすぎて笑いが出るんだけど」ハハハ

タケシ「ほっとけ、ズボン濡れちゃったんだからしょうがないだろ」ハハハ

カスミ「…あのバカ二人はほっといて続きしましょうか」

百合子「…そうですね」

百合子は つむぎを くりだした!

コイキング「」ピチピチ

百合子(終わった…)

カスミ(この土壇場でコイキングを出すなんてね…みずポケモンの使い手である私にはわかるわ、これは何か企んでいる、罠よ!)

Pカチュウ「…カスミ、何か勝手に勘違いしてるっぽい感じだな」

タケシ「これはもしかしたらもしかするかもしれんぞ」

カスミ(まずは遠距離攻撃で様子見よ)「“バブルこうせん”!」

百合子「“はねる”!」

カスミ(“はねる”ですって?私を油断させるための罠かしら?)

スターミーの “バブルこうせん”

百合子「“はねる”!」

カスミ(ん?これってもしかして…)「もしかしてそのコイキング、“はねる”しか覚えてないの?」

百合子「え…あ、はい…あっ、いやちがっ!」

カスミ「なるほどね!そうと分かればもう怖くないわ!」ニヤ

スターミーの上に飛び乗るカスミ

カスミ「あんたに見せてあげるわ、ハナダジム流の戦い方ってやつをね!」

タケシ「カスミがスターミーの上に乗ったまま猛スピードで近づいてくる!?」

Pカチュウ「まるで波を乗りこなすサーファーのようだ!」

百合子「そんなのありですかー!?」

カスミ「ありなのよ!“たいあたり”!!」

百合子「つむぎいいいいいいいいいいいい!!」
39 : 1   2019/02/28 23:22:49 ID:jt0E12SHpk
つむぎ「ぐえっ」ピチピチ

Pカチュウ「つむぎのHPが半分以下になっちまった…」

タケシ「伊達にジムリーダーの看板は背負ってないな、カスミ、おそるべし…」

カスミ「どう?トレーナーとポケモンの一体となって戦うことで、より的確な判断力とここぞのパワーを引き出せるのよ」

百合子(トレーナーとポケモンが一体…)

カスミ「さあ、これでおわr」

百合子「つむぎ!」

タケシ「百合子がプールの中に!?」

Pカチュウ「離れろ百合子!巻き添えを食うぞ!!」

カスミ「共倒れ覚悟ってわけね!その覚悟気に入ったわ!その敬意を表して私の秘技で終わらせてあげる!!」ビュン

タケシ「カスミを乗せたままスターミーが天井近くまで浮いただと!」

百合子「私が辛い時、いつもアイドルの仲間たちがそばにいてくれた!励ましてくれた!だから諦めずに頑張ってこれたの!つむぎ、私がそばにいるから!私応援するから!!だから、負けないで!!!」

カスミ「とどめよ!上空からの“バブルこうせん”の雨!!」

Pカチュウ「逃げろおおおおおおおおおおおおおお!!」

百合子「私も!諦めないからっ!!」
40 : ぷろでゅーしゃー   2019/02/28 23:24:03 ID:jt0E12SHpk
つむぎ「…」カッ!

バシッ!

カスミ「全部防いだ!あの満身創痍の体で!自分の身より主人の身を守るために!?」

百合子「その調子だよつむぎ!“はねる”!“はねる”!“はねる”!もっと“はねる”!」

カスミ「あの娘、一体何を…?」

百合子「もっと!もっと!もっと!もっと!」

つむぎ「」ピチピチピチピチ

百合子「もっと!もっと!」

Pカチュウ「…タケシ、俺たちも」

タケシ「あぁ」

もっと!もっと!もっと!もっと!もっと!もっと!もっと!もっと!
MOTTO!MOTTO!MOTTO!MOTTO!MOTTO!MOTTO!

百合子「もっと高く…翔べええええええええええええええ!!」

つむぎ「」ビュン!!

Pカチュウ&タケシ「翔んだ!」

つむぎと激突し墜落するスターミー

スターミー「〇×☆@?!」

カスミ「嘘!?こんな高く“はねる”コイキングなんて!!?」

百合子「当然」



風の戦士の仲間は

空を翔び、空を制するんですから
41 : Pくん   2019/02/28 23:40:27 ID:jt0E12SHpk
タケシ「カスミを空から引きずり下ろしたぞ!」

カスミ「ま、まだよ…まだ私のスターミーのHPは残ってる…」ゼェゼェ

百合子「ふんっ!」(つむぎを両手で高く持ち上げる)

カスミ「な!?」

百合子「この世界に来て身に付けた『投げ』のスキルとつむぎの“はねる”を組み合わせた必殺攻撃!その名も…」

は ね る イ ン パ ク ト ! !

ぶつかった衝撃で吹き飛ぶスターミー、巻き込まれるカスミ

カスミ「そ、そんなのあり…?」ガクッ

百合子「このジムではあり、なんですよね?」ニィ

ジムリーダの カスミとの しょうぶに かった!

Pカチュウ「やったな百合子!!」

タケシ「大したもんだ、まさかコイキングでカスミを倒すとはな」

百合子「これもつむぎが頑張ってくれたからです!」

つむぎ「」ニコッ

Pカチュウ「そして俺もな!」

百合子&タケシ「いや、それはない」

Pカチュウ「ガーン!」

ブルーバッジ を てにいれた
42 : 1   2019/03/01 00:08:51 ID:TLDa7/KPQ2
~ハナダシティ・ポケモンセンター~

百合子「マサキさん、ですか?」

タケシ「あぁ。ハナダの有名人でポケモン転送装置を作った科学者なんだ。その男がこの先の25番道路に研究所を構えているらしい」

百合子「興味深いですね!行ってみましょう!」

Pカチュウ「何かいいものもらえるかもしれないしな!」

タケシ「みっともない真似だけはするなよ…」

~24番道路~

Pカチュウ「…なんだよあのトレーナーの数は?」コソコソ

百合子「待ち合わせですかね?」コソコソ

タケシ「あの橋はトレーナーたちの腕試しの場としても利用されているらしい。別名『ゴールデンボールブリッジ』!」コソコソ

Pカチュウ「略して『金玉橋』か」

タケシ「そうだ」

百合子「略さないでください!あと肯定もしないで!」カオマッカ

タケシ「しかしあれだけのトレーナーの数を相手にしてたら日が暮れるな…」

Pカチュウ「俺にいい考えがある…えいっ!」(タケシを前に押し出す)

トレーナーたち「!?」

タケシ「あ」

トレーナーA「俺と勝負だ!」

トレーナーB「いいえ、私と勝負よ!」

トレーナーC「俺とバトルしろおおおおおおおおおおおおおおお!!」
以下略

Pカチュウ「タケシ、お前の犠牲無駄にはしない!」タッタッ

百合子「生きてたらまた会いましょう!」タッタッ

タケシ「お前らあああああああああああああ!!覚えとけよおおおおおおおおおおおおお!!」
43 : 1   2019/03/01 00:30:54 ID:TLDa7/KPQ2
~25番道路~

百合子「タケシさん大丈夫ですかね?」

Pカチュウ「…あぁ、どうだろうな」

百合子「後で何かご馳走してあげないとですね」

Pカチュウ「…あぁ、そうだな」

百合子「…そういえばマサキさんってどんな人なんでしょうね?研究者って言うくらいだし、気難しい人なのかもしれませんね」

Pカチュウ「…あぁ、どうだろうな」

百合子「Pカチュウさん?さっきから何だか上の空じゃないですか」プンプン

Pカチュウ「ゆ、百合子」

百合子「?」

Pカチュウ「俺…ずっと、お前に…黙ってたことがある、んだ…」

百合子「え、えぇ!?ももももしかして愛の告白ですか!?運命の輪廻を巡った二人がついに時代を超えて結ばれる展開が!?」

Pカチュウ「俺…ハナダに来たの初めてじゃないかもしれない」

百合子「え?」

Pカチュウ「この町に来てからずっと…既視感を感じるんだ、でもそんなはずないよな、だって俺はお前と一緒に元の世界からやってきて、マサラタウンで目覚めたんだから…!」

百合子「そうですよ!Pカチュウさんの気のせいですよ!」

Pカチュウ「でも、あの橋もこの道も見覚えがあるんだ」

百合子「それは、Pカチュウさんがポケモンのゲームをプレイしてた時の記憶と混濁してるんじゃ…」

Pカチュウ「だから必死で記憶を探ったんだ、そしたらさ…頭が痛くなって…どんどん悪化するしさ、んで今も、気が遠くなりそう…で…」バタッ

百合子「Pカチュウさん!起きてくださいPカチュウさん!プロデューサーさん!!」
44 : 1   2019/03/01 01:00:52 ID:TLDa7/KPQ2
百合子「気を失ったPカチュウさんを抱えて数十分、ようやくたどり着いた」

(ドアをノックする音)

???「はい、どちらさん?」

百合子「あのー、私、百合子って言います。マサキさんにお会いしてくてきました。ここってマサキさんのお宅ですか?」

???「せやで、けど引き返したほうがええよ、多分わいの姿見たら驚くと思うし、それに」

百合子「お邪魔します!」(ドアを開ける)

???「人の話聞いとらんな、あんた!」

百合子「え!?顔だけポッポ…?」

???「だから言ったやん、驚くと思うって…えーと、百合子だっけ?怖がらせて悪かったな」

百合子「…かっこいい」

???(ええええええええええええ!)

百合子「鳥人間!まさにファンタジーの世界って感じで最高ですよ!!」ワクワク

???「わいのこと、怖くないん?ビビったりせえへんの?」

百合子「全然!私空想慣れしてるんで!」ビシッ

???「めっちゃ変わってるな、あんた」タジタジ

百合子「ところでバードマンさん」

???「誰がバードマンやねん!勝手に命名せんといて!」ビシッ

百合子「マサキさんはどこに?」

???「あぁ、マサキな…それ、わいのことや」




(アイキャッチBGM)だーれだ!

45 : 1   2019/03/01 01:25:10 ID:TLDa7/KPQ2
(アイキャッチBGM)鳥人間ー!

マサキ「ちゃうわー!!わいはマサキ言うとるやないかーい!!」(ちゃぶ台返し)

百合子「まあまあ、バードマンさん落ち着いて」

マサキ「君も結構しつこいやんけ」ピキピキ

百合子「ここではどんな研究してるんですか?」

マサキ「って無視かい!…まあええわ、わいはポケモンの転送システムを作ってるんや」

百合子「確かパソコンの中にゲットしたポケモンを転送して出し入れするシステム、でしたっけ?」

マサキ「せや。だがわいは今、更にそのもう何段階先を研究しとるんや」

百合子「更に先の段階って?」

マサキ「それは…」

百合子「それは…?」

マサキ「教えへんよーだ!」ベー

百合子「…」イラッ

マサキ「まあ、いずれ世界中に大々的に公表する予定なんや、その時ぎょうさん語ったるさかい、それまで待っとってよ」

百合子(一体いつの話だろう、できれば元の世界に戻る前に教えてほしいな~)

マサキ「ところで、百合子。せっかくだからわいの頼み聞いてくれへん?」

百合子「え?何ですか?」

マサキ「わいを元の姿に戻すの手伝ってくれへん?」

百合子「えぇ!?戻っちゃうんですか!?いいじゃないですかこのままで!!」

マサキ「他人事だと思って何言ってくれてんの君ぃ!?」ガビーン

46 : 1   2019/03/01 01:35:28 ID:TLDa7/KPQ2
マサキ「百合子、これが転送装置や」

百合子「すごい!まるでSFに出てきそうな装置!これでポケモン同士を転送するんですか?」ウキウキ

マサキ「それだけやないで!これを見てみぃ」

百合子「ん?コーヒーですか?」

マサキ「それもミルク入りのな!まずは左側の機械にミルク入りコーヒーを入れる。そしてスイッチオンや!」ポチットナ

百合子「両側の扉が開いて、左にはコーヒー、右には…」

マサキ「ミルクや!この転送装置はAとBの異なるものを分離することもできるんや!」

百合子「なるほど、つまりこの転送装置でマサキさんとポッポを分離すればいいんですね?」

マサキ「ご名答!中からじゃ操作できへんから、誰かの助けが必要やったんや」

百合子「じゃあ行きますよ!」ポチットナ

数十秒後

マサキ「どや!これがわいのハンサム顔や!」

百合子「さっきの方がかっこよかったですね」

マサキ「あ、そうかい」イラッ
47 : 1   2019/03/01 01:49:32 ID:TLDa7/KPQ2
百合子「じゃあ私たち帰りますね!」

マサキ「あぁ、きーつけてな」

百合子「お礼までもらっちゃってありがとうございます!気にしなくてよかったのに~」

マサキ「ええよ別に、わいの気持ちや」(ほとんど催促に近い形やったやないけ!)

百合子「マサキさん、失礼ついでに聞いてもいいですか?」

マサキ「ん?なんや?」

百合子「1人で大変じゃないですか?今回の件もあるし、助手とか雇ったほうがいいのではないですか?」

マサキ「…いや、大変やないよ。わいの夢をかなえるためなんや、どんな大変な目に合おうと耐えていけるで」

百合子「そうですか、けど…」

マサキ「?」

百合子「同じ夢を持つ仲間と頑張るのも、結構楽しいですよ!」

マサキ「……ははっ、せやな」

百合子「…じゃあ失礼します、お元気で」

マサキ「百合子も元気でな!連れの友人と、後そのピカチュウにもよろしく言っといてや!」

百合子「はい!」

マサキ「わいらまたどこかで会える気するわ」

百合子「そうですね、私たちが旅を続けてる限りまたどこかで!」スタスタ

マサキ「あぁ、また会おう、百合子。楽しみにしとる、ほんまにな」
48 : 1   2019/03/01 01:56:47 ID:TLDa7/KPQ2
~5番道路~

Pカチュウ「ふぅ、だいぶ調子よくなってきた~!」

百合子「もう心配させないでくださいよ!」

Pカチュウ「ごめんごめん」

百合子「本当に、心配したんですからね…」グスッ

Pカチュウ「百合子…」

百合子「プロデューサーさん…」

タケシ「おい」

百合子&Pカチュウ「うわっ!」

タケシ「うわっ、じゃない!お前らのせいで散々な目に合った俺のことを忘れてもらっちゃあ困るなあ」ゴゴゴゴゴ

百合子「ご、ごめんなさい」

Pカチュウ「け、けど経験値たくさん手に入って良かったな!」

タケシ「そうだな、お前をボコボコにできるくらいの経験値は貯まったかもな…」(イワークを出す)

Pカチュウ「待て待て待て!こっちは病み上がり!」

タケシ「問答無用!!」

百合子(2人とも元気だなぁ)ホッコリ
49 : 1   2019/03/01 01:57:32 ID:TLDa7/KPQ2
クチバシティまで書きたかったけど、今日はこの辺で終わり
50 : 彦デューサー   2019/03/01 02:52:57 ID:YdNL.yzLbw
たんおつ
51 : 1   2019/03/01 10:28:59 ID:TLDa7/KPQ2
~クチバシティ~

百合子一行はクチバジムにたどり着いた…が

Pカチュウ「草木が邪魔で通れない」

百合子「っていうかここ本当にジムなんですか?私、物置かと思いましたよ!」

タケシ「もう何年も放置されてるかのようなボロボロっぷりだな」

Pカチュウ「ニビジムの時も感じたけど、もしかしてジムリーダーってブラック?」

タケシ「…ノーコメント」ドヨーン

百合子「ジムのボロさも気になるところですけど、Pカチュウさんの言う通り草木が邪魔してジムまで入り込めないのは問題ですよ」

タケシ「噂じゃサント・アンヌ号の船長が『ひでんマシン01(いあいぎり)』を持ってるらしい、それを手に入れればここを切り抜けらそうなんだが…」

Pカチュウ「でもサント・アンヌ号に乗る金がなくないか…」

百合子「ふっふっふ…」チラッ

Pカチュウ&タケシ「そ、それはサント・アンヌ号のチケット!!」

百合子「マサキさんからもらいました!これがあればサント・アンヌ号に乗れますよ!あ、でも2人は私に感謝してくださいね、これは私の力で手に入れたんですからね!」フンス

Pカチュウ&タケシ「調子乗んな」(ほっぺむにー)

百合子「痛い痛い!ダブルは痛いです!」
52 : 1   2019/03/01 10:54:19 ID:TLDa7/KPQ2
~サント・アンヌ号 デッキ~

タケシ「俺、船に乗るの初めてなんだ、百合子は?」

百合子「こんな豪華客船に乗るのは初めてですけど、以前お仕事でマグロ漁船に乗ったことがありますよ」

タケシ「マグロ漁船!?」

百合子「懐かしいな、あの時はこんなに穏やかな天気じゃなかったからなあ」

タケシ「…改めてお前の経歴に興味が出てきた」

百合子「聞きます!私の活躍の数々を?じゃあまずは手作りのぶどーかんの頃からお話ししましょうか、あれは今から…」


少し離れたところで…
Pカチュウ「船酔いした…!き、気持ち悪い…」

「「うげえええええええええええええええ」」

隣のおっさん「おや、君も船酔いかな?」

Pカチュウ「そういうあなたも?」

隣のおっさん「私船が苦手でね~いっつも船酔いが止まらなくて参っちゃうよ」ハハハ

Pカチュウ「えぇ、じゃあ何で船に乗るんですか!?」

隣のおっさん「それは私、この船の船長だから」

Pカチュウ「船酔い体質なのに何故船長に!?」ガビーン

船長「どうだい君、私と勝負しないか?どっちが長くゲロを吐き続けられるか競うんだ」

Pカチュウ「辞退します」
53 : おにいちゃん   2019/03/01 11:45:44 ID:TLDa7/KPQ2
~クチバシティ~

百合子「楽しかったですね~♪」

タケシ(百合子の長話で全然船旅を堪能できなかった)

百合子「にしてもPカチュウさん、いつの間に船長さんからひでんマシンをもらってたんですか?」

Pカチュウ「酔い止め薬分けてあげたら、くれたぞ」

百合子「これでクチバジムに挑戦できますね!」

タケシ「だけど、“いあいぎり”を覚えられるポケモンを持ってないだろう?どうするつもりだ?」

百合子「実はその問題は解決していたりします!」ニヤリ

タケシ「どういうことだ?」

百合子「これです!」つモンスターボール

タケシ「まさか“いあいぎり”を覚えられるポケモンがこの中に…?」

Pカチュウ「俺も初耳だぞ、いつの間に?」

百合子「とりあえずクチバジムに行きましょうか!ふふふ」
54 : 1   2019/03/01 11:46:47 ID:TLDa7/KPQ2
続きは仕事終わってからまたじっくりと
55 : 1   2019/03/01 23:47:32 ID:TLDa7/KPQ2
百合子「紹介します、カモネギのおしょうです」

おしょう「…」ギロッ

タケシ「また随分と濃いやつが手持ちに加わったな」

百合子「つむぎと特訓してる時に捕まえたオニスズメと交換してもらったんです」

Pカチュウ「ちっ!新入りとは思えない太々しさだな、草なんて咥えやがって偉そうに」

おしょう「…」バシッ

Pカチュウ「いたっ!こいつ今俺に攻撃しやがった!」

百合子「目にもとまらぬ刀裁き、かっこいい!」

タケシ「ネギだぞ」

Pカチュウ「なめんな鳥公!百合子パーティーのリーダーの俺に向かってふざけた真似を!洗礼だ喰らえや!!」

1分後

Pカチュウ「」ボロボロ

百合子「瞬殺でしたね…」

おしょう「ふんっ」

Pカチュウ「ちくしょう!!人間に戻ったらけちょんけちょんのギッタンギッタンにしてやるからなあ!!それまでは見逃してやる!!」ギリギリ

タケシ「今のお前、きっと世界で一番情けないぞ」
56 : 1   2019/03/02 00:20:17 ID:AAMZq.lrKU
~クチバジム~

百合子「ジムリーダーどころかトレーナーの姿すらありませんね」

タケシ「いくつかごみ箱が置かれているだけ…か」

Pカチュウ「おい、ごみ箱の中にスイッチがあるぞ」ヒョイ

タケシ「こっちにもあるな、押してみよう」ポチッ

真上から落ちてきたごみ箱がタケシの頭上に激突

デデーン!≪タケシ、アウトー!≫

Pカチュウ「どっかで聞いたことのあるやつ流れた!?」

百合子「コント番組のたらい落としみたいですね」

Pカチュウ「タケシの押したのは外れってことか、ならこれか?」ポチッ

ゴンッ!

Pカチュウ「ぐはっ!」

デデーン!≪ピカチュウ、アウトー!≫

百合子「なるほど…、正しく押さないとごみ箱が落ちてくる仕組みなんですね、にしても落ちてきたのに傷一つついてないなんてなんて頑丈なごみ箱…」

Pカチュウ「次こそは当ててやる!これだ!」ゴンッ デデーン

タケシ「なら俺はこれ!」ゴンッ デデーン

百合子「えいっ!」ゴンッ デデーン

10分後

Pカチュウ「だ、ダメか…」

タケシ「たんこぶが天井に届きそうだ…」

百合子「いったいどのスイッチを…どのボタンを押せば…」

キィィィィィン

『あれー?今ボタンの話した?』

百合子(!?)

『百合子ちゃん、痛そうだね、大丈夫?』

百合子(え、何?この声?)
57 : 1   2019/03/02 00:37:51 ID:AAMZq.lrKU
百合子「この声…もしかして未来?」

未来『でへへ~そうだよ百合子ちゃん』

Pカチュウ「どうした百合子?」

百合子「声が!どこからか未来の声が聞こえるんです!」

Pカチュウ「え、俺には何も?」

百合子(私にしか聞こえてない?)

タケシ「どうした?」ヒソヒソ

Pカチュウ「俺にもさっぱり」ヒソヒソ

百合子「未来!どのスイッチを押せばいいのか分からないの!未来ならどれを押す!?」

未来『そっか…百合子、私ならね』

百合子「うん」

未来『ぜーんぶ押しちゃうかな!』デヘヘ

百合子「ええええええええええええええええええ!!」ガーン

Pカチュウ(百合子、さっきから独り言を…頭を強く打ちすぎたからか?)

百合子(全部、全部って…ん?全部…そうか!)「2人とも!」

Pカチュウ&タケシ「!?」

百合子「合図するんでスイッチを押してください!同時です!」

タケシ「何だか知らんが分かった!」

Pカチュウ「信じていいんだな!」

百合子「行きますよ!1,2の…」

ポチッ!
58 : 1   2019/03/02 01:09:50 ID:AAMZq.lrKU
Pカチュウ「扉が開いた…!」

タケシ「本当に正解だったみたいだな」

百合子(もう声が聞こえない)キョロキョロ

タケシ「百合子、気を引き締めろ。ジムリーダーのお出ましだ」

ライトアップする部屋

マチス「コングラチュレーション!」パチパチ

タケシ「あの男がクチバジムのジムリーダー、マチス!」

マチス「マイネームイズマチス!ようこそ、ミーのジムに!」

百合子「マチスさん!私と勝負してください!」

マチス「オフコース!OKデース!ではルール説明を…」

突然消える電気

マチス「お前たち、ちゃんと発電しなサーイ!」

トレーナーたち「へい、マチスさん!」コギコギ

Pカチュウ「自家発電かよ!」

マチス「ミーのジム、ベリー貧乏ネ!だから電気も発電して作ってるネ!」

Pカチュウ「やはりブラック…」

ライトアップ

マチス「ルールは先に手持ちを全滅させた方が勝ちデース!といってもミーのポケモンはこのライチュウだけですけどネ!」

百合子「ライチュウ…ピカチュウの進化形態」

Pカチュウ「随分余裕じゃんか」

マチス「ノー!他のポケモン、発電に協力してもらってるから出せないネ!」

Pカチュウ「あ、そうスか」ドヨーン
59 : 1   2019/03/02 01:42:08 ID:AAMZq.lrKU
百合子「修行の成果を見せるとき!行け、つむぎ!」

つむぎ「」ピチピチ

マチス「ゴー!ライチュウ!!」

ライチュウ「…」ニヤッ

百合子「新技“たいあたr」

マチス「ベリィスローリィ」

百合子(いつの間に接近を!?)

マチス「“メガトンパンチ”!」

つむぎ「!?」ドスッ

タケシ「でんき技を使わずに一撃で…」

マチス「ミーのライチュウはベリー血の気が多いネ!コンディションがいい時は相手をクラッシュするまでアタックをやめないヨ」ニヤ

タケシ(マチスのライチュウは戦闘狂と聞いてはいたが噂以上だな)

Pカチュウ「…」

百合子「だったら次は…おしょう!」

マチス「ライチュウ!“メガトンキック”!」

百合子「おしょう!“いあいぎり”!」

おしょう「…」スチャ

Pカチュウ「あーあぶなーい!」(棒)

おしょう「!?」ドンッ

百合子「おしょうが蹴り飛ばされたー!!」ガーン

Pカチュウ「ごめんごめん、つい手が滑っちゃった」ハナホジー

タケシ「お前って奴は…」

百合子「この大事な時に何するんですか!さっきのことまだ根に持ってるんですか!?」

Pカチュウ「まあ、それもあるけど」

タケシ(あるのかよ)

Pカチュウ「このライチュウだけは俺が戦って倒したいんだ!」

百合子「Pカチュウさん」

Pカチュウ「だから俺に任せてくれ!」

百合子「…わかりました、勝ちましょう!」
60 : 1   2019/03/02 02:18:29 ID:AAMZq.lrKU
マチス「ゴー!ライチュウ!“メガトンパンチ”!」

百合子「“でんこうせっか”!」

Pカチュウ(喰らえ!!)

マチス「なかなかのスピード…だけど無意味!」

タケシ「Pカチュウを受け止めた!それも片手で!?」

ライチュウ「…」ニヤ

Pカチュウ「やろう」ギリッ

マチス「“メガトンキック”で蹴り上げロ!」

Pカチュウ「ぐはっ!!」

百合子「Pカチュウさん!」

Pカチュウ「くそ、まだまだぁ!!」

マチス「ナイスガッツ!敬意を表して少し本気だすヨ、ライチュウ!」

タケシ「まずい、来るぞ!!」

マチス「“10まんボルト”!!」

タケシ「なんて凄まじいパワーだ…」ゾッ

百合子「だったらこっちだって!“10まんボルト”!!」

Pカチュウ「どうだ!!?」

マチス「ノー!」

Pカチュウ(こいつ!電撃を喰らいながら俺の目の前まで!?)

マチス「“メガトンパンチ”…!」

Pカチュウ「ぐああああああああああ!!」ドゴッ

タケシ「顔面に直接…」

百合子「ひっ!」

ライチュウ「…!」ビュン

百合子「マチスさんの指示なしで攻撃体制を!?」

マチス「ライチュウの悪い癖ネ、こうなったらもうあのピカチュウがクラッシュするまで止まらないヨ」

ライチュウの メガトンキック!

百合子「やめて!もうやめてええええええええええええええ!!」
61 : 1   2019/03/02 02:42:17 ID:AAMZq.lrKU
『よっ!百合子、調子どうだ?』

『どうもこうも何で私がトリなんですか!鬼ですか?悪魔ですか?』

『今日はお前の新曲初披露だろ、今回のメインなんだからビシッと頼むぞ!』

『うぅ…わかりました!ビシッと決めてきますから、だから…』

『だから?』

『手を握ってください』

『…そんなことでいいのか?』

『いいんです、このぬくもりが私に勇気を与えてくれるから』

『そうか』

『見ててくださいねプロデューサーさん!私のステージを!』
62 : 1   2019/03/02 03:07:34 ID:AAMZq.lrKU
Pカチュウ「ハァ…ハァ…」

百合子「良かった、気が付いたんですね!」

Pカチュウ「百合子…」

百合子「Pカチュウさん、もう降参しましょうよ!これ以上Pカチュウ…プロデューサーさんが
傷ついていく姿なんて私見たく…」

Pカチュウ「百合子」

百合子「?」

Pカチュウ「手を、握ってくれないか?」

百合子「プロデューサーさん…」

Pカチュウ「頼む」

ギュッ

Pカチュウ「ありがとう、勇気出たよ」

百合子「私見てますから…ずっと!ずっと!!」

Pカチュウ「あぁ」


マチス「ライチュウ」

ライチュウ「?」

マチス「フィニッシュ」

ライチュウ「…」ニヤリ

タケシ「まずい来るぞ!!」

Pカチュウ「離れてろ百合子」

百合子「はい!」

Pカチュウ(全力ダッシュからの“メガトンキックか”!今の体力じゃ避けるのも難しいし、ましてや防ぐことなんて……防ぐ)

『にしても落ちてきたのに傷一つついてないなんてなんて頑丈なごみ箱…』

Pカチュウ「これだ!!」

ライチュウ「!?」ゴキッ

マチス「落ちてたごみ箱で防いダ!?」

Pカチュウ「頑丈なの置いといてありがとさん!」ニヤ

ライチュウ「!」ギリッ

Pカチュウ「くらえやあああああああああああ!!」ダッ
63 : 1   2019/03/02 03:26:21 ID:AAMZq.lrKU
タケシ「やった!“でんこうせっか”がライチュウの腹に入った!!」

Pカチュウ「うおおおおおおおおおおおおおお!!」

ライチュウ「!!」

Pカチュウ「その痛めた足じゃ踏ん張れないだろ!このまま壁までぶっ飛ばしてやる!!」

マチス「ライチュウ!!」

ライチュウ「!!」ガシッ

タケシ「両腕でPカチュウを押さえたのか!!」

マチス「0距離でのフルパワー“10まんボルト”でジエンドだ!!」

ライチュウ「…」バチバチ

Pカチュウ「させるかぁ!!」

ドゴッ!!

ライチュウ「!?」

マチス「両頬のでんきぶくろを攻撃しただト!?」

タケシ「そうか!でんきぶくろへの直接ダメージで電撃を放てなくしたのか!」

Pカチュウ「行くぞ百合子おおおおおおおお!!」

百合子「“10まんボルトォォォォオオオオオオオオオオオオオ”!!!」

ライチュウ「!!?」

マチス「ライチュウ!!」

タケシ「やったのか!?」

ライチュウ「…」

百合子「まだ倒れないなんて…」

Pカチュウ「ハァ…ハァ…」

ライチュウ「…」フラッ

バタッ!

マチス「ミーのライチュウが…負けた…」

Pカチュウ「やった…ぜ」バタッ

百合子「プロデューサーさん!やった!やりましたね!!」

Pカチュウ「お前のおかげだよ、百合子…お前が俺に勇気をくれたから…」

百合子「えへへ…」

タケシ「Pカチュウ」

Pカチュウ「ん?」

タケシ「今のお前、きっと世界で一番かっこいいぞ」
64 : お兄ちゃん   2019/03/02 03:27:25 ID:AAMZq.lrKU
今日はここでおしまい
65 : 1   2019/03/02 09:54:58 ID:AAMZq.lrKU
マチス「はっはっは!ナイスファイト、ユリコ!」(握手)

百合子「ベリーサンクスです!」(ロコ風に)

マチス「このオレンジバッジをあげマース!」

百合子「これでバッジは3つ…!」

タケシ「後、5つか。先は長いな」

百合子「その分楽しいこともいっぱいですね!」

タケシ「ポジティブなやつだな」

マチス「ミーもユリコの活躍、応援してマース!」

百合子「ジムリーダーの方に応援してもらえるなんて感激です」

タケシ「一応俺もジムリーダーなんだが」ガーン

マチス「当然デース!ユリコ マイ フレンド!」ビシッ

百合子「マイ フレンド!」ビシッ

タケシ「さて、じゃあまずは気絶したこいつをポケモンセンターに預けないとな」

百合子「はい、それじゃあポケモンセンターに向かってレッツゴーです!」


オレンジバッジを てにいれた!
66 : 1   2019/03/02 10:14:46 ID:AAMZq.lrKU
クチバジムの激闘から数日が経った
途中、ディグダのあなに行ったり、オーキド博士の助手からひでんマシン5(フラッシュ)を(無理やり)もらったり、なんやかんやあって一行はイワヤマトンネルの入口前に来ていた

~イワヤマトンネル 入口前~

百合子「長い道のりでしたね!…カットされた気がするけど」

Pカチュウ「ここに来るまでに色々あったな…カットされた気がするけど」

タケシ「困難を乗り越えて俺たちも結構強くなったな…カットされた気がするけど」

Pカチュウ「そういえばここでは“フラッシュ”が必須だったな」

タケシ「日の光もない完全な暗闇だからな、迷えば一巻の終わりだぞ」

Pカチュウ「百合子、“フラッシュ”を使えるポケモンは用意したか?」

百合子「え?Pカチュウさんじゃダメなんですか?」

Pカチュウ「初代のひでんマシンは一度覚えさせたら忘れさせることが出来ないから、実質技の枠つぶしになるのは正直痛い」

百合子「でももう遅いです」

Pカチュウ「え?」

百合子「Pカチュウさんに覚えさせちゃいました…“フラッシュ”」

Pカチュウ「何で!?いつ!?」

百合子「寝てる間にこっそりと」テヘペロ

Pカチュウ「うそぉ!じゃあ俺はこれから一生“フラッシュ”を背負って生きていかないといけないの!?」

百合子「大丈夫ですよ、きっと役に立つときありますって!それじゃあ出発!」

Pカチュウ「とほほ」
67 : 1   2019/03/02 11:35:38 ID:AAMZq.lrKU
Pカチュウ「…」ピカピカ

タケシ「全身発光しながら動いてるのシュールだな」

Pカチュウ「うるさい」

ポトッ

百合子「ん?首に何か落ちてきた…」ヒョイ

掌の虫「」モゾモゾ

百合子「」

更に虫が百合子の頭の上に落ちてくる

百合子「あああああああああああああああああああああ!!」ビュン

Pカチュウ「どうしたんだ、突然走り出して!?」

タケシ「1人で先に行くのは危険だぞ!おーい!」
68 : 1   2019/03/02 11:36:01 ID:AAMZq.lrKU
百合子「迷った」

百合子「どうしよう、暗いから元来た道もこの先の道も分からないし…」

百合子「そういえば、この世界に来てから1人っきりになったのって初めてかも」

百合子「このまま誰にも発見されなかったら私1人で…うぅ、嫌だ…怖いよぉ、誰か…」グスッ

キィィィィィン

『百合子さんは…一人じゃ、ない…よ』

百合子(また声が!?でもこの間とは違う!」

『目を閉じて…』

百合子「…」(目を閉じる)

『開いて…』

百合子「…え?ここって、劇場?」

杏奈『百合子さん』

百合子「杏奈ちゃん!どうしてここに、ていうかここはどこ!?」

杏奈『ここは百合子さんの心の中…杏奈は…百合子さんの想像力で、生まれた存在…』

百合子「そっか、あの時の未来も声も」

杏奈『そう…みんなも、いる…よ』

百合子「ほんとだ…みんな…!」

杏奈『離れ離れになっても…杏奈達は心で繋がってる…心の中なら、いつだって会える…よ』

百合子「杏奈ちゃん…みんな、ありがとう」

杏奈『困ったことがあったら…いつでも杏奈達を呼んでね、約束…だよ』


Pカチュウ「百合子!」

タケシ「全く心配したんだぞ!」

百合子「…Pカチュウさん、タケシさん」

Pカチュウ「何だ、泣いてたのか?」

百合子「はい、でもこれは嬉し涙なんです」

Pカチュウ&タケシ「?」

百合子(そうだ、私には皆がいる、Pカチュウもタケシさんも…だから寂しくない!何があっても頑張れるんだ!)
69 : 仕掛け人さま   2019/03/02 16:13:03 ID:WTfqhjzsNk
Pカチュウの貴重な技の枠が…
70 : 1   2019/03/03 00:57:40 ID:uoJvSYV6t2
~シオンタウン~

Pカチュウ「タケシどうした?顔が悪いぞ」

タケシ「顔色が悪い、って言いたいのか?」ゴゴゴゴゴ

百合子「でも本当にどうしたんですか?この町に入ってから元気ありませんね」

タケシ「この町は心霊スポットなんだよ、幽霊の目撃情報はもちろん、いるだけであらゆる霊的現象が起きるし、立ち寄っただけで悪霊に憑りつかれたトレーナーが数知れず…」ブルブル

百合子&Pカチュウ「へー」

タケシ「軽いなっ!?」

Pカチュウ「だって結構心霊現象に巻き込まれてるし、もう慣れっこなんだよ」

百合子「私たち、夏の仕事でよく見かけますよ、幽霊」

タケシ「何それ!昆虫みたいな感覚なの!?」

百合子「でも興味ありますねこの町!現世と霊界の境目、ロマンじゃないですか!」

Pカチュウ「この手の話は百合子には逆効果だったな」

タケシ「待て待て!幽霊って言っても人間だけじゃなくてポケモンの幽霊も現れるかもしれないんだぞ!」

百合子「ますます興味出てきました!」

タケシ「」ガーン

百合子「それじゃ目ぼしい所を探検しましょうか!」
71 : 1   2019/03/03 13:44:33 ID:uoJvSYV6t2
~ポケモンタワー~

シゲル「どこのへっぽこトレーナーが現れたかと思ったら…ボンジュール、久しぶりだな!」

Pカチュウ「…ごめん、誰だっけ?」

百合子「忘れちゃったんですか?マサラタウンで会った『あああああ』さんですよ」

シゲル「ちげー!『シゲル』だー!!」

Pカチュウ「後に神域の男と呼ばれるあの…」

タケシ「多分それ違うやつ」

シゲル「相変わらずムカつく奴らだ…で、お前らは何しに来たんだよ?」

百合子「冥界の使者の宴を見てみたくて」キリッ

シゲル「何言ってるかわかんね」

タケシ「安心しろ、俺らもだ」

Pカチュウ「そういうお前はどうしてここに?」

シゲル「はっ!誰がお前らに教えるかよ!」

Pカチュウ「あっそ、じゃあいいや」

百合子「じゃあ私たち先に」スタスタ

シゲル「…まあ、どうしてもっていうなら教えてやっても俺は構わないぜ」

Pカチュウ「別にいいよ、こっちは社交辞令で聞いただけだし」

シゲル「じゃあ教えてやるよぉ!実はさぁ!!」(百合子の肩をつかみながら)

Pカチュウ「いじりがいのあるやつだ」ニヤニヤ

タケシ「鬼だ…」
72 : 1   2019/03/03 14:19:07 ID:uoJvSYV6t2
シゲル「じーさんに頼まれて、フジ老人に会いに来たんだ。何でも数日前から連絡が取れなくなったらしくてな、たまたま近くにいた俺が様子を見に来たってわけだ」

百合子「で、調べると、このポケモンタワーに入ったきり消息を絶ったことが分かったと?」

シゲル「あぁ…、しかもフジ老人が行方不明になったと同時にシオンタウンでは心霊現象が今まで以上に頻繁に起こるようになったらしい。これまでは何となく程度の現象が、今じゃ実害が出るレベルに…」

百合子「偶然とは思えませんね」

シゲル「俺もそう思ってな、今乗り込もうと思ったんだが…」

百合子「だが?」

シゲル「幽霊がうじゃうじゃいてやばい」

Pカチュウ「なら俺に任せとけ!俺は幽霊慣れしてるからな、仲を取り持ってやる!」

タケシ「いや、幽霊との仲を取り持ってどうするんだよ」

Pカチュウ「話せばわかるかもしれないじゃん、まあとにかく任せとけって」

扉を開ける

『ああああああああああああああああああ』『いたいいたいたいたいいたいいたいいたいいたい』『たすけてだれかあああああああああああああああ』『にくいよぉおまえがにくいよぉぉおおおおおおおおお』

扉を閉める

Pカチュウ「マジやばい無理」

タケシ「語彙力がどうした!?」

百合子「いったい中で何が起こってるのか気になりますね」ガチャ

飛び交う無数の魂、響き渡る断末魔、這いつくばる半透明の人っぽい何か、墓石にしがみつく半透明のポケモンみたいな何か、徘徊している半透明(以下略)

扉を閉める

百合子「…マジやばい」
73 : 1   2019/03/03 14:50:20 ID:uoJvSYV6t2
~ポケモンタワー3階~

百合子「…四方八方から視線を感じるんですが」

Pカチュウ「目を合わせるな、何されるかわからないぞ」

タケシ「視線もだけど、幽霊の声、みたいなのがうるさくて頭に響く」

シゲル「ずっと聞いてたら頭がおかしくなりそうだぜ」

Pカチュウ「百合子、気を紛らわせるためになんか歌って」

百合子「無茶振り!?じゃ、じゃあ『ジャングル☆パーティー』でも歌いましょうか」

Pカチュウ「まさかの選曲だな」

百合子「この淀んだ空気を変えたくって…じゃあ行きますよ…ノリに乗っちゃえばいいだけだよー」

Pカチュウ「JOY TO RIDE!」

タケシ&シゲル(ついていけん…)

10分後

3人と1匹「ウンバッバウンバッバ!!」

百合子「パーティーは大昔から!ドンチャン×2!」

Pカチュウ&タケシ&シゲル「ドンチャン×2!」

百合子「騒ぎだよ!」

Pカチュウ&タケシ&シゲル「ウッハッハ!!」

幽霊(ヒエッ)

幽霊2(なにあの人間怖い)

幽霊3(関わらんでおこ)
74 : Pチャン   2019/03/03 14:53:47 ID:OIq0w9s6BU
シゲルも勢いに飲まれたかw
75 : 1   2019/03/03 20:54:14 ID:uoJvSYV6t2
~シオンタウン~

???「ここがシオンタウン、そして…あそこがポケモンタワー…ふふっ」

~ポケモンタワー5階~

百合子「結界の中なら幽霊も入ってこれないんですね」

シゲル「これでやっと休める…」ハァ

百合子「あなたのおかげで助かったよ、ありがとう、きとうしさん」

きとうし「気にするな、しかし、お嬢ちゃんたちがこの階に来た時には驚いたわい、よくあの霊の群れが漂う中、無事に来られたものだ」

シゲル「歌ってきたからな」フッ

きとうし「何言っとるんじゃ坊主は」

百合子「でも驚いたのはこっちの方だよ、まさかあなたみたいな小さい女の子がきとうしをやってるなんて」

きとうし「小さい…女の子じゃと…」ギリッ

ばしっ!

百合子「いたっ!何するの!?」

きとうし「だーれが幼女じゃ!わしはこう見えてもお前たちより遥かに歳が上じゃぞ!」プンプン

シゲル「つまりばーさんか」

きとうし「だーれがばばあだコラァ!」(グーパン)

シゲル「ぐはっ!」ハナジブー

きとうし「数週間前にわしの所にやってきたある霊を助けるために憑依させたらこんな姿になってしまったんじゃい!」

百合子「霊に憑りつかれて幼女化なんて、ファンタジーみたいで凄いですね!」キラキラ

シゲル「迷惑してるなら追い出せばいいじゃん」

きとうし「さっきも言ったじゃろ、助けるためにやっておる。それに霊自体は無害だし、祈祷の力も元のまま使えるから仕事する分には問題はないのさ」

シゲル「ふーん」

きとうし「そういえばお前たちの連れの半裸の男と人間の言葉をしゃべるピカチュウ、戻ってこないのぉ」

百合子「あっ、そういえば…」
76 : 1   2019/03/03 21:07:53 ID:uoJvSYV6t2
きとうし「今のポケモンタワーは物騒じゃからのぉい、幽霊の他にもロケット団がうろついておるじゃろうし」

百合子「え、ロケット団?ここにロケット団がいるんですか!?」

きとうし「知らんかったのか?今、このポケモンタワーはロケット団どもが占拠しておるんじゃぞ」

シゲル「まさかフジ老人もロケット団に…」

きとうし「話の流れ的におそらくな」

百合子(Pカチュウさん、タケシさん、大丈夫かな)

~ポケモンタワー7階~

ロケット団員5「フジ老人、さっさと『例のブツ』を差し出した方が身のためだぜ」

フジ老人「断る!」

ロケット団員5「強情なじじいだ…!ん?何だこのカラカラは?」

カラカラ「!?」ビクッ

ロケット団員5「邪魔だおらぁ!!」ゲシッ

フジ老人「やめろ!この子はまだ幼いんじゃぞ!?」

カラカラ「キュゥウ…」シクシク

ロケット団員5「ははは!泣いてやがる!!」

フジ老人「何と酷いことを…!」ギリッ

ロケット団員6「大変だ!このタワー内で怪しい奴らを見つけた!」

ロケット団員5「本当か!?」

ロケット団員6「あぁ、こいつらだ!」

Pカチュウ「ちょっと待て!誰が怪しい奴だ!」

タケシ「俺たちのどこが怪しいって言うんだ!?」

ロケット団員5「喋るピカチュウに半裸の男…確かに怪しい」

Pカチュウ「」

タケシ「」
77 : 1   2019/03/03 23:01:57 ID:uoJvSYV6t2
???「あら、随分と賑やかじゃない」スタスタ

ロケット団員5「隊長!お疲れ様です!!」

Pカチュウ「ロケット団の女幹部か、仮面なんて付けてかっこつけか」

仮面の女幹部「喋るピカチュウ…オツキミやまで任務を邪魔したっていうのはお前のことね」

Pカチュウ(…あれ?)

タケシ「どうした、急に黙って?」

Pカチュウ「いや、あの女、どっかで見たことあるような…」

仮面の女幹部「さてフジ老人、『あれ』を渡してもらおうかしら」

フジ老人「絶対に渡さんぞ!」

仮面の女幹部「渡さないのなら、このタワーを破壊するまでよ」

フジ老人「霊たちを呼び覚ましただけでなく、このタワーまで破壊するというのか貴様!?」

仮面の女幹部「人聞きの悪い、私が霊を呼び覚ましたわけじゃない、部下が暴れたことであっちが勝手に起きてきたのよ」フフッ

Pカチュウ(霊の発生はロケット団の仕業だったのか)

仮面の女幹部「それに安心して、タワーは破壊しないわ、だってここに隠されてるんでしょう?『あれ』が」

フジ老人「な、なぜそれを!?」

仮面の女幹部「人を騙そうとするなんていけないおじいちゃんねえ、けど私は怒らないわ、だって私は優れた『大人の女』だから、けど…」

カラカラ「!?」

仮面の女幹部「この可愛いカラカラちゃんが酷い目に合うのはもう見たくはないでしょう?」ニヤ
78 : 1   2019/03/03 23:27:21 ID:uoJvSYV6t2
仮面の女幹部「ルージュラ、そのままカラカラちゃんを押さえておいてちょうだい」

フジ老人「やめろ!」

仮面の女幹部「やめてほしければ『あれ』を渡すしかないわよ?さあ、おねえさんが3つ数える間にいい返事を聞かせてちょうだい」

フジ老人「…わかった、渡す、だからカラカラを放してくれ」

Pカチュウ&タケシ「フジ老人!?」

仮面の女幹部「なるほど、銅像の中にあったのね」

フジ老人「これでいいだろう!?」

仮面の女幹部「えぇ、確かに頂戴したわ、幻のポケモン・ミュウの遺伝子!ルージュラ!」

フジ老人の方へと投げ飛ばされるカラカラ

仮面の女幹部「これでボスもお喜びになる、そして私の野望も…ふふっ」

Pカチュウ「させるかぁ!」(“でんこうせっか”)

仮面の女幹部「ふげっ!な、何をするのよ!?」

Pカチュウ「タケシ、パス!」ヒョイ

タケシ「なぜ俺に!?」パシッ

仮面の女幹部「ルージュラ!あの半裸に“れいとうビーム”!」

タケシ「うわああああああ!!」(全力ダッシュ)

Pカチュウ「タケシが囮になってる間に、トレーナーに攻撃してやる!」

仮面の女幹部「もう許さないわよ」

Pカチュウ「優れた大人の女は怒らないんじゃなかったか?」

仮面の女幹部「うるさい!」

Pカチュウ「お前の仮面引っぺがしてその不細工面見せてもらうぜ、“でんこうせっか”!」

ばしっ!

Pカチュウ「なっ!?」

仮面の女幹部「よくも…私のアダルトフェイスを…!」

Pカチュウ「こ、このみさん!?」
79 : 1   2019/03/04 01:03:37 ID:l4B6/3DJD6
ロケット団員6「隊長の素顔初めて見た」

ロケット団員5「隊長はあのお美しい素顔が原因で多くのトラブルを引き起こしてきたという、それらを防ぐためにあえて仮面をしているそうだ」

Pカチュウ「本当にあなたはこのみさんなのか!?このみさんがこんな長身美女なわけない…」

このみ「理由はわからないけど、腹の立つセリフね」イラッ

Pカチュウ「…何故ロケット団なんかに?」

このみ「ロケット団は、記憶を失い行き場を無くした私を拾ってくれた。私はその恩に報いたいだけよ」

Pカチュウ「記憶喪失!?」

このみ「聞いてる感じだと、君は私の記憶が失われる前の知り合いみたいだけど、今は敵だってことを忘れてるんじゃないかしら?」

Pカチュウ「敵じゃない、俺たちは仲間だ!」

このみ「あっそ、それと君、よそ見してていいのかしら?」ニヤ

タケシ「ぐあああ!!」バタッ

Pカチュウ「タケシ!?」

このみ「ルージュラ、このピカチュウに“れいとうビーム”!」

Pカチュウ「か、体が凍って…!」

このみ「手こずらせてくれたわね、あなたたち…!決めたわ、このポケモンタワーを破壊する」

一同「!?」

このみ「私を怒らせた罰よ、ふふっ…、ルージュラ、こうg」

シゲル「ガーディ!“ひのこ”だ!!」

ルージュラ「!?」

このみ「誰!?」

シゲル「ボンジュール、ロケット団!俺はシゲル、未来のポケモンチャンピオンだ!」
80 : 1   2019/03/04 01:31:36 ID:l4B6/3DJD6
百合子「上の階が騒がしいと思ったらやっぱりロケット団に捕まってたんですね!」

ロケット団員5「新手か、隊長の邪魔はさせねぇ!」

おしょう「クエッ!」

ロケット団員達「ぐは!」バタッ

百合子「モブの皆さんは退場してください」

このみ「やるじゃない、お嬢ちゃん」

百合子「むっ!あなたが隊長ですか…というかどこかで見たことある気が」

Pカチュウ「百合子!信じられないかもしれないがこの人、このみさんだ!」

百合子「えぇ!?このみさんって、アダルトとは程遠い小っちゃくてかわいらしいあのこのみさんですか!?」

このみ「何かしらね、今の頭に来るわ」ピキピキ

シゲル「百合子!このルージュラは足止めしといてやるから、お前はロケット団を倒せ!」

このみ「お子様2人が加勢に来たからって私に勝てると思ってるのかしら?」

百合子「そっちだってルージュラがいないんじゃ私を倒すことが出来ませんよ?」

このみ「考えが浅はかよお嬢ちゃん、私の手持ちが他にいることを想定してなかったわけ?」

百合子&シゲル「あ」

Pカチュウ&タケシ(おいおいおい)

このみ「キュウコン!“かえんほうしゃ”!」

百合子「うわわわ!!」

このみ「ふふ、所詮子供ね!大きな力を前にすれば逃げることしかできない」

百合子「むっ!おしょう!つむぎ!」ボンッ

このみ「遅い!!“でんこうせっか”!!」

百合子「あのキュウコン早い…いったいどうすれば…ん?」

カラカラ「…」ウルウル

百合子「…もしかして戦ってくれるの?」

カラカラ「!?」ビクッ

百合子「あわわ、驚かせてごめん!」

このみ「無理よ、そんな臆病なポケモンで私は倒せない!」

百合子「そんなことない!私はこの子の勇気に、賭ける!」
81 : 1   2019/03/04 02:00:02 ID:l4B6/3DJD6
カラカラ「…」チラッ

フジ老人「カラカラ…」

百合子(そうか、カラカラはフジ老人を助けるために戦おうとしてるんだ、だったら私もそれに応えなきゃ!)

このみ「“かえんほうしゃ”!」

百合子「おしょう、“みだれづき”!そして…!」

このみ(来る!?)

百合子「カラカラ、お願い!!」

カラカラ「!」ブンッ

Pカチュウ「“ホネこんぼう”はじめんタイプの技、ほのおタイプのキュウコンに有効だ!」

このみ「確か、けどね…!」

キュウコン「!」バシッ

百合子「尻尾ではじかれた!?」

このみ「当たりさえしなければどうってことないわね」

百合子(一体どうすれば…)

このみ「お遊びはここまで…さあ行くわよ、キュウコン!“ひのこ”!」

Pカチュウ「ここに来て威力の低い“ひのこ”を何で!?」

キュウコン「…」ボッボッ

百合子「キュウコンの尻尾に火が!?」

このみ「この9本の尾から繰り出される連続攻撃、果たして避けられるかしら!?」

Pカチュウ「9連続の攻撃!?まずい!?」

このみ「終わりよお嬢ちゃん!!」
82 : 1   2019/03/04 02:25:37 ID:l4B6/3DJD6
百合子「おしょう!」

おしょう「!!」バシッ

Pカチュウ「あいつ!9つの“ひのこ”を打ち落とす気か!?」

このみ「いくらそのカモネギが手練れでも、9つの炎弾を全て捌くのは不可能よ!」

百合子「違う、打ち落とすんじゃない!!」

おしょう「クエッ!」ブンッ

百合子「打ち返すんですよ!!」

このみ「何ですって!?」

Pカチュウ「一つの炎弾を打ち返して、他の炎弾と相殺させてるのか!」

百合子「残念でしたね、私の中には頼れる51人の仲間がいるんですよ!」

昴『オレのアドバイス通り、やったな百合子!』

百合子「昴さん、ありがとうございます!」

このみ「おのれ!!」

百合子「このみさん!あなたもその51人の中にいるんですよ!」

このみ「違う!私はロケット団!お前たちの仲間じゃない!!」

百合子「だったら今思い出させてあげます!カラカラ、行くよ!えいっ!!」

Pカチュウ「カラカラを投げた!?」

百合子「いけえええええええええ!!」
83 : 1   2019/03/04 02:50:15 ID:l4B6/3DJD6
このみ「馬鹿ね!来るとわかってれば防ぐことなんて容易いのよ!!」

Pカチュウ「それはどうかな」サッ

このみ「お前!凍らせて身動きを封じたはず!?」

Pカチュウ「つむぎが『なんでもなおし』を運んでくれたんですよ!跳ねて移動してたから今まで時間かかってたけどね!くらえ、“フラッシュ”!!」

このみ「しまっ!」

百合子「これがカラカラの勇気の一撃!!」

カラカラ「!!」ブンッ

ごん!!

キュウコン「…」ニヤリ

Pカチュウ「くそ、持ち堪えた!」

百合子「カラカラ逃げて!!」

このみ「逃がさないわ!お前たちもカラカラも!全て焼き尽くしてあげるわ!!」

ぐらっ

このみ「!?」

ドドドドドドドドド!!

百合子「地面が揺れてる!これって!」

このみ「“じしん”攻撃!?いったい誰が!?」

ガラガラ「…」スッ

フジ老人「お前は…そうか、息子を助けるために現世に…」ウルッ

Pカチュウ「キュウコンに隙が出来た今がチャンスだ!」

百合子「フルスイングの“ホネこんぼう”!!」

キュウコン「!?」ドゴッ

このみ「私のキュウコンが、負けた!?」

シゲル「こっちも片付いたぜ!!」

Pカチュウ「ナイス、シゲちゃん!」

シゲル「気安く呼ぶな!」

このみ「…」
84 : 1   2019/03/04 03:02:18 ID:l4B6/3DJD6
このみ「…」チラッ

キュウコン「…」ピクッ

百合子「じゃあこのみさん、拘束させてもらいますよ」

シゲル「観念しやがれ、お前の負けだぜ」

このみ「ふふっ…『負け』ねぇ、確かにバトルでは私は『負け』たけど、私にとっての『負け』は任務を遂行できない場合のこと、それに関してはまだ決着付いてないわよ!」

キュウコン「!!」バッ

このみ「“あやしいひかり”!!」ピカッ

百合子「目くらまし!?」

このみ「さっきのお返しよ!」

Pカチュウ「まずい、逃げられる!」

このみ「ミュウの遺伝子は取り返させてもらったわ!だからこの勝負は私の勝ちよ!」

百合子「待ってくださいこのみさん!!」

このみ「百合子、とか言ったわね、ポケモンバトルの決着はいずれ付けるわ、必ず…必ずね!」

シゲル「あいつ…!くそっ!逃げられた!!」

百合子「このみさん…」
85 : 1   2019/03/04 03:05:06 ID:l4B6/3DJD6
今日はこれでおしまい
とりあえずタマムシまでを第一章として一区切りさせようと思ってます
86 : 1   2019/03/06 00:33:48 ID:uqt5AwuD6k
翌日

フジ老人「改めてありがとう、君たちのおかげだ」

百合子「こちらこそ、色々とお世話になりました」

フジ老人「ロケット団がいなくなり、霊たちも再び眠りについた、そしてタワーも守ってくれた、君たちはこの町の英雄だよ」

百合子「英雄…」ウットリ

フジ老人「それに、カラカラのことも…」チラッ

カラカラ「!」ピョンピョン

百合子「私たち、あの戦いから気が合っちゃって、カラカラが旅に付いてきたいって知った時は私も嬉しかったんです!だから、よろしくね、カラカラ!」

カラカラ「!」コクリ

フジ老人「君たちになら私も安心できる、もちろんあの子の母親も同じ気持ちだろう」


きとうし「ほれ、これを持っていけ」ババーン

シゲル「やっぱりばーさんじゃん」

きとうし「ふん!」(グーパン)

シゲル「ぐふぇ!!」

Pカチュウ「これは?」

きとうし「『ポケモンのふえ』じゃ、この中にわしに憑りついていた霊が入っておる。この霊が本来憑いていた者の前で吹くとよい」

Pカチュウ(百合子からこのきとうしの話を聞いたときは驚いたけど、以前このみさんには成長を止める守護霊が憑いてると聞いたことがある、この霊をこのみさんに戻せば失った記憶を取り戻すきっかけになるはず…多分)

百合子「それじゃあ出発しましょうか!」

一同「おう!」
87 : 1   2019/03/06 00:46:47 ID:uqt5AwuD6k
~8番道路~

タケシ「やあ、皆!俺タケシ!俺たちはシオンタウンでロケット団を激闘の末打ち破り、今はタマムシシティを目指して旅をしているぞ!」

Pカチュウ「突然どうした!?」

タケシ「…俺、シオンタウンでは結構空気だったからさ、少しでも目立とうと思ってな…」

Pカチュウ「あっ…」

百合子「ところで、シゲルさん、どうして私たちに着いてくるんですか?」

シゲル「付いてきてるわけじゃねぇ!元々俺はタマムシに用があるんだよ!」

百合子「いっそのこと一緒に旅しましょうよ」

シゲル「断る、ライバルとなれ合うつもりはない」

百合子「私たち、ライバルでしたっけ?」シレー

シゲル「何だ、俺は眼中にないってか…」ゴゴゴゴゴ

百合子「いや、もう友達だと思ってたもんで」

シゲル「と、友達…」

Pカチュウ「お、もしかして俺らと友達になれて嬉しいの?」ニヤニヤ

タケシ「よろしくな少年!」b

シゲル「そ、そんなんじゃねーし!お前らなんて友達だと思ってねーし!」

百合子「まあともかく、お互い頑張りましょうね、『シゲアキ』さん」

シゲル「シゲルだーっ!友達自称するなら名前は間違えんじゃねーっ!!」
88 : おにいちゃん   2019/03/06 00:54:59 ID:CSz5WV7fUQ
このノリ好き
89 : 1   2019/03/06 01:16:25 ID:uqt5AwuD6k
~タマムシジム~

トレーナー「エリカ様!例のトレーナー一行がタマムシシティに入ったと連絡がありました!」

エリカ「ついにきましたね、ユリコ・ナナオ…!わたくしの『復讐』はあなたを倒すことで達成される…ふふ、ふふふふ…」

~タマムシシティ~

百合子「タマムシデパートでたくさん買い物してきちゃった~!」ドッサリ

Pカチュウ「随分たくさん買ってきたんだな、おっ、飲み物あるじゃん!貰うな」プシュ

百合子「あ、それ!」

Pカチュウ「ぐへー!!」(顔面にサイコソーダぶちまける)

百合子「さっき落としたから気を付けて、って言おうとしたのに…」

Pカチュウ「目が!目がああああああああ!!」ジタバタ

百合子「(無視)あ、タケシさん、シゲルさんの姿が見えませんがどこに?」

タケシ「あぁ、あいつなら用事があるって言ってさっき別れたぞ」

百合子「えー!」ガーン

タケシ「旅を続けてればまた会えるだろ、気を落とすな」

百合子「そうですね!シゲルさんのコネでオーキド博士に頼んでこの世界の著名人の本とか譲ってもらえたら嬉しいなーとか思ってたんですけど、また次の機会にします!」

タケシ「別にシゲル自身のことはあまり気にしてないのね…」

百合子「じゃあタマムシジムに行きましょうか!」

タケシ「おう!」

Pカチュウ「くぁwせdrftgyふじこlp」ジタバタ
90 : 1   2019/03/06 01:41:19 ID:uqt5AwuD6k
~タマムシジム~

拳銃を持った集団に囲まれる百合子一行

トレーナー1「手をあげろ、そのままエリカ様の元に来てもらおうか」カチャ

百合子「唐突すぎて理解が追い付かないんですが」ガグブル

タケシ「俺たちはタマムシジムに来たはずが、組事務所に来ていた…っ!何を言っているのか分らんが、俺も分からん!」

トレーナー2「安心しろ、ここは正真正銘タマムシジムだ」(銃を構えながら)

Pカチュウ「安心できる要素ないっ!てか、お前らトレーナーなら銃じゃなくてボール構えろ!」

トレーナー3「がたがたぬかすな!おら、早く進め!!」



エリカ「ようこそ、わたくし、タマムシジムのジムリーダーを務めておりますエリカと申します」ニッコリ

百合子(良かった、優しそうな人だ、話せばわかってくれそう)

エリカ「早速ですが、お命頂戴します」ニッコリ

2人と1匹(ええええええええええええええええええええええええ!!)ガーン

百合子「ちょっと待ってください!私たちあなたとは会うの初めてですよね!?」

エリカ「仰る通りです」

百合子「何で命を狙われなきゃいけないんですか!?」

エリカ「…この期に及んでまだ白を切るおつもりかしら?」

Pカチュウ「いやいや!白を切るとか、そういうんじゃなくて!本当に心当たりないんだって!!」

タケシ「せめて理由を聞かせろ!」

エリカ「…いいでしょう、ならお聞かせしましょう、あなたたちの『罪』を」
91 : 1   2019/03/07 01:18:49 ID:s5ji.0ngVs
エリカ「あなたたちはハナダシティのカスミを覚えていますか?」

百合子「えぇ、それはもちろん」

エリカ「先日、カスミが病院送りにされたと聞きました、調べたところジム戦でボロボロにされたというではないですか…」

百合子(もしかして…)アセダラダラ

エリカ「もうお分かりですよね?これはあなたたちとのバトルの後、なんですよ」ゴゴゴゴゴ

Pカチュウ(つむぎをスターミーに投げつけた時に、巻き添え食ってたもんなあ)>>41参照

百合子「いや、でもあれはルールに則った上での戦法で…」

エリカ「皆さん」

銃口を百合子に向けるトレーナー一同

百合子「いやいやいや!待ってくださいよ!そもそもエリカさんとカスミさんはどういった関係ですか!?」

エリカ「カスミとは友人…いえ、それ以上の関係といっても過言ではありません!」フンフン

Pカチュウ(何か話の様子おかしくなってきたな)

エリカ「あれはわたくしがまだスクールで勉学に励んでいた時の頃…」

Pカチュウ(これ絶対話長くなるやつだ!)
92 : 1   2019/03/07 01:20:33 ID:s5ji.0ngVs
30分後

エリカ「夕日の奇麗な夏の日に私たちは将来を語らいました」

~回想~

エリカ「カスミ、わたくしたちは永遠に一緒ですね」

カスミ「え、あ、うん、ずっと『友達』だよ」

そう言って彼女は夕日を背に一人歩いて行ったのです

~回想終わり~

百合子「それさり気なく逃げられてるじゃないですか!しかも友達の部分強調してましたよ!恋愛小説だったらとっくにフラグがへし折れてますよ!!」

エリカ「そんなことありません、あの時は彼女も恥ずかしかっただけなんです」

Pカチュウ(凄いポジティブ)

エリカ「わたくしとカスミはラブの関係であることは揺るぎないこと!その証拠にわたくしたちは昔…」

百合子「昔?」

エリカ「手をつないだことがあります!!」ドン!

Pカチュウ「一周回ってピュアだこの人!!」ガーン

エリカ「なので、わたくしの愛しいカスミを傷つけた罪は万死に値します、その命で償ってください」

銃口を(以下略

タケシ「ちょーっと待ったー!!」
93 : 1   2019/03/07 01:36:50 ID:s5ji.0ngVs
百合子「タケシさん!」

タケシ「同じジムリーダーとして意見させてくれ!」

Pカチュウ「いいぞ!タケシィ!!」パチパチ

タケシ「あなたもポケモントレーナーなら、結果はポケモンバトルに委ねるべきだ!そんな報復行為よりもお互いが納得できるように行うことが一番なのではないのか!?」

百合子「かっこいいですよ、タケシさん!」

Pカチュウ「よく言った!」

タケシ「ふっ」キリッ

エリカ「…わたくし、あなたのような半裸の変態男なんて存じ上げておりませんが?見苦しい姿でわたくしの眼前に現れないでくださる?消え失せてください」

タケシ「え、あ、はい」ドヨーン

百合子「タケシさーん!!」

Pカチュウ「泣くなタケシィ!!」

エリカ「でも、その男の言い分も一理ありますね…いいでしょう、あなたの処分はこのジム戦に委ねることにいたしましょう」

百合子「本当に!?」

エリカ「えぇ、ですがルールは少々特殊になりますがね…」ニヤリ
94 : 1   2019/03/07 01:59:45 ID:s5ji.0ngVs
エリカ「このジムは植物園にもなっております」

百合子「確かに、草花や木がジム内部に広がってますね」

エリカ「今からこのジム内でサバイバルゲームを行います。トレーナーは予めポケモンを3体選んで出しておきます、その後それぞれのスタート地点から出発し、互いを探し出し、戦っていきます」

百合子「ちなみに勝利条件は?」

エリカ「わたくしの持つジムバッジ…この『レインボーバッジ』を奪うことが出来れば勝ちです」

百合子「ジムバッジを直接奪えばいいんですか!?」

エリカ「ちなみにわたくしはこの花の形をしたバッジをあなたにお貸ししますので、これを奪えばわたくしの勝ちです」

Pカチュウ「バッジの奪い合いか…」

エリカ「後、アイテムの使用は許可しますので、ポケモンを回復しながら戦えますよ」

百合子「なるほど、分かりました」

エリカ「では、ポケモンの選抜ですが…わたくしはモンジャラ、ラフレシア、ウツボットで行きます」

百合子「じゃあ私はPカチュウさん、つむぎ、おしょうで行きます」

Pカチュウ「百合子、なんか引っかかるぞ、この戦い…油断するなよ」

百合子「?え、えぇ、もちろんですよ」

エリカ「それでは、各自スタート地点に行き、5分後に試合開始です」ニヤリ
95 : 1   2019/03/08 01:36:20 ID:xfg9cfJwiE
時間になり、移動を開始する百合子とポケモンたち

百合子「デパートでアイテムを買いだめしておいて正解でしたね」

Pカチュウ「どうも腑に落ちない、何でエリカはアイテムの使用を許可した?というかこの特別ルールそのものが罠のような気がしてならない」

百合子「はっ!まさか私たちが彷徨っている間に部下を配置して複数で闇討ち…!」

Pカチュウ「いやそれは流石にそれはありえ……そうだな」ドヨーン

百合子「でもどこかで私たちの様子を窺っているかもしれませんね、私たちも周りの様子がわかればいいんですけど」

Pカチュウ「周りって言っても植物しか見えないけどな」

百合子「うーん…これがオンラインゲームならマップとかで分かるところなんですが…」

キィィィィィン

環『ゆりこ!たまきにいい考えがあるぞ!』

百合子「へぇ、何かな?」

Pカチュウ(また独り言か、最近多いんだよな、もしかしてストレスか?)

環『くふふ、それはね、木の上に登ればいいんだよ!周りの景色がよーく見えるぞ~!』

百合子「えぇ、木登り!?でも私木登りはちょっと…」

海美『いいね木登り!なんだかすっごい楽しそう!!』

環『でしょでしょ!』

百合子「海美さんまで出てきた!?いやいや、文学少女の私に木登りはハードルが…」

Pカチュウ(俺の責任だ、プロデューサーとして心のケアをしてやらないとだな)ドヨーン

おしょう「…」

つむぎ「…」

はたから見て様子のおかしい百合子と勝手に落ち込んでいるPカチュウを呆れながら見ている、おしょうとつむぎであった
96 : お兄ちゃん   2019/03/08 01:57:41 ID:xfg9cfJwiE
百合子(今まで私の中で皆の声が聞こえたとき、そのアドバイスで危機を脱したことが何度かあった、だからこれも正しい選択なのかもしれない…けど)

百合子は遠くなった地面を見て青ざめる

百合子「無理ですやっぱり!」

Pカチュウ「頑張れ頑張れ!やればできる!ネバーギブアップ!」

百合子「松〇修〇さんみたいなこと言うのやめてくださいよ~!」

Pカチュウ「あともう少しでてっぺんだ、大丈夫!下の方も俺たちが見てるから安心して百合子は上だけ見てればいい!」

百合子は恐怖を紛らわすために、とりあえず好きな作家たちの名前を脳内でひたすら唱えながらひたすらに登った、そして…

百合子「はぁはぁ…やっと着いた…」

Pカチュウ「どうだ、何か見えるか?」

百合子「タケシさんがブルブル震えてますね」

Pカチュウ「今はタケシのことはどうでもいいや、他は?」

百合子「…やっぱり植物しか見えません、誰かが移動する様子も…やっぱり見えないです」

シーン

百合子「あれ…Pカチュウさん?Pカチュウさーん?」

シーン

百合子「つむぎーおしょうー!誰か返事してー!」

Pカチュウ「ZZZ」

百合子「って寝てるんですかい!他の2匹まで何でこんな非常時に!?」ガーン

エリカ「ふふふふ、何でかって?それは“ねむりごな”で眠らせたからです」

百合子「その声は、エリカさん!いつの間に接近を!?」

エリカ「あなたのバッジには発信機を仕掛けてありますからね!あなたの行動は手に取るように分かるんですよ!」ドン!

百合子「この人、意外と姑息だーっ!」ガーン

エリカ「さあ、ハンティングの始まりです!覚悟なさい!!」
97 : 1   2019/03/08 02:41:06 ID:xfg9cfJwiE
百合子「うわわわ!木が倒れそう!誰かが木を攻撃している!?」

ラフレシア「!」クルクル

意外!それは花びらッ!

百合子「ラフレシアの頭の花びらが高速回転して、電動のこぎりのように木を切ってる!?」

エリカ「わたくしもラフレシアの援護に入りますわ!」(電動のこぎりを持ちながら)

百合子「ちょっとちょっと!何持ってるんですかー!!」

エリカ「わたくし言いましたよね?アイテムの使用を許可する、と」

百合子「そんなアイテム、ゲームにはないっ!」ガーン

エリカ「問答無用!」ガガガガガ

百合子(まずい、このままじゃ木が倒れて地面にたたきつけられる)

海美『飛ぶんだよ、ゆりりん!』

百合子「海美さん!」

環『たまきたちが付いてるぞ!』

百合子「環ちゃん!」

海美&環『大丈夫!勇気を出して!』

百合子「わかりました!飛翔せよ、私!!」

百合子は木が倒れる瞬間に別の木に飛び移った

百合子「やった!助かった!!」

エリカ「なかなかやりますね、ならこれならどうでしょうか?」スッ
98 : 師匠   2019/03/08 08:41:56 ID:vDXeqZYCc.
もう何でもありになってきたなw
99 : der変態   2019/03/08 22:45:51 ID:IzI5ffACL2
ポケモンバトルしろよ!
トレーナー同士でしか戦ってないだろw
100 : 1   2019/03/09 01:12:36 ID:8D3SvcpYF2
エリカ「モンジャラ!!」

モンジャラは無数のツルを伸ばし、一帯の木に巻き付けた

エリカ「今度は逃げられないように、全ての木をへし折ります」

百合子(逃げ道が…ないっ!)

エリカ「ユリコ!何故わたくしが勝利条件にポケモンの全滅を提示しなかったかお分かりになって!?」

百合子「え?」

エリカ「それはあなたをじわじわ痛めつけるためです!戦闘不能にして終わってしまう勝負なんて興ざめですからね、ふふふふ」

百合子(やばい!この人、目が本気だ)アセダラダラ

エリカ「バッジの奪い合いにしたのも、あなたを合法的に攻撃するため!サバイバル形式にしたのも、いつ襲われるか分からない極限状態の中で精神的に苦しめるため!全てわたくしの計画通りなのです!ご理解いただけました!?」

百合子「理解しました、あなたがやばい人だってことを…」

エリカ「そうですか、ならついでに1分もかからずにあなたが地面にたたきつけられるという現実もご理解くださいまし」

ミシミシッ!

百合子「うぅ!な、何か…そうだ、アイテム!逃げられるアイテムないかな!?」

その時、百合子が偶然掴んだ物は…

百合子「これ、きとうしさんから貰った『ポケモンのふえ』…」

キィィィィィン

ジュリア『ユリコ、それを吹くんだ』

百合子「ジュリアさん、こんな時に何を言ってるんですか!?」

ジュリア『あんたの熱い音色をあいつに聴かせてやるのさ!さあ行くよ!!』

百合子「こうなったら藁にも縋る思いで!!」フゥ

BUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUOOOOOOOOOOOOOOOOO!!

エリカ「何ですか、この耳障りな音は!?」

ジュリア『な、ナイスビート…がくっ』

百合子(妄想の中のジュリアさん気絶しちゃったー!!)
101 : 1   2019/03/09 01:48:39 ID:8D3SvcpYF2
ミシミシッ!バキッ!!

百合子「ってやってる間に木が折れたああああ落ちるううううううううう!!」

エリカ「モンジャラ、ユリコに“からみつく”!」

百合子の両手足をツルで縛り付けるモンジャラ、地面に落ちる間一髪の瞬間であった。

百合子「まさか、助けてくれた…?」

エリカ「そのまま“しめつける”攻撃!!」

百合子「ですよねー!!」ミシミシ

エリカ「言ったでしょう、じわじわ痛めつけると」

百合子「い、痛い・・・あぅ、んんっ!」

エリカ「ふははは!いけ好かない女が悲痛の表情を浮かべているところを見るとなぜか興奮しますねぇ!!」ハァハァ

百合子(やっぱりこの人やばいよぉ!この流れってもしかして私乱暴される展開!?エ〇同人みたいに!エ〇同人みたいに!!)ハァハァ

エリカ(この女、急に顔がニヤケだしましたわ…)ドンビキー

百合子「くっ!私はどんな扱いを受けようと、決して屈したりは、しないっ!!」キリッ

エリカ「そうですか、ではその覚悟見せてもらいましょうか」

百合子「え…まさか…」

エリカ「“たたきつける”!!」

百合子「すみませんすみません!その場のノリで軽率な発言をしてすみません!だからそれだけはあああああああああああああ!!」

エリカ「はははははははは!!」

百合子(あぁ、私ここで終わりなんだ…生まれ変わったらまたアイドル、やりたい、な…)

百合子が最期を覚悟したその瞬間、突如モンジャラのツルが全て切断された
まるで刀に斬られたかのように!

おしょう「…」スチャ

百合子「おしょう!!」

Pカチュウ「このモジャ公!!うちのアイドルから離れろぉ!!」

モンジャラ「!?」ドゴッ

百合子「Pカチュウさん!!」

Pカチュウ「待たせたな、百合子」

おしょう「…」b
102 : 1   2019/03/09 02:46:41 ID:8D3SvcpYF2
エリカ「馬鹿な!あなたたちは強力な“ねむりごな”で眠らせてしばらくは目を覚まさないはずです!?」

Pカチュウ「あのうるさい笛の音が頭の中で響いてな、目が覚めたってわけさ」

エリカ「くっ、あの下手くそな笛にそんな力が…!」

Pカチュウ「百合子、立てるか?」

百合子「はい」

Pカチュウ「さて、うちのアイドルを散々苦しめたお礼をしてやらないとな」

エリカ「…いいでしょう、純粋なポケモンバトルになったとしてもわたくしの勝利は揺るぎません」

おしょう「!」ビュン

エリカ「カモネギが来ましたわ、迎え撃ちなさいモンジャラ!」

Pカチュウ「あのカモ助も百合子がやられて怒ってるらしいな」

百合子「おしょう…!」ジーン

おしょう「…!」(ネギを構える)

エリカ「斬れるものなら斬ってみなさい!モンジャラのツルは無数にあります!“つるのムチ”!!」

おしょう「…」ニヤリ

エリカ「なっ!ツルを全て捌き斬っている!?」

百合子「流石私のおしょう!」

エリカ(しかし、全ての攻撃を受け続けることは不可能、時間はかかりますがあのカモネギの体力は確実に減らす!そしてユリコ、あなたもですよ!)

Pカチュウ「!?百合子後ろ!!」

ラフレシア「!」グルグル

百合子「さっきのラフレシアが飛んできた!?」

Pカチュウ「何あれタケコプター!?」

エリカ「わたくしのラフレシアの“はなびらのまい”は一味違います、さぁ、喰らいなさい!」

Pカチュウ「させるか!!」

Pカチュウはおしょうの方へと向かって走った
103 : 1   2019/03/09 02:50:12 ID:8D3SvcpYF2
Pカチュウ「カモ助、俺と代われ!!」

おしょう「…」チッ

Pカチュウはモンジャラへ、おしょうはラフレシアへ向かい戦闘態勢に入る

おしょう「…」(立ち止まり再びネギを構える)

エリカ「ふん、侍の真似事ですか、とんだかっこつけさんですね…ラフレシア、倒してしまいなさい!」

Pカチュウ「おっと、俺もいるぞ!“でんこうせっか”を喰らえー!!」ビュン

エリカ「モンジャラ、“からみつく”!」

Pカチュウ「へへ、お前の方から俺に触れてくれるとは嬉しいねぇ、おかげでこいつが喰らわせられる!」ビリビリ

エリカ「はっ!しまった!!」



百合子「おしょう!“かまいたち”!!」

Pカチュウ「“10まんボルト”!!」



斬!!

おしょう「…」スチャ

ラフレシア「……!?」

Pカチュウ「おりゃあ!!」ビリビリ

モンジャラ「……!?」

斬られ宙に舞うラフレシアと電撃で黒焦げになったモンジャラ
2体が地に倒れたのはほぼ同時であった

百合子「やった!!凄い!!」

エリカ「くっ…やってくれましたね、あなたたち…!」ギロッ
104 : せんせぇ   2019/03/09 11:30:32 ID:yfYp3N/3ZY
ポケ○ペかな?
105 : 1   2019/03/09 13:45:06 ID:8D3SvcpYF2
Pカチュウ「バッジを奪ってやる!」ビュン

エリカ「正直侮っていました、見事です。しかしあなたたちはわたくしには勝てない、それは変わらないこと…」

その瞬間、草むらからツタが猛スピードで接近!

Pカチュウ「ぐはっ!」

エリカ「これがわたくしの3体目のポケモン、ウツボット…!」

エリカは ウツボットを くりだした

百合子「ずっと身を隠していたんですね」

エリカ「奥の手というのは最後の詰めに出すからこそ奥の手というのです」ニヤ

ウツボット「…」(“つるのムチ”)

Pカチュウ「いてっ、くそっ!早くて避けきれない!!」

百合子「おしょう、“いあいぎり”!」

エリカ「“はっぱカッター”!!」

おしょう「!」クッ

百合子「これじゃ近づけない!」

エリカ「ふふふ、ざまあないですね!あははははははは、ふべっ!」バシッ

百合子「つむぎ!?」

つむぎ「…」ピチピチ

エリカ「あなたですか、わたくしに攻撃した者は…あまりに存在感がなくて忘れていましたよ」

Pカチュウ「つむぎをコイキングだと思って甘く見るなよ!こいつはハナダジムで大活躍した凄いコイキングなんだ!」

エリカ「…あなた、今なんと仰いました?」ゴゴゴゴゴ

Pカチュウ「あ」

エリカ「なるほど、このコイキングがわたくしのカスミを……!ウツボット!!」

百合子「あぁ!つむぎがウツボットに捕まった!!」

エリカ「あなたたちご存知?ウツボットの口の中は溶解液があって、獲物を1日もかけずに消化してしまうのですよ」

Pカチュウ「やめろエリカ!!」

エリカ「うるさい!!今からこいつで実践してあげますからそこで見ていろ!!」

Pカチュウ「つむぎいいいいいい!!」

ゴックン!
106 : 1   2019/03/09 14:20:14 ID:8D3SvcpYF2
エリカ「はははははは!!やりましたよカスミ!!ついにわたくしたちの敵を始末しました!!」

Pカチュウ「くそっ!!」

エリカ「己の無力さを思い知ったかお馬鹿さんたち!!」

Pカチュウ「こいつだんだん口が悪くなってるな」ドンビキー

百合子「…」

エリカ「ふふふ、そこの馬鹿女はショックで声が出ないようですね!」

百合子「…つむぎと私は、ハナダジムでの戦い以降、ずっと特訓をしてきました…毎日、毎日欠かさず特訓を、してきたんです…」

エリカ「その努力も結局無駄に終わってしまいましたねぇ」ニヤニヤ

百合子「いえ、逆です、逆なんです…!」

その時、ウツボットが苦しみだす
内部から何かが攻撃しているのか、ウツボットの体の一部がボコ、ボコ、と飛び出る

エリカ「ウツボット!?ユリコあなた、いったい何をしたんですか!?」

百合子「つむぎは特訓を重ね、レベルアップしてきました。そしてさっきPカチュウさんとおしょうがエリカさんのポケモンを倒した得た経験値をわけてもらったおかげで……『その時』が来たんです」

エリカ「ま、まさかっ!」

百合子「そう、進化の時が!!」

ウツボットの口からギャラドスが飛び出してきた

つむぎ「ギャオオオオオオオオオオオオオス!!」

ウツボット「!!?」ゲロゲロ
107 : 1   2019/03/09 14:21:06 ID:8D3SvcpYF2
百合子「つむぎ、ウツボットに“かみつく”!!」

エリカ「させません!“つるのムチ”で反撃です!!」

ウツボットの攻撃がつむぎに当たる
しかし、つむぎはそれを物ともせずウツボットに攻撃をした

エリカ「しかし、レベルの差で決定打にはならない!!」

Pカチュウ「俺も加勢を!」

Pカチュウが加勢に向かうその瞬間、おしょうが動き出した!
まずおしょうはPカチュウの頭を踏み台にし、高く飛翔!
そのまま飛行し、ウツボットとの距離をつめた!

百合子「“つつく”!!」

剣道でいうところの突きをウツボットに与えた
ウツボットにとっては弱点のひこうタイプのわざ、それも急所を突かれ勢いよく吹っ飛んでいった
そして、吹っ飛んだ先には主人であるエリカがいたのだった

エリカ「ぐはっ!!」

百合子「やった!!」

おしょう「…」パシッ

おしょうは気絶したエリカからバッジを奪った

百合子「これで、私たちの勝ち!大勝利!!」

Pカチュウ「あ、あのやろう…がくっ」
108 : 1   2019/03/09 14:51:12 ID:8D3SvcpYF2
数分後

百合子「約束通り、私たちのこと許してくれますよね?」

エリカ「…」ボロボロ

百合子「エリカさん?」

エリカ「…ゆ、ゆるし、ましょう」シブシブ

タケシ「これで一件落着だな」

エリカ「悔しい!悔しいです!けど、バトルに結果を委ねた以上、受け入れるしかないですね…」

百合子「これからは仲良くしましょう」

エリカ「お断りします」キッパリ

百合子「がーん!」

エリカ「でもまあ、わたくしを倒したんですから、あなたには今後とも頑張っていただきたいものですね」

百合子「応援してくれるんですか、ありがとうございます!」

エリカ「ち、違いますから!とにかく無様な結果だけは残さないように!もしそうなったら今度こそ容赦しませんからそのつもりで!」

百合子「はい!」

タケシ(良かった良かった…だけどあっちは…)

Pカチュウ「カモ助、よくも俺を踏み台に!」

おしょう「…」フッ

タケシ(何やってんだあいつら…)

トレーナー1「エリカ様!大変です!!」

エリカ「どうしたんですか、騒々しいですよ」

トレーナー1「今連絡が入りまして、タマムシシティに大量のベトベターが出現!町のあちこちで暴れていて手が付けられません!!」

エリカ「何ですって!?」

百合子「いったい、この町で何が起こってるの…」
109 : 1   2019/03/09 14:54:04 ID:8D3SvcpYF2
いよいよ、このスレ(第1章)も残りわずかです、見てくださっている方、どうかよろしくお願いします
それでは、ロケット団地下アジト激闘編、お待ちください!
110 : 貴殿   2019/03/09 15:17:33 ID:9CjMIDuhm2
予想以上に大作で草
頑張って乾燥してくれ
111 : おやぶん   2019/03/09 23:00:36 ID:H3d7w1moUQ
おしょうとPカチュウのやり取りを見てアニポケのヤンチャムとハリマロンを思い出した
112 : 1   2019/03/11 01:31:37 ID:MjWQzrEGVQ
時は遡り、タマムシジムで百合子がエリカと戦っている間の出来事…

~ロケット団地下アジト~

アジトの研究室で、1人の男が培養槽を見つめている
男は全身をローブで身に纏っており、その表情はわからないが、培養槽の中にいる『生き物のような物』を興味深げに観察しているようだった

ローブの男「……」

ボス「例のポケモン、完成まで後僅かといったところかな?」

ローブの男「…あんたか、いつの間にこの部屋に?」

ボス「私はロケット団のボスだ、アジト内のどこにいようとおかしくはなかろう」

ローブの男「ふっ、それもそうだな」

ボス「で、どうなのかね?」

ローブの男「完成はもうじきさ、しかしまだ時間が必要だ、もう少し待っていただきたい」

ボス「構わんさ、この実験はお前に一任しているからな…しかし、仮にこの実験が頓挫するようなことがあったとしたら、私は君を容赦しないだろう、覚えておきたまえ」

ローブの男「肝に銘じておこう…おっとそういえば」

ボス「?」

ローブの男「そういえば例のトレーナーがこのタマムシシティに来ているそうだ」
113 : 1   2019/03/11 01:33:29 ID:MjWQzrEGVQ
ボス「オツキミやま、シオンタウンで我が組織の邪魔をしたという喋るピカチュウを操る少女か…子供とはいえロケット団に歯向かう者を生かしておくつもりはない、すぐに部下に始末させるさ」

ローブの男「…あの少女はそう簡単にはやられないさ」

ボス「…やけに評価しているじゃないか、やはりやつらが『実験ネズミ』だからか?」

ローブの男「人聞きが悪い、せっかくこの世界に解き放ったんだ、彼女たちがこの世界で何を成し遂げるのか見てみたいだけさ」

ボス「だからこのカントーを旅立たせるように仕組んだのか?酔狂な男だよ、お前は」

ローブの男「科学者の性ってやつさ、でも安心してくれ、私も彼女たちの始末には協力するつもりだ」

ボス「…ほう」

ローブの男「前にあんたたちに依頼されて作ったこの『装置』、野生のポケモンに特殊な電波を飛ばして操る力…これを試してみたくてね」チラッ

ボス「ふん、やはり酔狂な男だ、好きにしろ」

ローブの男「ふふ、礼を言う」
114 : 1   2019/03/11 01:55:25 ID:MjWQzrEGVQ
~タマムシシティ~

トレーナー1「調査の結果、ベトベターは町の下水路から侵入したようです、どうやらこの近辺に生息している野生のものがやってきたようで…」

百合子「野生のポケモンが町に迷い込むことってあるんですか?」

エリカ「滅多にありませんわ、ましてやベトベターは汚い場所を好むポケモン、このタマムシに現れることなど…って口を挟まないでくれます目障りです!」

百合子「ひどい!」ガーン

エリカ「とにかく!わたくしはこれからベトベターの討伐にあたります!なのであなたたちは目障りですので、どこかに消えてくださる?」

百合子「私たちにも協力させてください!」

エリカ「ダメです、確かにあなたにはほんのちょっぴり実力があります、ですが所詮は一般人!立場をわきまえなさい…ではわたくしはこれで」
115 : 1   2019/03/11 02:11:28 ID:MjWQzrEGVQ
5分後

百合子「って言われたものの、やっぱり放っておけるわけがない!」

タケシ「まあお前ならそう言うと思ったよ」

百合子「意外ですね、止めてくると思ったんですが…」

タケシ「エリカが言ってたろ?『一般人が手を出すな』ってさ、俺ジムリーダーだし、お前は俺の手伝いしてるだけってことさ、違うか?」

百合子「タケシさん!」

タケシ「一緒に旅をしてお前の性分はわかってきたつもりだ、それに俺もこのまま黙って先に行くのは性分じゃないんだ」

Pカチュウ「ただいま」

タケシ「そっちはどうだ?」

Pカチュウ「とりあえず何匹か退治したけど、どんどん現れてくるな、キリがない…」

百合子「こういうのってベトベターを操っているボス格がいて、それを倒せば解決ってのがお約束なんですけど…」

Pカチュウ「この中から親玉ベトベターを倒せばいいってことか?見つけるの大変そうだな」

百合子「とにかくしらみつぶしに探してみましょう!」タッタッ

ゴツン!

百合子「いたっ!ごめんなさい、よそ見してて…」

オーキド「いやいや、こちらこそ申し訳…」

2人「あ」
116 : 1   2019/03/11 02:14:44 ID:MjWQzrEGVQ
オーキド「げっ!君たち何故ここに!?」

百合子「オーキド博士、お久しぶりです!ところでげっ!って何ですか?」ニッコリ

オーキド「い、いや何でもないよ…」

Pカチュウ「博士こそどうしてここに?」

オーキド「あぁ、わしはちょっと研究があってね…で、君たちはどうしたのかね?」

百合子「実はかくかくしかじか」

オーキド「なるほど、野生のベトベターの大量発生か」

タケシ「なんか通じた!?」

オーキド「…そういえばロケット団が野生のポケモンを操る技術を手に入れたと噂で聞いたことがある、もしかしたら奴らが絡んでいる可能性がある」

百合子「ロケット団が!?でもロケット団がどうしてタマムシに?」

オーキド「タマムシだけではない、今やロケット団はこのカントー地方の至る所に根を張っていると言われている、奴らがどこに現れてももはや不思議ではないのじゃよ」

百合子「ロケット団、そこまで強大な組織だったなんて…」

オーキド「とにかくわしから言えることは、怪しい所を探してみればいいということじゃ、ではまた!」タッタッ

百合子「あれ、行っちゃいましたね」

Pカチュウ「博士、いい年してシャイだなあ」

タケシ「避けられてた感じがしたが?お前たち、過去に博士に失礼なことでもしたんじゃないか?」

百合子&Pカチュウ「まっさかー!」ハハハ

タケシ(博士、心中お察しします)

百合子「では、ロケット団の現れそうな所を探してみましょうか!」
117 : 1   2019/03/11 02:52:11 ID:MjWQzrEGVQ
百合子「このゲーセン、非常事態に通常営業…怪しいですね」ジャラジャラ

Pカチュウ「随分と規模がでかいな、これは調べ甲斐がありそうだ」ジャラジャラ

タケシ「お前らー!その片手に持ってる小銭はなんだー!?」

百合子「突入します!」ビュン

Pカチュウ「一台一台隈なく捜すゾ!」ビュン

タケシ「おいちょっと待てー!!どう見ても遊ぶ気満々だろ!!」

~ロケットゲームコーナー~

怒り・・・悲しみ・・・絶望っ・・・!
負の感情の集う場所・・・魑魅魍魎の蔓延る地獄・・・圧倒的地獄っ・・・!
ロケットゲームコーナー・・・!百合子一行は今地獄に一歩・・・足を踏み入れたっ・・・!
無知と無謀の・・・大冒険っ・・・!

店長「ようこそ…当ゲームセンターは誰でもウェルカム…気が済むまでお楽しみください…!」ザワ・・・ザワ

百合子「なんかやたらざわざわしてる所ですね」

Pカチュウ「ノリで入ってきたものの、この澱んだ空気に耐えきれない」

タケシ「右に同じ」

百合子「でもせっかく入ってきたわけですし、聞き込みくらいやってみましょうよ」

Pカチュウ「まあ、元々当てもないし試してみるか」

百合子「じゃあ私、あの格ゲーコーナーで聞いてみますね!」ビュン

タケシ「絶対遊ぶ気だぞあいつ!!」
118 : 1   2019/03/11 03:06:23 ID:MjWQzrEGVQ
~数分後~

百合子「やった!私の勝ち!」

???「くっそ、負けてもうた!」

百合子「ふっふっふ、765プロゲーム部を舐めないでもらいたいですね」ドヤッ

???「もう一回や!」

百合子「いや、流石に遊んでばっかりはいられないので」

???「何やあんた、勝ち逃げする気なんか?」

百合子「いや、そういうわけじゃ…ってどこかで聞いたことのある声…」

マサキ「じゃあ何だって言うんねん!!」バッ

百合子「ま、マサキさん!?」

マサキ「百合子!何でここにいるんや!?」

百合子「私はジムに挑戦しに来て、そのあと色々ありまして…マサキさんは?」

マサキ「仕事でこの近くに立ち寄ったんや、そしたらおもろそうなゲーセンあったから遊んでたっちゅーわけや」

タケシ「百合子、お前やっぱり遊んでたな?」ジトー

百合子「タケシさん!Pカチュウさんも!」

Pカチュウ「…この人は?」

百合子「マサキさんです、さっきばったり再会しまして」

マサキ「よろしゅうな!」

タケシ「あんたがマサキか、有名人に会えるとは嬉しいね」

Pカチュウ「マサキ…どっかで聞いたことがあるような」

百合子「ほらハナダシティで会いに行こうって話になって…あ、でもあの時Pカチュウさん体調不良で気を失ってましたから」

Pカチュウ「あ、そっか!だから初めてな感じしなかったのか」

マサキ「そういえば百合子、さっき色々あったとか言うとったやん、何があったんや?」

百合子「あ、実はかくかくしかじか」

マサキ「なるほど、ロケット団が」

タケシ「やっぱり通じるのかそれで!?」

マサキ「それならわい、心当たりあるで」

百合子「ほ、本当ですか!?」

マサキ「あぁ、案内したる」
119 : 1   2019/03/11 03:37:06 ID:MjWQzrEGVQ
ロケット団員7「近づくなよ!このポスターには絶対に近づくなよ!」

物陰から隠れて様子を窺う百合子一行とマサキ

百合子「…」

タケシ「…」

Pカチュウ「…」

マサキ「な、いるやろ?」

百合子「あまりに自然にいるから言葉を失いましたよ」ドヨーン

タケシ「セリフがフリすぎるんだが」ドヨーン

Pカチュウ「絶対あのポスターに何か隠してるぞあれ!」

百合子「でもあれだけ堂々といながら店の人が無反応ってことは、間違いなくこのゲームセンターそのものがロケット団関係ってことになりますよね」

Pカチュウ「店の関係者全員、ロケット団なんだろうな」

タケシ「だとしたらここで戦いになったら、店の人間全員相手にしなきゃいけなくなるのか、それはあまりにもリスキーだぞ」

百合子「あの見張りの人の隙をついて、気づかれずにポスターを調べられればいいんですけど…ん?」

Pカチュウ「どうした百合子?」

百合子「いや、あそこにいるのって…」

~スロットコーナー~

モブ「すげぇ…あのガキ、バカ勝ちしてやがる…!」ザワ

モブ2「なんて強運なんだっ…!」

シゲル「倍プッシュだ……!」チャリンチャリン

7!7!7!スリーセブン・・・!圧倒的・・・7の羅列っ・・・!

シゲル「まだだ…!むしるだけむしる……!」チャリンチャリン

百合子「何やってるんですか、シゲルさん」

シゲル「ってお前ら!!何でここに!?」

百合子「もうそのやり取り今日で三度目ですよ『シゲオ』さん」

シゲル「だから俺はシゲルだーっ!!」
120 : 1   2019/03/11 11:42:45 ID:MjWQzrEGVQ
シゲル「ってかお前、最初にシゲルって言ってたろ!わざとなのか?わざとなのか!?」

百合子「シゲルさん、タマムシでの用事は終わったんですか?」

シゲル「無視かい!…用事は終わった、だからここでスロットしてたんだよ」

Pカチュウ「スロット好きなのか、意外だな」

シゲル「ここのスロットの景品はレアなポケモンやわざマシンが豊富だからな…で、お前らも景品目当てか?」

百合子「実はかくかくしかじか」

シゲル「何!ロケット団がここに何かを隠しているだって!?」

タケシ「もう何も言わん」

シゲル「そういうことなら協力してやる、俺もロケット団には頭に来てるからな」

Pカチュウ「だけど、ここで暴れるのはまずいぞ」

シゲル「ようはロケット団や店の連中の注意をひきつければいいんだろ?ならこういうのはどうだ?」ゴニョゴニョ

百合子「なるほど、いいですね!」

マサキ「ならわいにも協力させてくれへん?」

百合子「いいんですか?」

マサキ「乗り掛かった舟やしな」b

Pカチュウ「よし、そうと決まれば作戦開始だ!」

タケシ「健闘を祈る!」
121 : 1   2019/03/11 23:47:13 ID:MjWQzrEGVQ
~スロットコーナー~

マサキ「このスロット細工されてるんや!イカサマ!イカサマ!」ドンドン

店員「お客様・・・鈍器でスロットマシンを叩くにはおやめくださいっ・・・!」

店長「これはこれは・・・!マンキーが1匹紛れ込んでいるようですな・・・!」

マサキ「あんたが責任者か?このイカサマの落とし前どうつけるつもりなんや!あぁん!?」(店長の胸ぐらを掴む)

店長「イカサマ?なんのことか分かりませんね・・・!あなたは負けた・・・ただそれだけっ・・・!それだけなのですよっ・・・!」

マサキ「嘘やっ!わいは名うてのギャンブラーなんや!イカサマでもされなきゃ負けるはずがないんや!」

店長「ところがどっこい・・・夢じゃありません・・・!現実です・・・!これが現実・・・!」

マサキ「やかましいわ!」(パンチ)

店長「ぶへっ!」ハナジブー

マサキ「みなさーん!聞いてくださいーい!」

店長「何をしているっ・・・!この男を取り押さえろっ・・・!すぐにっ・・・!早くっ・・・!」

マサキ「この店ではイカサマをしていまーす!!」

シゲル「おいおいマジかよー!みんな聞いたか、俺たちは金をだまし取られたんだー!」

店員「おいとんがり頭のガキ!便乗して煽ってんじゃねぇ!」

シゲル「誰がとんがりコーンだこの野郎!!」(店員2に飛び蹴り)

客たち「・・・せっ!・・・せっ!・・・返せっ・・・!俺たちの金を・・・返せっ・・・!」ザワ・・・ザワ

どんどん!がやがや!

ロケット団員7「おい、いったい、何が起こっていやがる」アゼン

シゲル(これで店内の人間全員の意識はこの場に集中している!後は頼むぞ百合子!)

マサキ(百合子、お前さんならロケット団を倒せるって信じてるで)
122 : 1   2019/03/11 23:47:56 ID:MjWQzrEGVQ
~ポスター前~

百合子「マサキさんとシゲルさんの陽動作戦成功したみたいですね!後は私たちもここを調べて…!」

Pカチュウ「見ろ2人とも!ポスターの裏にスイッチがある!」

タケシ「押してみるか」ポチッ

ポスターの飾ってある壁が開き、扉が現れた

タケシ「地下へと続く階段」

Pカチュウ「ビンゴだな」

百合子「この先に、ベトベター事件を解決するカギが…!Pカチュウさん、タケシさん、行きましょう!」

Pカチュウ&タケシ「おう!」
123 : 1   2019/03/12 00:59:47 ID:KKefOh5AGM
~ロケット団地下アジト 地下4階~

このみ「きいいいいいい!あの百合子とかいう小娘と喋るピカチュウ!いつ思い出しても腹が立つわ!」

『敵じゃない、俺たちは仲間だ!』
『このみさん!あなたもその51人の中にいるんですよ!』

このみ「違う…私はロケット団の誇り高き戦士…私の仲間は…仲間…」

ロケット団員8「隊長、大変です!このアジトに侵入者が!!」

このみ「何ですって!」

ロケット団員8「今映像を出します!」ピッ

百合子『“10まんボルト”!』

Pカチュウ『喰らえこの野郎!』

タケシ『俺のイワークのお通りだー!!』

このみ「…ふふ、まさかこんなに早く再戦のチャンスが来るなんてね!」

部屋を出るこのみ

このみ「この胸の苦しみも、やつらを倒せば少しは楽になるのかしらね」

~地下2階~

百合子「おしょう、“いあいぎり”!つむぎ、“バブルこうせん”!」

おしょう「…」ザッ

つむぎ「ぎゃおおおおおおおおお!!」

百合子「カラカラ、“ホネこんぼう”行くよ!」

カラカラ「!」ブンッ

百合子「私たち、ロケット団の団体にも負けてませんね!」

Pカチュウ「当然だろ!タケシ、カスミ、マチス、エリカ…俺たちは強敵を打ち破ってここまで来たんだ!間違いなく俺たちは強くなった!」

タケシ「ふっ、強敵か」ドヤッ

Pカチュウ「あ、今のなし」ニヤッ

タケシ「このやろう」ニヤッ

百合子「つまり!今の私は完全無敵のスーパーヒロインってことになりますよね!!」フンス

Pカチュウ&タケシ「ならんわ!」ホッペムニー

百合子「いたたた!こんな時までほっぺをつねってくるなんて~!」
124 : 1   2019/03/12 01:19:57 ID:KKefOh5AGM
~地下3階~

百合子「はぁはぁ…流石に体力を消耗しちゃいましたね」

Pカチュウ「少し休もう、俺たちも回復アイテムを使った方がよさそうだ」

タケシ「百合子、お前は少し身体を鍛えた方がいいぞ!俺のようにな!」

百合子「タケシさんはちょっとタフすぎるんですよ」

タケシ「こう見えて、昔格闘技を習ってたからな!体力にも腕力にも自信があるぞ!」

百合子「どう見えてると思ってるんですか!?別に意外性ありませんよ!」

誰かが近づいてくる足音

リーダー「敵地で雑談とは余裕じゃねぇか!お前ら!!」

Pカチュウ「くそ、敵か」

リーダー「久しぶりだな、小娘ども!」

百合子「…どこかで会いましたっけ?」

リーダー「忘れたとは言わせねぇぞ!」

百合子「…覚えてます?」

Pカチュウ&タケシ「忘れた」

リーダー「ほら!オツキミやまでお前らと戦った!ロケット団の!」

百合子「あぁ!元野球部の化石探しの人!」(>>29参照)

リーダー「何中途半端な思い出し方してんだ!」

百合子「すみません、本当に印象薄いもので…」

リーダー「あの後俺は任務失敗の責任を取らされ、降格…てめぇらへの復讐を誓い、この屈辱の日々を耐え続けてきたんだ!覚悟しろ!!」
125 : 1   2019/03/12 01:29:52 ID:KKefOh5AGM
百合子「私たちは前より強くなったんです、そう簡単には負けませんよ」

元リーダー「望むところだ、俺は貴様らを倒すためにとっておきの相棒を用意してきた!紹介するぜ…」

百合子(来る…!)スチャ

元リーダー「俺の相棒、金属バットだぜ…!」スッ

百合子「ちょーっと待ってくださいよ!ポケモンバトルは!?」

元リーダー「うるせぇ!お前みたいな弱そうな女はポケモン使うより腕づくで倒した方が手っ取り早いだろうがーっ!!」ドンッ!

百合子「正論!けどお約束は守りましょうよ!!」ガーン

元リーダー「とにかく覚悟しろぉ!!」

百合子「うわっ!本当に来たあの人!」

タケシ「待ちな」

元リーダー「!?」

百合子「タケシさん!?」

Pカチュウ「お前、前に出て何するつもりだ?」

タケシ「ここは、俺の出番だ」ニヤッ

百合子「でもタケシさんのポケモンも体力が!」

タケシ「必要ない…ふんっ!」

掛け声と共に、タケシの筋肉がみるみるうちに膨れ上がっていく

タケシ「俺自身が戦う」ムキッ

百合子(えええええええええええええ!!)

Pカチュウ「何だ、この展開」
126 : 1   2019/03/12 02:08:31 ID:KKefOh5AGM
元リーダー「じゃあ仕方ねぇ!俺がすっぱり散らしてやるぜ!!」

元リーダーはバットを振りかざした

元リーダー「ファイ!!」ブンッ

タケシ、それを避ける

タケシ「遅すぎて欠伸が出るな」フッ

元リーダー「バカめ!油断したな!!」ブンッ

今度は片腕で金属バットを受け止めた

タケシ「油断?これは余裕と、いうもんだ!」

元リーダーは数歩後ろに下がり、再びバッドを構える
しかし、タケシが動き出したのだった!

タケシ「二重の極み!でやぁー!!」

タケシの渾身の一撃!

元リーダー「おっと」

しかし所詮はただの右ストレートにすぎなかったので、あっさりと読まれて避けられたのであった

タケシ「」

元リーダー「ゴブリンバッドォ!!」

タケシ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」(壁に吹っ飛ぶ)

Pカチュウ「散々引っ張っておいてよわっ!」ガーン

タケシ「イワーク“たいあたり”」

元リーダー「うわやられた」バタッ

百合子「しかも結局ポケモン使ってますよあの人!!」ガーン

タケシ「ふっ、手ごわい相手だった…!」

Pカチュウ「やめろ、お前までボケだしたら誰がツッコミするんだ」

百合子「と、とにかく先に行きましょうか」

このみ「その必要はないわ」

一同「!?」

フロアに漂う冷気、その発信源にいたのは百合子がよく知っている人物…

このみ「待っていたわ、百合子…!」

百合子「このみさん…!」
127 : 1   2019/03/13 23:14:29 ID:14Hu8SwgGc
このみ「さあ、けっちゃk」

百合子「“10まんボルト”!」

このみ「ってええええ!いきなり攻撃!?」ビクッ

百合子「確かに、仲間を攻撃するのは心苦しいですけど…」

Pカチュウ「このみさんを元に戻すために、俺たちはあなたを倒して記憶を取り戻して見せる!」

百合子「というわけで、行きますよ!!」

百合子は おしょうと つむぎを くりだした!

このみ「仲間だ何だのとまた訳の分からないことを…私はロケット団のこのみよ!」

このみは キュウコンを くりだした!

このみ「“かえんほうしゃ”!」

百合子「つむぎ、“バブルこうせん”!」

“バブルこうせん”で“かえんほうしゃ”をかき消し、キュウコンに連撃!

このみ「ギャラドス…そう、あの時のコイキングが進化したのね」

Pカチュウ「隙あり!!」

Pカチュウとおしょうが左右から攻撃を仕掛けた
しかし、ルージュラが2匹の間に入り、それぞれの攻撃を防ぐ

このみ「“れいとうビーム”!」

百合子「両手からの“れいとうビーム”!?」

Pカチュウ「やべっ!」サッ

おしょう「!」チッ

このみ「うまく避けたわね、だけど今度は外さないわ…」

このみがルージュラに指示を出そうとした、その時!

タケシ「イワーク“いわおとし”!!」

百合子「タケシさん!」

タケシ「悪いなお姉さん、俺もいるぞ!」ドヤッ
128 : 1   2019/03/13 23:52:05 ID:14Hu8SwgGc
タケシ「手合わせ願おうかっ!」

このみ「手合わせ?ポケモンタワーでは手も足も出なかったあなたが私を倒せるとでも?」クスッ

タケシ「試してみるか…イワーク!“いわおとし”だ!!」

このみの頭上に巨大な岩が落ちてくる

このみ「ルージュラ、“れいとうビーム”」

タケシ「くそっ!凍って落ちる前に砕けた!」

このみ「あの半裸男に“サイコキネシス”!」

タケシ「ぐああああああああ!!」(再び壁に吹っ飛ぶ)

百合子「タケシさん!!」

Pカチュウ「無茶しやがって…」

このみ「他愛もないわね、いったい何だったのかしらあれ…?」

タケシ「教えてやろうか?」スクッ

このみ「ルージュラの攻撃を直接受けて、立ち上がったですって!?」

タケシ「俺はニビシティの誇り高き岩使い、ジムリーダーのタケシ!」ドンッ!
129 : 1   2019/03/14 00:05:16 ID:CE6qDVh23c
このみ「ジムリーダー…この露出狂が…?」ジトー

タケシ「いくぜ隠し玉!」

タケシは ゴローンを くりだした

タケシ「“メガトンパンチ”!!」

このみ「だけどゴローンのすばやさじゃルージュラには勝てない!攻撃が届く前に反撃してあげるわ!!」

タケシ「イワーク!!」

イワークは尻尾でゴローンを叩き飛ばした
その衝撃でゴローンのスピードは上がり、ルージュラとの距離を詰めた

タケシ「いけえええええええええええ!!」

ゴローンの拳でルージュラが勢いよく吹っ飛んだ

ルージュラ「!!?」ドゴンッ!

このみ「ルージュラ!?」

タケシ「ゴローンを相手にゴールにシュゥゥゥーッ!!」

Pカチュウ「超!エキサイティン!!」b

キュウコン「キュゥゥン!」バタッ

つむぎ「ギャオオオオオオオオオオオオオス!!」

百合子「こっちもやりましたよっ!」b

このみ「キュウコンまで…!」
130 : 1   2019/03/14 00:05:34 ID:CE6qDVh23c
百合子(これでこのみさんを無力化できた…後はこのポケモンの笛に封じている幽霊さんをこのみさんの身体に戻してあげれば…」

Pカチュウ「降参してもらいますよ、このみさん!」

このみ「降参…?ふふ、はは、あははははは!」

百合子&Pカチュウ「!?」

タケシ(やばい、こいつ、何か企んでる!百合子たちはああ言ってるものの本当は仲間を傷つけたくないはずだ、だったら俺がっ!)

タケシはこのみに向かって走る!

タケシ「女性を殴るのは気が引けるが、これもあんたを正気を戻すためだ!悪いな!!」

このみ「あなたたち…随分と勝ち誇っているじゃないの、本当に悪い坊やたちねぇ」ニヤッ

このみが3つのモンスターボールを地に落とす

Pカチュウ「くそっ!ボールが開く前に決着付けてやる!」

おしょう「!」スチャ

このみ「もう遅いわ」

カチッ!
3つのモンスターボールが同時に開く

このみ「お姉さんの本気、見せてあげる♪」
131 : 1   2019/03/14 00:15:13 ID:CE6qDVh23c
プクリン「…」ニヤッ

タケシ「俺の拳が防がれた…いやそれよりも何故こいつ平気な顔を…!?」


ストライク「…」フッ

おしょう「…」ギリッ


アーボック「シャアッ!!」ブンブン

Pカチュウ「くっ…なんてリーチの長い攻撃だ…!」


このみ「プクリン、ストライク、アーボック…この子たちはキュウコン、ルージュラに次ぐ私のベストメンバーよ」ニヤッ

百合子「やっぱりポケモンタワーの時はまだ本気じゃなかったんだ…」ゾクッ

このみ「もうお遊びは終わりよ、ロケット団幹部としてこれ以上の失態は犯すわけにはいかない、ボスのために滅ぼされてちょうだい!」
132 : 1   2019/03/14 00:52:31 ID:CE6qDVh23c
タケシ「ぐうううぬうううううう!!」

このみ「無駄よ、プクリンは弾力性に優れた体をしているの、打撃攻撃はほぼ効かないわ」

タケシ「全く効かないわけではないんだろ!イワーク“いわおとし”だ!!」

このみ「それ『返すわ』」パッチン

このみが指を鳴らすと、プクリンにめり込んだ全ての岩攻撃がタケシとイワークに向かって飛んでくる

タケシ「か、“カウンター”だ…と…!」(本日3度目の壁激突)

百合子「タケシさん!」

このみ「よそ見してていいのかしら?そのカモネギ、ピンチなんじゃないの?」

おしょう「!!」バシバシッ

ストライク「!!」カンカンッ

百合子(おしょうが攻撃についていくのがやっとだなんて…)

このみ「そのカモネギが『侍』なら、差し詰めこちらのストライクは『忍者』ってところかしらね」

百合子「“いあいぎり”!」

おしょうの一撃がストライクに命中したかに見えた!
しかし、斬られたはずのストライクは霧のように消えていった

このみ「“かげぶんしん”」クスッ

百合子「おしょう、後ろ!!」

おしょう「!?」バッ

このみ「“きりさく”!」

ストライクの両腕のカマがおしょうに大ダメージを与えた!
おしょうは宙を舞い、そのまま倒れる

Pカチュウ「カモ助まで…ちくしょう!」

アーボック「シャアッ!!」

Pカチュウ「お前邪魔!」

このみ「お前で最後よ、アーボック“かみつく”!」
133 : P様   2019/03/14 02:32:59 ID:CE6qDVh23c
アーボックは大きく口を開けながらPカチュウに突っ込んできた
しかし、アーボックを横っ面を何者かが殴りつけた
アーボックは衝撃で地面にたたきつけられた

百合子「やったね、カラカラ!」

カラカラ「…」プルプル

Pカチュウ「助かったよ、ありがとうな」

このみ「へぇ、あの時のカラカラじゃない、まさか百合子の手持ちになっていたなんてね」

百合子「再び“ホネこんぼう”!」

カラカラ「!」ブンッ

このみ「アーボック!」

まずアーボックは尾を振り回し、骨をはじき、
その後、カラカラ本体を尾で吹き飛ばした

カラカラ「」バタッ

このみ「ストライク、とどめをさしなさい」

ストライクがカラカラに近づこうとした時、倒れていたおしょうが立ち上がった
おしょうはネギをストライクの首元に向けて構えた

おしょう「…!」ゼェゼェ

このみ「見上げた根性ね、満身創痍の状態でまだ戦意を失っていないなんて…けど無駄よ、あなたじゃ私のストライクには勝てないわ」

百合子「このみさん…このみさんはそんな酷いことをする人じゃなかったのに…」

このみ「これが私よ」

百合子「違う!本当のこのみさんは今より小さくて可愛らしくて、けどみんなの頼れる優しいお姉さんだった!」

Pカチュウ「そうだぞこのみさん!今のナイスバディも捨てがたいが、俺は小さいこのみさんの方が魅力があったと思う!」

このみ「…って…うな」

百合子&Pカチュウ「?」

このみ「小さいって言うなああああ!!『いつも』言ってるけど私は大人のレディなのよ!!」

ズキッ!

このみ(何これ!頭が…!)
134 : 1   2019/03/14 03:12:33 ID:CE6qDVh23c
『このみさん、おすすめの本持ってきました!』ドヤッ
『百合子ちゃん、ちょっと多すぎじゃない!?』ガーン

このみ「何、この記憶…!これが私の失っていた記憶…!?」ズキズキ

百合子「このみさん!?」

Pカチュウ「このみさんには悪いけど、このチャンス逃すわけにはいかない!」

Pカチュウがこのみに向かってダッシュする

Pカチュウ「“でんこうせっか”!」

このみ「プクリン、“テレポート”!」

接近してきているPカチュウの目の前にプクリンがどこからともなく現れた

このみ「“カウンター”!」

Pカチュウ「ぐべっ!!」

百合子「つむぎ、“バブルこうせん”!!」

このみ「“ひかりのかべ”を張るのよ!!」

百合子「これも防がれた!?」

このみ「はぁ…はぁ…!」チラッ

Pカチュウ「いててて…」

『あらプロデューサー、書類整理?私も手伝うわ』
『疲れてるのにすみませんこのみさん』
『気にしないで、ここはお姉さんに任せなさい♪』エッヘン

このみ「何よこれ!何なのよ!!」

Pカチュウ「…もしかして記憶が戻りかけてるのか?」

百合子「思い出してこのみさん!私たちの思い出を!!」

Pカチュウ「そうだ思い出せ!俺たち、一緒に頑張ってきたじゃないですか!数々の苦難を乗り越えてきたじゃないですか!!」

このみ「お、思い出…苦難…」
135 : 1   2019/03/14 03:12:56 ID:CE6qDVh23c
『ちょっとプロデューサ!何で私が小学生の服を着なくちゃいけないのよー!』
このみ「…」

『セクシーコーナー担当って言ったのに、話が違うじゃないのよー!』
このみ「…」

『え…?この園児服を着てくれ、ですって…』
このみ「…」

ブチッ!!

このみ「ぜええええええええええええったいにっ!許せないいいいいいいいいいいいいい!!!」メラメラ

百合子&Pカチュウ「えええええええええええええ!!」

このみ「プクリン!!」

プクリンは両手首を合わせて手を開き、それを腰の方に持ってきて構えた

Pカチュウ「あ、あの構えはまさか!?」

このみ「“はーかーいこーうーせー…」

Pカチュウ「まずいの来るぞ!!」

このみ「んーっ”!!」

プクリンの手から巨大なエネルギー弾が放たれた!

百合子「かめはめ波みたいなの飛んできましたよ!?」

Pカチュウ「しゃがめ!もしくは避けろ!!」

百合子は横に避けた
放たれた“はかいこうせん”はそのまま直線に突き進み、フロアの壁を貫通し、どこかで爆発した

このみ「はぁはぁ…!」

百合子「ややややばいですよ、私たちなぜかこのみさんの心の奥底にあった怒りの感情を呼び覚ましちゃったみたいです」

Pカチュウ「一体何を思い出したんだ…!?」

このみ「アーボック!プクリン!」

2匹「!」

このみ「『フォーメンションB』であの2人を始末するわよ!!」
136 : 1   2019/03/14 03:18:58 ID:CE6qDVh23c
To be continued
137 : Pさぁん   2019/03/14 10:20:06 ID:GhchmsiO56
おしょうかっこよすぎるやん…
138 : 1   2019/03/14 22:16:48 ID:CE6qDVh23c
アーボック「…」ピョンピョン

Pカチュウ「アーボックの尾がまるでバネみたいに…」

百合子「これってまさか!」

このみ「行きなさい」

ビュンッ!!

百合子「やっぱりこっちに飛んできたっ!?」

Pカチュウ「避けろ!!」

アーボックの予想だにしない動きに戸惑いながらも、百合子とPカチュウはその攻撃を何とか回避

Pカチュウ「そのまま壁にぶつかりやがr…!?」

アーボック「!」ニヤッ

アーボックは壁にバネ化した尾を押しつけ、そのままバウンド!
再び二人に向かって飛んできたのだった

このみ「アーボックはお前たちを仕留めるまで決して止まらない、おとなしく狩られなさい!」

ビュンッ!ビュンッ!

Pカチュウ「あいつ、どんどんスピードを上げてきてやがる!」

百合子「また戻ってきた!」

Pカチュウ「くそ、こうなったら!!」

Pカチュウはアーボックが自分に接近してきた瞬間にジャンプ!
そのままアーボックの背に乗った

アーボック「!?」

Pカチュウ「“たたきつける”!」

ドゴッ!!

Pカチュウ「やったか!?」

百合子「Pカチュウさん、それフラグ!」ガビーン

Pカチュウ「いやいや、手ごたえあったし…ってあれ…アーボックがいない」

百合子「アーボックの倒れたはずの位置に穴…?」

このみ「ふふ、こっちよ」
139 : 1   2019/03/14 23:36:46 ID:CE6qDVh23c
百合子とPカチュウが見た先には、このみ、そしてその後ろには先ほどより巨大な姿をしたプクリンがいた

百合子「なんか大きくなってる!?」

このみ「凄いでしょう?プクリンは息を吸うと体を大きく膨らませることが出来るのよ」

百合子「まるで風船ですね」

このみ「そして…」

大きく膨らんだプクリンの体にめり込んだ形で、アーボックが百合子たちに狙いを定めていた

このみ「発射!!」

プクリンの体の弾力とアーボックのバネの弾力、二つの力が合わさって発射されたアーボックのスピードは先ほどの約2倍!
避けきれなかった百合子とPカチュウにダメージを与えた!

百合子「きゃっ!!」ドサッ

Pカチュウ「あいつ、やられたと見せかけて“あなをほる”で床を掘って、プクリンの位置まで移動したのか!!」

このみ「これが『フォーメーション Bound』、今までこれを破ったものはいないわ」

Pカチュウ「一体どうすればいいんだ…」

百合子「この私の灰色の脳細胞で打開策を…」ムムム

アーボック「シャアッ!」

百合子「あいたっ!」ゴツン

Pカチュウ「何故目をつぶった!?」ガビーン

百合子「でもいいことを思いつきましたよ!」ゴニョゴニョ

Pカチュウ「…あぁ、やってみよう」

百合子「さあ、反撃開始ですよ!」
140 : 1   2019/03/15 00:16:48 ID:ofY8DIf.Jg
百合子&Pカチュウ「うおおおおおお!!」ビュン

このみ「なるほど、私に直接特攻ってわけね」

百合子「行きますよPカチュウさん!」

Pカチュウ「せーの!」

直進していた百合子とPカチュウは、左右に分かれた

百合子「これならアーボックはどちらしか攻撃できないから、必ず攻撃を行える戦法!」ドヤッ

このみ「アーボック、ピカチュウを攻撃」

ビュンッ!

このみ「『七尾』百合子は私でもどうにかなりそうだし、普通にピカチュウを狙うでしょう」ドヨーン

Pカチュウ「ですよねー!!」ナミダドバー

アーボックはバネジャンプでPカチュウに接近!
しかし、Pカチュウ、とっさにジャンプし、それを回避!

プクリン「!?」

Pカチュウ「おっとごめんよー」

Pカチュウの飛んだ先にはプクリンがおり、プクリンの顔にしがみついた
目隠し状態のプクリンはじたばたしている

百合子「このみさん覚悟おおおお!!」スッ

百合子は背中から何かを取り出した

百合子「聖剣・エクスカリバー」ドヤッ

このみ「いやそれ!あっちで気絶してる下っ端団員の持ってた金属バッドでしょ!?」

百合子「じゃあエクスカリバッド!」

このみ「じゃあ、って何よ!?」

百合子「とにかく覚悟!!」ブンッ

このみ、回避

このみ「プクリン!?」

しかし、プクリンまだもがいている
このみは百合子の振り回すバッドを自力で避け続けている
141 : 1   2019/03/15 00:17:17 ID:ofY8DIf.Jg
このみ「だいたい仲間とか言っておいて、バッド攻撃ってあなためちゃくちゃじゃないの!?」

百合子「大丈夫です、峰打ちしますから!」ブンッ

このみ「バッドの峰ってどこよ!?」

Pカチュウ「うわああああああ!!」

Pカチュウ、とうとうプクリンからはがされて投げ飛ばされる
プクリンはすぐさまこのみの方を向いた

このみ「!?て、“テレポート”!」

百合子の正面に現れるプクリン

このみ「そいつをはじいて!」

ボヨンッ!

百合子「うわっ!」

このみ「もう許さないわ…“はかいこうせん”を喰らいなさい!」

再びかめはめ波の構えをとるプクリン
そして発射!

百合子(早く逃げなきゃ!)

なんとか直撃は免れたものの、爆発の衝撃で百合子は地下2階側の階段へと吹き飛んでしまった

Pカチュウ「やろー!」(“10まんボルト”)

このみ「おっと」

このみ、回避

このみ「アーボック!」

アーボック「シャアッ!」ビュン

Pカチュウ「ぐはっ!!」

Pカチュウも百合子側へと吹き飛ぶ

このみ「アーボック、そのまま奴らに攻撃よ」

アーボック「…」ニヤッ

百合子「早く…避けないと…いたっ」

Pカチュウ「全身いてぇ…」

このみ「“どくばり”!そして“かみつく”!」

つむぎ「!!」バッ

何と、つむぎが百合子たちのアーボックの間に飛び込んできたのだった

百合子「つむぎ!?」

Pカチュウ「お前、俺たちの盾に!?」

つむぎ「…」フラッ

ばたっ!
142 : 1   2019/03/15 01:06:39 ID:ofY8DIf.Jg
Pカチュウ「しっかりしろつむぎ!」

百合子「すぐ、きずぐすりとどくけしで回復をするからね!だからお願い、しっかりして!」

このみ「そのギャラドスのおかげで命拾いしたわね」

百合子「このみさん…!」キッ

このみ「ふふ、いい気味」

その時、このみの横から気配が!

おしょう「!!」ブンッ

このみ「ちっ!」

このみは後ろに下がり、おしょうの攻撃を避けた

このみ「そういえばあなたがいたのを忘れていたわね」

おしょうは再びこのみに攻撃を仕掛けようとネギを構えた
しかし、それは乱入者によって阻止された

ストライク「!!」ブンッ

おしょう「!?」

おしょうは隣の部屋に吹き飛ばされた

百合子「おしょう!!」

このみ「ありがとうストライク、引き続きあのカモネギの相手お願いね」

百合子(もうだめなの…私たちじゃこのみさんには勝てないの…)
143 : 1   2019/03/15 01:06:53 ID:ofY8DIf.Jg
タケシ「あき、らめるな…ゆり、こ」

百合子「タケシさん!良かった無事だったんですね!」

タケシ「百合子…悔しいがこの女はジムリーダークラスの実力者だ、ポケモンの持つ能力を熟知して最大限に活かす力を持っているトレーナーだ…」

このみ「ふふ、当然よ…」

百合子「…」

タケシ「だけど、完璧なトレーナーなんていない!必ず弱点はある!それを見つけて攻略するんだ!」

百合子「弱点…」

タケシ「お前ならできるさ、ここまで4人のジムリーダーを打ち破ってきたお前たちなら…!」

このみ「熱弁は終わったかしら、半裸くん?あなたたちはそろそろ、どう足掻いたって私には勝てないってことを理解するべきよ」

百合子(弱点、弱点…そういえば…『あの時』のこのみさんの行動…何か違和感があった…)

Pカチュウ「百合子」

百合子「ぴ、Pカチュウさん!つむぎは!?」

Pカチュウ「安心しろ、わずかだが回復した」

つむぎ「ギャオオオオオオオオオオオオオス!!」

Pカチュウ「百合子、タケシに言われて思い出したんだけど…俺さっきの攻撃で気になる点が一つ…」ゴニョゴニョ

百合子「それ本当ですか?じ、実は私も…」ゴニョゴニョ

Pカチュウ「…俺と百合子の推測が本当だとしたら」

百合子「このみさんの戦術を崩せるかもしれませんね」

Pカチュウ「でももし失敗したら俺たち全員ゲームオーバーだぞ」

百合子「それでも、やれることをやった方が後悔はありません!これ、元いた世界での経験則です」ニコッ

Pカチュウ「じゃあ…決まりだな」ニッ

百合子「つむぎ、もうちょっとだけ手伝ってもらえる?」

つむぎ「!」ニコッ

百合子「ありがとう」

Pカチュウ「行くぞ、ラストアタックだ!」
144 : 1   2019/03/15 01:48:37 ID:ofY8DIf.Jg
百合子「行くよ」

Pカチュウ「あぁ」

つむぎ「…」コクッ

このみ「いいわ、かかってらっしゃい」ニヤッ

Pカチュウ「あぁ…行くぞ!“フラッシュ”!!」(太陽拳のポーズをとりながら)

ピカァッ!

このみ「くっ!まぶしい!何も、見えない!」

百合子&Pカチュウ「うおおおおおおおおおおおおおお!!」

このみ(来るか…!)

ようやく視界が回復し、このみが見たものは…

このみ「なっ!?」

百合子とPカチュウはこのみに背を向け、一直線に、その先にいるアーボック目掛けて走っていたのだ

アーボック「!?」

Pカチュウ「勝負だアーボック!!」

このみ「奴らの狙いはアーボック!先に攻撃手段を潰す気ね!!」

アーボック、再び尾をバネにし、飛び跳ねる体制をとった

百合子「“10まんボルト”!!」

Pカチュウ「喰らえー!!」

百合子「“でんこうせっか”!!」

Pカチュウ「おらおらおらぁ!!」

アーボック「!」クッ

このみ「連撃でアーボックの動きを制限する気!?アーボック!!」

アーボックは尾でPカチュウを叩き飛ばした

Pカチュウ「ぐああああああああ!!」

このみ(だけど今になって何故こんな単純な作戦を…)

Pカチュウ「百合子!次、“でんこうせっか”で行くぞ!!」

百合子「はい!“でんこうせっか”!」

その瞬間、Pカチュウがこのみの方へと向きを変える

このみ「!?」

Pカチュウ「行くぞおおおおおおおおおおおおおおおお!!」ビュン

このみ「何ですって!?」
145 : 1   2019/03/15 02:37:43 ID:ofY8DIf.Jg
Pカチュウ「うおおおおおおおおおおおおおお!!」

このみ(何故急にこっちに!?七尾百合子1人を置いて……はっ!?『1人』、七尾百合子は今…『1人』…!)

このみはアーボックと対峙している百合子を見て驚愕した



このみ(ギャラドスがいつの間にか姿を消している!?)



百合子「行きますよPカチュウさん!!」

百合子が投球の構えをとる
手にはモンスターボールが一つ
そして、そのままボールを高く投げる

Pカチュウ「ナイスピッチング!!」

Pカチュウはその場で止まり、ジャンプ!
体を回転させ、尻尾で飛んできたモンスターボールを打った

Pカチュウ「行ってこい!!」

このみ「これが真の狙い…!ギャラドスを飛ばし、上空からの奇襲!だけど!!」

プクリンが息を大きく吸い、瞬く間に巨大化する

このみ「プクリン、モンスターボールをガード!跳ね返すのよ!!」

プクリンにモンスターボールが命中!

このみ「奇策を用意したみたいだけど、失敗に終わったわね!!」

Pカチュウ「いや」

このみ「!?」

Pカチュウ「成功ですよ」ニヤッ
146 : 1   2019/03/15 02:38:34 ID:ofY8DIf.Jg
ドドドドドドドドドドドドドドドド!!

このみ(この音…『下』から?)

ドドドドドドドドドドドドドドドド!!

このみ(ま、まさかっ!?)

つむぎ「ギャオオオオオオオオオオオオオス!!」ドバッ!

プクリンの足元からつむぎが飛び出してきた!
プクリンはその勢いでそのまま上に押し上げられた!

プクリン「!?」

このみ「あのギャラドス、アーボックが掘った穴を通ってここまで!?じゃああのボールは…」

このみは落ちてバラバラになったモンスターボールを見た

このみ「空の、モンスターボール…」

Pカチュウ「どうだ!いくらプクリンが物理攻撃をもろともしない体質だろうと、突然下から押し上げられる衝撃には逆らえないだろ!そのまま上に吹っ飛べ!!」

このみ(七尾百合子たちはアーボックを倒すために向かったのではなく、アーボックの
『近くにあった穴』を目指していただけ…穴にギャラドス入りのボールを仕込んで、立ち回っているように見せかけて…最初から奴らの狙いはアーボックではなく…プクリンだった!!!)ギリッ
147 : 1   2019/03/15 02:52:33 ID:ofY8DIf.Jg
プクリン「…」チラッ

プクリンがこのみの方へ顔を向ける

Pカチュウ「百合子の言う通り!やっぱり『視線を向けた』な!」

プクリン「!?」

Pカチュウは“フラッシュ”を発動し、プクリンを目くらましした

百合子「私がこのみさんと対峙していた時、あれだけ私が攻撃していたのにも関わらず“テレポート”を使ってこっちに来なかったのが気になってたんです」

Pカチュウ「でも実際に使ってやってきたのは顔にしがみついてた俺をはがした後!」

百合子「だから思ったんです…もしかしてこのプクリン、『自分の視界に移った場所』にしか“テレポート”できないんじゃないかって」

Pカチュウ「だから“フラッシュ”で視界を奪ってやったのさ!案の定、こいつは今“テレポート”出来ずにいる!」

このみ「くっ!!」

Pカチュウ「これでプクリンは無力化、そのままこのみさんを狙い撃ちだ!」

このみ「そんなことは…させない!プクリン、そのまま“はかいこうせん”よ!!」

Pカチュウ「何!?」
148 : 1   2019/03/15 03:05:20 ID:ofY8DIf.Jg
プクリンはそのまま天井に向かって“はかいこうせん”を放った
そしてその衝撃でPカチュウの方へと飛んできたのだ!

Pカチュウ「こっち来た!なんて執念だ!!」タッタッ

このみ「逃げても無駄よ!!壁まで追いつめて、押しつぶしてしまいなさい!!」

Pカチュウ「まさか“はかいこうせん”をこんな形で使ってくるとは思わなかったけど、おおむね計画通り!百合子、大丈夫か!?」

Pカチュウの正面には全力疾走の百合子がいた

百合子「足がもう、限界!」ゼェゼェ

Pカチュウ「我慢だ!いいか、いっせーのせで行くぞ!」

百合子「は、はいいいいい!!」ゼェゼェ

百合子Pカチュウ「いっせーの、せっ!!」ビュン

2人は横に飛んだ
プクリンは攻撃対象を失い、そのまま直進する
いや、正面にはもう1体いた
百合子を追って飛んできたアーボックが…

アーボック「!?」

プクリン「!?」

ドゴンッ!!
149 : 1   2019/03/15 03:06:21 ID:ofY8DIf.Jg
2匹はそのまま衝突
プクリンの勢いが止まらないため、それに巻き込まれたアーボックは直接壁に押しつぶされた
プクリンもまた、『体を動かすことが出来ず』倒れこむ

このみ「アーボック!?プクリン!?」

Pカチュウ「百合子がやられて俺が攻撃した時もカモ助が攻撃した時も、このみさんはプクリンを使わず自身で避けてた、それはプクリンが“はかいこうせん”の反動で動けなかったから…!本当は別の場面で使わせてやろうと思ったけど、結果オーライって感じだな!」

百合子「これで、アーボックは壁にぶつかって戦闘不能、プクリンは体力が残ってるけど反動で動けないから行動不能!つまり…!」

Pカチュウ「このみさん、あなたを倒して…終わりだっ!!」

このみ「お、おのれ…!!」

再び全力ダッシュでこのみの元へと向かった

百合子「やった…これで私の勝ち…」

百合子もPカチュウも勝利を確信していた
しかし、その喜びは一瞬にして砕け散ることになった

百合子「な、何で…何でここに……!?やっと、やっと追いつめられたのにっ…!!」

Pカチュウ「くそ、ちくしょうっ…!!」

このみのストライクがPカチュウと並行して飛んでいたからだ!

ストライク「…」フッ

Pカチュウ「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
150 : 1   2019/03/15 03:08:05 ID:ofY8DIf.Jg
今日はここまで!
151 : Pチャン   2019/03/15 17:38:03 ID:cs5hiG.p32
何気に更新楽しみにしてます
152 : 1   2019/03/17 22:17:03 ID:B.D2d0BVNI
このみのストライクは状況判断能力がとても優れており、それはかつて野生だった頃に鍛えられたものだった
捕獲され、このみのパーティーに加わってからも遺憾無くその才能を発揮し続けてきた
ストライクはおしょうとバトルをしていた時も周りの様子を窺っていたのだ、だからこそプクリンとアーボックが衝突した時点で行動に移すことが出来たのだ
そして、おしょうとの戦いを即座に放棄し、そのまま猛スピードでこのみへと向かっていくPカチュウへと接近
Pカチュウよりも早いすばやさを持つストライクには造作もないことである
ストライクはPカチュウと並行した時点で、カマを振りかざした

Pカチュウ「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

ストライク「…」ニヤッ

ストライク自身の勝利を確信した
しかし、とどめを刺すその一瞬の『安心』と『油断』が命取りになったのだ!

カラカラ「…!」タッタッ

ストライク「!?」

カラカラだ
おしょうの乱入でとどめを刺し損ねたカラカラが目を覚まし、ストライクへと向かっていったのだ
そして放たれた懇親の“すてみタックル”!流石のストライクも突然の『横』からの攻撃には耐えられず、カラカラ共々吹き飛んでいった

Pカチュウ「サンキュー、カラカラ」

このみ「馬鹿な!この私が…ロケット団幹部のこの私が負けるなんて…嘘よっ!」

Pカチュウ「あなたは『ロケット団』なんかじゃない!765プロの『アイドル』、馬場このみだああああああ!!」

Pカチュウの魂の叫びと共に繰り出された“でんこうせっか”はこのみの腹部に直撃した
153 : 1   2019/03/17 22:30:07 ID:B.D2d0BVNI
このみ「ぐはっ!」バタッ

百合子「やった…勝った…!」

タケシ「よしっ…」

このみ「私が負けるなんて、考えもしなかった…やるわね、百合子ちゃん…プロデューサ…」

百合子「このみさん…もしかして記憶が、戻りかけてる?」

Pカチュウ「百合子!今なら笛で霊を戻せば正気に戻せるかもしれない!」

百合子「やってみます!」

百合子は ポケモンの笛を つかった!

百合子「♪~」チャララーララチャララララー

Pカチュウ「何でチャルメラのテーマ!?」

このみ「懐かしい、この響き…」ガクッ

Pカチュウ「いいんですか、そんな記憶の取り戻し方で!?」ガビーン

その時、笛から靄のようなものが出現し、このみの身体を包み込んだ
そして、まばゆい光を放ち、それが消えたころに現れたのは…

このみ「…」スースー

百合子「いつものちっちゃいこのみさんだ…!やった!」

タケシ「驚いた、あの女、子供になった…」

Pカチュウ「記憶の方は、目が覚めてからじゃないと分からないな」

百合子「でもこれで一つの目的は達成ですね!後はベトベターをどうにかすれば…」

その時、フロア中に鳴り響く拍手の音

ボス「素晴らしい茶番劇だ、非常に楽しませてもらったよ」

百合子「誰!?」

ボス「ロケット団のボス、名を『サカキ』というものだ」フッ
154 : 1   2019/03/18 01:11:32 ID:rsLqbzlZuk
Pカチュウ「ロケット団のボス!?」

タケシ「とんだ大物が現れたもんだな」

百合子「この男が、ロケット団を束ねる男…」

サカキ「君たちの話は聞いている、オツキミやま、ポケモンタワーで我らに立ち向かってきたトレーナーがいるとね、まさかこの地下アジトにやってきて、私の直属の部下であるこのみをも倒してしまうとは…その勇気と実力、敵ながら称賛に値する」

百合子「悪者に褒められたって嬉しくありませんね!」ニヤニヤ

タケシ(めちゃくちゃ嬉しそう)ドヨーン

サカキ「だからこそ私自ら君たちを倒すために出向いたのだ、付いてきたまえ百合子くん、君たちをバトルフィールドに招待しよう…」

タケシ「行くのはまずいぞ、敵の罠かもしれない」

百合子「…私行きます、このままロケット団を野放しにはできない」

Pカチュウ「奴が主犯ならここで倒しておかないとタマムシも救えないしな」

百合子「タケシさん、このみさんをお願いします」

タケシ「…わかった、だけど」

百合子のバッグを投げる

タケシ「せめて回復させてから行ってこい」ニッ

百合子「ははは、そうでしたね」

おしょう「…」

Pカチュウ「…役に立てなかった、とか思うなよ…お前がカラカラを助けてなかったら俺たちは負けてたんだ」

百合子「そうそう、あの戦いは私たち誰が欠けても勝てなかった、皆で掴んだ勝利なんだよ」

おしょう「…」フン

Pカチュウ「お前ほんと素直じゃないよな」ニヤッ

百合子「カラカラ、ここでタケシさんのフォローお願いできる?」

カラカラ「!」コクッ

百合子「よし、行くよ皆!ロケット団との決戦に!!」
155 : 1   2019/03/18 01:21:35 ID:rsLqbzlZuk
~地下4階~

百合子「機械がたくさん…まるで研究所みたい」

サカキ「みたい、ではなく研究所なのだよ、我々はここでポケモンの生体実験を行っている」

百合子「生体実験!?」

サカキ「そう、究極の人工ポケモンを作り出すこと、それがロケット団の目的の一つ」

Pカチュウ「まさかそれって…」

サカキ「察しの通り。ポケモンタワーでこのみたちに奪わせてきた幻のポケモン・ミュウの遺伝子をベースに作られた人工ポケモン、我々はそれを『ミュウツー』と呼んでいる」

百合子「ミュウツー…」

サカキ「ミュウツーが誕生すれば、カントー地方のみならず全世界をロケット団が支配することも容易いだろう」

百合子「そんなことはさせない!私たちがあなたを倒すから!」

サカキ「威勢のいいお嬢さんだ…さあ着いた、入りたまえ」

Pカチュウ「このバトルフィールドで決着付けようってことか」

百合子「…」キョロキョロ

サカキ「安心したまえ、ここには私と君たちだけだ」

Pカチュウ「どうやら本当らしいな」

サカキ「改めて、よくぞここまで来た、君たちには他のポケモントレーナーにはない素質があるようだな」

Pカチュウ「そりゃどうも」

百合子「はっ!この流れは『私と手を組めば世界を半分くれてやろう』ということに!?」

サカキ「そのつもりはない」フッ

百合子「ですよねー」シュン

Pカチュウ「なぜ落ち込む!?」

百合子「だってラスボスからの勧誘、そしてかっこよく断る展開は物語の王道じゃないですか!」

Pカチュウ「こんな時でもブレないな、まあそこが百合子らしいんだけどさ」
156 : 1   2019/03/18 01:30:43 ID:rsLqbzlZuk
サカキ「…さっきも言ったが君たちは確かに素質のあるトレーナーだ…だが私に言わせれば君たちはまだまだ雑魚だ。先ほどの戦い、モニターで観させてもらったが…実にくだらないバトルだったよ」

百合子「むっ!」

サカキ「仲間、信頼…と言ったところか、そんなものは幻想だ、戦いに不必要なものでしかない…このみは優秀なトレーナーだったがそれらを捨て去ることが出来なかった、目をかけていたのだが残念だ」

Pカチュウ「そんなことはない!このみさんとポケモンたちのあの連携は信頼関係があるからこそ完成されたものだ!このみさんはロケット団に身を置いてはいたけどポケモンを思いやる気持ちは間違いなくあった!」

百合子「だからあのストライクだって自分の戦いを投げだしてでもこのみさんを助けようとしてた」

サカキ「ふ、やはりくだらん…ポケモンは『使える』か『使えない』かだ、それ以外に何の意味があるというのだ?」

百合子「ポケモンは道具なんかじゃない、仲間だ!」

サカキ「なら、その自慢の仲間とやらで私を倒してみるがいい」

サカキは胸ポケットから何かを取り出した

Pカチュウ「…タバコ?」

サカキ「私がこのタバコを吸い終わる頃には、君たちを全滅させていることを宣言しよう」

Pカチュウ「なめるのも大概にしろよ!」

サカキ「戦ってみればわかる、いかに自分たちが愚かな考えを持っていたかということにね」

百合子「つむぎ!おしょう!」ボンッ

つむぎ「ギャオオオオオオオオオオオオオス!!」

おしょう「…」キッ

百合子「Pカチュウさん!」

Pカチュウ「おう!!」

百合子「私たちは、絶対に負けない!!」

サカキ「では…バトル、スタート」
157 : 1   2019/03/18 01:32:56 ID:rsLqbzlZuk
終わりももうすぐ見えてきたところで今日はここまで
今週中には頑張って終わらせます
158 : 1   2019/03/19 00:36:18 ID:sycWezCgNg
~地下2階~

シゲル「騒ぎに乗じてこっそりアジトに乗り込んだのは良かったが、戦闘員のほとんどが倒れてやがる…これじゃ俺のやることがないじゃねぇか」

マサキ「それならはよ帰ろうや、こないおっかない所いたらどんな危ない目にあうか」

シゲル「じゃあ何で付いてきたんだよ?」

マサキ「だって1人じゃ怖いやんけ!」ガクブル

シゲル「ヘタレか!」ガビーン

~地下3階~

タケシ「お前ら何でここに!?」

シゲル「加勢だよ加勢!感謝しろよ!」ドヤッ

マサキ「ところで百合子は?」

タケシ「ロケット団のボスを戦うために、下の階に…」

マサキ「ロケット団のボスゥ!?話が大きくなりすぎや!ベトベターの大量発生を止めるために来たんとちゃうんかい!?」

タケシ「あの後色々あってな……ん?どうしたシゲル」

シゲル「そこで寝ている女は誰だ?」

タケシ(ポケモンタワーの時と容姿が違うから気づかないのか…うーん正直に言うべきか)

このみ「うーん…」ムニャムニャ

シゲル「かわいい…」(赤面)

タケシ(そうきたかああああああああ!)ガビーン

シゲル「見たところ俺と同い年ってところか、こんなかわいい子今まで見たことない…」

タケシ(もし、ここにあいつがいたら…)


Pカチュウ『面白そうだから黙っておこう!』ニヤニヤ


タケシ(よし、黙っておこう、面倒くさいし)
159 :   2019/03/19 00:38:46 ID:NZ3JwdF8qE
倍以上年齢差あるのか…
160 : 1   2019/03/19 01:54:24 ID:sycWezCgNg
このみ「う、うぅん…あれ、ここは…」

タケシ「目が覚めたようだな、あんた、気は確かか?」

このみ「えぇ、まあ…」

タケシ「ちびっこ小学生」ボソッ

このみ「私はアダルトレディよ!!」

タケシ「よし!百合子たちから聞いてた通りのリアクション!間違いなく記憶は戻ってるな!」

このみ「へ、へぇ…これは後でお説教かしらねぇ」ピキピキ

シゲル「初めまして、俺シゲル!よかったら俺の彼女になってくれ!!」

このみ「10年早いわよ坊や」

シゲル「大人ぶってるところもかわいいぜ!ますます惚れた!!」

このみ「ここには無礼な子しかいないのかしら…」ドヨーン
161 : 我が友   2019/03/19 01:54:42 ID:sycWezCgNg
マサキ「で、話戻すけど、ロケット団のボスと戦うなんて百合子たち無謀やないか大丈夫なんか?」

このみ「ぼ、ボスと戦うですって!?」

マサキ「うお、びっくりした!」

このみ「ボスのトレーナーとしての実力は、私なんて比べ物にならないほどに高いの!このままじゃ百合子ちゃんたちが危ないわ!」

タケシ「それはたぶんあいつらも承知の上だと思う、けどあいつら本気でロケット団からカントーを救おうとしているんだ、どんなに自分たちが大変な目に合おうとも…」

このみ「救う、か」

タケシ「あんた…」

このみ「ロケット団やってた頃の記憶は残ってる、私がやってきた悪事のことも…だから今からでも遅くないのなら、私も、この世界を救うために、仲間を救うために戦いたい!」

タケシ「遅くないよ、こういう時に大事なのって…これからどうするか、だろ?」ニッ

このみ「ありがとう」

シゲル「何を話しているかは知らないけど……おい半裸ぁ!俺を出し抜いて彼女とお近づきになろうとはいい度胸じゃねぇか!!」

タケシ「俺は大人だ、小さい子に興味はない」

このみ「私だって大人よ!!」

その後、タケシはこのみが自分より年上だと知って驚いたがそれはまた別の話
162 : 1   2019/03/19 02:43:51 ID:sycWezCgNg
~地下4階~

百合子「あ…あ…」

おしょう「」

つむぎ「」

サカキ「やはりこの程度か」

百合子「3対1の有利な状況だったはずなのに…」

ガルーラ「グオオオオオオオオオオオオオ!!」ドンッ!

サカキ「私のガルーラが君のポケモンより強かった、それだけのこと…信頼関係なんて圧倒的力の前では無に等しい」

百合子「そんな…そんなことは…」ウルウル

サカキ「先ほどの威勢が嘘のように怯えているようだな…素質があると言った先の発言、訂正しよう。所詮君はただのか弱い少女に過ぎない、今とどめを刺してやる」

Pカチュウ「ま、待て…」フラフラ

サカキ「まだ立ち上がれるとはな」

Pカチュウ「俺たちはまだ負けてない、倒してやる…絶対に…」

サカキ「虚勢だな」

Pカチュウ「黙れ!!」ビリビリ

サカキ「“れんぞくパンチ”!」

Pカチュウ「ぐふっ!!」

百合子「危ない!!」バシッ

吹き飛んだPカチュウを百合子がすぐさま受け止めた

サカキ「ならば2人まとめて消え去れ……“はかいこうせん”」

ガルーラの口から放たれた“はかいこうせん”が百合子たちへと向かう
百合子は逃れようと全力で駆けた

サカキ「さらばだ」
163 : 1   2019/03/19 02:57:02 ID:sycWezCgNg
サカキが背を向けた瞬間、爆発!
百合子たちは直撃を免れたものの、大ダメージを受けてしまい、倒れてしまう

サカキ「やれやれ、まだタバコも半分以上残っているな、これでは準備運動にしかならん」

???「それじゃあ今度は俺が相手してやるよ!」

サカキ「…君は?」

シゲル「シゲル、未来のポケモンチャンピオンにしてお前を倒す男だ!」

サカキ「威勢がいいな少年、しかし君は現実が見えていないらしい」

シゲル「そんなことねぇ!俺は勝つ!何故なら俺には勝利の女神もいるからな!だよな、俺の愛しのこのみ!!」

このみ「間違いなく現実見えてないわね」(遠い目をしながら)

サカキ「その声、このみか…どういうつもりだ、ロケット団を裏切るのか?」

このみ「本当の居場所を思い出しただけよ、ボス」

サカキ「愚かな、ならば君も消し去るまでだ」

このみ「タケシくん、百合子ちゃんたちをお願い」

タケシ「任せろ」タッタッ

このみ(今、私の手持ちで戦えるのはストライクとプクリンだけ…)

このみは ストライクと プクリンを くりだした!

このみ「私はこれからボスと戦うわ、無謀かもしれない、けど皆を助けたいの…!手を、貸してもらえるかしら?」

プクリン「!」ニコッ

ストライク「…」コクッ

このみ「ありがとう、私のポケモンたち…!さあ、行くわよ!!」
164 : 1   2019/03/20 03:19:15 ID:jz6z1hqYyM
このみ「ストライク、“きりさく”!」

シゲル「早い!」

サカキ「受け止めろ」

ガルーラ「グルル!」ガシッ

このみ「な!?」

シゲル「あのガルーラ、あっさり受け止めやがった…!」

サカキ「“れんぞくパンチ”」

ガルーラ「!」シュ

ストライク「!?」ドゴドゴッ

ダメージで吹き飛ぶストライク

シゲル「あれが“れんぞくパンチ”だと…俺には1発のパンチにしか見えなかったぞ」

サカキ「早い、とはこういうことだ」フッ

このみ「やはり一筋縄ではいかないわね」


タケシ「お前たち大丈夫か!?」

Pカチュウ「かろうじて」

百合子「私、手も足も出なかった…」

タケシ「気にするな、あれは規格外だ」

百合子「でも私証明したかった!仲間の絆はどんな強敵に打ち勝つことが出来るって!けど、けど私には出来なかった…」

Pカチュウ「百合子…」
165 : 1   2019/03/20 03:19:53 ID:jz6z1hqYyM
プクリン「!?」ドゴッ

このみ「プクリンの体でも防ぎきれないなんて!」

サカキ「私に小細工は効かんよ、さて、名残惜しいがこれで終わりだこのみ」

シゲル「俺がいるのを忘れるなよ!行けピジョン、ユンゲラー!」

サカキ「身の程知らずが」

シゲル「へっ!惚れた女の危機に見て見ぬふりが出来るほど、俺は腑抜けちゃいねぇぜ!」


タケシ「Pカチュウ、百合子のこと任せた……俺はあいつらに加勢する」タッタッ

Pカチュウ「…わかった」

百合子「…」

Pカチュウ「百合子」

Pカチュウは百合子の両頬を掴む

Pカチュウ「隙だらけだな」ムニムニ

百合子「な、何するんですか~!?」

Pカチュウ「百合子、俺が絶対負けない方法を教えてやるよ」

百合子「絶対負けない、方法…?」

Pカチュウ「そう、それは…」

百合子「それは?」

Pカチュウ「負けを認めないこと!自分が負けを認めなきゃそれは負けじゃない!」

百合子「それって屁理屈じゃないですか!」ガビーン

Pカチュウ「いいんだよそれで、大事なのは諦めないことだ、百合子の全力を何度でもあいつにぶつけてやろう!」

百合子「それでまた負けたら…?」

Pカチュウ「勝つまでやればいいさ!ほら、あいつらだって…」


タケシ「ゴローン、“メガトンパンチ”だ!!」

シゲル「ピジョン、“つばさでうつ”!」

サカキ「ガルーラ、蹴散らせ」

このみ「プクリン、お願い!!」

プクリン「!!」

サカキ「ほぉ、あの一撃を喰らって、まだ動けるとはな…」

プクリン「」バタッ

このみ「ありがとう、プクリン…!」

タケシ「プクリンが作ったチャンスを無駄にするわけにはいかないな、行くぞシゲル!!」

シゲル「俺に指図すんな!言われなくてもやってやるよ!!」
166 : 1   2019/03/20 03:22:10 ID:jz6z1hqYyM
Pカチュウ「俺たちの仲間は誰一人として諦めてない、だからこの戦いで百合子はまだ負けてなんかいない」

百合子「Pカチュウさん!私…!」

Pカチュウ「あぁ!やってやろう!!」


サカキ「もう終わりかね?」

シゲル「やろぉ…!」

タケシ「まだ俺たちは戦えるぞ!!」

サカキ「いい加減目障りだ、消えろ」

その時、サカキの目の前に電撃が過る!
電撃はサカキのくわえていたタバコに当たり、はじけ飛び燃え尽きる

Pカチュウ「禁煙しな、おっさん」

サカキ「貴様…」

百合子「サカキ!私は…いや、私たちは絶対に諦めない!!」

サカキ「どうやら君は私の想像を超える馬鹿のようだな…いいだろう、二度と立ち上がれないように完膚なきまでに破壊してやろう、身も心も全てな」

百合子「さあ行きますよ、大いなる風の戦士たちよ!!」

タケシ「全く、相変わらずだなお前は…」フッ

このみ「あら、そこが百合子ちゃんのいいところよ」ニッ

Pカチュウ「そういうこと!」

シゲル「ちょ!それ俺も…ってまあいいや!今回だけは乗ってやるよ!!」

百合子「開戦です!!」

3人と1匹「おう!!!!」
167 : 1   2019/03/21 00:54:23 ID:uilXFRPK/E
百合子「私たち全員が相手だ!!」

サカキ「虫けらがいくら集まろうが所詮は虫けらだ……来い、格の違いを見せてやろう」

マサキ「頑張れー、わいはここで皆を応援しとるでー」(両手で旗を振りながら)

このみ(私の手持ちは全滅…皆、頑張って…!)

シゲル「ピジョン、“つばさでうつ”!!」

サカキ「ガルーラ、迎え撃て」

ガルーラ「グオオオオッ!!」ガシッ

マサキ「あぁ!受け止められた!」

Pカチュウ「今だ!!」

Pカチュウの でんこうせっか!

ガルーラ「グゥウウウ!!」ピキピキ

タケシ「俺もいるぜ、でくの坊!喰らえ!!」

イワークの あなをほる!

ガルーラ「!?」グラッ

Pカチュウ「バランスを崩した!今だーっ!!」

シゲル「言われなくてもやってやらぁ!」

サカキ「ふっ」

ガルーラ「グオオオオオオオオオオオッ!!」

シゲル「な!?すぐに立て直しやがった!?」

サカキ「“だいもんじ”!」

ガルーラの口から放たれる『大』の形をした巨大な炎!
接近を試みたPカチュウとシゲルはしゃがみ、百合子とタケシは横に飛んで回避した

百合子「皆大丈夫ですか!?」

タケシ「俺は平気だ」

シゲル「ぎゃああああああ!!俺の髪に火がああああああああ!!」ゴロゴロ

Pカチュウ「ぷーくすくす!そんなとんがり頭してるからだぞ!」

タケシ「…お前の尻尾にも火が付いてるぞ」

Pカチュウ「え…ぎゃああああほんとだああああああちぃいいいいいいいいい!!」ゴロゴロ
168 : 1   2019/03/21 01:55:21 ID:uilXFRPK/E
サカキ「ガルーラ…!」

ガルーラは拳を振り上げ、床を殴る

サカキ「“じしん”!!」

タケシ「ぐっ!全体攻撃か!!」

百合子「いたっ!ぴ、Pカチュウさん!!」ヒョイッ

Pカチュウ「サンキュ…!」

ガルーラ「!!」ダッ

百合子「あれ、私たちを素通り?」

Pカチュウ「…いや、違う!奴の狙いは!」

ガルーラ「グオオオオッ!!」

このみ「くっ!」

サカキ「裏切者には制裁を…私の手であの世に送ってやろう」

シゲル「ロケット団!てめぇ!!」プッツン

百合子「このみさん、逃げて!!」

このみ「“じしん”の揺れで思うように動けないの、ごめんね、私ここまでみたい…」

百合子「このみさん!!」

サカキ「さらばだ」
169 : 1   2019/03/21 02:01:42 ID:uilXFRPK/E
カラカラ「!!」バッ

タケシ「カラカラ!あいつ、このみの前に!?」

このみ「私を庇ったの?今まであなたに酷いことばっかりしてきた私を…?」

カラカラ「…」ギュッ

このみ「あなた優しいのね…」ギュッ

ガルーラ「グオオオウッ!!」

タケシ「まずい、第二打だ!」

このみ「…カラカラ、私に力を貸してくれる?」

カラカラ「!」コクッ

このみ「ありがとう、じゃあ……行くわよ!“すてみタックル”!!」

カラカラ「!」タッ

ガルーラ「グオオッ!!」グラッ

サカキ「何をしているガルーラ!攻撃だ!」

このみ「左に避けて!」

カラカラ「!」スッ

このみ「今度は後ろに跳んで!」

百合子「すごい、息ぴったり…!」

タケシ「即席のコンビネーションとは思えないな」

シゲル「俺のこのみ!!流石だ!!」
170 : 1   2019/03/21 03:02:00 ID:uilXFRPK/E
このみ「今よ!前に跳んでからの“ホネこんぼう”!!」

カラカラ「!!」ブンッ

ガルーラ「グ、グオオ…」

Pカチュウ「よっしゃ!脳天直撃!!」

シゲル「百合子!畳みかけるぞ!!俺に合わせろ!!」

百合子「はい!Pカチュウさん、お願いします!!」

シゲル「出てこいサンダース!!」ボンッ

百合子&シゲル「“でんこうせっか”!!」

ガルーラ「ガハッ!!」

シゲル「“ミサイルばり”!!」

百合子「“たたきつける”!!」

シゲル「奴に反撃の隙を与えるな!!どんどん攻撃するんだ!!」

百合子「はい!!」

サカキ「悪あがきを!!ガルーラ!“れんぞくパンチ”で蹴散らせ!!」

タケシ「イワーク!“しめつける”!!」

ガルーラ「!?」

タケシ「動きは封じた!今だ決めろ!!」

このみ「お願い勝って!!」

シゲル「これで終わりだああああああああああ!!」

サカキ「この私が、こんな虫けらどもに…っ!!」

百合子(皆の想いを…この一撃にこめて…!)

シゲル「“10まん……!」

百合子「ボルトオオオオオオオオオオオオオ”!!」

Pカチュウ「うおおおおおおおおおおおおおお!!」
171 : 1   2019/03/21 03:13:55 ID:uilXFRPK/E
百合子「はぁはぁ…!」

Pカチュウ「…」

ガルーラ「グ、グウウウウウ!」

タケシ「くそ、まだ、なのか…!」

ガルーラ「グ、グオオ、オオオオォォ……」

バタッ!

シゲル「よしっ!!」

百合子「か、勝った!!やったああああああ!!」

このみ「やった…」

タケシ「ふっ…!」b

マサキ「みんなぁ、よう頑張ったなぁ…!」ウルウル

サカキ「…ふふっ、これが仲間の力、ということか…流石は異世界の戦士、と言っておこうか」

百合子「な、何でそのことを!?」

サカキ「さあな」

百合子「くっ!とにかく!観念してもらいますよ!」

サカキ「観念?研究所にあったポケモンの内の1体を倒したくらいでこのバトルが終わったと、君たちはそう言いたいのかね?」

Pカチュウ「研究所のポケモン!?あのガルーラはお前の手持ちじゃなかったのか!?」

サカキ「私は兎に全力を出す獣とは違う…しかし、君たちにほんのわずかな敬意を評して私の力の一端を見せてやろう…」スチャ
172 : 1   2019/03/21 03:14:36 ID:uilXFRPK/E
その時だった
ドンッ!!
全員が再び戦闘態勢を取った時、アジト内で大きな爆発音が鳴り響いた

このみ「アジト内で爆発!?」

シゲル「これも連中の仕業か!?」

サカキ(爆発だと…まさか、『奴』か!)

サカキは構えていたモンスターボールを静かにしまった

サカキ「この地下アジトはまもなく崩れるだろう、そうなれば君たちは無事に地上に出ることはできない」

タケシ「その話が本当だとしたら、逃げなきゃまずいぞ!」

シゲル「そうするしかねぇな…!」

マサキ「そうと決まれば、すたこらさっさや!」

このみ「百合子ちゃん、プロデューサー!早くこっちに!!」

百合子「はい!」

サカキ「百合子、私は君たちが別の世界から来たこと、そして君たちをこちらに呼び寄せた者のことを知っている」

百合子「え!?」

サカキ「真実とは遠いようで近いもの…案外お前たちはすでに真実を垣間見ているのかもしれないな」

百合子「どういうことですか、サカキ!?」

サカキ「そして、そこのピカチュウ…君は野望の渦の中に囚われている、せいぜい生き残って見せろ」

Pカチュウ「いったい何のことだよ…」

サカキ「お前たちの敵はロケット団だけではない、ということだ」

このみ「2人とも早く!!」

サカキ「行け、百合子」

百合子「あなたは…?」

Pカチュウ「こんなやつのこと放っておけ!」

サカキ「私はしばらくここに残る、やり残したこともあるからな…」

Pカチュウ「行くぞ、百合子!そろそろここもやばい!」タッタッ

百合子「は、はい!」タッタッ
173 : 1   2019/03/21 03:23:18 ID:uilXFRPK/E
崩れていく部屋で一人佇むサカキ

サカキ「お前たちがジム制覇を目指しているのならば……我々の決着の舞台にふさわしい場はすでに用意されている、それまでは生き残れ」

そして、不敵な笑みを浮かべる

サカキ「最初から百合子たち共々私を始末する腹積もりといったところだろう…まあいいさ、今は『奴』の思惑に乗ってやる、だが最後に笑うのはこの私だ…!」



このみ「この先に地上までの直通エレベーターがあるわ!それに乗って脱出よ!!」

タケシ「ていうかこの状態でちゃんと動くのか?」

シゲル「最悪、電力が止まっててもこっちには電気がある、問題ないぜ」

Pカチュウ「そういえばさっきのサンダース、あの時のイーブイか?」

シゲル「あぁ、タマムシは進化の石が買えるカントー唯一の町だ、それを手に入れるのが俺の本来の目的だったってわけだ」

Pカチュウ「それでサンダースか…俺に対抗するため、もしくは俺への憧れ…」ドヤッ

シゲル「んなわけねぇだろ!!」

百合子「…」

Pカチュウ「百合子、色々思うところがあるかもしれないけど、今は地上に戻ることだけを考えよう!」

百合子「…はい、そうですね!」

このみ「見えたわ!乗り込むわよ皆!!」

・・・

・・

174 : 1   2019/03/21 03:39:39 ID:uilXFRPK/E
~タマムシシティ~

タマムシシティの宿泊施設でくつろいでいる百合子とPカチュウ

百合子「あれから3日…ようやく旅を再開できそうですね」

Pカチュウ「タマムシでは激戦の連続だったもんな~治るまで時間かかったな」

百合子「世間ではロケット団が壊滅したって大騒ぎですね」

Pカチュウ「ってことは俺たちは世界を救った英雄ってことになるな」

百合子「英雄かぁ…」

Pカチュウ「ん?どうした?いつもなら鼻息荒くして喜んでるところじゃないのか?」

百合子「そんな風に思われてるなんていささか心外ですね」

Pカチュウ「日頃の行いだよ」

百合子「…」

Pカチュウ「…」

百合子「Pカチュウさん、サカキの言ってたことどう思います?」

Pカチュウ「うーん、色々考える時間はあったけど、具体的なことは分からないな」

百合子「私もです」

Pカチュウ「同じだな」

百合子「でも私思ったんです、私たちの知りたい真実って結局旅を続けていれば見つかるかもしれないって!だから私、今は旅を楽しむことにします!」

Pカチュウ「そっか」ニッコリ

百合子「あぁ!夢と希望にあふれた大冒険!今こそ世界の闇を打ち破るべく剣を取り立ち上がれlily knight!!」

Pカチュウ「そういう話じゃないからな」ホッペムニー

百合子「いたい!いたいでふ!」

タケシ「おーいお前ら!準備できたら外出てこいよー!」

Pカチュウ「おっとお呼びだ、行くか」

百合子「うぅ、痛い…」
175 : 1   2019/03/21 04:10:54 ID:uilXFRPK/E
シゲル「何でだこのみ!俺と一緒に旅しようぜ!!」

このみ「ごめんね、シゲル君…私、百合子ちゃんたちと一緒に行くことに決めてたのよ」

百合子「お待たせしました~」

シゲル「百合子…!ぜってぇ許さねぇ…!」ゴゴゴゴゴ

百合子「何だか分からないけど、逆恨みですよねそれ!!」ガビーン

シゲル「まあいいさ!俺はポケモンチャンピオンになる男!夢も世界中のポケモンも意中の女もいずれ全て手に入れてやるぜ!!」

百合子「お互い頑張りましょうね」

シゲル「言われなくても、だ!じゃあな!バイビー!!」

タケシ「…いいのかよ、最後まで誤解したままだったぞ」

Pカチュウ「その方が後々も面白くなりそうじゃん」ニヤニヤ

タケシ「そういうと思った」ニヤッ

このみ「私は複雑な気分よ。男に言い寄られて悪い気はしないけど、相手年下の坊やじゃない…こんなこと莉緒ちゃんたちに知られたら笑われるわ」

Pカチュウ「ははは」

タケシ「俺は今だにあんたが24歳だって信じられないな」

このみ「あら、人を見た目で判断しないことね」

タケシ「あんたも前に俺のこと露出狂呼ばわりしたしお互い様だろ」

百合子「あははは!じゃあそろそろ私たちも行きましょうか…」
176 : 1   2019/03/21 04:11:20 ID:uilXFRPK/E
エリカ「お待ちなさい!」

百合子「ひぃっ!出た!!」ビクッ

エリカ「人を幽霊みたいにいうのやめてくださる!?」ガビーン

百合子「すみません、また何かされるのかと…」

エリカ「別に何もしません、わたくしはただあなたたちにひと言伝えに来たのです」

百合子「?」

エリカ「ベトベターの件を含めて、ロケット団の事件を解決したあなた方には…その……感謝…します」

タケシ「まさかあんたから感謝されるとはな」

エリカ「は?どういう意味ですか?」ゴゴゴゴゴ

タケシ「何でもないでーす!!」

マサキ「相変わらず賑やかやなあ」

百合子「マサキさん!」

マサキ「わい、今からハナダに帰ろうと思ってたんや、だからここでお別れや」

Pカチュウ「そっか、元気でな」

マサキ「…あんたもな」

エリカ「そこのパーマ!カスミに手を出したら許しませんからね!」

マサキ「唐突に何言いだすんこの人、怖いわ!!」

百合子「それじゃあまた!」

マサキ「じゃあな百合子!またな!!」スタスタ

百合子「…じゃあ今度私たち、行きますね」

エリカ「とりあえず言っておきます、お元気で」

百合子「はい!」スタスタ

エリカ「…全く、騒々しい方々でしたね…ふふ」
177 : 1   2019/03/21 04:11:48 ID:uilXFRPK/E
~7番道路~

Pカチュウ「次はどこに行くんだ?」

百合子「ヤマブキシティに行こうかと考えてます!」

タケシ「ヤマブキか、タマムシほどではないけど都会だって聞いたぞ」

このみ「それなら観光もしてみたいわね」

百合子「それじゃあ皆、行きますよー!」

「「「おー!!」」」



第一章
178 : 1   2019/03/21 04:14:15 ID:uilXFRPK/E
終わりました、読んでくださってありがとうございます
このスレでの冒険はここまでですが・・・
この後番外編を短いのいくつか書く予定です
179 : 変態インザカントリー   2019/03/21 07:08:09 ID:E.CD7gUgPI
おつかれー
180 : 貴殿   2019/03/21 10:18:53 ID:cdzzQ0W6NU
181 : 1   2019/03/21 22:39:13 ID:uilXFRPK/E
小ネタ番外編1「気になる」

Pカチュウ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」ゴロゴロ

タケシ「どうした急に!?」

Pカチュウ「元の世界に戻ったら、仕事溜まってるんだろうなあと思ったら気になってしょうがない!ってか俺無断欠勤扱いになってんのかな?戻ったら即解雇なんてことになったらシャレにならないいいいいい!!」

タケシ「切実な悩みだな…」

百合子「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」ゴロゴロ

タケシ「お前はどうした!?」

百合子「元の世界で読んでた本の続きが気になるうううう!一体犯人は誰なんだろおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

タケシ「我慢しろ」
182 : 1   2019/03/21 22:50:36 ID:uilXFRPK/E
小ネタ番外編2「タケシ異世界に行く」

謎の力でなんやかんやあって、アイドルマスターの世界に来てしまったタケシ!
とりあえず765プロに厄介になることとなった!

タケシ「何だその雑な導入!?」ガビーン

千鶴「わたくしは二階堂千鶴!よろしくお願いしますわ!」

タケシ「あ、これは丁寧にどうも」ペコッ

千鶴「そして、こっちがコロちゃんですわ」

ロコ「ロコはコロじゃなくてロコです!」

タケシ「え?ロコン?」

ロコ「ロコはロコンじゃなくてロコです!」

千鶴「そんなことよりコロちゃん」

ロコ「だから、ロコはコロじゃなくてロコです!」

タケシ「よろしくなロコン」

ロコ「2人して何なんですかー!」


P「実に面白い」ニヤニヤ
183 : 1   2019/03/21 22:59:23 ID:uilXFRPK/E
小ネタ番外編3「名探偵」

野宿することになった百合子一行

百合子「Pカチュウさん、ご飯できましたよー」

Pカチュウ「んん?」シワクチャ

百合子「ぶっ!何ですかその顔!?」

Pカチュウ「ほら、今度『名探偵ピカチュウ』って映画やるじゃん?それにあやかろうと思ってさ~」

百合子「あぁ、あのハリウッドでやる実写映画の…」

Pカチュウ「同じ喋るピカチュウとして親近感わくぜ!ぜひ成功してほしいもんだ」

百合子「ハリウッドかー…」

ウオー!ユリコー!!
ステキデース!!
ジャパニーズカゼノセンシー!!

百合子「えへへ、へへへへへへ」

Pカチュウ「ハリウッド…」

キャーコッチムイテー!
カワイイデース!
キャーケッコンシテー!

Pカチュウ「ぐへへへへへへへ」

タケシ「何やってんだあいつら」モグモグ

このみ「いつものことよ」モグモグ
184 : 1   2019/03/21 23:00:10 ID:uilXFRPK/E
おーしまーい!
改めて、ここまで読んでくれた方ありがとうございます!
185 : 1   2019/03/27 01:18:51 ID:O/DzjPLk0Y
予告

今週中に新スレで第2章上げる予定です
新しく読む人にも分かりやすいよう準備中ですので、よろしくお願いします
186 : 箱デューサー   2019/03/27 09:51:12 ID:TAOJ0r0yvY
期待してる
187 : ダーリン   2019/03/27 12:23:49 ID:ZJI.1DBeHc
>>185
2章くるか、アイドルは増えるかな?
名前 (空白でランダム表示)
画像 ※JPEG/PNG/GIFのみ。最大サイズ合計: 8MB



画像は3650日で自動削除する
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント スレをTOPへ (age)

※コメントは15行まで
※画像などのアップロードの近道 : http://imgur.com/
※コメント書き込みの前に利用規約をご確認下さい。